コンロッドが焼き付き、メタルが変形していたGSX400E。
前回の記事の続きです。
追記:7/21動画を追加しました
ヘッドカバーはガスケットを丁寧に剥がし、バリを取り除きました
シリンダーヘッド 面研前
シリンダーヘッド 面研後
当店ではシリンダーヘッド面研を自社でおこなっています。
分解時のシリンダー
シリンダーはホーニング。ピストンは純正を加工して再利用、ピストンリングは新品です
バルブガイドは交換
クランクシャフトは修正しました(写真は修正前)
メタル類も交換です
搭載したエンジン
いざ始動。。。
なのですが、エンジンがかかりません。
セルは回るものの、どうやらプラグの火が全く飛んでいない様子。という事で、原因となる箇所を探します。
原因のひとつはリレー
断線している箇所を半田づけしましたが、やはり長期間、電気が通っていないせいか反応なし
2つ目の原因はアース線。こちらが本命でした。
リレー交換後
このように、結果だけ見ると簡単に思われるかもしれませんが、原因を特定するまでに時間がかかったり、故障の箇所や、部品の有無によっては修理に時間がかかります。
とくに旧車の不動車をエンジンオーバーホールする場合、
1,エンジンオーバーホール
2,(エンジン以外の)不具合特定
3,不具合の対処
少なくとも3つをセットでおこなうケースがほとんどです。
車検後に納車するも・・・
このあとバッフルをワンオフして車検を終え、当店代表が試乗後、納車させていただきました。
が、
しばらく走行するうちに「エンジンから音がするようになった」とお客さまから連絡があり、やはりクランクシャフトを交換することになりました。
前回記事より変形したコンロッドメタル
メタルは新品に交換。もちろん、ただ交換するだけじゃなくて、クリアランスも調整してあります。それでも前出のクランクシャフトでは無理があったようです。
ということで、クランクシャフトを交換。
通常ですと、旧車(純正部品が廃番になっている車種)の場合、新品クランクシャフトの入手は期待できません。
しかしなんとか、純正新品を入手することができました。
新品のクランクシャフト
再度、メタル合わせをやり直して、エンジンを組み直します。
同時にピストンコーティングもやり直しました。
あらためて代表 日向が試乗・慣らし走行をおこないました。
スロットルを開けた時の吹け上がりがレーシーなのは前回同様ですが、エンジン音はまるで別物になりました。
※交換前と交換後のちがいはクランクシャフトのみ。ほかは同じです。
追記:
焼き付いたクランクシャフトを再生できるようになりました。
有限会社ガレージ湘南
旧車ライフお役立ちコラム
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