コンロッドが焼き付き、メタルが変形していたGSX400E。

 

 

前回の記事の続きです。

 

追記:7/21動画を追加しました

 

GSX400E ヘッドカバー

 

GSX400E ヘッドカバー 裏

ヘッドカバーはガスケットを丁寧に剥がし、バリを取り除きました

 

GSX400E シリンダーヘッド 燃焼室

シリンダーヘッド 面研前

 

シリンダーヘッド 面研 神奈川 GSX400E

シリンダーヘッド 面研後

 

当店ではシリンダーヘッド面研を自社でおこなっています。

 

GSX400E シリンダー

分解時のシリンダー

 

GSX400E シリンダー ピストン

シリンダーはホーニング。ピストンは純正を加工して再利用、ピストンリングは新品です

 

GSX400E バルブガイド交換

バルブガイドは交換

 

GSX400E クランクシャフト

クランクシャフトは修正しました(写真は修正前)

 

GSX400E クランクシャフト

メタル類も交換です

 

GSX400E エンジンオーバーホール

搭載したエンジン

 

いざ始動。。。

 

なのですが、エンジンがかかりません。

 

セルは回るものの、どうやらプラグの火が全く飛んでいない様子。という事で、原因となる箇所を探します。

 

GSX400E リレー

原因のひとつはリレー

 

断線している箇所を半田づけしましたが、やはり長期間、電気が通っていないせいか反応なし

 

GSX400E アース

 

2つ目の原因はアース線。こちらが本命でした。

 

GSX400E リレー交換後

リレー交換後

 

このように、結果だけ見ると簡単に思われるかもしれませんが、原因を特定するまでに時間がかかったり、故障の箇所や、部品の有無によっては修理に時間がかかります。

 

とくに旧車の不動車をエンジンオーバーホールする場合、

 

1,エンジンオーバーホール

2,(エンジン以外の)不具合特定

3,不具合の対処

 

少なくとも3つをセットでおこなうケースがほとんどです。

 

車検後に納車するも・・・

 

このあとバッフルをワンオフして車検を終え、当店代表が試乗後、納車させていただきました。

 

が、

 

しばらく走行するうちに「エンジンから音がするようになった」とお客さまから連絡があり、やはりクランクシャフトを交換することになりました。

 

GSX400E コンロッドメタル

前回記事より変形したコンロッドメタル

 

メタルは新品に交換。もちろん、ただ交換するだけじゃなくて、クリアランスも調整してあります。それでも前出のクランクシャフトでは無理があったようです。

 

ということで、クランクシャフトを交換。

 

通常ですと、旧車(純正部品が廃番になっている車種)の場合、新品クランクシャフトの入手は期待できません。

 

しかしなんとか、純正新品を入手することができました。

 

GSX400E クランクシャフト

新品のクランクシャフト

 

再度、メタル合わせをやり直して、エンジンを組み直します。

 

GSX400E エンジン組み立て

 

GSX400E クランクシャフト交換

 

同時にピストンコーティングもやり直しました。

 

WPC モリブデンショット GSX400E

 

あらためて代表 日向が試乗・慣らし走行をおこないました。

 

スロットルを開けた時の吹け上がりがレーシーなのは前回同様ですが、エンジン音はまるで別物になりました。

 

 

※交換前と交換後のちがいはクランクシャフトのみ。ほかは同じです。

 

 

追記:

焼き付いたクランクシャフトを再生できるようになりました。

 

有限会社ガレージ湘南

 

 

 

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前回記事

 

 

 

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