GSX1100S カタナ
エンジンオーバーホールのご依頼です。
主な作業内容:ピストン交換(ワイセコ)、バルブガイド交換、バルブシート修正、シリンダーヘッド面研、バルブ摺り合わせその他
当店基本メニューのほか、電装系の手直しをおこないました。
当店でOHした後のエンジン音を撮影しました。
※再生すると音が出ますので、音量にご注意ください。
本記事のトピック
・2つの事実が発覚
・ヨシムラの創業者から教わった「鍛造ピストンを再利用してはいけない理由」
・1980年代に最高速290km/h以上を叩き出したカタナ
・ヨシムラの敏腕メカニック
エンジンオーバーホール
ヨシムラのパーツが、あちこちに使用されているカタナ。
入庫時のエンジン
完成
くわしい工程は当店の公式サイトに掲載していますので、割愛しますが、試運転やテスト走行を経て、納車します。
最高速290km/h以上を叩き出したカタナ
じつは当店代表の日向は、世界GPライダー石川 岩男選手が乗っていたヨシムラ製KATANAエンジンを搭載したGS1000SZRでレースに出場していました。
その速さは尋常ではなく、日向の走行を観ていた人に「まるで弾丸のようだ」といわれるほど。
富士スピードウェイで計測したところ、300km/hにせまる290km/h以上をマーク。シャーシダイナモのパワーチェックでは155馬力だったそうです。
2021年現在では、大したことない数字に思えるかもしれませんが、時代は1980年代。
1990年 カワサキ ZZR1100 147馬力 最高速290km/h前後
のちにCBR1100XXが発売されるまで、世界最速だったZZR1100と同等以上の速度が出ていました。レース用とはいえ、ヨシムラ製KATANAエンジンのすさまじさが、わかるかと思います。
ヨシムラの敏腕メカニック
エンジンを手がけたのは、ヨシムラでエンジンを担当していたメカニック 大矢幸二氏。
(当時のヨシムラではエンジン部門、車体部門に分かれていて、エンジン部門の責任者が大矢氏。
車体は、現アサカワスピード 代表の浅川邦夫氏が責任者を務めていました)
耐久仕様のGSXエンジンも、大矢氏が組んでくださいました。
鈴鹿8耐で使用した耐久仕様のGSX1000SZR(乗っているのは日向本人)
長丁場のレースですが、大矢氏の宣言どおり、レース後半になっていくについれて、エンジンの調子が良くなるよう組まれていて、驚きと感動を覚えたものです。
当店代表 日向はプライベーターとして鈴鹿8耐に15年連続で参戦していました。
話がおおきく脱線しましたが、今回オーバーホールしたカタナも、当時を彷彿とさせるレーシングサウンドです。
(推定140馬力はあるかと思います)
後日、マフラーの溶接加工をおこないました。
有限会社ガレージ湘南
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