静岡県のお客様からGPz750Fレストア(エンジンオーバーホール・車検代行含む)のご依頼。
作業内容:エンジンオーバーホール、エンジン塗装、フレーム塗装、ステムベアリング交換、フロントフォークOH、リンク周りのOH、タイヤ・ドライブチェーン交換、溶接修理ほか
入庫時の状態(エンジンを下ろしたあと)
分解したエンジン
分解したエンジン(手前トランスミッション/奥クランクシャフト)
シリンダーヘッド
溶接した跡があったり、フィンが欠けていました。
溶接修理については、こちらの記事に掲載しています。
クラッチにも破損箇所がありました
ピストン
シリンダーヘッド面研前
シリンダーヘッド面研後
バルブすり合わせ、バルブシート修正、バルブガイド交換など、当店通常メニューどおり。
参考記事
バルブガイド(新品)
シリンダーライナー(スリーブ)打ち換え
ボアアップされていたため、標準サイズのピストンが使用できるよう、ライナーを製作して、ボアダウンしました。
写真ではわかりづらいですが、クロスハッチが美しい仕上がりです
サスペンション・足回り
リンク式サスペンションですが、リンクがすっかり固着していました。
ご覧のとおり錆だらけです
取り外したシールやベアリング
これでリア周りは一段落。続いて、フロントです。
ステムベアリングの交換。
ハンドルにガタ(ひっかかり)がありました。
動画を見ていただくとわかるように、ハンドルを切る途中で引っかかっています。
ステムベアリングで使われるベアリングには、ニードルとボールがあります。写真はニードルベアリングです。
(ニードルベアリングは当たり面が広いため高寿命、ボールベアリングはニードルに比べて、フリクションロスが少ないというメリットがあります)
ベアリングが摩耗したり、ステムナットを締めすぎると、ハンドリングに大きく影響します。
引き続き、フロントフォークのオーバーホール。
入庫の時点でフォークオイルがにじんでいました
オーバーホール後
GPz750Fにかぎらず、1980年代に生産されたバイクのフロントフォークには、アンチノーズダイブ機構がついてるバイクがあります。
構造上、フォークオイルの流れる経路が詰まりやすく、定期的なメンテナンスが欠かせません。
センタースタンド溶接修理
接地面を修正しました
フレーム塗装
塗装前(入庫時)
塗装後
簡易的にですが、エンジン塗装をおこないました
その他:タイヤ、ドライブチェーン交換etc...
車検後、試乗してやっと納車です。
・・・
かなり割愛しましたが、大まかな内容は以上です。
※レストアはお客さまのご予算、リクエストに応じた内容になります。詳細はホームページからお問い合わせください。
有限会社ガレージ湘南
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