2021.11.26:初稿
2023.5.17:更新 納車から約2年 お客さまのコメント追加
GPz750F
メーター走行距離 14,391km
お客さまによると、知人から購入したため、5,6万kmは走っているのではないか?との事
主な作業:
当店通常メニューのほか、純正ピストン、ピストンリング、ピストンピン、そのほかガスケット・シール類を交換。欠けていた空冷フィンを溶接修理しました。
・エンジンオーバーホール後の動画
・シャーシダイナモの計測結果
・作業写真
を掲載しています。
※再生すると音が出ますので、音量にご注意ください。
GPz750F vol.1
※CRキャブ、社外マフラー装着車
入庫時
ファクトリーまめしばでCRキャブを装着し、セッティングしてもらったものの、オイル漏れが激しいため今回のご依頼となりました。
エンジンの中は当然として、外観も塗装してリフレッシュしました。
シャーシダイナモ計測(後軸計測)
エンジンOH後、ファクトリーまめしばのシャーシダイナモで馬力を計測しました。
※特別なことはせず、スロージェット変更のみ
オーバーホール前
後軸 56.55ps/8400rpm
オーバーホール後
後軸 65.92ps/8350rpm
メーカー公称馬力とシャーシダイナモのちがい
いわゆるメーカーが公表している馬力はエンジン単体(クランク)で計測した場合の数値。
シャーシダイナモの場合、タイヤ、ドライブチェーン、スプロケットなどを介して計測するため、数値はメーカー公称値よりも低くなる。また計測する機械や、スプロケット、ドライブチェーン、タイヤなどの摩耗状態によっても数値は変わる。
カタログ馬力の80%から、85%がシャーシダイナモの数値となるため、
メーカーカタログ値
77ps/9500rpm
(後軸61.6PS〜65.45PS)
オーバーホール後
65.92ps/8350rpm
メーカー公称値を上回りました。
1,エンジンオーバーホール前の計測結果
ファクトリーまめしばでSP-2とCRキャブを組んだ時と、組む前(ノーマルキャブ)の比較。
2,エンジンオーバーホール後の計測結果
SP-2とCRキャブを組んだ状態と、当店エンジンオーバーホール後の比較。
およそ10馬力超、向上しました
作業風景
クランクシャフト
クランクシャフトのバランス取りは当店標準作業です。
トランスミッション
異常なし。グリーンの色はエンジンオイルです。
オイルパン(エンジンを下から見た状態)
ZX-10Rで解説したとおり、エンジンオイルとエンジンオイル添加剤の相性が悪いと、オイルが変質して、フィルターが目詰まりし、エンジンが焼き付きつく事があります。
ご覧のようにフィルターに異物が付着していない状態が、正常です。
バルブガイドの交換作業
旧車のフィンの欠けは日常茶飯事です。
溶接修理で対応しました。
シリンダーヘッド面研前と後
セルモーターの分解整備
エンジンとはちがいますが、旧車のセルモーターは経年劣化により、整備 or 交換が必要になることがよくあります。
ほかにはフロントフォークOHなど、足回りをオーバーホールして、YSS製のリアサスに交換しました。
モデル番号:MZ456-310TRJ-44-85
品番:117-2510325L
※並行輸入品にご注意ください
YSS日本代理店ではメーカー保証対象外となります。(YSS並行輸入品の注意点)
当店はYSS正規販売店です。
取り寄せ・取り付けご相談ください。
エンジンオーバーホールの基本メニューについては、詳細をホームページで公開しています。
お客さま
2023.5.17
「納車(2021.5.19)から2年近く経ちますが、絶好調です!」との事です。
有限会社ガレージ湘南
旧車ライフお役立ちコラム
https://garage-shonan.wixsite.com/info/column
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