『低温で焙煎されたコーヒー豆は、まったりと甘い』
『低温焙煎』で焙煎されたコーヒーは、独特の『まったりとした甘みのある味わい』のコーヒーになります。
完熟したフルーツの酸味がそうであるように、コーヒーの酸味も甘味のある芳醇な酸味になっているからです。
この甘味は、高温で焙煎されたコーヒーにはなく『低温焙煎』で煎られたコーヒーだけが持っている独特な甘味です。
豆を買われるお客様から、よく問われるのが『酸味の少ないコーヒーはどれですか?』という質問です。
コーヒーの味わいは、基本的には果実の持っている酸味の味です。
『酸味の少ないコーヒー』とは『味のないコーヒー』という質問のように私には聞こえて、
いつも戸惑ってしまいます。
フルーツでも、未成熟なフルーツの酸味は酸っぱいですが、完熟して甘味が増すと芳醇な酸味に変化して「美味しい酸味」と感じます。
焙煎が不完全で、未成熟な酸味のコーヒーを飲まれた結果『酸味の少ないコーヒーはどれですか?』という質問になっているのだろうと推察しています。
では、なぜ『低温焙煎』で焙煎されたコーヒー豆には、そんな甘味があるのでしょうか?
『低温焙煎』で煎ると甘味のあるコーヒーになることは、経験的に早くから判っていました。
ですが、科学者ではない私には『その科学的な根拠を説明する』ことは長らくできませんでした。
ある時、テレビの科学番組で『天津甘栗と石焼芋』の美味しさを探求する内容の番組を見ました。
天津甘栗は、栗の実を煎る時に黒の小石を釜に入れてその中で栗を煎ります。
そうすることで、甘味のある栗に煎りあがるそうです。
小石が無くても栗を煎ることはできますが、小石のない状態で煎られた栗は甘味が無くて美味しくありません。
その違いはどこから来るのかを、科学的に解説する内容の番組でした。
結論から言えば小石を入れて煎った栗は、小石の遠赤効果で栗内部の温度が低い状態で煎られていて、栗に含まれる酵素の働きが活発で『糖度が高く甘味のある味』になるとの事でした。
小石のない状態では、栗内部の温度が高くて『酵素の働きが鈍く甘味が無いのだ』という結論でした。
石焼芋も『陶器製のツボの中で低い温度で蒸し焼きにする方法』が紹介されていましたが、
こちらも同じ理由で、酵素の働きが活発なので『糖度が高く甘味のある味』になるとの事でした。
『低温焙煎』で煎られたコーヒーの味わいが甘い理由も、恐らくはそういうことではないかと推察しています。
『低温焙煎のコーヒーの甘味を探る』という特集がもし組まれたら、是非ともお願いしたいと思った次第です(^o^)v
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