私が28, 9歳の時に、父が食道がんになりました。母も病気を患っていたので私がキーパーソンとなり両親の看病をしていた時の話しです。


がん家族セラピスト 酒井たえこ

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《続きです》

私のの食道がんが

かなり進み入退院を繰り返していたころに、私は簡単な毎日のバイタルメモをつけていました。




メモにTS1の文字を見つけて思い出しました。うさぎ

その時は「TS1」という

抗がん剤が、胃がんなら保険適応できるが、食道がんにはまだ末適応という頃です。



もう父のがん治療方法がなくなり、途方に暮れていたら

医者さんが次の提案をしてくれました。

「このTS1以外にも、新薬はあるんですが健康保険が使えないんです。やりますか?」







私「抗がん剤ですか?」




医者「そうです。」





私「どれくらいの期間治療をしないといけないんでしょうか?

それからお恥ずかしいんですが、治療費はいくらくらいなんですか?」





医者「他の抗がん剤と同じく、1クールを効き方に応じて回数を決めます。金額は1クール数十万円だと思います。」







頭の中がグルグルして、その後のお医者さんの説明が、聞こえてきません。




少し落ち着いてからお医者さんに質問をしました。





私「何クールかはわからないんですよね。」





医者「はい、やってみないとわからないです。」





私「父に効くかどうかも、わからないんですか?」





医者「はい、これはやってみないとわからないんですが、お父さんの場合は、効果が高いかと言われれば低いと思われます。」




このことを遠く離れて暮らす兄に話すと、

兄「やれることがあるなら、やった方がいい!」



私「健康保険が適応されへんから、お金が…。」





1クール数十万円✖️何週間

だから、

200〜300万円だったと思います。(記憶が定かではないのですが)

そこに生活費と、これから先に入院をした時のお金が必要です。




この頃の両親の家計は、

元々貯金がなく

父は癌のために早期退職し、前倒しで年金をもらっていたのでギリギリの生活でした。



その上、母も病気を治療していたので、父の生命保険だけで

治療費はなんとかもっていた感じでした。





そんな生活に2、300万円は大金です。私もそこまでの貯蓄がなく助けてあげられません。




でも、兄は自宅を担保に銀行から借りればいいと言います。

さらに兄は「お父さんが死ぬことはまだ避けてやりたい。その薬をやってやろうよ!生きられるかも知れないんだろ」





私「自宅を担保にするのは反対や。もしお父さんが亡くなったら、お母さんの生活を守られへんよ。」




結局

兄に相談はしたものの、

私は、父が新しい治療を受けることを断念しました。




悔しくて

自分の無力さがたまりません。

効くかわからないけど、そこに薬があるのに…







ごめんなさい。

思い出してちょっと辛くなりました。

少し 休憩をして

続きを書きますね。




続きはココに貼りますね。

続きですお月様











 – – −【前回のお話し】− − −

1話目のお話しはコチラですお願い下差し


2話目のお話しはコチラですお願い下差し



3話目のお話しはコチラですお願い下差し


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