数年前から続く飛蚊症と光視症の整体治療  11診目でほぼ改善した症例の解説です。 | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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数年前から続く飛蚊症と光視症の整体治療

11診目でほぼ改善した症例の解説です。

患者Sさん=29才-女性-無職の症例

 

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①    Sさんの病歴・・・
患者Sさんは、別件(
斜位/右眼の引きつれ・他)で来院されていましたが、かなり以前から続く飛蚊症と光視症もありましたので、本件も併せて治療する事になりました。




②    Sさんの診察
・飛蚊症は十代の頃から左右両眼にあり、大きな紙屑状の影が二つ三つと、幾つかの小さな糸くず状の影が常時見えるそうです。
・光視症も十代の頃から左右両眼にありますが、チカチカとした光は左眼の方が大きく、かつ頻繁に見えるそうです。
・飛蚊症、光視症とも、眼科医では原因が分からないので、具体的な治療法が無く、放置状態だそうです。
・眼圧は正常範囲内で、眼底検査でも異常は無いそうです。
・右眼に斜位があり、常時外方向にピクピクと痙攣様に生じているそうですが、特に化粧などで鏡に顔を近づけている時に眼を閉じると、右眼が外方に移動し、眼を開けた瞬間に、右眼が外方から正中に戻るそうです。
・7年前に右眼の網膜剥離のレーザー手術をされているそうです。
・片頭痛、眼痛、視力障害などは無いそうです。
・血液検査で異常は無く、血圧も正常だそうです。
・視診上、両眼とも正中にあり、瞳孔に左右差はありませんでした。しかし初診の問診中にも、Sさんの右眼は何度か外方に移動していました(☚約1~2秒で正中に戻ります)。左右のフェイスラインが丸みを帯びて、やや浮腫み傾向でした。眼球に充血などの所見はありませんでした。眼球の運動も、支障なくスムーズにできていました。
・左右の眼窩縁から前頭部にかけて気持ちの悪い違和感(痛みではない)が続いているそうです。
・鼻づまりや鼻水・後鼻漏などは無いそうです。花粉症はあるそうですが、鼻の症状は無く、眼がかゆくなるだけだそうです。
・耳鳴りや難聴は無いそうです。
・虫歯や歯周病は無いそうですが、歯を食いしばる癖が強く、マウスピースの処方受けているそうです。
・遮閉・非遮閉試験、遮閉試験はどちらも擬陽性でした。
・頚部の触診上、前面及び後面の筋肉群に著明な緊張がありました。リンパ節の腫脹と思われる様なものは、確認できませんでした。また頬部の触診でも、閉口筋群の著明な緊張がありました。

 





➂ 治療目標と整体治療…眼房水の循環を改善する整体治療

⑴    眼球内-眼房水の循環を促進し、硝子体内に浮遊する残存物の排出を促進する。または収縮する硝子体を膨張させる (☚飛蚊症対策)
⑵    上記⑴により、残存物による網膜への刺激、または硝子体の収縮による網膜への刺激を解消する。 (☚光視症対策)
⑶    上記⑴、⑵の目的の為に、海綿静脈洞や翼突筋静脈叢のうっ血(内圧上昇)を改善し、眼球由来の上・下眼静脈の還流を促進して、硝子体内の眼房水循環を改善する

   ・静脈還流促進テクニック
   ・翼突筋静脈叢解放テクニック

 





④    経過と結果・・・
・4診目まで、

飛蚊症と光視症ともに変化は無かったですが、5診目から飛蚊症については「今回は少し減った感じがします」と仰っていました。また光視症については「いつもの半分くらいかな…」と仰っていました。


・6診目来院時、

前回に改善傾向にあった飛蚊症と光視症とも元に戻っていたそうですが、7診目来院時には「飛蚊症、光視症とも減っていました」と仰っていました。


・8診目来院時、

「飛蚊症、光視症ともに、時おり少しだけ出た程度で、気になる事は少なかったです」と仰っていました。


・9診目来院時、

「今月は、光視症は一二度、それも数秒あったくらいで、それ以外はありませんでした。ただ飛蚊症は、数日前から少し出てきました」と仰っていました。


・10診目来院時、

「今月は、光視症は一度だけあったくらいです。飛蚊症は少し気になる程度でした。」と仰っていました。そして11診目来院時も、光視症はこの一か月間一度も出ず、飛蚊症もたまに小さなものが気になる程度だったそうです。7診目から改善傾向が安定化し、10診目、11診目と光視症、飛蚊症ともゼロに近い状態でしたので、今回の集中治療を終了し、様子をみて頂くことにしました。

 





⑤     今回の症例の概説、、、
◆ そもそも光視症とは…

・光視症は、「光」以外の何らかの刺激が網膜に加わる事で、網膜内の視細胞(杆体・錐体)が反応してしまい、その信号が脳の視覚野に伝わる事で、光が眼球内に進入していないにもかかわらず、チカチカとした光の様に感じてしまう事で生じます。また飛蚊症は、眼球内に浮遊している物質によって、その物質の影が網膜に達した時に、同じく視細胞(杆体・錐体)が反応してしまい、それが視界の外にある物体として、認識されてしまう症状です。


・前者の原因として、一般的には硝子体の収縮による網膜への刺激が多数派ですが、それとは別にレアなケースではありますが、注意を要するものとして網膜剥離、網膜裂傷、硝子体への出血、硝子体の炎症などがあります。後者の原因としては、硝子体の収縮が網膜上では影と認識される事で、飛蚊症が生じるとされています。また硝子体に流れ出た硝子体や網膜細胞などの破片などの影も、飛蚊症の一因とされ、従って光視症と同じく、網膜剥離、網膜裂傷、硝子体への出血、硝子体の炎症なども原因となる事があります。

 

 

 

◆ Sさんの光視症の原因は…硝子体に浮遊する老廃物の刺激(仮説) ?!
・今回のSさんの症例では、眼科医によって網膜の剥離、網膜の裂傷、硝子体への出血、硝子体の炎症などの異常は確認されておらず、また眼底検査でも異常は認められませんでした。この様なケースでは、あえて治療の必要はない、というのが眼科医的な考え方だそうです。しかしSさん的には、光視症も飛蚊症も、日常生活で支障が出るレベルなので、できるだけ解消したいとの事でした。


・そこで考察したのが、上記③「治療目標と整体治療」に掲げる
⑴    眼球内-眼房水の循環を促進し、硝子体内に浮遊する残存物の排出を促進する。または収縮する硝子体を膨張させる (☚飛蚊症対策)
⑵    上記⑴により、残存物による網膜への刺激、または硝子体の収縮による網膜への刺激を解消する。 (☚光視症対策)

でした。つまり⑤「今回の症例の概説、、、、」の冒頭で先述した光視症と飛蚊症の原因である「硝子体内の残存物」や「硝子体の収縮」をについて、前者では除去を、後者では膨張させれば、光視症や飛蚊症状も改善するのでは、と考えたわけです。

 

 

 

◆ 硝子体に浮遊物が残存する仮説…それは眼房水の循環が阻害されているから ?!
・Sさんのケースについては、網膜剥離、網膜裂傷、硝子体への出血、硝子体の炎症などが無い訳ですから、あと残るこれら以外の原因仮説は、硝子体を循環し、その栄養源となる眼房水の流れが低下し、それによって硝子体が澱んだり(☚残存物の蓄積)、あるいは収縮したり(☚網膜への刺激)しているのが、有力な原因と思われました。


・ところで眼房水は、眼球内の毛様体と呼ばれる部位から分泌され、硝子体をはじめ網膜の表面や、水晶体、角膜などに栄養やO2を供給-滋養した後、その老廃物を隅角にある排泄口であるシュレム管経由で、上・下の眼静脈を経て、海綿静脈洞or翼突筋静脈叢から内頚静脈-右心房へと還流していきます。つまり、左記の静脈走行部位で絞扼刺激があれば、眼球からの眼房水排泄が妨げられ、上記仮説である「眼房水の流れが低下」が生じる可能性が高まります。

 


 

 

◆ 眼房水の循環不全は、眼球以外の組織でもありうる…

・眼科医的には、この「眼房水の流れが低下」が生じる絞扼部位を、主に「隅角=シュレム管」に求めていますが、当院の考え方としては、それ以外にも絞扼部位はあるのでは、と考えています。それは前出の「翼突筋静脈叢付近」や、頸部の「内頚静脈付近」にある、と考えています。つまり翼突筋静脈叢付近では外側・内側翼突筋の緊張-肥厚が、内頚静脈付近では椎前筋群の緊張-肥厚が、それぞれの静脈還流の阻害要因になり、眼房水の還流を阻害しているのでは、と考えています。

 

 


・Sさんもその可能性が示唆されました。その根拠は、「歯を食いしばる癖が強く、マウスピースの処方受けている」、「頸部筋肉群と閉口筋群の緊張」、「左右のフェイスラインが丸みを帯びて、やや浮腫み傾向」等の所見です。つまり歯を食いしばる癖などの緊張癖のあるSさんにとって、その閉口筋群や頸部の筋肉群は緊張を強いられ、同筋が翼突筋静脈叢や内頚静脈を圧迫-絞扼し、その結果頭顔面部からの静脈還流が阻害されて顔が浮腫み(フェイスラインが丸みを帯びている)、ひいては眼球からの眼房水還流も阻害されているのでは、と考えられます。

 

 

◆ 眼房水の循環を改善する整体治療…
・以上の考察から、上記③「治療目標と整体治療」に掲げる治療目標で、
⑶    上記⑴、⑵の目的の為に、海綿静脈洞や翼突筋静脈叢のうっ血(内圧上昇)を改善し、眼球由来の上・下眼静脈の還流を促進して、硝子体内の眼房水循環を改善する
   ・静脈還流促進テクニック
   ・翼突筋静脈叢解放テクニック

を施術した訳です。

 

 


・4診目までは不安定な状況でしたが、7診目以降から次第に改善傾向が進み始め、10診目、11診目と光視症、飛蚊症ともにゼロに近い状態でしたので、今回の仮説で概ね妥当であったのでは、と思います。

 

 

 

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