間が開いてしまいましたが、ついに小ネタ集も20話まできましたー!!
最後も変わらず、作品中にちりばめられたオマージュや新造語(流行語)の元ネタをご紹介していきたいと思います✨
ネタバレありなのでご注意ください!
これまでの小ネタ集はこちらから↓
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【20話】
(1)「도설리/ドソリ」何者?
宮廷に戻る為にドソリの秘密荷車を使った哲宗とソボン。
いつも水刺間周辺でウロウロしてるドソリは何者なのか?調べたら、そもそも「ドソリ(都薛里)」とは、王たちの御膳を担当するソリ(薛里)たちをまとめるリーダーの役職名でした。
内侍府を管轄する宦官の長を兼務することが多く、食品の品質管理や各地からの進物の物品管理もしていたそう。意外と偉かったのね、ドソリ。
このドソリ、実は名前だけは1話から登場していたのお気づきでしたか?ソヨンが池に落ちた時「女が立ち去るのを見た」と証言したのが、まさにドソリでした。
その後も、永平君が哲宗が道袍を燃やしているのを目撃したり、干物を腐らせたりハン・シモンを手引きをしたりと、地味に哲宗への妨害に加わっていた人物でもあります。
(2)「짬에서 나오는 바이브 /ッチャムエソ ナオヌン バイブ」
訳:経験から生まれるバイブ
意味:古株がかもしだす雰囲気、経験から生まれる空気感
ナイフ投げで驚きの腕前を披露するソボン。「なぜそんなに上手なのですか?」という質問への回答がこれ。
「짬/チャム」は「짬밥/チャムパプ(残飯)」が変化した言葉で軍隊でのご飯の意味。チャムパプをたくさん食べた人が転じて古株、経験豊富な人の隠語に。バイブは英語の「vibe」で雰囲気、感覚などの意味。「ッチャムエソ〜バイブ」を更に省略した「짬바/チャムバ」も同意の新造語として使われている。
ソボンのセリフは日本語で言うと「昔取った杵柄っていうか?」的な感じかな。
(3)「억세가 없요〜!/オクセガ オプソヨ~!」
さっさと即位式を進めようと思ったら大事な王印がない!!というシーン
これ実はアドリブ。「オクセ」が「オプソ」で似た響きの言葉を並べた、いわゆる親父ギャグだと思うのですが、領議政がこの緊迫した状況で渾身の親父ギャグをアドリブで投入してくるとは…笑
(4)「끝판왕/クッパンワン」
意味:ラスボス
ついに、宮廷に戻ってきて最後の戦いの前にソボンが言った言葉。
「끝판/クッパン」=最後の、「왕/ワン」=王やボスキャラ、ということで、まさにラスボス。現代では、他に競争相手がいないような物や人を表す「最高の」「…の帝王」みたいな意味の新造語としても使われているそうです。
私は個人的にこのシーン、ラスボスはもちろんキムジャグンたちなんですが、ドーンと構える宮殿そのものがラスボスのようにも思えます。
(5)ソヨンの魂の叫び🐥
大王大妃をやり込めた後、大造殿に戻って叫んだ悪口。ピヨピヨ音で隠されてましたが、完全に聞こえてましたね(笑)
「아!씨발 존나 통쾨해/ア~!ッシバル ジョンナ トンケエ!」
→「あ~っ!めちゃくそ痛快!」
「끊을 수가없네!쌍…/ックヌル スガオンネ!ッシャン…」
→「やめらんないわ!クソッ…」
「지랄/ジラル」
→「頭おかしい」
「씨발/シバル!」
→「f**k!」
「개 같은/ケガトゥン!」
→「クソみてぇ!」
ピヨピヨの内容がわかってみると、また味わい深いというか…😇おんなじ悪態ついてても、ソボンの時とはやっぱり違うのが、シンヘソンさんの演じ分け力✨
(5)哲祖実録
ボンファンが現代に戻って、哲宗のその後を確かめるために調べた「朝鮮王朝実録」。哲宗の項は「哲祖」に変わっていました。
本の内容を読めた範囲で翻訳した結果がこちら↓
目次部分
『第25代 哲祖実録
1.江華道令 李元範(イ・ウォンボム)
2.勢道政治下で叶った哲祖の親政
3.60年間続いた安松金家の政権
4.哲祖の家族 哲仁王后金氏
〜略〜
朝鮮の勝利
9.立憲君主制大韓帝国の誕生
第26代 高宗実録
1.高宗の家族 明成王后閔氏、英王イ・ウン
2.王権と議会 ホン・イングォン内閣、権力分離』
本文部分
『第25代王の哲祖(1831-1863年)は、思悼世子の息子で、世祖の異母弟・恩彦君の孫である。1844年、家族と共に江華に送られたが、1849年宮中に入り顕宗の跡を継いで即位した。1849年7月28日(旧暦6月9日)〜1864何1月16日(旧暦1983年××日)14年6ヶ月間在位)1852年から親政を始めたが○○に疎く外戚の安松キム氏一族の専横で三政の乱れがピークに達した。しかし、哲仁王后の活躍により国政は安定した。その後、哲祖は民心を得た聖君という評判を受けた。』
ここでわかるのは、哲宗はソヨンのサポートもあり立憲君主制を確立し、後世に聖君として名を残したということ✨そして、史実通り32歳で亡くなっていたということ…😢長生きして欲しかった…
(6)公益通報者保護
ハン室長の不正を告発し、公益通報の保護対象者となったボンファン。
韓国で公益通報者保護を担当する「国民権益委員会」が広報のため『哲仁王后』作中で公益通報者となったボンファンことチェ・ジュニョク俳優にインタビューした動画がTwitterで公開されたのはご存知ですか?
動画の公開が、例の朝鮮駆X師に端を発する歴史歪曲問題炎上のまっ最中だったため、3日ほどでサラッと削除されてしまい、幻の動画となりました…
国家組織が広報に採用しちゃうくらいだから、ドラマ自体も徹底糾弾されるほどものでは全くなかったと思うんですが、国民感情の問題は難しいです。
(7)『哲祖』検索結果
歴史は変わったのか検索するボンファン。
哲宗(哲祖)を称える検索結果が画面に溢れましたが、その内容を出来る限り訳してみました!
Goosle の検索結果(※は下と重複)
『江華道令が作った革新朝鮮、第25代王哲祖の足跡
韓国の歴史にこれほどドラマチックな王朝があっただろうか。謀叛に巻き込まれ江華島で震え上がっていた青年が一日で王になり、根強い積弊(長年に渡る悪い慣わし)を根絶するまで…
改革君主の亀鑑・哲祖と哲仁王后キム氏の業績※
哲祖実録に何度も記載されるほど夫婦仲の良かった哲祖と哲仁王后キム氏は単なる夫婦を超え、改革のパートナーとして朝鮮と大韓帝国の発展に多大な貢献を…
哲祖時代の三政釐整、この時代の腐敗に取り入れるとしたら?
朝鮮時代の代表的な聖君である哲祖が数十年の勢道政治に対抗するまでの険しい過程について知ることができる。200年たった今でも、蔓延した社会の不正腐敗を…
民の側に立って改革を主導した哲祖、哲仁王后のノブレス・オブリージュ※
21世紀にも革新的なモデルと讃えられる哲祖の改革。その中心には貴族中心ではなく、ただ民だけを第一に考えた暖かい君主の姿があった。特に、その妻・哲仁王后キム氏は…』
画面に飛んでる文章
『哲祖の柔らかなカリスマ、朝鮮を揺るがす
朝鮮時代の代表的な聖君とされる哲祖は民衆のための政策を展開すると同時に、軍事制度を整備し、実質的な力を分けることも重要だと考えた
哲仁王后主導の開放政策、哲祖時代の新文物開放を早める
1855年、釜山港を皮切りに早い開港を通じて新しい文物を積極的に受け入れる事を主張した哲仁王后の政策は、哲祖の改革政治の原動力となった
哲祖、大韓民国民主主義の礎石を築く
東アジアで初めて立憲君主制を導入した哲祖は、時代を超えた革新的な思考であり、大韓民国の先進化に最も大きく貢献した君主である』
哲宗はもちろんソヨンも積極的に政策を推進し、二人が協力して改革を進めていた事や記録に残るほど仲が良かった事などが書かれていて胸熱…!
(8)哲宗の肖像画ソボンを笑わせようとした変顔の瞬間の肖像画を残した哲宗。
この肖像画は、もちろん創作なんですが、史実上の哲宗の肖像画を元にこのエピソードが作られたのではないかと思っています。
というのも、実は実物の肖像画も寄り目気味なんです!実際の肖像画↓↓比較↓↓
実物は火事で半分消失してしまったのですが、ちょうど口元が焼けてしまっていて、どんな表情だったのか想像の余地がありますよね。
哲祖になったドラマの哲宗と史実の哲宗が交わるみたいでにくい演出です!
(9)内命婦の新しい規則
内命婦の新しい規則をチェ尚宮に書き取らせるソヨン。
結婚を許す、10歳未満の使用禁止以外、何が書いてあったのか調べてみました!
↑は小道具の書道文字担当の方のブログからお借りしてます。
一、至密内人(王や王妃付きの女官)は宮体ではなく自身固有の書体で書く事を認める
一、入宮後、本人が望むなら退宮を請える
一、18歳以上の内命婦の女人の婚姻を認める
一、10歳以下の女官を内命婦に入れる事を禁じる
退職や結婚も認め、人権意識の高い内命婦へと変化させるソヨンの政策✨ここで10歳以下に触れている事からも、ダミャンの事をソヨンも覚えているという事がわかります。
ついにラストまでたどり着いてしまいました…!
長々と小ネタ集にお付き合いいただき、ありがとうございました😭
27日の先行放送開始まで、もうしばらくあるのでアドリブ集やまだ書けてない考察などをアップして行けたらいいな〜と思ってます。
ネタバレOKの方は考察もどうぞ〜↓
※画像はお借りしました。