哲仁王后感想&考察⑬人物考察4-哲宗①- | OLがけっぷち日記

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このままじゃ、まずいよね?

人物考察4人目は、ついに哲宗です!
 
めちゃくちゃ長くなってしまいました…。
アメブロの文字数制限超えたので、2つに分けて投稿します。この記事だけでも長いので、時間のある時にどうぞ!!!
 
そして、ぜひ感想などもコメントにいただけたら嬉しいです!!Twitterの方へのコメントでももちろん大丈夫ですので✨
 
 

毎度のことながら、がっつりネタバレしているので、ネタバレNGの方はこちらでお戻りくださいねウインク

 

 

 

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4人目:哲宗

(1)公式の人物紹介
 公式スクリプトブック掲載の人物紹介はこちら↓
 

哲宗

朝鮮版ジキルとハイド

 

力のないカカシ王の哲宗は、ただ臣下たちに捕まらないのが目標のように見える。生まれた時から王の運命を持って生まれたかのように澄んで見える外見だが、実は島流しにされて暮らし、いきなり憲宗の王位を継ぐことになったいわば「雷王」だ。

 

哲宗は過去の自分に手を差し伸べてくれた唯一の存在、ファジンを運命の相手と思って愛してきた。一方中殿ソヨンとはショーウィンドー夫婦として暮らしている。彼の偽装技術はなかなかの腕前だ。対外的には吐き気を誘うほどソヨンに優しく接するが、2人きりでいる時はありえないほど冷たい。ソヨンはジキルとハイドのような哲宗を「王は王だが、上辺だけの王」と呼ぶ。

 

哲宗には秘密があるが、その中の一つが悪夢だ。幼い頃、兄が謀反の濡れ衣を着せられて死んだ日、彼は乾いた井戸の中に隠れて生き残った。江華島島流しの時代、兵士たちが自分を「大逆罪人」として殺す無惨な夢を見ていた彼は、王になっても相変わらず悪夢を見る。人々はそのような哲宗を見て、彼が家族のように殺されるのではないかと怯えてカカシ王を自任するとあざ笑う。

哲宗は自分をあざ笑う人々の望み通り、無能な王になって何もできずに死ぬことが一番怖い。安民の遠大な夢を残したまま、ひそかに改革を夢見て準備する。

 

哲宗は宮廷の外で暮らし、見た目とは違って強い内面と自我が形成された。江華島時代に接した東学の「忍耐天」思想に感化を受けた哲宗は、万民が平等な朝鮮を作るという夢を抱き、恐れを勝ち抜こうと努力する。自分を阻む運命に絶えず立ち向かい、簡単に屈服しない強靭さを持った複合的な人物だ。

 

【スクリプトブック2 人物紹介参照】

 

 

個人的には、この「朝鮮版ジキルとハイド」という例えは微妙…ジキルとハイドは「善良な人格ジキルと欲と悪の人格ハイド」の話なので、哲宗の二面性の例えとしては、印象が全然違うからイマイチだなと思ってます。

 

 

(2)人物考察

①史実の哲宗

昪(イ・ビョン)李氏朝鮮第25代国王

生年:1931年7月25日

没年:1964年1月16日(享年33歳)

在位:1849年7月28日〜1864年1月16日

 

史実上の哲宗は、韓国でもこれまでほとんど評価されてこなかった王だそうです。
 
一族の謀反の罪で江華島に島流しにされ、農民同然の生活を送っていたのを、勢道政治勢力の安東キム家が操り人形として使うために呼び戻して即位させた教養のない王。自ら親政をひいて政治権力を行使しようともしたが、上手くいかないと悟り酒色に耽って早世した王とされています。
 
しかし、最近は、実際は島流しされた時点で14歳。江華島で過ごしたのは王として即位するため漢陽に呼び戻されるまでのたった5年間であり、それまでは漢陽で王族として必要な教養を学んでいたため、言われるほど無学というわけではなく、親政を行った期間の政策も理にかなった内容であったとする研究者の見方もあるそうです。
 
今回の哲仁王后も、こういった研究に基づいて、キャラクター設定がされたと思われます。哲宗の再評価については、下に紹介する動画がわかりやすいので、良かったらご覧ください✨
13分くらいの動画です。
 
哲宗を特集した韓国の歴史番組をキム・ジョンヒョンさんのファンの方が編集した動画↓(日本語字幕選べます)
 
 
こうやって海外ファンが歴史の勉強までし始めるのだから、歴史が海外に正しく伝わらないからとかいう理由で動画の配信止めるのは、やめて欲しいなぁ…と言うのが正直な気持ちではありますが、あちらの国内感情の問題なのでなんとも…
 
 
 ②本来の性格
表面上は安松キム家に逆らうつもりなど全然ない、おバカなカカシ王を装う哲宗だが、実は民の為の政治を志す憂国の王。
 
責任感が強く、自己犠牲の精神の強め、仲間になった人間には、とことん誠意を尽くすタイプ。誠意を尽くすのは、謀反の一族で自分だけが生き残ってしまったという経験から罪悪感に弱いせいというのもあるけど、それだけ信頼できる味方が少ないという事でもあるのかも。
 
根っからのワーカホリックなところがあり、ホン別監に呆れられる場面もあるけど、仕事の為に私生活を犠牲にする訳ではなく、オンもオフも充実させてる感じ。多分体力がめちゃくちゃある。だって、全然休んでないのにタフ過ぎるもん…。(だから早死にしちゃったの…?)
 
自ら帳簿を探して盗賊として活動してるところや、東匪たちには国を憂う一介の両班と身分を偽って東学運動に参加してたなど、かなり怖いもの知らずな性格も。そう言う点では、ソヨンもファジンもそういう所があるので、前にも書きましたが自分と似たところがある女子がタイプなんでしょうね。
 
 
③男性としての哲宗
一人の男性としての哲宗は、かなり一途でマメでロマンチストで、わかりやすく愛を表現するタイプ。
 
8年前の井戸での初恋を運命の相手と思ってるところからして、一途なロマンチスト以外の何ものでもないんですけど。中殿にもファジンにも折に触れてはプレゼントを贈り、会いたくて行き違ったら「気持ちが通じ合っていたからだ」と言い、「急に寒くなった」と言えば「私が側にいなかったからでは?」と答えちゃう。よその男と仲良くするとわかりやすく嫉妬し、褒められるとめちゃくちゃ嬉しそうにする様はまるで犬のよう…。
 
その分、複数の女性を同時に同じように愛することは出来ず、態度に出てしまうため、淑儀たちにすら「(中殿媽媽と仲が良すぎて)わたしたちの入る隙は無さそうね」と言われる始末。
 
こうやって書き出してみると、哲宗って典型的な韓ドラヒーローですね。金持ちで、組織の代表で、イケメンで、ヒロイン一筋で、ヒロインが初恋の相手で、トラウマ持ち。
 
ちなみに、あんなにどう見てもファジンLOVEな永平君に毎度毎度ファジンの事を任せまくってるところからも、他人の恋愛への勘はかなり鈍いんじゃないかと…。
 
 
④哲宗と中殿
哲宗にとってソヨンは、元々井戸で運命的な出会いをした女性だった訳ですが、大人になってから井戸の子だと判明する前にも2回好きになってるんですよね。
 
1回目は、揀択の合間に偶然出会った時。
2回目は、ソボンとして戻ってきた後。
 
ベースに脈々と流れる運命の相手論ももちろんあると思うけど、2回目はちょっと雰囲気が違うかなって。
 
倒れて目覚める度に変になっていく女なのに、ep14の「世界で一番短所の多い人間だとしても、それでも中殿が好きです」って、すごい告白じゃないですか?もはや全面肯定。こんな風に誰かに受け入れてもらえる人います?!
 
そもそもep7で「失礼な言葉遣いも傲慢な態度も全て許します。だからどうか目を覚ましてください」と言ってた時点で全面肯定なんですけど、この時は生きるか死ぬかだったからね…。
 
そして、ep16で井戸の女の子だと確定した時のもう二度と中殿を誤解したり、すれ違ったりしません」からのep17「宮廷の女人にとって懐妊は嬉しいことなのになぜ中殿は怒っていたのか、どれだけ考えても理由がわかりませんでした。なので理解はできないけど、中殿はそういう人なのだと受け入れることにしました」このセリフです。
 
哲宗はep5以降、ずっと「中殿を理解したい」と言い続けてきました。そうして過ごしてきた結果、たどり着いた答えが「理解はできないけど受け入れる」なんです。これ、恋愛だけじゃなく、人間関係を構築するうえでめちゃくちゃ重要なことなんじゃないかと思うんですよね。
 
ちょうどこないだ、有吉さんがTVで結婚について語ってて。カップルが別れる原因の大きい要因は「価値観の違い」か「すれ違い」だから、「すれ違い」になる要因だけは消しとこうと言うことで、夏目アナが引退することになったと。
哲宗は「価値観の違い」を受け入れたうえで、「すれ違いをなくす」と言ってて、まさにこれだなって。哲宗と有吉さん、おんなじ事言ってるよ…と思った訳なんです。
 
 
…て、大丈夫?
みんなついてきてる?
 
 
そんな訳で、ボンファンとかソヨンとか関係なく「どんな中殿だとしても、それが中殿だと受け入れる」ことにした哲宗は、その時々のありのままの状態を受け入れてくれるんですよね。
 
人って案外、相手のことを枠にはめ込んでしまう事が多いから「この人はこういう人」と勝手に決めつけてしまったが故に幻滅したり、こんなはずじゃなかったと思ってしまう事は多いんじゃないでしょうか。
 
他人の魂が入ってしまうような特殊なことはないにしろ、普通の夫婦や友達同士でも年取ったり、太ったり痩せたりで見た目が変わる事もあるし、性格や考え方だって、ずっと同じとは限らなくて変化していくものだけど、その変化も含めて相手「個人」だと尊重していくことが大切って事だと思うんですよ。
 
だから、最後のセリフの「なぜ最近ずっと敬語なんですか?また何か企んでるんですか?」というのも、変化を楽しみにしてくれてる、変わることを否定しないでくれるという意味で、ものすごく心強いし、こういうマインドでいたら、ずっと一緒に歩んでいけるんだろうなと思わせてくれるエンディングだなと思ったのでした。
………
 
哲宗考察、まだまだ続きますが、
一旦、今日は여기까지 !
 
 
※あくまで個人の考察です。
※画像はお借りしました。