唐突にやってきた「胃がん ステージⅣ」
昭和18年生まれの父。
末期がんまでの闘病・逝去、
遺された家族の想いの記録です
入院決定前日
振り返りです。
に書いてありますが、
食材を買いに行くのが大好きな崖男。
「何か買ってくるもの、なーい?」
生協を利用してるので、さほど追加で
買う物はないのに、捻り出してる、と
母はよく話してました。
腫瘍内科の診察日前日にも
張り切って買い物へ。
夏みかんをどっさり買ってきました。
昨年、マーマレードが
とても上手に出来ていたので
娘2人は、散々リクエストしていたのです
私ムスメYも、昨年、半分を冷凍保存で
しばらく取っておいたのですが、来年も
作ってもらおう!もらうんだ!と
半分願掛けの気持ちで
全部食べ終えてありました
夏みかんを、歩いて買って帰った後、
相当くたびれていて、どさっと
自身の椅子に座り込んだと言っていたので
鈍感なのか、我慢強いのか?ですが、
少しずつ怠さは迫っていたのかもしれません
残された夏みかん
たくさんの夏みかんを残したまま、
入院してしまった崖男。
お見舞いの時に
「マーマレード作ってよね」と、頼むと
「うんうん、良くなったら、やるから
ちょっとそのまま置いておいて」
と話していたのですが、そのうちに
「しばらく無理だな、食べちゃって」と
変わってしまったのが、悲しかったなぁ。
そして、何よりもう二度とあのマーマレードが
食べられないと思うと、今でも
涙が止まらないです😭
よりによって、今年は
私の自宅の夏みかんが豊作で、
葬儀を終えて、自宅に帰ると
山ほど収穫されており、
しばらく、夏みかん、見るのも
ツライ!と実感したのでした。
残されたレシート
夏みかんと同じ日のレシートを
崖男の持ち物から
ムスメKがみつけました。
そこに残っている内容は、
……どんこ……
……いちご(値引き品)……
料理好きの崖男でしたから、
美味しい出汁の出る、
どんこを選んだんだろうな
イチゴは、安いのでいいや!って
買い物をしている姿が目に浮かびます。
明日も明後日も日常が続くと思って
買い物してたんだろうなと
思うと、これもまた涙が止まらない
小さな小さな遺品でした