横浜画塾では、陰(影)をペインズグレーやニュートラルチントやインディゴ、葉っぱをサップグリーンやオリーブグリーン、肌にはジョンブリアンなどと決めつけるのはお勧めしないと言っている。
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以前、ある生徒さんから『決めてくれたら楽でいい。初心者にはその方がわかり易い。』 と言われたことがある。
“楽でいい” !?
これこそが、私が一番恐れるところなのだよ。
“楽でいい”ということは、
“考えなくていい”ということにならないか?
まさか…
テンプレート(ひな形)が欲しいの?
「考えずに決まったやり方でそこそこの絵が描ければいい。」 そんな本音が見える。
それは、“思考停止”ということだよ。
マニュアル、テンプレート、フォーマットですべてを効率化・均質化しようというのは、人をロボットにして何も考えないようにすることじゃない?
それは、創造性(芸術)の対極にある考え方なんじゃないのかな。
物事はゼロかイチかではなく、その間の複雑な無限のグラデーションがあるから優しくて美しいんだと思う。
観察すれば観察するほどに物事は複雑であることに気付く。だから、取り組み悩んで自分の答えを探す。
マニュアルやテンプレートに頼ったとたん、AIに簡単に解析されるのだろう。悩んで混沌としている脳はAIにも理解不能なんじゃないかな。
元来、人間は放っておくと楽な方楽な方へと行きがち。 (もちろん、私も同じだ。)
だから、ワンパターンで単純な表現スタイルで満足していてはいけないと、いつも自問している。
流れに逆らわず、考えもせず、他人が決めたことに身を任せたまま時が過ぎて行く… そういう意味で、我が国の“大衆”もそういう方向に流れているような気がしている。
自ら“思考停止”状態にすることで一時的“楽”を採る日本国民の姿は、長い間洗脳教育を受けてロボット化してしまっているように思う。
コロナ禍の一連のこの国の反応も重なる。
“思考停止”は、ある意味で“死”と同じだと思うけど。
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