最初は慎重にスタートして徐々に回転数を上げて行く…。
これは車のエンジンでも、人間関係でも、楽曲作りでも、映画や小説や漫才でもなんでもだいたい共通していることのように思う。
だから、水彩画も、
真っ白な紙にいきなり濃い色を塗るというのは控えて、最初は薄い色を慎重に塗る?
本当にそれでいいのだろうか?
透明水彩絵具は、 紙に一回塗った色が一番きれいだということは以前も書いた。
そう言う意味で、 一回目の色(ファーストウォッシュ)はとても重要。
ところで、 三段階で薄くなることは体感的にご存じだと思う。
Ⅰ 水が先に塗ってあると 薄まる
Ⅱ 乾くと 薄くなる
Ⅲ 周りに暗い色が来ると 薄く見える
だから、
できるだけ最後まで使える色を一回目で塗っておきたい。
最後まで使える色ということは、乾いた時に丁度いい色という事だから、 三段階で薄くなることを見越して、しっかりと強い色を置いておく必要があるという事だ。 30分後に結果が出る。それを読み切ること。
そうしないと後で何度も同じところを塗り直すことになり、手数ばかりが増え、色の鮮度が落ちることになる。
手順の流れをまとめると、
《前半》 広い・明るい・鮮やか・光の当たったところを素早く大胆に!
《後半》 細かい・暗い・陰のところをゆっくり慎重に!
ということになると思う。
ブアーストウォッシュで鮮やかで濃い色を、
一回目から一気に塗っておく。
私の私感としてだが…
経験豊富な人ほど、前半はイメージに向かって大胆に思い切りよく、後半になるにつれ客観的に観る時間が長くなり、慎重に筆を入れると思う。
経験の浅い人は、慎重にスタートして後半になればなるほど荒く乱暴になる傾向が見受けられる。
終盤は、
慎重に “キメル” のであって、
“キレル” のではないのだ。 (^_-) -☆
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