描き過ぎて汚れる理由 - Why get muddy? - | 塾長の日記

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水彩画は、なでまわし過ぎたり、重ねすぎたりするとドロドロになって取り返しがつかなくなってしまいます。もう何度も経験済みの方もいらっしゃると思います。

なぜ、何度やっても同じ失敗をするのか。



私なりに思いつくことがいくつかあります。

1.塗った色が1時間後にどうなっているか、
  予測ができていない。
  透明水彩絵具は、三段階で薄くなることを読み切って
   色を決めていく必要があります。
   慎重に薄めで描くと結局薄過ぎてもう一回同じことをすることになり、
   手数だけが増えていきます。「紙に一回が一番きれい」と肝に銘じて。

  
2.薄い色を重ねて濃く(暗く)すると信じ込んでいる。
  例えば、チューブ1本をバケツの水に全部溶かして、
   それを100回塗っても濃い色(暗い色)はできません。
   派手な色や暗い色は一回で決めた方がきれいです。


3.バルールが狂っている。 ※バルール
  あるはずのないところに、あるはずのない色があると
   “汚れ”に見えたりします。
   光が当たっているところにないはずの不自然な暗い色があったり、
   影の中にあるはずのない明るい色があったりするとバルールが狂って
    汚くなります。


4.自分の腕を過信している。(あるいは、ほかの方法を知らない。)
   「がんばって描いていればなんとかリカバーできるんじゃないか。」
     ⇒なりません。汚れるだけです。
   自然の力に抗っても結果は期待できません。


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偉そうに言ってはいますが、全て自戒の念で書いています。(^_^;)



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