研修慣れしている受講者というものは、時に扱いにくいこともあるが、その最たるものが研修講師だろう。


レクチャーをしているときには、結構聞いている。おそらく自分のレクチャーの参考にしようとしているのだろう。


一転、個人ワークやロールプレイ、発表という場面になると、勝手にワークの流れを解釈してどんどん進めていく傾向がある。


で、ワークの流れがこちらの意図したものとずれていくことがある。それを指摘し修正すると、説明がよくわからないと文句を言うのも研修講師なのである。

ある経営者との会話で、過去にコンサルタントを雇った時期もあったが、結局コンサルタントの言うことはもっともだったが、うちの会社ではできないようなことばかりだった、というようなお話を聞いた。


それで、変われない自分や会社を責めた時期もあったという。


正論必ずしも適論ならず、である。


教科書的な模範解答を無理やりクライアント企業に押し付けようとするコンサルタントは成果が出せない。


いくら調査分析を重ねての導き出した解決策でもそれを実行するクライアントの従業員が納得して、やろうと思ってくれなければ、絵に描いた餅に終わる。


それに、できない企業を責めてもしかたがない。経営者に劣等感を植え付けるだけであるし、もう少し初歩的な解決策が必要だったのかもしれない。


私自身もクライアントに合った解決策や提言かどうかを自問自答したい。

親しくしているパートナー・ファシリテーターの紹介で『アニマル・シンキング』の基礎講座を受けてきた。


『アニマル・シンキング』だからと言って、ワイルドに本能をむき出しにするのではない。


『アニマル・シンキング』とは、イスラエルで開発された発想法の一種で、野生動物に着目し、多種多様で独特の強みや特徴を持ってサバイバルしている動物たちから発想のヒントを得るメソッドである。


例えば、『シマウマ』からは、白と黒の縞模様から「矛盾を受け入れる」や「清濁併せ呑む」といった着想を、また『クジャク』からは「外見をきれいに飾り立てる」や「カラーバリエーションを増やす」といった着想で発想する。


そういった、動物になぞらえた発想のヒントがなんと50種類くらいある。


楽しく、視覚的、直感的に発想することができ、思わぬアイデアがポンポンと出てくる。


オズボーンのチェックリストに少し似ているかもしれないが、そのユニークさは群を抜いている。


『アニマル・シンキング』の前では、「ブレイン・ストーミング」も「マンダラート」も「ブルーオーシャン戦略の減らす・取り除く・増やす・加える」も「マインドマップ」も少しかすんで見える。


強力な発散ツールではあるが、発散が強力だということは同じだけ収束にもパワーが必要だろう。


基礎講座では、収束の深いところまでは踏み込めなかった。


強烈なアイデアが出てくるということは、そのアイデアに幻惑されて地に足が着かなくなることも考えられるだろう。


逆に捉えると、その先はファシリテーターの腕の見せ所なのかもしれない。


今日のファシリテーターのOさん、スタッフの皆さん、ありがとうございました。お疲れ様でした。


アニマル・シンキング:http://www.animalthinking.com/