「今日はチームワークをテーマに話してもらいます。」と司会者に紹介されたある有名なスポーツ・コメンテイターは、自分自身の現役時代の話を始めた。


それはそれで、興味深い話ではあったが、チームワークの話はついに最後まで出てこなかった。


講演の筈が、途中から司会者と講演者のトークセッションに変わり、さらにその場で、「私の友人も舞台でも話してもいいかしら。」と客席から友人を舞台に引っぱり上げ、トークセッションに参加させ、結局、まとまりなく井戸端会議みたいになって終わってしまった。


チームワークを高めるワークと称して、名刺交換をさせて、隣の人とチームとして何かコラボできることはないか話し合って見ましょうと言われた。


どんな人でどういう分野でどんなスキルをどういうレベルで持っているのかがわからないので、話のしようがない。


そもそもなんで隣の人とコラボしなければならないのか。


セミナー会場で、自分の講座の始まる2時間前にパワーポイントの資料を客席で必死に作っている講師。


研修中にひんぱんに教室の出入りし、そのたびにドアをバタン!と閉める主催者。


時間前に会場に行っても受付がモタモタして入口に長蛇の列ができ、毎回セミナー開始が遅れる会社。


こんなんでお金取ったら、あかん。お金を払ってくれる受講者をなめたらあかんよ。


あまりにも安易に企画し、準備もリハーサルもなく実施していないだろうか。インストラクショナルデザインとか、研修運営スキルとか、それ以前の問題である。


ニセ錬金術師にすらなれないだろう。(ニセ錬金術師:http://ameblo.jp/g-solution/entry-10457696097.html


中世のいかがわしい錬金術師は、「錬金術を教える」というふれこみで村にやって来て、村人からお金を巻き上げ、「錬金術ができない」とバレそうになると一夜にして荷物をまとめて村から出て行き、また違う村で同じことをしていたそうだ。


つまり、ニセ錬金術師とは、特効薬・万能薬・金を作り出すと見せかけて、その方法を教えることからお金を取ることを生業としていた。


そしてウソがばれる前に村から村へと移動する。

現代のセミナーやコンサルティングも同じ構造になっていないだろうか。


あるノウハウで成功できると吹聴し、お金を儲ける。使えないノウハウとばれる前に、違う顧客を発掘するか、違うノウハウを提供する・・・。

知り合いのコーチは、「コーチングを教える」ことはできても「コーチングができる」人は案外少ないのかもしれない、と喝破した。


同じように・・・。


「マナーを教える」ことはできても「マナーができる」人は少ないのかもしれない。


「ファシリテーションを教える」ことはできても「ファシリテーションができる」人は少ないのかもしれない。


「マーケティングを教える」ことはできても「マーケティングができる」人は少ないのかもしれない。

コーチやコンサルタント、研修講師は、自らが現代のニセ錬金術師になっていないか、しばし内省したほうがいいかもしれない。


研修終了時に、受講生から拍手をもらえると嬉しいものだし、励みにもなる。


拍手をもらう一番簡単な方法は、司会者に頼ることだ。


「それでは、講師の○○先生に拍手をお願いします。」


でも、促されての拍手では物足りないし、司会者のいない研修では頼ることはできない。


そこで、拍手をもらうための基本要素をお伝えしよう。


まず、受講者と講師の間にラポール(信頼関係)が築けていることが大前提である。


ラポールについては、研修開始後15分間でほとんど決まってしまうために出だしが肝心である。(参照:「研修開始からの15分間」:http://ameblo.jp/g-solution/entry-10406224030.html


次に、最後の締めのレクチャーに感動的な話を持ってくる。また、受講者の状況と未来に絡めたり、格言で締めくくっるのもいいだろう。


また、自分はあくまでも皆さんを支援している。成功をお祈りしている。ということも伝えたほうがいいだろう。


例えば、「今の皆さんの現状はこうです。(現状を語る)ただ、皆さんには輝かしい未来が待っています。(その情景をビジュアルに語る)それをいつの日か実現できるように明日からがんばってください。応援しています。」


などと言えばいい。


もちろん言うまでもないが、本心から誠心誠意お伝えすること。


口先だけなら、言わないほうがいい。メラビアンの法則により、言っていることと思っていることに違和感を感じるともうおしまいである。


さらに、自分より年配の受講者の場合は、若輩者の講師である、まだまだ経験不足の講師であると自分を下げて、謝罪とお礼を述べる。研修中に指示命令をしたが役割の上だと断ったり、聞き取りにくい点や名前間違えたりしたことを謝罪する。


謙虚な姿勢を見せることで、思わず拍手を誘うのである。


最後にやや強引な方法だが、感謝を述べ、お辞儀をし、拍手があるまで頭をあげないという方法もある。


ご自身にあった方法を試してみるといいだろう。


拍手をもらったときには、照れずに堂々とお辞儀をすること。照れるとみっともない。


しかし、慣れてくると拍手に興味がなくなってくるのも事実。


拍手よりも(自分自身の評価よりも)、受講生の成長や変化に意識がいくようになるのだ。拍手をもらわない方法もある。いくら拍手したくてもタイミングをずらしてやると拍手はできない。 


「はい、終了。早く帰ってくださいね。」とクールに言い放つ。