デルトリンテムのススメ CARL ZEISS JENA DELTRINTEM | BLRM ブラッキー リッチモア ~ Be Lucky Rich More!! のブログ

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ギター、双眼鏡、オーディオ、 趣味関連の記事を書いていく予定です。
皆さんが、より幸運に恵まれ、より豊かになりますように。。。
愛念の願いを込めて、Be Lucky Rich More です(^^)
私自身が、ワクワクドキドキ出来る事だけを記事にします。
〜 SINCE 2015.4.8

 

 

 

 

 

この世に、双眼鏡は星の数ほど、沢山あり、

( 星の数ほどは無いか!)

 

良い双眼鏡も沢山あると言うのに、

 

何故、私は こんなにも、

 

デルトリンテム DELTRINTEM  に惹かれるのだろう。。。

 

 

もう、殆ど デルトリンテム バカ である。

 

 

 

という事で、デルトリンテムの魅力 をまとめてみたいと思う。

 

 

 

 

 

① 見え味の魅力

 

  周辺像の崩れ等、ツッコミどころは沢山あるのだが、

 

  中心像のキレとシャープさ、そして コクのある像、

 

  対象物が浮き上がるような立体感・・・

 

 

  やはり、一番は その 「見え味の魅力」  だろう。

 

 

  

  像の明るさや、コントラスト、そういった光学性能的な

 

  見え味だけで考えれば、同じ8倍のポロで比べれば、

 

  オーバーコッヘンには劣るかも知れないし、

 

 

  ダハの名機である クラシックシリーズ等には、

 

  さすがに及ばないかも知れないが、

 

  何せ、価格も高いですし、デルトリンテムの見え味の良さは、

 

  そういった点とは、また違った次元の良さがある。

 

 

 

 

② 耐久性

 

 

  私が使っているデルトリンテムの多くは、

 

  1950年代~1960年代のモノなので、

 

  今から、実に 60~70年も昔のモノ である。

 

  

  しかし、実用上 まったく問題のない 類を見ない頑丈さ!!

 

 

  今の常識から考えれば、信じられない

 

    「造りの良さ」 だと言う事も、大きな魅力の一つだ。

 

 

 

  本当に、造りが良い。 惚れ惚れしてしまいます。

 

    この 「造りの良さ」は、この時代ならでは、なのだろう。

 

 

 

  今の時代では、これほどのクォリティの造りは望めない。

 

 

 

  恐らくは、1台 1台、手作業で調整されていると思われる。

 

 

 

  同じような年代の個体同士でも、微妙にサイズが違い、

 

  互換性が無いことも、よくあるからである。

 

 

 

  その、工作精度の緻密さ、精密さは、

 

  恐ろしいくらいの精度で、組み立てられている。

 

 

 

  塗装の質も最高だ。 (磨けば、ピカピカになります。)

 

 

     私のメインの愛機の一つだが、

 

  ご覧の通り、 ピカピカだ!!

 

  とても、60年以上も昔の製品とは思えない。

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

  

    操作のフィーリング・・・ 全てが上質です。

 

  少なくとも、私が生きている間に、故障する事もないだろう。

 

 

 

  つまりは、 「一生モノ」 なのである!!

 

  

  これほど、タフな双眼鏡は、他に無いのでは!?と思う。

 

 

  

  今、販売されている双眼鏡は、70年後、80年後、、、

 

  はたして、まったく問題なく、使用出来るのだろうか??

 

 

 

③ 使い易さ

 

 

  手に持った時、非常に手に馴染み、持ち易い。

 

 

  私は、車も ドイツ車が好きなのだが、

 

  車も双眼鏡も、極めて合理的で、

 

  使いやすく デザインされている。

 

 

  

  ダハ式の双眼鏡も、沢山持ってはいるのだが、

 

  つい、手に取るのは、やはり デルトリンテムが多い。

 

 

 

  これほど、手に しっくりと馴染み、使い易い双眼鏡は、

 

  なかなか無いように思う。

 

 

 

 

④ メンテナンスの容易さ

 

 

  一度、光軸調整をしていれば、まずは狂うことは無いが、

 

  万が一、狂ったとしても 調整が可能だ。

 

 

  対物側の 2つの偏心リングで調整が出来る。

 

 

 

  ただし、慣れないと 最初は 丸一日は掛かると思うが、

 

  ( 実際、私は 過去に初めて調整した時、

 

   12時間以上を 費やしてしまった!! )

 

 

  慣れれば、器用な人であれば、

 

  恐らくは、1~2時間くらいで可能である。

 

 

 

 

  また、50年代~60年代のモノは、特に塗装が良いので、

 

  ちょっと磨いてあげれば、すぐにピカピカになる。

 

 

 

  カビが生えてしまったり、大きく光軸が狂ってしまったり、

 

  どうしても、手に負えなくなれば、その時は

 

  ZEISSに依頼すれば、状態にもよるが、

 

  大抵は、4~7万円ほどで メンテしてくれる。

 

 

 

  窒素を封入なんて事もないので、メンテが容易だ。

 

 

 

  お勧めはしないが、器用な人なら 工具さえ揃えれば、

 

  分解して、レンズやプリズムのクリーニングも可能だと思う。

 

 

 

  つまりは、一生涯、いつでも 最上の状態で、

 

  使用が可能なのである!!

 

 

 

  ※ もし、デルトリンテムに関して、何かお困りの方は、

 

    末尾にある お問い合わせフォームより、

 

    連絡下さいませ。

 

 

 

⑤ レンズの質

 

 

   古いデルトリンテムは、1枚1枚、

 

   手作業でレンズを研磨していた、

  

   と思われるが、その 研磨精度が神技的 だ。

 

 

   まだ、コーティング技術もない時代に、

 

   全ては、 「レンズの精度」 に掛かっていた。

 

 

 

   最近の、まるで デジタル処理で、

 

   シャープネスやコントラストを上げたような像とは違い、

 

   レンズの精度のみで、極限まで追い込まれたような、

 

   非常に精細で繊細な、中心像のシャープさ、なのである。

 

 

 

      デルトリンテムより、かなり 後年に作られた

 

   Dialyt 8×30B 等よりも、中心像のシャープさや、

 

   像の立体感が、明らかに上回っている事実 等からも、

 

 

   いかに、手間暇を掛け、並外れた技術力を持つ、

 

   職人が、手作業で レンズの精度を追い込んでいたか、

 

   それを 思い知らされる。

 

 

   勿論、ガラスの表面も、ツルツルである。

 

 

  

   そんな、マイスター達の 威信と誇りが、

 

   当初の 1Qマーク に、込められていたように思う。。。

 

      ( ただし、1967年辺りまで )

 

 

   

       そんな、アナログ領域で極限まで極められた、

 

   歴史的にも、貴重な神業的なレンズを搭載している、

 

   と言うだけでも、非常に価値が高い と、私は思う。

 

 

 

 

こんな感じで、思い付くことを ザッと書き出してみたが、

 

とにかく、使いやすく、頑丈で、想像以上に良く見える、

 

 

つまりは、実用性にも優れる という事と、

 

「モノ」 としての、魅力 なんだろうな、と思う。

 

 

 

 

本革ストラップに付いている、小さな留めホックの部品も、

 

今の時代なら、当然 プラスチック製となるだろうが、

 

これも 時代によっては、金属製(恐らくは真鍮製) だったりする。

 

 

 

 

今のように、コスト最優先の、

 

悪い意味で、合理化された造りでは全くなく、

 

 

可能な限り、 「最高・最善」 を追求したような造りなので、

 

非常に安心して使うことが出来、きちんとメンテさえしてあげれば、

 

いつでも ピカピカで 最高の状態を保てるので、

 

「モノ」 として、愛着も湧き、一生のパートナーとなり得る。

 

 

また、当然 これまた 主観的な意見ではあるが、

 

モノとしての、佇まい、ルックスが最高に良い!!

 

 

 

この辺りが、デルトリンテムの魅力であり、

 

私が、デルトリンテムをススメる理由である。

 

 

 

ただし、70年以降のデルトリンテムは、塗装が悪いので、

 

磨いても、ピカピカとはならない。

 

工作精度も、明らかに落ち、コストダウンされている。

 

 

 

それでも、実用だけなら、70年代以降のデルトリンテムも

 

非常に良いモノだし、見え味そのものは最高に良いが、

 

やはり私は、50年代~60年代の1Q製品が、

 

最も お勧めであり、個人的には 最も好きである。

 

 

 

ただ、この時代のデルトリンテムは殆どのモノが、

 

接眼レンズや対物レンズのコーティングが、

 

多少なりとも、剥がれてしまっている事も多いが、

 

見え味には、あまり影響がなさそうである。

 

 

 

これは、実際に 何十台と見てきて、そう感じる。

 

この時代のコーティング技術は、まだまだ未熟であったようだ。

 

 

 

とは言え、それ以前の ノンコーティングのデルトリンテムでも、

 

恐ろしいほどの切れ味とシャープさで、

 

驚異的に よく見えるので、

 

あまり気にしなくても良いのかも知れない。

 

 

 

また、この時代のデルトリンテムは、さすがに古いので、

 

大抵の個体は、メンテを要する。

 

 

 

つまりは、レンズやプリズムが曇っていたり、

 

フォーカスリングやディオプターが固着している個体が多い、

 

と言う事である。

 

 

しかし、きちんと メンテさえしてあげれば、

 

ベストなコンディションが復活する。

 

 

 

 

 

ところで、50年代以前の ノンコートのデルトリンテムは、

 

見え味も 少し異なり、

 

その希少価値も考慮すると、実用よりも、

 

コレクター的な要素が、より強くなるように思う。

 

 

ただし、「モノ」 としての造りは、

 

1Q製品以上に、造りが良いのでは!? と感じる。

 

 

 

 

最近、世界的にも 程度の良いデルトリンテムが、

 

どんどん少なくなって来た。。。

 

 

ebay等でも、程度の良い 1Q製品は、

 

めっきり 見掛けなくなった。

 

 

程度の良い 戦前のモノなんて、滅多に見掛けない。

 

 

 

また、世間では、デルトリンテムが

 

少々、過小評価され過ぎているような気もする。

 

 

 

参考までに、 1931年当時のパンフレットを見てみよう。

 

 

 

 

ケースには、色んなバリエーションが存在したようであるが、

 

一般的な、ハードケース付きのもので、11.15 ポンド となっている。

 

 

1931年当時は、日本では 昭和6年だ。

 

当時の 1ポンドは、約17円であった。

 

 

 

なので、当時の デルトリンテムの価格は、日本円に換算すると、

 

11.15ポンド= 189.55円 となる。

 

ちなみに、当時の 大卒の初任給の平均額が、73 円 の時代だ。

 

 

現在の大卒の初任給の平均額が、約20万円と言われているので、

 

その差は、約2,740倍。

 

189.55円を、2,740倍にすれば、

 

何と、 約 519,000円 となる。

 

 

 

また、別の資料によると、当時の1ポンドの価値は、

 

現在の価値に換算すると、約 24,000円 ほどになるらしい。

 

 

24,000円×11.15 = 267,600円 となる。

 

 

 

もし、この計算が ほぼほぼ 正しいとするならば、

 

1931年当時の デルトリンテムの価格は、

 

ちょうど、現在のハイエンド双眼鏡の価格と同じくらいの価格である。

 

 

 

 

個人的には、これだけ頑丈で、工作精度が高く、

 

材料の質も高く、何よりも 手作業的な仕上げで、

 

モノとしては、今では考えられないくらい、

 

素晴らしい出来の双眼鏡だと思うので、

 

 

私の主観的な価値基準で考えると、

 

光学系に問題のない、完動品のデルトリンテムの価格なら、

 

 

 

50~60年代の1Q製品で、6~8万円、

 

70年代以降のマルチコート製品で、3~4万円、

 

50年代以前の製品で、8~10万円~、

 

30年代の製品なら、15~18万円~、

 

20年代の初期の製品なら、20万円~、

 

 

 

デルトリンテムが持つ価値を考えると、

 

その辺りが 妥当で、正当な評価のような気がする。

 

 

 

相場が、2万円前後等と言う話も聞いたことがあるが、

 

個人的には、とんでもない話である。

 

デルトリンテムを愚弄しているようにさえ感じる。

 

 

 

もっとも、ノーメンテの、個体であれば、

 

その 3分の1 辺りの価格が妥当かも知れないので、

 

それであれば、2万円前後となるのかも知れない。

 

 

 

 

 

何にせよ、例え、それだけの価格を出しても、現行製品で、

 

これだけの高品質で頑丈な、造りの良い製品は、

 

もう手に入らないだろうから。。。

 

 

 

ツァイスの最新の SFシリーズ等は、

 

定価で、30万円を超えているが、

 

価格に見合わない、チープな造りと言う意見も、よく聞く。

 

 

 

今の、SFは、はたして デルトリンテムのように、

 

80年後や100年後、きちんと機能し、

 

実用出来るレベルを保つ 工作精度と耐久性のある造り

 

なのであろうか。。。??

 

 

 

一つ一つの部品やパーツに、

 

それだけのクォリティと耐久性が、

 

果たして あるのだろうか??

 

 

往年のデルトリンテムを超えるような、工作精度で、

 

組み立てられているのだろうか??

 

 

 

そう考えると、デルトリンテムの価値の高さが、

 

少しは分かるのではないだろうか!?

 

 

 

あまりに、過小評価されるのは、非常に残念だ。

 

デルトリンテムが泣いている。

 

 

この小さな躯体に、極めて高度な次元で、

 

神がかった技術が凝縮されているのだから。

 

 

 

正に、 「THE・双眼鏡」  「双眼鏡の鑑」

 

それが、デルトリンテム なのである。

 

 

 

DELTRINTEM  8×30

 

 

 

 

 

 

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