こんにちは。行政書士もできる往年の映画ファンgonzalezです。
訪問ありがとうございます。
杉咲花。
相変わらず人を魅了してやまないまなざしは健在だ。
時に力強く輝くも魔性的なダークな気配は感じられず、怜悧といふよりむしろ慈愛と憐憫すら宿るかのような目元である。
目力で言へば橋本愛も相当なものだが、その輝きは蠱惑的であったり邪な光を湛えていたり悪意を感じさせる妖しいまなざしを魅せたりするのと対照的である。
*『うつくしいひと』*
また、安定の芝居巧者であるのも素晴らしい。
微笑ひとつとっても、作り笑いと自然な笑みとの境界線がごくビミョーな差異を感じさせるのみ。どっちなのか不分明な場合すらあったりして実に自然極まりない。
しかし、観る側の意識下のレベルでそれとなく識別できるのである。
*全員集合の図*
芝居上手は松岡茉優も相当なものだが、『ちはやふる』でのクイーンの微笑など、巧い芝居をしていると思われないような芝居をしている感じがつきまとうのと対照的である。
*『ちはやふる-下の句-』*
二十歳を越えたばかりなのに既に邦画界の至宝とも言ふべきポジションにいるようにすら思えてならない。
そんな彼女がＴＶドラマ『ハケン占い師アタル』にて扮するは“占い師”といふより『サクラダリセット』の世界観に相応しいような超能力か特殊能力を具備した乙女である。
タイトルからすると、占い師として派遣されてきた人のような印象を受けるがそうではない。イベント制作会社の落ちこぼれ的部署に派遣社員としてやってきたのが幼少時より特殊な占い師としての能力を発揮してきた女子。といった塩梅。
*ボクテの身に何が？*
ここで仕事とプライベートの問題に悩む社員らに行動指針を示していくような物語になるのだろう。今後、その謎のヴェールが掛けられた過去が徐々に明かされていくであろうことが期待されている。
だが、自分にとっての最大関心事は杉咲の芝居。そして脇役達。この際物語は二の次である。
ちなみに、『アタル』の部署では『半分、青い。』の志尊淳と間宮祥太郎の豪華共演が再現されていて嬉しい。『SUNNY 強い気持ち・強い愛』でキーパースンを演じた板谷由夏がちょっと気弱な優しい課長を好演。
→『ハケン占い師アタル』で志田未来、野波麻帆、板谷由夏を観た
*KYなお坊ちゃま・間宮*
*優しき課長・板谷と子供みたいな杉咲(笑)*
*三年目の先輩・志田未来と*
岡田結実（“ゆい”と読む）。
南方系の濃いめの顔立ちで素晴らしく大きな目をした女子だ。
両親が芸能人だといふことだが自分は全く知らない人である。なので、七光りがあるのかないのかもよく分からない。
が、この一目で記憶に焼き付けられる美少女系の個性的なルックスは、事務所側も売り出すに値すると踏んだのではなかろうか。
さほどの実績があるとは思えないが、この度のＴＶドラマ『私のおじさん～WATAOJI～』では深夜枠とはいえ堂々の主役である。厳密には遠藤憲一とのW主演だ。むしろエンケン目当ての視聴者も多いような気がする。
何と彼は“妖精”なのだ。
閑話休題
岡田は昨年、中山七里原作のやはり深夜枠TVドラマ『静おばあちゃんにおまかせ』で初主演を果たしている。
*大御所・草笛光子共演*
だが、演技はといふと正直感心することはなかった。自分好みの濃いルックスでありはしたが、番組は一回観ただけで二度と観る気はしなかった。
ミステリ小説をそれなりのクォリティを保ちつつドラマ化するのは手軽くできないのであろう。どうもリアリティを欠いていて真剣になれなかったのだ。演技にもドラマにも。
*要潤と*
ところが、この度は芝居も板についているように思え軽く驚いた。
役どころは大卒で就職先がバラエティ番組制作会社のAD。直前に彼氏に婚約破棄されて傷心。過酷なAD業務に音を上げそうになるところを“妖精”の指南を受ける。ま、よくある成長譚。
そんな彼女だが意外と表情が豊かでセリフ回しも適格である。
近年、橋本環奈が美少女なのに変顔路線でブレークしたことを受けてか、岡田もそっち方面でも結構頑張る。体当り的演技に励んでいる様子が窺えて好感する。
今後も観続けたいと思わしむるドラマだ。あ、もちろんエンケンもいるし。
*田辺誠一・相変わらずの調子者*
*先輩ADの小手と戸塚純貴*
本ドラマでは田辺誠一が『３年Ａ組-今から皆さんは、人質です』と掛け持ちで軽妙なキャラをキープ。『SUITS/スーツ』でブレークを果たした小手伸也が発話が不明瞭なＡＤで好い味を出している。『今日から俺は！！』のボスキャラに扮した城田優が相変わらずデカ過ぎるのが可笑しい。
*岡田以外の人には見えていません*
*青木さやか。もちろん見えていない*
さてさて、今回取り上げた二つのドラマ。実は基本構造がそっくりなのだ。
似たような業界が舞台（イベント制作会社とバラエティ番組制作会社）。
ちょっと無責任な上司（及川光博と田辺誠一）。こぢんまりした部署（７人と５人）。
どちらも今イチ冴えない部署。未だにブラック体質な企業。
悩めるメンバーに道筋を示す人物（占い師と妖精）。共にヒロインが初の会社勤務体験等々。ついでだが杉咲と遠藤の口元の似た感じも(笑)
偶然なのか。分からないが見比べるのもちょっとした酔狂で面白い。
そう言へば、杉咲（２１歳）も岡田（１８歳）もまだ高校生役もイケるだろうに違和感なく社会人を演じている。
前者はやや年齢不詳な顔立ちであるのが幸いしているのか。
後者はやや美人度が高く大人顔の要素が色濃いのが要因か。
それを思うに未だに女子高生役を続投している土屋太凰（２３歳）もそろそろ今後を考えた方が好いかも知れないな。なんて徒然なるままに余計なお世話を愚考した。
*『春待つ僕ら』*
本日も最後までお読み下さりありがとうございました。
杉咲花関連記事
●『花のち晴れ～花男Next Season～』で杉咲花を観た
●『花のち晴れ～花男Next Season～』で平野紫耀、飯豊まりえ、今田美桜を観た
●『ハケン占い師アタル』の杉咲花と『私のおじさん～WATAOJI～』の岡田結実を観た