1952年に公開された名作

まだ高校生の頃でしたが此の映像だけが

鮮明に記憶に残っています

余命僅かの主人公が歌うゴンドラの唄

〜命短かし恋せよ乙女〜が印象的でした

細かい筋立ては覚えでないのですが〜



黒澤明の原作のリメイクですが不思議に

イギリス映画そのものに見えました

イシグロカズオの脚本が巧みで第二大戦後の

英国と日本の共通項がうまく描かれてました

事案がたらい回しになるお役所仕事など

どの時代でもあったのでしょうね



余命を宣告され苦しみながらも生きる意味を

探る主人公演じるビル・ナイは抑制された

演技の達人でトイイズムの権化

役所の部下とホートナムメイソンでの場面

彼女にとりこのティールームは憧れでした

今もスノッブな雰囲気があり妙に懐かしい

よく日本からの友人を連れて行きました



下町のゴミ置き場を小さな公園を実現させて

最期の仕事を貫徹

風花舞う中ブランコを漕ぎなから歌う

〜ナナカマドの唄〜スコットランド民謡

亡き妻がスコットランド人偲びながらかな

ナナカマドはケルトの聖なる木

冬には赤い実を付け魔除けになるらしい

花言葉はー慎重、賢明ー暗示的ですね



葬儀後家族や部下達のシーンも主人公が

遺した生きる意味を際立たせていて

英国版で原作を読んだ心地になりました



薔薇園で〜Blue for you〜に出逢いました

儚げな趣きですね



〜真宙 マソラ〜も見つけました



薔薇見をするとスコーンを焼きたくなります

割れ目がもう少しあるといいのですが〜

アールグレイ入りスコーンも気に入りました

これから薔薇散策に忙しくなりますね





卯月に入り清明の節気もはやなかば

櫻巡りで忙しい日々でしたが八重櫻が盛大に

散りしき名残り惜しいことです



櫻狩りの〆は夜櫻ですが無事巡り逢えました

其れにしても花と言えば櫻花で古来から

日本人の心をわし掴みにしていますね



灌仏会のお参りは出来ませんでしたが

花御堂風の練り切りと甘茶で一服

久しぶりに金団振いを使いました



櫻樹の下草にブルーベルの様な小花

草木の芽生えに勇気をもらった心地で

若葉の淡い緑に心も柔らぎます



裏道端の小花も鮮やかで愛らしい

多分何の世話も受けずに時を待ち咲く逞しさ

あらゆる命がキラキラ輝いていますね




2年目のサンパラソルが次々と咲いてくれ安堵

浦島草や大山レンゲも若葉が伸びて

花付きを心待ちにしています




公園はチューリップの絨毯



彩とりどりのチューリップ通りもいいですね



モッコウバラは薔薇たちの先駆け

これからの薔薇園がとても愉しみです





名称からして不思議な趣き

相模湾を見晴らす蜜柑山に忽然と構築された

現代アートの杉本博司の作品群

花嵐でしたが春日社の一年祭歌舞音曲奉納に



まず光学硝子能舞台が海に迫り出し

古代ローマ劇場の再現がインパクトあり

客席から舞台は海面に浮いてるように

見えるらしい〜

風雨強くてここでの奉納は中止で残念



円形石舞台では笙の音色でモダンダンス

真摯に捧げる心地がひしひしと伝わりました



隧道は参道のような感覚で海へ向かい

冬至の日の出が石舞台まで差し込む

さぞ不思議な感覚に囚われるでしょうね



山桜と菜花路に分け入ると隧道から龍笛が〜

たなびくような響きで春日社での奉納舞

参列者の傘で舞はチラチラ見でしたがー



海と空や山も混然と一体になっていました



海霧が立ち込めたギャラリーでは

シチリキに合わせたパホーマンス

作家の海景が展示され創作の原点を見た心地



待庵寸法の茶室に続く石造鳥居は

古墳時代から古代、中世の廃石の組み立て

山の其処彼処に由緒ある石が使われて

雨に濡れて美しい風景でした

此の辺りには石切り場跡があり江戸城の石垣

に切り出されていた事も納得できます



待庵は蜜柑農家の古いトタンで拭き~雨聴天~

どこか遊び心に溢れ作家の多彩な経歴や

目指している世界に少し触れられましたし

秀吉の小田原攻めに帯同した利休の足跡も

感じられ感慨深いです



体感する現代アートの一日で幸せでした

晴天にも尋ねたいですね