人には裏表がある、裏ではどうなのかはわからない。
そんなふうに捉えると
人付き合いに過剰に緊張しますし、人が怖くなります。
この「裏」という表現は、なかなかやっかいで
どうもネガティブな方向へ考えがちになるからです。
気にしてないよと言っているけれど
本当は迷惑だと思っているかもしれない
とか
にこやかにしているけれど
本心ではわたしを嫌っているかも
とかね。
言葉のイメージなのでしょうね。
「裏」を「奥行き」と言い換えてみましょう。
人は複雑な生き物です。
どの場面でも誰に対しても、全てを見せるということはありませんし
そんなことをしていたら、社会生活に支障が起こります。
要するに
表に出すものと出さないものは当然あるわけです。
この人にも表に出していない「奥行き」があるよね。
そらそうだ、人間だもの。
そんなふうに捉えてみると
その「奥行き」に対してネガティブな印象が薄くなります。
相手が自分に対して見せていない部分を
「裏」と捉えると
「どうせ裏があるんだ」などと
過剰に緊張したり怖くなったりして、苦しくなります。
それを「奥行き」と捉えると
相手を好ましいと感じている場合は
「どんな奥行きがあるんだろう」と興味がわいて
ワクワクしたりするでしょうし
あまり好ましくない相手の「奥行き」に関しては
興味が湧かないのでスルーするのではないでしょうか。
見えない部分、わからない部分を
「裏」と見るか、「奥行き」と見るかで
自分の心持ちが少し変わってくるのではないかしら。
そんなことを思いました。