名古屋ダービーが終了したあとは
GⅠの後にたまにやってくる
「打つのがムナシイ症候群」
を患ってしまった筆者は
しばらくまともに打ってませんで
5月の平塚記念、宇都宮記念では
準決と決勝にチョボチョボと
小銭を賭けている程度で
6月上旬の別府記念あたりで
更新再開を考えておりましたが
本日、突然に
「平原康多、引退」のニュースを
見てしまい…これは書かずには
いられない事案なので、更新再開です。
関東のトップとして長年君臨してきて
9回のGⅠ優勝、14回のGP出場を
果たしてきた平原康多
恵まれた体格と競輪頭脳を駆使して
若い頃から順調に出世を重ねて
神山・後閑・武田といった関東の
タイトルホルダーに前を任され
自力と捌きを駆使して戦い
特別競輪決勝の常連となっていき
2009年、27歳の時に高松宮杯で
武田豊樹の番手から追い込んで
GⅠ初優勝…から
関東のトップに君臨し
若い頃の豪快な先行・捲りから
20代後半から30代半ばまでの
全盛期には、レース全体を俯瞰で
捉えているような組み立てで
自在な立ち回りで中団を取って
捲り追い込みでの勝利を重ね
ラインにも多くの優勝を獲らせ
盟友だった武田豊樹とは
レースによって前後の並びを入れ替えて
タイトルを獲らせ合う関係となり
「最強タッグ」と呼ばれ
また自力が衰えた30代の後半からは
吉田拓・眞杉・坂井・森田…といった
後輩たちに前を任せて番手で戦い
もう衰えた…と言われながらも
2021年の寛仁親王牌で復活の特別制覇
そして記憶に新しい昨年のいわきダービー
いずれも吉田拓矢の番手から優勝
ファンへの対応はいつも
「スマイルコウタ」と呼ばれる
優しさ満点の太陽のような笑顔で
落車が続いたり成績がイマイチのときも
真摯にコメントする姿は
関東の大将にふさわしいもので
埼玉の後輩たちからの信頼も厚く
並びを巡って揉めるようなときには
ラインの中での調整役にもなり
若手自力にはいろいろとレース前後に
アドバイスを与えつつも、
「安易な死に駆けは認めない」
「考えて戦わないと成長できない」
と…優しさと厳しさを併せた
「競輪道」を教えてきた平原
近年は落車を繰り返す
痛々しい姿を見る機会が多くなり
しばらく休んで立て直せば良いのに…
と思っていたところ、今回の引退報道
現役のSS選手が途中で引退するのは
たぶん競輪祭まで走って引退発表した
ヤマコウ以来…なんですが
怪我から体調が戻らないことで
「このまま弱くなっていって
中途半端に走ってからの
幕引きは嫌でした。
平原康多という選手が、商品としての
イメージ通り走れない。
自分の体は自分が一番よく分かっているし
十分に耐えたなと自分で思えましたから。」
だそうで…
「平原康多に戻れない。
商品としてのイメージ通り走れない」
というフレーズは、
「商品としての価値がなくなった」
と語って引退した、平原の兄貴分だった
後閑信一さんのコメントにつながるものが
ありました。
平原の思い出に残っているレースは
いろいろあるんですが、筆者が生で見た
2016年の小倉競輪祭ですかね。
この年、タイトル未冠だった平原は
競輪祭を賞金ランク7位で迎えて
まだグランプリ確定ではない中で
同じくまだGP出場権を得ていない
武田を番手につけて連携して
他の選手の成績次第では両者ともに
グランプリを逃してしまう状況で
いろいろ条件はあったのですが
深谷の先行を豪快に捲って優勝、
盟友・武田とのワンツーを決めて2人で
グランプリの切符を勝ち取るという
なかなか感動的なレースでした。
そして、2009年の競輪祭決勝も
浅井康太ー永井清史ー加藤慎平ー山田裕仁と
4車並んだ中部ラインに果敢に切り込んで
最近はゴニョゴニョ…な事があった
シンペーをどかして3番手を強奪して
早めに番手捲りに出た永井の後ろから
豪快に差し切って優勝…で
レースそのものは、こっちの方が
迫力がある戦いでした。
最後の出走になった名古屋ダービーでは
今まで平原の前で頑張ってきて
昨年のいわき平ダービーでは優勝を
プレゼントしてくれた吉田拓矢と
こちらも平原の前で頑張り続けて
ついに獲れずに終わった、14回目の
グランプリで前を任せた眞杉匠
「競輪道」を教え続けてきた関東の
後輩の2人が決勝でワンツーしたのは
すでに引退を決めていた平原にとって、
何より嬉しい餞別だったでしょう。
もう一度復活して欲しいという
思いもファンの方にはあるんでしょうが
筆者が観戦した近年の小倉競輪祭では
落車を繰り返す痛々しい平原の姿を
落車や怪我に苦しみながらも
ラインとファンを大切にし続けて
いつも笑顔を絶やさずにいた
スマイルコウタ、お疲れ様でした。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
さて…
書きたいことはまだまだあるのですが
とりあえず青森全プロ記念へ
2日間の開催のF2グレードで
メンバーはなかなか豪華ですが
賞金が安いためにガチ感は少なく
土・日の記念開催後の月曜日に
「全日本プロ選手権自転車競技大会」
が開催され、各種目の優勝者や
成績優秀者には10月開催の
前橋寛仁親王牌の出場権や特選シードが
かかるために、競技大会の方が
メインで参加する選手もいて
優勝賞金も310万円…と、
通常の記念開催に比べると格安なんで
わりとユルユルな戦いになりやすく
車券を打つ方も小銭で穴車券が
獲れればラッキー、くらいの感覚
ただメンバーが豪華なんで、
とりあえず打っちゃうんですよね。
(惰性で勝負する養分)
青森競輪場は、山の中腹の
「なんでこんなとこに…?」って
思ってしまう場所にあり
直線は58.9mとやや長め
カントがキツイので4角から
一気に山降ろしで追い込んでくる
捲り追い込みに有利な400バンク
数年前から萌えキャラを採用し
やたらと明るいイメージなんですが
施設はけっこう老朽化が進んで
いるような…
勝ち上がりは
初日は選抜・特選・優秀に分かれ
2日目は選抜・特選の選手は
初日の着順によって振り分けされて
選抜・特選・ダイナミックステージで
優秀競走は各3レースの上位3名が
「スーパープロピストレーサー賞」へ
進み、下位6名はワンダーステージへ
特注選手は…特になし
この後の取手・別府の記念に向けて
追い込んで練習してる選手もいますし
高松宮杯に向けて新車やセッティングの
お試しをする選手もいますし…
ただ、理由なくサボってしまうと
寛仁親王牌の出場権が無くなる可能性が
あるので、とりあえず出てるという選手も
いるんですよね。
ただ…平原の引退によって、
埼玉、そして関東の選手達が
気合の入った競走をする可能性は
あるのかも…って感じですが
今回はあくまでも、力を抜いた
高田純次ばりのテキトー予想
けっこう寒くなりそう
推しメン・後藤大輝クンが出るので
1Rから
菊池岳もヤル気なんでしょうが
徹底先行・後藤大が叩き合いも辞さず
ホームとバックを取る競走
宇都宮記念で頑張ったヒデノスケが
コジノスケになって早めの追い込み
どうせ気の利いたガードなんか
あるわけ無いのでズブズブから
3連単 9ー467ー124567
おさえ 457ー9ー124567
その他では、2Rの松岡辰や
5Rの石原颯、7Rのケンヤあたりが
近況は上り調子だと思いますが
たぶん人気になりそうなんで
あえて蹴飛ばすか考え中
S級優秀競走
3着までが2日目のメイン
「スーパープロピストレーサー賞」へ
名古屋ダービー決勝でワンツーした
眞杉と吉田拓の2人に、平原とも関係が
深かった慎太郎をつけたラインが
圧倒的な人気になりそうで
逆にダービーでは全然ダメだった
チカヨリが調子戻してるかっていうと
そんなことは無さそうで
一方で、清水は宇都宮記念を見る限り
多少は調子を戻していそう
宇都宮記念で失格した眞杉が
おとなしく走るかどうかで
だいぶ展開が変わってきそうですが
普通に吉田拓=眞杉から3着に
薄目を買うか、ハサミ車券で
アレンジするか…ですかねぇ。
「脇本は 初手中団で イン詰まり」
って感じになると想定で…
Sの早い菅田が前受けをして枠なりに
東北ー中近ー南関ー関東の初手になると
赤板で上がってくる森田を新山が
突っ張ってそのまま先行態勢
森田は最後方まで下げると勝負権が
無くなってしまうので、降りる位置を
探すと…4番手のワッキーのところに
お休み処がありそうで、
若き失格王+落車王の2冠に輝く
森田にウリウリされてワッキーが削られ
ダービー決勝の落車の影響が
ちょっと気になりますが…新山の番手で
わりと楽ができそうな菅田が軸
相手は新山に、力で迫ってくる郡司
そしてワッキーの後ろからインだけを
狙って突撃してくるレフト先輩・浅井
3連単 1=235ー23567
ワッキーがナメカマシの態勢で
新山と叩き合ってしまった時の
郡司=松谷が押さえでしょうけど
オッズを見てから
「う〜ん、『迷ったら古性から』
って格言もあるくらいだから
普通に古性のアタマで
買っときゃ良いんじゃない?
オレは買わないけど。」
普通に寺崎が先行して古性ー村上博が
徹底ガードしたら、坂井や松本貴じゃ
捲れないだろうし、でもそこは安いし…で
早めの先行をしたくない寺崎が
出渋ってから、深谷の先行を7番手から
捲りに行って途中で坂井あたりに
意地悪されて不発…が、穴パターン
深谷が先行、中団の坂井が後方の寺崎を
厳しく牽制して車間を切って待って
毎回毎回、ガードもせずに車間も斬らず
ただタテに踏むだけ…の岩本が
果たして今回も深谷に同じ仕打ちを
するのかって言うと微妙ですが
こういうガチ度の低い勝負では
恵まれそうな気がするんで
あえて岩本からで、相手は深谷・古性に
3番手を取れそうな気がする坂井
3連単 7=124ー12349
頼むぞ寺崎、本気出すのは
高松宮杯からにしてくれ。
さて…平原康多の引退の話題で
九州人である筆者でさえも
寂しさを感じておりますが
長年、アメブロで更新を続けていて
熱狂的な平原ファンでいらっしゃる
「車券三点勝負」のストマックさんは
どんなねぎらいの文章を
書いていらっしゃるでしょうかね。
皆様のご健闘を、そして
スマイルコウタの今後の人生に
安らかな笑顔が続くことを
併せてお祈りします。