声、語り、歌、ヴォイストレーニング1日1話 -11ページ目

声、語り、歌、ヴォイストレーニング1日1話

歌手、声優、俳優、芸人、ビジネス、一般、声に関心のある人に。
プロ、トレーナーも含め、トップレベルのヴォイトレ論を展開します。

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発声のチェック表

 

 次のフレーズを歌ってみましょう。好きなメロディをつけてください。

 

「いつまでも、そこに愛がある」

 

それぞれについてチェックしてみましょう。

1)体(フォーム)

2)息(ブレス)

3)声(ヴォイス)

4)共鳴(ひびき)

5)表現力

ことばからフレーズにする

 

 ことばを1つにして、つなげていくには、いくつかの方法があります。

発した声にヴォリュームをつけて、他の語を巻き込んでいくのです。

いろいろと試した上で、フレームを定め、そこで、どのようにあなたがフレーズを動かしたいかということです。こういう感覚が生じないと、ヴォイストレーニングも未処理に複雑なままです。

 

[音を1つにするトレーニング]

1)ひたすらあるいた

2)ただ一度だけの

3)この青空に翼広げ

4)ゆうやけこやけの

5)さくら さくら

 

※注意点

自分の最も出しやすい音高でやること。

長さを無理に伸ばさないようにすること。(同じ質と量を保つ)

間を充分にとって入ること。(いきなりでない、準備をしっかり)

息と体を整えて声にすること。

ことばを一つにするトレーニング

 

 「発声が正しいかどうかのチェックをして欲しい」と頼まれることがあります。

迷ってこのようなことを聞いてくるなら、すでにおかしいのです。

声に関しては、迷いがあるなら、くせがついていると思って間違いありません。

そういう声を中途半端に使っていると声の問題には、アプローチできません。

 

声の出始めに注意します。声を出す準備を瞬時に整えられるようになることです。

そのために、体や息が充分に働き、コントロールできていることが絶対条件になってくるわけです。

 

次に、声をまとめて集約して出していくことです。拡散させてはよくありません。

声の終止においては、のどは開いたまま、

力を入れずにお腹の力で止めることです。

止めるときは、しぜんとデクレシェンドがかかり、ブツッと切れません。

やわらかく、ひびきを残したままで止まるようになってきます。

 

 

[ことばを1つにするトレーニング]

 次の音のことばを使ってトレーニングしてみましょう。

 一音 ハ(ッ)

 二音 ハイ

 三音 ハアイ

 四音 ハイハイ

 五音 ハアイハイ

息や体を使い込んでいける声

 

表情力のある声は、必ずしも美声ではありません。

声がよいのに超したことはありませんが、声のよし悪しよりも、

個性が大切なのです。大切なのは、オリジナルの声が使えることです。

 

トレーニングのときに、めざして欲しいのは、

トレーニングのできる声を使うことです。

息で体が鍛えられていくと、そこに一致してくる声です。

やがて、発声していると、息や体も動き出すようになります。

息や体が使いやすい声となってくるのです。

 

 リズムからフレーズ、そして声からことばを整えるというように順番を変えて、

対応する力をつけていくのもよいでしょう。

 

 

[息や体を使い込む]

 息や体を声のために使いこむイメージをもちます。

声をきちんと深く捉え、それを体で出していくのが確実でしょう。

 

体の線と音の太さ

 

 体を声に感じるのが理想ですが、のどの負担が聞こえるのはよくありません。

体全体の線の延長のようなイメージで声が出ていると、

しぜんで無理のない発声に聞こえます。

体が中心で、そこで声が湧き出てくるイメージ、

それを顔で、その表情で再編して出ているようなのがよいです。

(マスクとかマスケラと言う人もいます)

 

 中音域では、高くなるほど細く出すのでなく、

高いほど体で太くとるつもりにすることです。

そのくらいで、ようやく音の質がそろいます。点でなく線でとるのです。

 

 20の声を5や10にして高い声をとりにいき、声域を広げるのではありません。

20の声を100としてから50ぐらいのヴォリュームで1オクターブをそろえる、

そんな感じでしょう。

 多くの人のもつイメージと全く逆ゆえに、

トレーニングとして、意図的に部分鍛錬をしていくのです。

 

 

[同じ質量(音色)をもって高い声をとるトレーニング]

 次の音で上下(高低)します。

 

 ゲーゲーゲー(ミレド)

 ゲーゲーゲーゲーゲー(ドレミレド)

 ガーゲーゴーゲーガー(ドレミレド)

 ガーゲーギーゴーグー(ドドドドド)

 

 多くの人は、ギやグが浅くなります。

そのときは、使わないで他のよい音にそろうのを待ちましょう。