ペットの防災を考えるイベントの一環として2月1日より、汐留・共同通信社本社ビル(汐留メディアタワー)で記録写真展「3.11動物たちの大震災」を開催しています。展示はフォトエッセイストの児玉小枝さんが新潟の避難所をレポートした作品「同伴避難」と、ボランティア有志による「保護された動物たち」のパネル。ペットと避難することの重要さ、被災地に残されたペットの生活の実態をかいま見ることができたら幸いです。


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ゆりかもめ・汐留駅前、共同通信社本社ビル3階の「ギャラリーウォーク」。
屋外への出入り口と、パークホテル東京のエントランスに面している屋内遊歩道です。

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児玉小枝さんの作品は、新潟の避難所での様子を題材にしたもの

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とてもモダンなギャラリーです。

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展示する端から読んでくださる方々の姿もありました。

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2階には共同通信社の「ニュースアート」が展示されています。
両ギャラリーは、港区の美術館・博物館を巡る無料バス「ミナコレぐるっとバス」のコースにも入っています。


メディアにも取り上げていただきました。

■新橋経済新聞(2013.1.28付け)
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■新潟日報(2013.2.10付け)
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ペットは人に従属しているもの。だからこそ、飼主をはじめとした人間がきちんと防災を考えていかないと、悲惨な末路となってしまいます。福島はそのことをたくさんの犠牲の上に教えてくれています(まだ現在進行中です)。保護され、再び飼主さんや里親さんの元でペットらしい表情になった犬猫たち。保護現場を見ている者としてはとても感慨深いものです。

今後も引き続き、飼主さんと離れてしまった福島のペットたちと、置いてこざるを得なかったペットの無事を祈り探し続ける飼主さんのお手伝いをしていく所存です。

こちらでの展示にあたり、企画段階からいろいろとご提案ご教示くださり、時には見かねて手伝ってくださった共同通信社・笠井さまに心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
「被災動物とペット防災を考える」シンポジウムは、2月10日(日)、無事終了いたしました。引き続き記録写真展は継続しておりますが、講演の動画の編集が済み、本日よりyoutubeでご覧になれますので中間報告をさせていただきます。

【公式サイト】
「被災動物とペット防災を考える」

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【講演動画】
新潟県新発田食肉衛生検査センター所長 川上直也さん
新潟動物ネットワーク(NDN)代表 岡田朋子さん→参加者が映っているため事務局判断で現在閲覧休止中
*動画制作=中島徹(APF通信社

初めての試みでしたが、60人定員のところ、たくさんの反響をいただき、100人近い方々がご参加くださいました。主催する側としても予想外で、ペット防災への啓もうとマニュアル作りの必要性を強く感じさせられました。これはやはり311の震災を機に、皆さんの意識が変わったのではないでしょうか。また、日大付属の放送部の女子高生らや大学生のグループなど、意識の高い若い世代の姿も多くみられ、頼もしく思った次第です。

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講演内容は、個人ボランティアの大網直子さんと中島徹さんによる警戒区域でのレスキューの現場のお話と、2011年4月初めの貴重なスライドや動画、新潟動物ネットワーク代表・岡田朋子さんによる福島からペットと避難したケースと避難所でのペットとの避難生活の実際、新潟県職員・川上直也さんによる山古志村の災害時動物救助のケーススタディ、日本動物愛護協会理事・会田保彦さんによる動物救援本部の活動と災害時の協力体制の必要性など。いずれも大変勉強になる内容で、途中、笑いあり涙ありの、心の奥深くに落し込めるお話でした。

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また、各ブースではペット防災グッズの見本やチャリティーグッズ販売、救助活動の記録写真展などを展開。時間配分の関係でゆっくりご覧いただけなかったことが唯一の心残りです。オペレーションの至らなさの結果なので、次回以降改善していきたいと思います。

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メディアの方々にも取材していただきました。ご来場または取材いただいたのは、毎日新聞様、赤旗新聞様、新潟放送様、新潟日報様、J-WAVE様、雑誌「ねこもん」様、同「いぬのきもち」様、同「ねこのきもち様、東京FM様、フリージャーナリスト・瀬川牧子様、APF通信様、notrac productions様、フリージャーナリスト・桐島瞬様他。すべてが実際に記事なるわけではないでしょうが、関心を持っていただけたことはとても心強い後押しとなりました。

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その他、会場ではお茶と新潟名物笹団子とおかきおせんべを用意。新潟の事例や新潟県の協力、同アンテナショップのご厚意への感謝の気持ちとさせていただきました。後援には、公益財団法人・日本動物愛護協会、公益社団法人・東京都獣医師会、新潟県、公益社団法人・新潟県獣医師会、社団法人・新潟県動物愛護協会、社団法人・横浜市獣医師会(順不同)が、また東京都にもペット防災マニュアルのご提供などでご協力いただきました。(*その他の協力機関・団体・企業等はこちらをご覧ください)

今後、3/22~4/9の日程で、NTTショールーム「光ハウス横浜」で記録写真展とトークイベント、日程未定ですが、名古屋でも防災メインのシンポジウムの開催が決まっております。福島の犠牲を無駄にしないという思いを念頭に、責任所在の追及や誰かの吊るし上げではない、「北風と太陽」的な草の根啓もう活動ができたらいいなと願っています。

*汐留・共同通信社本社ビルでの記録写真展「3.11動物たちの大震災」は引き続き2月27日まで開催しております。


(群馬県動物愛護協会・パウレスキュー委員会様、かわいいお花をありがとうございました!)
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長いこと放置したままで大変失礼しました。
いろいろあって、心が疲れ、少しネットから離れておりました。
ご心配くださる方々には大変心苦しく思っていますが、現在、弁護士に全て任せておりますので、「いろいろ」につきましてはこちらでの回答を控えさせていただきます。

それとは別に、20キロ圏内や福島で見て来たこと、体験してきたことは、やはり発信する義務があると思っています。ですので、今後、直近のレスキュー活動報告以外にも、遡って過去の情報をアップすることもございますが、ご了承くださいませ。

 * * *

「わんにゃんレスキュー隊」のブログについて。
同ブログは管理人個人の活動記録です。活動名は情報掲載などのために便宜上使用しているもので、「隊」となっておりますが、単なる個人活動です。メンバーは管理人のみ。活動は都度調整の付く個人ボランティアとの合同レスキューです。

時々寄付について問合せがございますが、寄付金は募っておりません。過去に寄付金の報告はしておりますが、そちらはすべて管理人の個人的な知人・友人からのカンパになります。写真展@鎌倉での寄付金の半分は、NPO法人ジャパン・ドッグ・スタンダード直営のシェルター運営費へ、残金とチャリティーバザーの経費を除いた利益は全額高円寺ニャンダラーズさんへ全額寄付しております。

管理人は、仕事と保護猫11匹(頭数は流動的です)と自宅の犬1頭の世話の合間に、福島での保護活動、里親探し、お届け、ペット防災イベント、活動報告などを1人で自費でやっております。事足りていないことがたくさんあるかと思いますが、どうかお許し下さい。多くの方々に助けられての細々とした活動ですが、この先も地味に続けて行く所存です。見守っていただけたら幸いです。

福島はまだ何も変わっておりません。
活動に参加してみたい方はぜひご連絡ください!(自力で福島まで行ける方)
長泥の民家でカラスネットに絡まっていたキョンちゃんの兄弟ワンコが保護されました!
保護してくださったのは、東京から毎週長泥に通うKさんと、地元のAさん。
逃げ足は速かったらしいですが、ワラの中に逃げ込み、Aさんが匍匐前進で捕まえたそうです。

*現場の写真が無いので翌日病院で撮影したもの
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深夜にKさん宅で兄弟犬を受け取り、一晩我が家へ。
「逃げたら危険」ということで、ガッチリ首輪とリードが付いていました。
身じろぎひとつしないので、とりあえず首輪をはずして60センチケージへ。
朝見に行くと、ご飯はたいらげてありました^^

キョンちゃん保護から2週間。やはりだいぶ成長しています。
いやもう、500%兄弟です!尻尾はおんなじ。
少し顔が長く、性格はキョンちゃんよりも慎重な印象です。
でも攻撃性もなく、おりこうさん。

お兄ちゃんの尻尾
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キョンちゃんの尻尾(わかりますかね?)
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翌朝、キョンちゃんのいるA動物病院へ。
担当はナナコ先生と皮膚科の専門医のキョウコ先生。院長も立ち会います。

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兄弟のご対面です。

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興味津津のキョンちゃん。顔を背けるお兄ちゃん。

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最後は「あれ?なんか知ってるかも」と気付いた様子。

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ボケボケの画像しかなくて申し訳ないですが、そっくりです!

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一通りの診察の間もおりこうさんにできました。

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皮膚の状態があまり良くない以外は健康そうです。

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キョンちゃんと遊ばせたいですが、10日前後は接触を避けたいところ。
2日後に群馬へお嫁入りすることが決まっているキョンちゃんの入院を延長するわけにもいかず、
一瞬の対面だけで、兄弟はまた別々の人生(犬生)を歩むことになりました。

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2週間の病院での生活で、すっかり仔犬らしくなったキョンちゃんです。

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毛並みもきれいになりました。自己主張もすごいです;;;

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お兄ちゃんの名前は「コウタロウ」になりました。

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由来はモチロン、小泉家のご子息の名から拝借いたしました。
次に兄弟ワンコが来たら、「シンジロウ」でしょうね。
父犬が保護されたらやっぱり「ジュンイチロウ」か!?

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Kさん、Aさん、本当にありがとうございました!
責任もって幸せになるのを見届けます!!!
長泥の民家でカラスネットにぶらさがっているところを保護されたキョンちゃん

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その後、預り・治療をお願いしていたA病院でとっても可愛いおてんば娘に成長!

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あのしょげかえっていた同じワンコとは思えません。

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「仔犬らしくしときましたぁ('-^*)/」

と院長先生がおっしゃる通り、コロコロとし、何にでも臆することなく興味津津。
甘噛みもするし、「ワン!」と元気よく自己主張もします。

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あまりにも動き回るので写真が全部ピンボケですが;;;

パックリと口を開いていたネットによる縛創痕もすっかりきれいになりました。
スタッフの皆さんのおかげで、人慣れもバッチリ。
ごはん時には「オスワリ」もできます。

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スタッフ犬の泉水さん(オーストラリアンシェパード、2歳)も、教育係として活躍してくれました。
(二人いっしょの記念写真を撮り忘れました・・・o(TωT )

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手厚いケアでしっかり社会性も身に付き、「とってもいい子!」の太鼓判を押されるほど性格もよし。
万全の状態で、群馬の里親さんのところへ行く日を待つことになりました。

スタッフ犬の泉水さんになんとなく似ていることから「小イズミさん」として可愛がられていたキョンちゃん。
旅立ちを間近に控え、泉水さんの飼主である院長先生の胸中はきっと寂しいに違いないです。

院長に抱かれるキョンちゃん
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出会いと別れ。
里親さんが決まるのはとっても嬉しいですが、日々お世話する人にとって送り出すのは辛いものです(ノω・、)
大切な娘をお嫁に出すような、でももう二度と会うことのないお嫁入り。
毎回胸がキュッとなります。

A動物病院スタッフの皆さま、いつもいつも本当にありがとうございますm( _ _ )m
2日目は、福島の動物たちがたくさん収容されているアニマルフレンズ新潟へ。
同保護団体のシェルターは、山の中腹に位置する緑豊かな立地。

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近くには果樹園が広がり、犬の散歩をするのにはとても気持ちのいい場所である。

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ボランティアの手が潤沢にあればたっぷり散歩をしてあげることができるのだが、
どこのシェルターも事情は同じ。慢性的に人手も資金も足りない。

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Cちゃんは昨年春、このシェルターに福島の警戒区域で保護した犬を8頭、猫を数頭預けている。


富岡町で保護したビーグルMIX。飼主は判明し、再会済み。
この子は猟犬として飼われていたそう。フィラリアが悪化し、腹水が溜まっている。
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この子も上記のビーグルMIXと同じ家のワンコ。やはり猟犬をしていた。
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大熊町・坂下ダム付近で保護した2頭。こちらも飼主さん判明・再会済み。
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「ねぇねぇ、おさんぽ行こ~~」
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4頭とも飼主さんは引き取ることができない。里親募集中。



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代表のイザベラ・ガラオン・青木さん。
日本人のご主人と高校生のお子さん2人を持つママであり、大学講師でもある働き者。

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Cちゃんがバンクーバーで経営するカフェに、常連客のおばあさんから「イザベラさんへ」と
1000ドルの寄付があった。それを届けるのも今回の目的の1つ。無事にお届け完了。

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イザベラさんは種類を問わず、生き物が大好き。
シェルターには犬猫の他、ニワトリ、アヒル、うさぎ、豚、鹿、などの姿も。こんな陸ガメもいる。

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こちらは猫舎の一部。主に飼主からの預り猫がいるという。
スイートルームとも言うべき一番いいお部屋。みんなノビノビ穏やかに過ごす。

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スタッフの一人、アメリカ人の青年。日本語はまだ苦手だけれど、ハンディマンでとても働き者。

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シェルターに保護された福島の犬から生まれた仔犬。被災猫たちとご対面。

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猫は常時100~200頭は保護している。
ここは主にエイズや白血病などの疾患があるニャンコのお部屋。

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甘えん坊のエイズにゃんこ。
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Cちゃんに甘える。おっぱいでも飲むかのようなしぐさ。
きっとこんな無邪気で赤ちゃんぽいとこが、猫好きの心を鷲掴むのだろう。
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Cちゃんが大熊町・坂下ダムで保護したというシャーフー白猫。
君は幸せかい?こればっかりはわからない。擬人化して考えるのは不毛だ。
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三段ケージから興味津津のぞき込むキジ猫。
このケージは東北獣医師チームのバックアップで投入した20台のうちの1つ。
三段ケージのおかげでだいぶQOLが向上した。感謝のひとことしかない。
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シェルター収容後、生まれてしまった子猫。
これ以上増やすわけにはいかないが、やっぱりかわいい。
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いつも新潟在住のボランティアのOさん、Mさんに頼りっきりの福島猫舎。
なかなか来れない私は、日ごろの罪滅ぼしにWキャリアの猫舎を徹底清掃した。

君たち、少しは心地よくなったかな。
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震災以降、たくさんの動物たちを受け入れて来たアニマルフレンズ新潟。
警戒区域で保護を行うボランティアは、保護したあとにも責任を持った方がいい。
命は保護したあとも続くのだから。
シェルターにその全てを背負わせるのは酷だし、シェルターはあくまでも仮の宿。
心地よい幸せはない。

保護ボランティアはヒーローなんかじゃない。あくまでも「黒子」。
捕獲するのは警戒区域に行く勇気さえあれば難しい作業ではない。
保護後に世話をする人が最も大変なのだ。
動物病院やシェルター、預りボランティアさん、里親さんに感謝を忘れてはいけない。

私たちは、イザベラさんとスタッフさん、ボランティアさんに感謝しながら新潟をあとにした。
今回は4月16日に警戒区域が解除された南相馬市小高区へ行くことにした。
以前から捜索依頼の出ているお宅への巡回と、同地区の給餌支援が主な目的。
パートナーはカナダから一時帰国中の友人Cちゃん。
彼女とは1年前にも警戒区域へ何度かいっしょに行っている。

皆さまからのご支援物資を満載し、ちょっと遅めの朝5時出発。
警戒区域を回避して行く小高区は遠い。
東名から首都高を抜け、いつもの常磐道ではなく東北道で二本松ICへ。
そこから国道とは認めがたい山道をくねくねと原町区を目指す。
片道5時間以上。
国道6号や常磐道が分断されて以来、原町区以北の方々は本当に不便だと思う。

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まず向かったのは、吉沢さんの「希望の牧場」
広大な敷地の吉沢さんの牧場は、小高区と浪江町にまたがったところにある。
おかげで警戒区域再編成で出入りが自由となった。

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すっかり有名になった牧場入り口
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その後、1年前に私たちが通った小高区川房を抜け、津波被害のあったエリアへ出る。
昨年の春は茶色一色だったところは草木が茂り、遠目にはとても美しい風景が連なる。
しかし、よく見ると3.11のまま。ここは住宅や畑、田んぼがあったはずのところだ。

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津波で流されたまま放置されている車の数々。
幾度となく見ているが、いつも何とも言えない気持ちにさせられる。

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給餌を頼まれた場所へ行くため、小高の中心街へ。
信号が稼働していることに違和感を覚える。私の知っている小高は無人だったからだろう。

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商店街のスピーカーからポップな音楽が流れていた。活気づけようとしてのことだろうか。
想像以上に人も戻っていた。街が生き返っている気がした。
人がいるのといないのとでは、空気感がまるで違う。

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今にも崩れそうな家屋。給餌に入るのも躊躇するほどの惨状。
一時帰宅する家主の心情は察するに余りある。

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崩れた店の中で鎮座していた福助人形。
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彼は何を見つめてきたのだろう。
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再び津波被害のあった別のエリアへ。
警戒区域解除後、片付けが進んでいる家も多かった。
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しかし、放射能に汚染されたこれら瓦礫の行き先は未だ決まっていない。

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昨年12月、ニャンダラーズさんキキちゃんという黒猫を保護したOさん宅へ行く。
Oさんも家の片付けのために帰宅していた。大勢のボランティアも来ており、
これまで見たことのない賑やかさだった。人がいるっていい。

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彼らボランティアの活動には本当に頭が下がる思いである。
頼もしく、カッコよかった。
初めて動物関係以外のボランティアと会話したが、何だかホッとした。

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Oさん宅のキキちゃんは、Oさんの目の前で瓦礫に乗ったまま津波に流された。
生きていたこと、保護できたことは本当に奇跡だ。
しかし、まだもう1頭の飼い猫・ライちゃんが見つかっていない。

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津波が押し寄せて来た家の裏の川に案内してくれたOさん
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今は穏やかで美しい姿の川でしかない。
この川が牙を剥いたなんて、とても想像できない。
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土手には何事もなかったかのようにタケノコが出ていた。
地表の線量は高く、食べることはできない。
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人が戻ったのを知って、猫が嬉しそうにウロウロ。
やはり猫は人と共に生きる動物なのだ。
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Oさん宅を後にし、小高区の別のエリアへ向かう。
この辺りも津波被害がひどかったところである。

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ここから近い捜索依頼先の飼主さんたちへ連絡してみた。
2件の飼主さんは、警戒区域解除以来、週に2~3回のペースで帰宅しているとのことで、
どちらも「今後は自分たちで給餌・保護をしていきたい」との意向。それが何よりだ。
リストから2つ、行き先が減った。

小高区塚原釜の上。ここは海浜公園だったのだろうか。
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土台だけになった河川の橋
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住宅の痕跡
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夕焼けの美しさだけは何も変わらない
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この日の保護はなし。
私たちは福島を後にし、新潟へ向かった。
≫≫②に続く
いつもご支援ほんとうにありがとうございます!
皆さまからのご支援なくしてレスキュー継続は成し得ませんでした。
以下、これまでの簡単なご報告になります。
なかなかきちんとご報告できていないことをどうかお許しください。

≪2011年のご寄付≫
●キヨハラ様    30,000円
●オザキ様     10,000円
●ミナミダ様    10,000円
●ハヤシマリコ様  100,000円
●シンガイ様    20,000円
●リスター様    20,000円
●オオタ様     100,000円
●スズキ様     10,000円
●ハヤシマリコ様  70,000円
●アダチ様     30,000円
●ミナミダ様    10,000円
●イワサキ様    30,000円
●シマダ様     10,000円
●フケ様      50,000円
●クキ様      10,000円
●マチ様       1,000円
●タケムラ様     5,000円
●カンノ様      5,000円

≪2012年のご寄付≫
●講談社様     60,000円
●SFAシマダ様  100,000円
●写真展募金    17,802円
●SFAシマダ様  100,000円
●アサノ様     10,000円
●オガタ様     10,000円
●ヨシダ様     10,000円

≪物資支援≫
●タナカ様  ケージ、首輪、リード、ペットシーツ他多数
●イシオカ様 犬猫ケージ類、インスタントカメラ、猫ハウス他多数
●フケ様   三段ケージ、猫用フード、猫砂多数
●ミズタニ様 犬用リード&首輪他多数
●サイトウ様 猫用フード多数
●マツザキ様 犬猫用フード、ケージ類、リード他多数
●コバヤシ様 犬猫ウサギ鶏用フード、他ペットグッズ多数
●タカノ様  保護猫用フード多数
●ナカムラ様 二段ケージ、猫フード他多数
●ホリカワ様 犬猫用フード、ノミダニスポット剤、駆虫薬、キャリー他多数
●ミナミダ様 猫用ドームベッド、犬用洋服多数
●匿名様   犬用ウェットフード  
●TURA様   猫用フード多数 
●高円寺ニャンダラーズ様  療養フード、三段ケージ、猫砂
●Cheena Canada Ltd.様  ミネラルウォーター1パレット(1200㎏)
●新潟動物ネットワーク様  毛布、犬用フード多数


≪その他≫
保護活動に携わる私たちへと、飲み物やお菓子、クオカード、お米券、ビール券、
タオルなどいろいろいただきました。本当にありがたいものばかりです。
いずれも大切に使わせていただいております。

*全ての画像を撮っておらず、以下はご支援物資のほんの一部です
福島第一原発事故による被災動物保護情報-フード

マツザキ様より
福島第一原発事故による被災動物保護情報

TURA様より
福島第一原発事故による被災動物保護情報

タカノ様より
福島第一原発事故による被災動物保護情報

Cheena Canada Ltd.様より
福島第一原発事故による被災動物保護情報-ミネラルウォーター
報告が遅くなって申し訳ありません。
スミレ、長期入院しております。

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骨盤狭窄による便秘の再入院は比較的早く退院できましたが、
今度は背中に銭亀の甲羅のような異様なカサブタができたのです・・・

最初は、薄い歯型のようなU字を描いた点線のカサブタ。
N子先生が発見しましたが、すでに治っている傷であることから経過観察に。
その歯型風のカサブタが、日に日に膨らんでくるのです。
ついには直径5センチくらいの堅い甲羅のようになってしまい、
膿のような液も出るようになってしまいました・・・

再び病院へ。
H先生とN子先生で診てくださったところ、すでに皮膚が壊死しているとのこと。
亀の甲羅はパカッと取れ、中身は潰瘍状になっていました。
バイ菌はおらず、膿んではいませんでした。
(あまりにもホラーだったので、撮影忘れました・・・)

原因は不明。
院長先生は「低温火傷に非常によく似た症状」と言います。
うちのどこかにそんな低温火傷をさせてしまうものがあったのか?
よーく考えてみましたが、思い当たるふしがありません。
電気毛布の熱線と形状が似ていますが、スミレが来てから使ってないし。
放射能・・・?まさか。

このまま自然治癒だと500円硬貨大のハゲができるそうなので、
お嫁入り前の体であるし、形成手術(?)していただくことになりました。

その手術後のお見舞いにて。
うーむ。フランケンシュタインのようです(><)
あんな小さな傷でもこんなに縫わないといけないのですね・・・!

$福島第一原発事故による被災動物保護情報

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先日抜糸も済み、今ではすっかりきれいになり毛も伸びているスミレです
私の不注意疑惑は残ったままですが。もしそうならごめん、スミレ。
A病院の先生方、スタッフの皆さま、ありがとうございましたm( _ _ )m


≪お礼≫

ニャンダラーズさん経由でスミレのために可溶性フードを
お送りくださった皆さま、本当にありがとうございます!
お見舞いの時に持って行きました。おかげさまで排便良好です♪

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スミレの生命線です。このフード以外はダメでした。
この他、シロップ薬を飲ませるために、少量のウェットフードを与えています。
(画像はお送りいただいたフードの一部です)
カラスネットに引っ掛かって瀕死のところを保護された仔犬ちゃん。

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(写真提供=TURAさん

来月17日から帰宅困難区域(立ち入り禁止区域)となってしまう場所でのこと。
首と脇に縛創、後ろ足の爪は地面を掻きむしったたため擦り切れ出血。
発見時は全身血まみれだったとか・・・
近くには猿の軍団が。危ないところでした。

$福島第一原発事故による被災動物保護情報
(首の縛創。そんなに深くはないそうです)

保護したのは、昨年4月からご夫婦でレスキューをされているTURAさん

TURAさんご夫妻は、警戒区域制定後には逆に手薄になっていた計画的避難区域の
飯舘村・葛尾村・川内村を専門にレスキュー活動されて来ました。
マメな方なので地元の方々の信頼も厚く、自警団などとの連携も怠りません。
ただ保護するわけではなく、TNRや、避難所にペットを連れて行けず現地に置いて
世話をされている地元の方のフォローなど、きめ細かい心遣いに頭が下がります。

そのTURAさんから、「状態不明の仔犬を保護、郡山に搬送中」との電話が・・・
すぐに受け入れ態勢を整え、次の連絡を待ちました
同時に、近くにいる可能性の高い、他の仔犬と親犬の捜索をあちこちに依頼。
保護時の状況はこちらのTURAさんのブログに丁寧に書かれています。

 ≫「緊急事態」
 ≫「6月14日の原発避難地域の保護 給餌活動報告」

郡山の病院でシャンプーと応急手当をしていただき、東名川崎付近で仔犬ちゃんを受け取りました。
TURAご夫妻とは挨拶もそこそこに別れ、彼らはその足で飯舘の猫を連れ世田谷の動物病院へ、
私はいつもお世話になっているA動物病院へ車を走らせます。

仔犬はワンともキャンともクンとも言わず、愛想ゼロ。
元気がないのか、長いこと首吊り状態で恐怖を味わい、とてもショックなのでしょうか。
どこかバーニーズの仔犬のような、凛々しさを漂わせるこの子。女の子でした。

$福島第一原発事故による被災動物保護情報

脇のじゅくじゅくした縛創の治療のため毛を刈る、担当医のN子先生(美人w)。
動物看護士はトリマーの資格も持つ優しいSさん(美人w)。

$福島第一原発事故による被災動物保護情報

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仔犬は生後2カ月未満程度。健康状態は良好。ダニ多数。
ヨタヨタするのは首吊り状態の後遺症でしょうか。

半日ご飯も食べていないので、病院で離乳食を出していただきました。
すると・・・人目もはばからずガツガツモグモグ。
途中手を出しても怒らないのでいい子さんな感じです^^

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病院で仮名が決まりました。「キョンちゃん」。
院長(イケメン?)の愛犬で、浪江町から来た泉水ちゃんに顔立ちが似ていることから、
「小泉水」→「小泉」→「キョンキョン」→「キョンちゃん」だとか。

キョンちゃん、食欲は旺盛なので、きっと元気になるでしょう。
心身の傷が癒えたら、群馬であなたを待ってるパパ・ママのところに行こうね☆

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発見して保護してくださったU夫妻、
応急手当をしてくださった●●●●動物病院様、
入院受け入れを快諾してくださったA動物病院様、
素晴らしい里親さんを見つけてくださったOさん、
ありがとうございましたm( _ _ )m


≪追加情報≫

6/20、新たな情報がありました。
「お母さん犬」と思われていた下記黒いワンコ、授乳痕がなかったそうです!
つまり・・・我々は勝手な思い込みでストーリーを創り上げていたことになります。
「お父さん犬と仔犬がそばにいた」というのも、誤情報の可能性が高いとのこと。
場所は正しいので、もしかすると子犬を含んだ数頭の群れかもしれません。

いずれにしても、犬が数頭いること、子犬もいると思われることに変わりなく、
なるべく早い保護が望まれます。ただ、7/17に長泥地区が閉鎖になるからと、
焦って保護・捕獲しに行くことは現地に混乱を起こします。犬猫を避難地区に
置いたまま世話に通っている人も多いので、地元をよく知る人と連携しながらの
保護活動が望ましいと思います。また、子犬・子猫の発生している時期なので、
母親だけ保護してしまうことのないよう、気を付けたいものです。

トラブルを回避するために、情報共有掲示板ができました!

東北地震犬猫レスキュー.com 【福島給餌版】
~飯舘村・浪江町(津島)・葛尾村掲示板~


みんなで情報共有して効率よく、そして間違いのない保護ができたらなと思います。
というわけで、以下の情報は不正確となってしまいました・・・
 ↓↓↓

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仔犬のお父さんはこのワンコ。

福島第一原発事故による被災動物保護情報

福島第一原発事故による被災動物保護情報

お母さん。

$福島第一原発事故による被災動物保護情報

前から長泥付近で見かけていた夫婦の犬だそうです
お母さん犬は、TURAさんの報告記事を読んだ方が翌日に保護してくださったそうですが、
残念ながら、まだ残りの仔犬とお父さんは発見・保護に至っていません。
お母さんが入った捕獲器の近くにお父さん犬と仔犬を見たとのことなので、
いるのは間違いありません。

今日も地元の方々やTURAさんが捜索に行ってくださっています。
一刻も早く保護されますよう