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NOTRE MUSIQUE

Elle est retrouvee.
Quoi? - L'Eternitee.
C'est la mer alleee
Avec le soleil.

TheTheThe Theの1986年リリースの2枚目のアルバム。
“The Band”というバンド名も相当ひとを馬鹿にしていますが、“The The”なんてバンド名はそれ以上ですね。
私はこのバンド(アルバム)は人をバカにしたバンド名とジャケットのイメージでずっとパンクかアルタナティブな音楽をイメージしてましたが、実際に聞いてみるとかなり上質なブリティッシュロックで驚きました。時代的にもダンスビートを取り入れた80年代のブリティッシュロックの名盤です。
バンドといっても実質はマット・ジョンソンのソロプロジェクトであり、その他のバンドメンバーは固定されていません。
サウンドは非常に自嘲的ですが決して聴きにくくなく、いかにもイギリス的。聴いているとInfected(感染)というタイトルはこのジャケットから“現代の諸悪・社会の病原体からの感染”とシニカルなテーマを連想してしまいますが、歌詞まで読み込めてないので不明です・・・
まだこのアルバムしか聴いていないのですが、このマット・ジョンソンというアーティストは同じ事の繰り返しをせず、メンバー含めてバンドの新陳代謝を続けるというガンコな信念の持ち主らしいです。他のアルバムも聴いてみると面白いかもしれません。
売れるかどうかなんてことはほとんど気にしていない人らしいですが、これほどググりにくい(検索しにくい)バンド名はありませんね・・・
(マットジョンソンとか、アルバム名でひっかけるしかありません・・・)
UriahHeepユーライアヒープの1971年の最高傑作“Look At Yourself”(邦題:対自核)。
60年代後半のブリティッシュハードロックムーブメントの中で出てきたバンドのひとつで、ZeppelinやDeep Purpleと比べると認知度は低いが、本作はどんなバンドにもひけをとらない充実した内容。
Zeppelin 2ndやMachine Headと並んで語られるハードロックの名作。多くのハードロックグループがブルースをベースにしたものであるのに対し、このユーライアヒープはそんなブルースからの影響を顕著に感じさせないグループ。
私の場合、ロックを聴く上で黒人の影響が強いというのが好き嫌いを分ける重要なポイントでもあるのですが、ここまで充実した内容だとまったく関係なしです。
金属的なデイヴィッド・バイロンのボーカルに、ハードロックには珍しい3声以上のコーラス、プログレのようなドラマティックで大胆な曲構成、そういったこのバンドの持ち味が一番よくまとまっています。
キャッチーな1曲目からラストまで飽きずに一気に聴けてしまいます。3曲目“July Morning”ではゲストのマンフレッドマンが3分以上のスペーシーでイカしたムーグシンセのソロを弾いています。オリジナルメンバーのケンヘンズレーのハモンドも変幻自在で素晴らしい!
Look At Yourselfを“対自核”と訳すあたりも当時の邦題にしてはセンス良いですね・・・なんとなく大げさな感じですが、つまりは自分探しということでしょうか。。。
SuzukiShigeru元はっぴいえんどのギタリスト、鈴木茂のソロ第1作。
もろウェストコーストロックで、実際にLAで録音したらしいです。
凄いのが参加メンバーで、ドラムにTower Of Powerのデビッド・ガリバルディと元スライのグレッグ・エリコ、

ベースはサンタナのバンドのダグ・ランチ。
そしてLittleFeatのメンバー(Lowell George除く)が2曲バックをつとめています。歌詞は松本隆で、彼が作詞家の道を歩み始めたきっかけでもあるそうです。
内容も完成度が高く、ギタープレイはスライド含め全体的にLowell Georgeの影響大。
特にFeatとやっている“夕焼け波止場”はモロにFeatの曲調で完全にLowell Georgeになりきってて思わずニヤリとしてしまいます。
1曲目のカッティングから始まるイントロをはじめ、バッキングのセンスは日本人離れしてますね。
はっぴえんどのメンバーは西海岸でレコーディングを行っていた際に、たまたま隣のスタジオにLittle Featがいて、名作“Dixie Chicken”を録音していた現場に居合わせたそうです。
細野氏もとにかくぶっとんだと語っていましたが、あんな凄い演奏を間近で聞いたら影響受けずにいられないだろうなぁ。
このアルバムを聞くと鈴木氏のギターキッズぶりがよくわかります。
(ちなみにこのアルバムは来月DVD付本人によるリマスター盤が出るとのことです!

KatyLiedSteely Danの1975年リリースの4作目。
もともと普通のバンド編成だったSteely Danも、この頃はDoobie Brothersにメンバーがごそっと移ってしまいメンバーはDonald FagenとWalter Beckerの2人だけ。
このアルバム以降、音楽の場を完全にスタジオに限定し、セッションというよりもフェイゲンが頭に描く音楽を一流のスタジオミュージシャンを雇って実現するというかなり変態的な音の作り方をするようになります。
この“Katy Lied”(邦題は嘘つきケティ)は初期のロックバンドからオタクなバンドに変わっていく過渡期のアルバム。Fusionの要素も多分にありますが、洗練されたメロディとわかりやすいアレンジで、あくまでポップミュージックとしてのスタイルを守っています。
基本的にSteely Danのアルバムはすべて好きでどれか1作を選ぶのは非常に難しいのですが、聴く頻度は初期のロックバンドとしての要素と後期のオタク的な音作りの中間にある本作が一番高いのです。
オリジナルギタリストだったジェフ・バクスターがいないのは残念ですが、マイケル・マクドナルドの参加や、ジェフポーカロのドラム、リックデリンジャーのギターなど聴き所も満載。
完成度こそ“Aja”には劣りますが、非のうちどころのない極上のロックアルバムです。フェイゲンはあえて意識してロックっぽさを残したのかなぁと深読みまでしてしまいます。
個人的にはこれ以降のアルバムはややオタクっぽさが鼻についてしまうのです・・・
BenjaminBiolay2005フレンチ・ポップ・ミュージックの寵児Benjamin Biolayの最新作です。
先月ここでも取り上げた実妹のColalieClementやKeren Annのプロデュース、サントラ等でしょっちゅう話題になっている彼ですが、ソロ作は前作から約2年ぶりのリリース。
若手の他にもアンリ・サルヴァドールのプロデュースで彼を復活させてしまうし、バーキンやアルディの作品も手がけるなど今フランスではとんでもなく評価されている男です。(奥様はなんとカトリーヌドヌーブの娘)21世紀のゲンズブールなんて言われるのも無理はありません。
外見からは想像できない暗くつぶやくような歌声で、非常に内省的で繊細な音楽です。
このアルバムも前作Negatif以上に情緒豊かな芳醇なフランスの香りがプンプンしており、アクが強いのでハマると抜け出せなくなるアルバム。
シャンソンの伝統である甘いメロディにやや大げさ気味のオーケストレーション、フランス語の響きを活かしたクールでダンディズム漂う語り、まさに現在進行形のシャンソンです。
シャンソンの未来はこの男にかっかっています。

SwingGirls映画“スウィングガールズ”で実際に演奏したスウィングガールズたちの最初で最後のコンサートを収録したライブ盤。ほぼ同じ内容でDVD(タイトル:Swing Girls First & Last Concert )でも出ています。
映画も見ましたが、どちらかというと楽器をそろえるのに苦労するシーンが多く、楽器をマスターする苦労があまり伝わってこないというのが正直な感想。私も吹奏楽部員であったり軽音楽部員であったりしたことがあるので、楽器を練習ことの辛さ、全員で合わせることの難しさが並大抵のものではないことはよくわかります。映画の1時間40分という短い時間では仕方ありませんが、実際には映画以上に泣いたり笑ったりがあったはず。
このライブからはそういった彼女たちの笑顔の裏に隠された努力が痛いほど伝わってきます。無邪気に楽しんでいるように見えますが、これは努力して練習したものだけが得られる特別な楽しさ。
演奏している曲はデュークエリントン、ベニーグッドマン、グレンミラーなど、今さら恥ずかしくて誰もやらない有名曲ばかり。映画では“Make Her Mine”なんかもやっていました。
映画ではストーリー上、主役の上野樹里ちゃん他数名しかクローズアップされませんが、ここではガールズ全員が主人公!かわいい子もかわいくない子もみんないい顔してます。決して上手な演奏ではなく、ところどころ危なっかしいところもありますが、映画を超えてここまでやってきたのには拍手!荒削りな宝石の原石ようなキラキラした演奏です。矢口監督のMC(DVDのみ収録)にもありましたが、この経験は今後の彼女たちひとりひとりの人生にとって貴重な財産になるでしょう。
まさにSwinging GenerationによるSwing!こんなに楽しそうに音楽をするひとたちを久しぶりにみました。いやぁ-青春だなぁー。
(なんかおっさんくさいコメントだな・・・)
PianoJazzMarian Mcpartlandという超ベテラン女性ピアニスト(なんと85歳!)のラジオ番組企画のライブのCD化。毎回大物ゲストを招待して演奏するという番組で、過去にもOscar Peterson、Dave Brubeck,Chick Coreaなんかも出演してCDになっています。
本作は彼女の85歳の誕生日を祝う特別プログラムで、なんとSteely Danの2人が登場。Steely Danの名曲を取り上げていますが、もともとJazzの要素の強い音楽なんで違和感のなさが逆にちょっと物足りないくらいです。いつものSteely Danの演奏のスリリングさや緊張感があまりなく、リラックスした演奏で、原曲の良さがよく伝わってきます。
この音源自体はSteely Danの海賊盤で既に聴いたことあったのですが、ずっとSteely Danのアンプラグドライブか何かかと思っていました。
もともとラジオ番組なので“Conversation”というタイトルで曲間に必ず数分間のオシャベリがはさまれていますが、残念ながら私の英語力では何を話しているのかよく理解できません・・・CD化するんだったら会話なんてカットして曲を増やしてほしいところです。
誰か英語に堪能な方、聴いて会話の内容を教えてください・・・

 

ZawinulWorldTourJoe Zawinul率いるザヴィヌルシンジケート1997年ワールドツアーのライブアルバム。
昨日、井の頭公園のお花見の後に立ち寄った吉祥寺Funkyで流れてました。このライブ盤は大好きなのですが、やはり音の良いステレオで聴くと良さが倍増します。
ジャズ、フュージョンにカテゴライズされないワールドワイドな音楽。WeatherReport時代からのスペーシーな要素と合わせて地球的規模を超えて宇宙にまで飛んじゃってるほどのクオリティーの高さです。
ワールドミュージックのいろんな要素が含まれていますが、こんな音楽を持つ民族は地球上には存在せず、もはや完全に「ザヴィヌル王国」という独立国家状態です。
今やすっかり有名になったRichard Bona(Victor Bailyと約半分づつ)も参加しているし、なんといってもドラムのパコセリーが凄い!
2枚組でアップテンポでキャッチーなものから独自のアフロキューバンぽいものやアンビエント(?)なものまでたっぷり収録されています。最新作のFaces & Placesはいまいちキレのない散漫な内容でしたので聴いたことがない人はこのライブを聴くと良いと思います。
ちなみにこのザヴィヌルシンジゲートは来月5月にBlue Noteに来日するので見に行ってきます!
AnnaKarinaなんとアンナカリーナのベスト盤です。
ベストといっても彼女は歌手ではないので、映画の中で歌った曲集です。60年代のゴダール映画がメインになりますが、こうやって集めると結構あちこちで歌ってますね。
“気狂いピエロ”の2曲やゲンズブール関連は既出ですが、“ティビダボの泥棒”のアントワーヌ・デュアメルの曲や70年代になってからの“タンジール/復讐の熱い夏”なんかは初めて聞きました。
このへんはぜひ映画自体をDVD化してほしいところです。
個人的なベストテイクはシャンソンの名曲“La Noyee ”と映画“女は女である”で歌われた“Angela”で、La Noyeeはいろんな歌手や女優がとりあげてますが、誰が歌っても良い名曲。
映画“女は女である”はゴダール初のミュージカルコメディ。難解な60年代ゴダールの中でも一番気楽に楽しめる映画で私の中でゴダール作品の中ではたぶん見た回数が一番多いです。この歌は歌詞(脚本)がゴダールで作曲(サントラ)がミシェルルグランというありえない組み合わせ!このサントラは絶対完全版を出すべきでしょう。
かなりマニア向けですが、60年代のゴダール映画はやはり彼女だったからこそ今でも輝きを失わないというのがよーくわかるアルバムです。
CurtisRemixedCurtis Mayfieldのリミックス盤です。
一昨日バカラックのカバーは原曲が良いので誰がやってもそこそこよく聞こえると書きましたが、誰がやってもうまくいかないのがこのカーティスのカバー。
個人的にはPaul Wellarの“Move On Up”やJeff Beck&Rod Stewartの“People Get Ready”なんかはカーティスとは別の解釈で好きなんですが、これまで発売されたトリビュート盤の類はことごとくつまらないものでした。
そして今回のリミックス盤、ちょっと意外ですがカバーではなくリミックス盤というのは初みたいです。素材も“Super Fly”からのメジャーな曲が多く、Grandmaster Flashなど有名どころが参加しています。で、結論言ってしまうとこれも面白くなかったのです・・・
リミックスで新たなフレーズを挟んだりしていますが、カーティスの音楽は音数が増やせば増やすほど軽くなっていくという不思議な音楽。音数が少ないカーティスの音楽にこめられた社会性、緊張感、一音単位の深みはやはり本人しか表現できないものなのですね。
こういう企画は必ず冒涜だとか言う意見も出ますが、カーティスの偉大さが再認識できるだけでも良いのではないでしょうか・・・