ザ・不二家 -21ページ目

進捗6

不二家:消費者から怒りの声「もう食べない」
2007年1月15日 20時19分
「信じられない。もう食べない」。7年にも及ぶ裏切り行為に、消費者から一斉に怒りの声が上がった。対応に追われるフランチャイズ店関係者は「組織ぐるみ」にショックを隠さず「早く販売を再開したいのだが……」と頭を抱えた。

 札幌市中央区の不二家レストラン札幌店で、洋菓子販売の自粛を告げる張り紙を見ていた同市東区の主婦(59)は「お金を出しているのに、細菌だのネズミだのなんて冗談じゃない。もう食べない。隠ぺいまでして雪印(乳業の事件)と同じ」と憤った。

 閉店中の数寄屋橋店(東京都中央区)前では、買い物客らが立ち止まりシャッターにはられた「おわび」に見入った。千葉県船橋市の学生、萬年聡未(さとみ)さん(19)は「辞任は当然だが説明は不十分。販売が再開されても買わない」と手厳しかった。

 「ケーキが高価だった子供時代から、あこがれのお店だった」という愛知県江南市の自営業、堀田とよ子さん(61)は「どうして7年間も不正に気が付かなかったのか信じられない」と嘆いた。

 フランチャイズ店からも怒りの声が上がった。

 名古屋市の女性経営者は「『買ったシュークリームを返品できるのか』という電話がかかってきた。賞味期限切れの商品を長い間卸していたのはショック。今は早く再開したいとしか言えない状態」と不安げな表情。大阪府内の女性店主は「組織ぐるみだった以上、社長の辞任は当然だ。本家がこんなえげつないことをするなんて、情けない」と憤る一方で「不二家には愛着がある。信頼回復は時間がかかるだろうが、こつこつとやっていくしかない」と話した。

進捗5

不二家が全面減産、一部は半分程度に

2007年1月18日3時4分

消費期限切れの牛乳などを使った洋菓子を製造・出荷していた不二家は17日、製造するほぼすべての商品について減産に踏み切ったことを明らかにした。

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 スーパーやコンビニなどで製品の販売中止が相次いでいるためで、対象はチョコレートやクッキーなどの「菓子」や、果汁飲料「ネクター」、炭酸飲料「レモンスカッシュ」などの飲料も含まれる。

 商品によっては通常の半分程度まで生産を縮小したという。既に製造を停止している洋菓子に加え、他の製品も減産することは、経営に大きな影響を与えるとみられる。

 不二家は「菓子」を平塚工場(神奈川県)、秦野工場(同)、富士裾野工場(静岡県)の3工場で製造し、飲料は外部工場などに生産委託している。問題が発生した埼玉工場を含め、洋菓子を製造する5工場は操業を停止しているが、「菓子」や飲料については工場の操業自体は続ける。今後は、スーパーなどの販売中止の状況などに基づき生産量を調整するという。

進捗4

「ペコちゃんのほっぺ」で食中毒を隠ぺい

2007年1月17日12時47分

不二家は17日、95年に販売した同社の洋菓子商品「ペコちゃんのほっぺ」で発生した9人の食中毒問題を公表していなかったことを明らかにした。期限切れ原料問題で隠ぺい体質が浮き彫りになった同社の企業の姿勢があらためて厳しく問われそうだ。

 厚生労働省は17日午後、食品安全部長が同社の藤井林太郎社長を呼び、一連の問題について説明を求める。

 不二家によると、食中毒の原因となった商品は大阪府の泉佐野工場で製造し、関西、中部、中国地区で販売した。商品を食べた9人が95年6月23日から同28日にかけて相次いで嘔吐(おうと)や、下痢、腹痛を訴えたという。

 不二家は泉佐野保健所に食中毒の発生を報告。工場を営業停止とし、消毒など衛生面の対策を講じたという。商品の回収も実施した。保健所は被害者が20人未満だったことから公表はしなかった。