進捗6 | ザ・不二家

進捗6

不二家:消費者から怒りの声「もう食べない」
2007年1月15日 20時19分
「信じられない。もう食べない」。7年にも及ぶ裏切り行為に、消費者から一斉に怒りの声が上がった。対応に追われるフランチャイズ店関係者は「組織ぐるみ」にショックを隠さず「早く販売を再開したいのだが……」と頭を抱えた。

 札幌市中央区の不二家レストラン札幌店で、洋菓子販売の自粛を告げる張り紙を見ていた同市東区の主婦(59)は「お金を出しているのに、細菌だのネズミだのなんて冗談じゃない。もう食べない。隠ぺいまでして雪印(乳業の事件)と同じ」と憤った。

 閉店中の数寄屋橋店(東京都中央区)前では、買い物客らが立ち止まりシャッターにはられた「おわび」に見入った。千葉県船橋市の学生、萬年聡未(さとみ)さん(19)は「辞任は当然だが説明は不十分。販売が再開されても買わない」と手厳しかった。

 「ケーキが高価だった子供時代から、あこがれのお店だった」という愛知県江南市の自営業、堀田とよ子さん(61)は「どうして7年間も不正に気が付かなかったのか信じられない」と嘆いた。

 フランチャイズ店からも怒りの声が上がった。

 名古屋市の女性経営者は「『買ったシュークリームを返品できるのか』という電話がかかってきた。賞味期限切れの商品を長い間卸していたのはショック。今は早く再開したいとしか言えない状態」と不安げな表情。大阪府内の女性店主は「組織ぐるみだった以上、社長の辞任は当然だ。本家がこんなえげつないことをするなんて、情けない」と憤る一方で「不二家には愛着がある。信頼回復は時間がかかるだろうが、こつこつとやっていくしかない」と話した。