進捗9
不二家期限切れ原料使用問題 1月5日にも期限切れ原料使用 「3秒ルール」証言も
2007/01/17 00:24
大手洋菓子メーカー「不二家」でずさんな品質管理が明らかになった問題で、1月に入っても、期限切れの生クリームを使用していたことが新たにわかった。
さらに「落ちて3秒以内に元に戻せばOK」という驚がくの実態も、内部証言から明らかになった。
不二家社長の辞任表明から一夜が明け、ずさんな管理体制を裏づける新たな証言が出た。
埼玉工場や野木工場から運ばれてくる商品を仕分けするパート従業員は、「汚いですよ。制服というか作業着というか、そういうのは『いつ洗ってるの?』っていう感じです」と、不衛生な商品管理の実態を訴えた。
さらに、このパート従業員は、「『落ちて3秒以内に元に戻せばOK』と。そういうのは、店に配送されたらまずいんじゃないのっていう感じのことを聞いても、『大丈夫、大丈夫』って済んじゃいますしね。え! いいの? こんなの売っちゃっていいの? って思いましたよ」と話した。
街の人からは「消費者をなめてるんじゃない」、「甘く考えてますよね。あれだけ大きな雪印の問題があったのに」といった批判の声が聞かれた。
これまで不二家は、2006年11月に問題を把握し、危機管理体制を強化したとしていた。
しかし1月5日にも、埼玉工場で期限切れの生クリームを使ったショートケーキを製造・出荷していたことなどを16日夜、明らかにした。
その埼玉工場の工場長は、経過と再発防止策をまとめた報告書を保健所に提出し、期限切れの牛乳を使用したことを知りながら、本社に報告しなかったことを明らかにした。
埼玉工場の工場長は「やはりコストを意識するというのは、ある一方であります。食品の安心・安全、そういった部分のウエートが、若干下がったのではないかと」と話した。
次々と明るみに出る組織ぐるみのずさんな管理体制。
パート従業員は「自分の口に入らないから、別にいいや的なことを見てると、お金は出して買いたくないし、二度と買いたくない」と話した。
進捗8
<不二家>藤井社長、厚労省と農水省におわび行脚
1月17日21時19分配信
大手菓子メーカー・不二家の洋菓子工場で期限切れ原料が使われるなどしていた問題で、厚生労働省と農林水産省は17日、同社の藤井林太郎社長を呼び、衛生管理体制の徹底などを要請した。
藤井社長は、厚労省の藤崎清道・食品安全部長に「国民の皆様にご迷惑をかけ、深くおわび申し上げます」と陳謝。藤崎部長は「食の信頼を揺るがす重大な事案。真摯(しんし)に受け止め必要な対応をしてほしい」と述べ、自治体の調査に正確な情報を提供することなどを求めた。同省は、自治体からの調査報告を受けて行政指導や処分の内容を決める方針。
農水省では、岡島正明・総合食料局長が「食品企業としてゆゆしき問題。消費者の信用を損なったことは誠に遺憾だ」と指摘。藤井社長は「厳格に受け止める。コンプライアンス(法令順守)体制をきちんとしていきたい」と述べた
進捗7
「ない」はずのマニュアル確認 不二家埼玉工場立ち入り
県は「不二家」社長に対し、食品衛生法28条に基づいて、23日までに、不適切に製造出荷されたすべての製品についての報告と、製造記録の提出を改めて要請。「虚偽の報告をすれば罰則もある」としている