ある犬が慢性の病気で弱っていって
もうそろそろお迎えがきちゃうかなと
思っていたら
突然、今までの状態が嘘のように
食事も食べて、元気になって
「今までなんだったんだ」と思ったら
翌日に亡くなってしまうという経験をした
これは、中医学では回光返照という現象らしい
体の中で結びついている陰と陽が
陰が少なくなって
結びついている力が少なくなって
陰と陽が離れてしまうことで
陽が離れて上にあがっていく性質があるから
頭に陽が上がっていき
頭がさえて、顔色もよくなって、元気になって
食事も食べて
まるで回復したかのような症状になる
ロウソクの火が消える前に一瞬明るく
輝くような感じらしい
ぼくら飼主としては治っちゃんじゃないかと
ビックリしたり、喜んだりするけど
翌日、亡くなってショックが大きい
「あんなに元気になったのに」
「よくなったと思ったのに」って落胆する
回光返照の時は、元気になって
食欲もあって、遊んだりして
よくなったと錯覚する分
亡くなった時のショックが大きくなる。
それでもその短い時間は
とても貴重な時間であり
誰しもが起こるわけじゃない
人の場合は意識もしっかりしていて
家族と会話したり
好きなものを食べたり
好きなことをしたり
して
最期にやりたいことをやって
家族と最後の意志の疎通をして
旅立って逝ったりするらしい。
ぼくは立ち会ったことがないから
わからないけど。笑。
そんな貴重な最期の時間に立ち会えたら
思いっきりその時間を楽しんでほしい
動物にとっても飼主にとっても
神から与えられた最期の素晴らしい時間
その時間が終われば旅立って逝くのが
わかっていると悲しいけど
それでも最期に元気な姿がみられたことは
飼主にとっては心の支えになる
弱ったまま旅立って逝くよりも
回光返照が起こった時は
きっと元気だった時のことが走馬灯のように
思い出されて、
楽しかったこと
うれしかったこと
かわいかったこと
愛おしかったこと
などの思い出がよみがえることだろう
その思い出と共に旅立って逝く。
そんな別れは貴重だと思う。
多く起こるような現象じゃないから
なかなか体験できることじゃない。
貴重な回光返照が起こった時は
その時間を大事にしてほしい。
最期に神様から今までがんばった
ご褒美のプレゼントなのかもしれない。
今日もありがとう
人間より動物好き獣医
シワ神シワ男
中医学的な話
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