バッグアレンジ作業工程
メインの素材が決まったら、
「メインのお花をどのポイントに飾ろうか?」
この形状なら、前面・側面・全面・バッグの中央など、どこでも花が飾れます。
自主講座(はなむすび)の場合は、1回2時間程度で制作できるもので、花材費も毎月無理のない範囲で楽しんでいただけるような金額で設定しています。その予算の中で出来るものを考えながら、その他の材料を合わせていきます。
まず決めたのは、9月と10月の2回で完成できるもの!
「バッグに見えて、華やかさがあって、インテリアフラワーになるもの」
とテーマを決めました。
これで、やっと素材とテーマが決まったところです。
これをもとに1回目と2回目の内容を考えます。
1回目、ベースづくりに取りかかることにしました。どこに花を固定して飾っていくか?ドライフォームにするのか?チャームのようにして持ち手から下げてみるのか?安定感からすると、今回の場合はドライフォームで固定することにしました。
「ポイントに華やかさのある花をアレンジすれば、素敵かな」
どのポイントに?
まるで、自問自答の繰り返しの作業です。プリザーブドフラワーを手にしながら、バッグのあちらこちらにあててみて、見た感じが落ち着く場所を探します。全て見た目の感覚で手探り状態で決めていきます。
前面も真ん中、四隅、縦ライン、横ライン、流れるライン何通りも考えられます。
側面も両側、片側、一部。
前面なら葉と花のバランス。もりもりと入れすぎるとバッグのラインが消えてしまいます。
すぐには決められず、ここでいったんクールダウン。こういう時は、あれこれ考えた後にしばらく時間をおいて再び考えるようにしています。そうは言っても、それほど時間の余裕はないのですが…、次にすることを先にしながら、前へ戻るようにします。
次にすることは、花材選び。メインのプリザーブドフラワーは、好みの色があるので選んでいただくことにして、その他の小花や葉物類は、同じものを使用させていただき、これで時間短縮を図れるようにします。アーティフィシャルフラワーを同じもの1本すべてを使うと単調になってしまうので、1本を何人分かずつに分けて、数多くの種類を使えるように人数分に切り分けていきます。この時にワイヤーもカットしておくと慌てることなく、ワイヤリング作業までサクサクとやっていただけます
例えば、このような花材を組み合わせると
このようになります。同じ予算でも1種類の花材よりも様々な種類を人数分に切り分けて少しずつ使っていくほうがボリュームも華やかさもアップして見えます。講座での良いところは、人数分だけ豊富な材料を皆で分け合えて使えるところにあります。このような作品を作るときは、単調なものではなく花材がいろいろとそろえられるので本当に助かるのです
この時点では、まだ、ベースをどうするか?いったん保留のまま、準備を進めています。人数分の花材の準備ができた時点で、実際にプリザーブドフラワーを加えて、アレンジのイメージトレーニングです。
花束のように手で握りしめて、組み合わせたものをバッグのどこにポイントとして持ってくるか?の確認作業です。これを決めないことには、ドライフォームの位置が決まりません。
ようやく決まったのがこの位置です。決め手は、花の挿しやすさと安定感でした。これなら、バッグのラインもそのまま活かせます。
この写真では、ベースが完成していますが、実際は
まだ、このままです。
さて、イメージが決まったところまできました。
次は、ベースをどうするか?です。
「どうやったら、バッグらしいベースができるのかな?」
展示会や資材屋さんでは、メーカーさんや資材屋さん専属のデザイナーさんが商品をアピールするのに見本としてアレンジして展示してくださっている場合もありますが、予算と時間を考えるとそっくりそのままというわけにもいきません。講座で制作するのなら、講座生が限られた時間と予算の中で制作できるものを頭に入れながら、試作品づくりをします。
まず、あれこれ試すことから始めます。家にあるもので使えそうなものを思いつく限りです。この時点では、まだまだ完成品がほど遠く見えていない時期なのです。
「講座生の皆さんが作れるもの!」
を目指して、試行錯誤の毎日が続きます。