鹿児島の親の会の立ち上げからのメンバーであるぽれぽれさんが3年前に書かれた「明るいおうち生活のススメ」の再転載です。
起立性調節障害だった長男さんは現在大学3年生です。
「明るいおうち生活のススメ」は①から⑬までのシリーズです。
 ※先にこちらから
 明るいおうち生活のススメ①~まえがき~
             明るいおうち生活のススメ②~病気の理解~
            明るいおうち生活のススメ③~二次的弊害を防ぐために
            明るいおうち生活のススメ④~思春期の子どもの心~
            明るいおうち生活のススメ⑤~ありのままに~
            明るいおうち生活のススメ⑥~子ども自身が決める~

明るいおうち生活のススメ⑦~母親の不安(学校,進路)~

子どもが起立性調節障害を発症すると,
どんどん具合が悪くなるし,学校に行けなくなってくる子もいます。
周りの子と同じようなことができなくなると,
子どもの将来を心配し,
母親は不安で不安でいっぱいになってしまいます。

ありのままの子どもを認めよう,子どもを信じよう,
黙って見守ろうといわれても,
先が見えないことについての不安が大きくなってしまいます。

でも,大丈夫ですよ。

子どもはおうち生活の中で,しっかり考え,
信じてもらっているという安心感を力にして,
自分で自分の道を見つけて,がんばっていきます。

長男は,起立性調節障害を発症し,
しばらくは,行ける時には6時間目であろうと,登校していました。
行きたい,行かないといけないという気持ちが
強かったんだと思います。
それでも,行こうと思っていても行けない日が続くと,
どんどんあきらめていって,学校に行くことをやめました。
くわしくは「学校のこと①

そして,中3の受験です。
どうしても全日制に行きたいという気持ちが強かったようで,
第1希望の公立高校不合格,2次募集の公立高校不合格,
そして,2次募集の私立高校合格し,入学しました。
(この頃のことは,2013年3月に記事にしています。
 記事が多くて,リンクを張れませんでした)
でも,全日制の高校に通学することはむずかしく,
半年で,留年となるでしょうと言われました。
学校に行かないものの,在籍したまま1年過ごしました。
在籍期間は1年ですが,取得単位は0です。
2年生に上がる時,通学型の通信制高校に転校しました。
行ける時に行き,3年分の単位を2年で取得し,
当たり前の年に,もうすぐ高校を卒業します。
また,高校から推薦をもらい,大学への進学も決めました。

なんとかなるもんですねにひひ

進路選択は,長男が決めましたが,私なりに
決めた進路の参考となるような情報は集めていました。
転校前の期間と合わせて,在籍期間が合計3年あれば,
卒業することも可能であるということや
それが可能となる通信制高校のことなど。

不合格を2回ももらうよりも,
最初から通信制高校の道を選んでもよかったんだけど,
長男自身が決めて,それでもやっぱりむずかしかった。
じゃあ,その時また考えようと,したことがよかったと思います。
その時間も必要な時間だったと,長男も言っています。

2月に入り,進路が決まった高3の子たちは
学校に行かなくてよくなるようです。
最近,中学校の同級生とよく遊んでいます。
長男が行きたかった第1志望の高校の子たち,
サッカー推薦で高校に行った子たち,
進学,就職を決め,もうすぐ高校を卒業する子たちと
同じように楽しそうに遊んでいる姿を見ると,
中学校に行けなかった時間が,
なんてことないことのように感じられます。
悩むこともなかったなと,思います。

でも,間違えないでほしいのは,
そう思えるのは,長男が同じように当たり前の年に卒業し,
大学が決まったからではありません。
当たり前の年に,高校を卒業できなくてもいいんです。
長男がなりたい仕事のためには大学に行くことが必要だったので,
大学進学を選びましたが,大学進学の道じゃなくてもいいんです。
大事なことは,時間がかかっても,自分の道を見つけて,
そのためにはどのような進路選択が必要かを考えること
だと思います。

学校は,行くことが目的ではありません。
学校は,自分の道に進むための手段でしかありません。
手段はいくつでもあります。
ひとつではありません。
どんな手段でも,時間がかかってもかまわないんです。
生き生きと生きる大人になるために,
自分なりの手段を見つければいいと思います。

本「不登校でも子は育つ」 も読んでみてください。

⑧へ続きます。。。


ぽれぽれさんの息子さんは中学、高校と学校へ行くことができない時期がありましたが、その時間、自分と向き合い自分の道を見つけました。
私の二男も、全日制から通信制に転校し、考える時間がたくさんあり、自分と向き合い自分の進む道を見つけました。
学校へ行けず立ち止まっていたように見えた時間も、必要で大切な時間でした。


ぽれぽれさんのブログ鹿児島起立性調節障害親の会~ぽれぽれなるままに~