鹿児島の親の会の立ち上げからのメンバーであるぽれぽれさんが3年前に書かれた「明るいおうち生活のススメ」の再転載です。
起立性調節障害だった長男さんは現在大学3年生です。
「明るいおうち生活のススメ」は①から⑬までのシリーズです。
 ※先にこちらから
 明るいおうち生活のススメ①~まえがき~
             明るいおうち生活のススメ②~病気の理解~
            明るいおうち生活のススメ③~二次的弊害を防ぐために

明るいおうち生活のススメ④~思春期の子どもの心~

起立性調節障害を発症する時期の多くが,
思春期に当たるというところが,
さらにやっかいなところですショック!

中学生の頃の自分を思い返しても,
何かといらいらしたり,周りが気になったりしていたことを
覚えています。

思春期を迎えた子どもには下記のような心理的な特徴がみられます。
                           (ヘルスケア大学 参照)

○身体的な変化にとまどう
二次性徴によって身体が急激に大人になっていくため精神面の成長が追いつかず、不安定になりがちです。また性的に成熟していくなかで異性への興味が高まり、それも精神的不安定の原因のひとつと言えます。

○自我が芽生え,本質的な疑問をもつ
「人は何のために生きているのか」「自分とは何か」といった本質的な疑問を持つようになります。思春期が「自分探しの時期」と呼ばれる所以は、ここにあるのでしょう。ただ、本人にはまだ十分な答えを出すだけの知識、思考力が備わっていませんので、常に不安定な状態に置かれます。

○依存と自立の間で揺れる。
親の干渉を嫌って「うるさい!」「おまえには関係ない!」といった態度を取ったかと思えば、突然甘えてくるなど矛盾した言動が目立ちます。自立しようと試みてはいるものの、未だ自立するだけの力がありませんので、本人のなかで強い葛藤があるのです。

○思春期最大の特徴とは?
思春期最大の特徴は、自分自身を客観視する視点が生まれることです。これを「自分を見ているもう1人の自分が出現する」などと表現することもありますが、要するに、自分が他人から見てどのような人間か…という意識が強くなってきたことを意味します。
異性の目が気になる、友人関係が複雑化する…といった現象が始まるのも、まさに「自分自身を客観視する」という能力が身についたことによるものです。両親に対して反抗的な態度を取るのも、自分だけでなく、親に対しても客観的な視点で見るようになるからです。保護者としても、思春期の特徴をしっかりと認識し、正常な発達過程であることを認めることが重要です。

やっかいな時期ですが,大人になるには大事な時期です。
この時期に,起立性調節障害を発症し,
みんなと同じような生活が送れなくなることは,
心理的負担が大きく,とてもストレスがかかります。
『二次的弊害』が大きくなりやすくなります。

とげとげしい反抗的な態度をとるし,
ちょっとしたことでも大きく落ち込んでしまう。
こちらの話し掛け方ひとつで,態度が豹変するから,
腫れ物に触るかのように気を遣ってしまいます。

うちの子にも,ありましたよ~にひひ
葛藤の時間 むっ
長男自身もこの頃を振り返って,「闇の時期」と言っていますにひひ
それでも,この時間はしっかり自分を見つめ,
いろんなことを考えられる時間となったようです。
この時間が,今の長男の『芯』になっていると思います。
他の子よりもたっぷり時間がとれたのですから。

また,長男が落ち込みが激しく,
「俺はダメだ~」といっていた頃,
スクールカウンセリングを受けた時の話です→
カウンセラーの先生は,
「この時期の子どもは,どの子もそうやって悩むんですよ。
 そういう時期なんです。」
とおっしゃいました。
目から,うろこでした。
起立性調節障害であろうとなかろうと,
この時期の子どもたちは何らかの悩みを抱えていると,
気付かされました。
それから,起立性調節障害とは関係なしに,
子どものこと,心について知りたいと思うようになりました

『二次的弊害』が大きくならないようにするためにも,
思春期の子どもの心の特性を理解し,
関わり方を考えることが大事だと思います。

親としては,イライラもするし,ハラハラすることもありますが,
この時期は仕方ないことと,あきらめるのも
大事なのかもしれませんね。

⑤へ続きます。。。


  ぽれぽれさんのブログ鹿児島起立性調節障害親の会~ぽれぽれなるままに~