先週の記事でご案内した通り、現在ホテルオークラ別館で、音楽のある展覧会 ウィーン楽友協会アルヒーフ展「19世紀末ウィーンとニッポン」が開催されていますが、その一環として行われたギャラリートーク、「ウィーン音楽界を彩ったブラームスとブルックナー」を聞いてきました。

 

(参考)2019.11.3 音楽のある展覧会 ウィーン楽友教会アルヒーフ展「19世紀末ウィーンとニッポン」

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12542040129.html

 

 

 

お話は、ウィーン楽友協会アルヒーフのイングリッド・フックス副室長からいただきました。ウィーンの貴重な資料のプレゼンテーションが数多くあり、、ウィーンに焦点を絞ったお話だったので、新たな発見が多々あり、聞きに行って本当に良かった!と思いました。

 

有料の講演、しかも人数も限られた、特別感のあるイベントでした。なので、内容をブログへ書くのは差し控えますが、ブラームスとブルックナーがウィーンでどのような立ち位置だったのか、それぞれの交響曲のウィーンでの初演の状況はどうだったのか、などについて、非常に興味深いお話を伺うことができました。

 

また、聞きに来られていた聴衆の方々が、とても熱心に聞かれていて、フックス副室長のドイツ語のお話の時点で大きく頷かれていたり、非常に聡明な方々が集まってる、という印象を持ちました。こういう真摯にクラシック音楽を探求されている方々を見ると、本当にいいなと思うとともに、安心します。

 

 

 

日本とオーストリアが交流を始めた150年前は、ご存知の通り、ウィーンではブラームスを支持する保守的なグループと、ブルックナーを支持する新しい音楽を指向するグループが対立していた時期でした。

 

私はどちらかと言うと、斬新な和声でスケールの大きな交響曲をいくつも書いて、人間的にも親しみを持てるブルックナーの方が好きですが、ブラームスの音楽ももちろん好んで聴いていますし、この秋にはピアノ曲(間奏曲op.118-2)も弾きました。

 

どちらの音楽もここ東京では、内外の素晴らしいオーケストラにより大いに堪能することができます。今日のお話を聞いて、ブラームスとブルックナーの両者の交響曲に、より一層愛着を持つことができました!これからも聴き続けていくのがとても楽しみです。

 

 

 

(参考:ブラームスの交響曲を聴いた記事から)

 

2017.12.3 フィリップ・ジョルダン/ウィーン交響楽団のブラームス1番

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12333521704.html

 

2018.11.20 フランツ・ウェルザー=メスト/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のブラームス2番

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12420474966.html

 

2019.5.19 セバスティアン・ヴァイグレ/読売日本交響楽団のブラームス4番

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12462514410.html

 

 

 

(写真)ブラームスが2番を書いたペルチャッハで見かけたユニークなポスター

 

 

 

(参考:ブルックナーの交響曲を聴いた記事から)

 

2019.6.14 パーヴォ・ヤルヴィ/NHK交響楽団のブルックナー3番

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12480415173.html

 

2019.1.10 大野和士/東京都交響楽団のブルックナー6番

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12432104173.html

 

2017.11.12 ヘルベルト・ブロムシュテット/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のブルックナー7番

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12327857411.html

 

 

 

(写真)ブルックナーの聖地、ザンクト・フローリアン修道院。ブルックナーはこの教会のオルガニストを務め、ブルックナーのお墓はここのブルックナー・オルガンの真下にあります。聖地を巡礼することができ、大いなる感動を覚えました!