自己資本と実質自己資本(2)
こんにちは。
融資コンサルタントの小川です。
昨日のブログ
では自己資本について書きました。
資産-負債の差がマイナスになっているのは
債務超過であり危険だということを説明して、
しかし中小企業は債務超過でも普通に
営業している会社が多いということを書きました。
昨日の説明をもう一度書きます。
資本金10百万円、資産合計100百万円、
負債総額が110百万円の会社の場合
100百万円-110百万円=△10百万円となり
自己資本の部は
資本金 10百万円
繰越損失 △20百万円
となり、債務超過額は10百万円になります。
では、なぜ債務超過になっている中小企業でも
普通に営業できている会社があるのでしょうか?
それは帳簿上は債務超過ですが
実質は債務超過ではない会社があるからです。
中小企業の場合、
金融機関からの借入金の他に
代表者個人からの借入金がある場合が
多いです。
銀行からの借入金は返済しないと
大変なことになってしまいますが、
代表者からの借り入れは会社にお金が無ければ
返済しないのが普通です。
ということは、代表者からの借入金はある意味
「返さなくていいお金」
とも言えます。
実は会社には他にも
「返さなくていいお金」
があります。
それは、何かというと資本金です。
資本金には出資者への返済義務がありません。
自由に使ってもらうために出資者が拠出するものです。
中小企業は、社長が持株比率
100%のオーナーであるか、
社長一族で100%オーナーという場合が
ほとんどです。
この場合、社長個人のお金を会社に入れるのは
資本金に拠出するのも借入金として拠出するのも
実質的には同じことです。
そのため、代表者からの借入金を
「実質自己資本」
と見なして融資審査上も考慮しています。
(スコアリングを導入している銀行の場合は
実質自己資本を考慮されず表面上の数字で
見られてしまうこともあります。)
例えば、上記の例で負債合計110百万円のうち
代表者からの借入金が30百万円含まれていたとします。
そうすると計算式はこのようになります。
100百万円-(110百万円-30百万円)=20百万円
これは債務超過ではなく内部留保がある状態と
同じことになります。
もちろん、この場合資産合計100百万円が
本当にそれだけの価値がないとダメなのですが
帳簿上債務超過に見えても
決算書を分析すると実はそうでは無い
というケースが多々あるのです。
融資審査では決算書をこのように見ています。
参考にしてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。