年金は素晴らしい制度です。
遺族基礎年金の存在を知ることで,遺族のための保障としての生命保険等の設計に役立ちます。
そこで,遺族基礎年金についてご説明します。
まずはまとめ表からです。

第1 概要と特徴
遺族基礎年金は,死亡した夫によって生計を維持されていた「子のある妻」,又は「子」に対して生活保障の趣旨で支給される年金です。
遺族基礎年金の特徴は,受給者が①子のある妻,②子に限定されていることで,妻でも「子がいない妻」には支給されません。
このように限定されているのは,もともと,遺族基礎年金が,沿革上,旧国民年金法の「母子年金」と「遺児年金」を再編してできあがったものだからです(そして,妻と子に給付が限定されているのは,「夫は仕事,妻は主婦として家庭を守る」という日本の夫婦の伝統的分業観と事実そうであった社会的状況を前提としているからです)。
第2 受給権者
「子のある妻」,又は「子」です。
ここで,遺族基礎年金にいう「子」とは,18歳に達する日(誕生日)以降最初の3月31日までの間にある子をいいます。
簡単にいうと高校卒業前の子です(この「18歳に達する日(誕生日)以降最初の3月31日までの間にある子」のことを「年金法上の子」と言ったりします)。
このことから,遺族基礎年金は,高校を卒業する時期までについて生活を保障しようとするものであることが分かります。
ですから,受給権者を正確に述べますと,「18歳に達する日(誕生日)以降最初の3月31日までの間にある子のある妻」と「18歳に達する日(誕生日)以降最初の3月31日までの間にある子」が受給権者となります。
この「年金法上の子がいる妻」と「年金法上の子」は共に受給権者ですが,妻がいる場合は,妻だけが受け受取ります。
妻と子で二重に受給出来るわけではありません。子が受給者となる場合は,妻が死亡等により受給権を失った場合などです。
第3 夫(父)の要件
遺族基礎年金を受給する要件として,死んだ夫(父)に次のいずれかの事実があることが必要です(ひとつに該当すればよいです。)
①国民年金の被保険者中(1号~3号被保険者)であったこと。
②国民年金の被保険者で日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満であったこと
③老齢基礎年金の受給権者であったこと
④死亡日の前日において夫が老齢基礎年金の受給資格期間を満たしていたこと(保険料納付期間+保険料免除期間の合計が25年以上であったこと)
※ ただし,①・②の場合は,(ア)死亡日の前々月までの1年間に保険料の未納があり,かつ,(イ)死亡日の前々月までの被保険者期間のうち,2/3以上の保険料未納期間がある場合には,遺族基礎年金は支払われません。
ここは,ちょっとわかりにくいかもしれませんが,(ア)と(イ)を両方満たす場合だけ遺族基礎年金がもらえません
つまり,死亡の死亡日の前々月からみて過去1年間保険料をしっかり支払っていれば(ア)に該当しないので,たとえ全被保険期間のうち2/3の未納があっても遺族基礎年金がもらえます。
逆に,前々月からみて過去1年間に保険料の未納があり(ア)に該当しても,全期間中2/3を納付していて(イ)に該当しなければ遺族基礎年金はもらえます。
(簡単に言うと,年金の3分の2はしはらっていないし,直近1年も支払っていない場合にはもらえないと言うことです。保険料を支払っていない人にはあげないよ,ということです。自営業の方などは注意して下さい)
第4 「子のある妻」と「子」の要件
「子のある妻」と「子」は,死亡した夫(父)によって生計を維持されていたことが必要です。
ですから,例えば,戸籍上夫婦で,子ども外ても,死亡時において,実質的に離婚していて別居していて生計維持関係にない場合には支給されません。
子が18歳に到達した後最初の3月31日までの間であること(つまり「年金法上の子」であること)。
※子が障害等級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていない場合には,20歳未満まで。
※夫(父)の死亡時に,母が妊娠していた場合つまり子が胎児である場合,夫の死亡後に子が生まれれば,年金法上の子と認めら,遺族基礎年金が支給される(死亡後に妊娠した場合は,死亡した夫(父)の子ではないので年金支給はされない)
第5 支給額
老齢基礎年金の満額相当額+子の加算額(遺族基礎年金は必ず子どもがいることが前提)
平成23年の老齢基礎年金満額は788900円
子1人につき227000円(子が2人の場合倍の454,000円)
子3人目から子1人につき75600円を追加する。
※子どものみの場合
子1人 788900円
子2人 788900円+227,000円=1,015,900円

第6 失権事由
遺族基礎年金は,次の場合に失権し支給が終了します。
①受給権者が死亡した場合
②受給権者が直系血族・直系姻族以外の者の養子となった場合。
※妻が,死んだ夫の両親(義父母)の養子となった場合は,直系姻族の養子となるので,これに該当しない。
③子が18歳到達日以後最初の3月31日を経過した場合(高校卒業した場合)

よろしければお願いします。
↓↓↓人気ブログランキングへ
遺族基礎年金の存在を知ることで,遺族のための保障としての生命保険等の設計に役立ちます。
そこで,遺族基礎年金についてご説明します。
まずはまとめ表からです。

第1 概要と特徴
遺族基礎年金は,死亡した夫によって生計を維持されていた「子のある妻」,又は「子」に対して生活保障の趣旨で支給される年金です。
遺族基礎年金の特徴は,受給者が①子のある妻,②子に限定されていることで,妻でも「子がいない妻」には支給されません。
このように限定されているのは,もともと,遺族基礎年金が,沿革上,旧国民年金法の「母子年金」と「遺児年金」を再編してできあがったものだからです(そして,妻と子に給付が限定されているのは,「夫は仕事,妻は主婦として家庭を守る」という日本の夫婦の伝統的分業観と事実そうであった社会的状況を前提としているからです)。
第2 受給権者
「子のある妻」,又は「子」です。
ここで,遺族基礎年金にいう「子」とは,18歳に達する日(誕生日)以降最初の3月31日までの間にある子をいいます。
簡単にいうと高校卒業前の子です(この「18歳に達する日(誕生日)以降最初の3月31日までの間にある子」のことを「年金法上の子」と言ったりします)。
このことから,遺族基礎年金は,高校を卒業する時期までについて生活を保障しようとするものであることが分かります。
ですから,受給権者を正確に述べますと,「18歳に達する日(誕生日)以降最初の3月31日までの間にある子のある妻」と「18歳に達する日(誕生日)以降最初の3月31日までの間にある子」が受給権者となります。
この「年金法上の子がいる妻」と「年金法上の子」は共に受給権者ですが,妻がいる場合は,妻だけが受け受取ります。
妻と子で二重に受給出来るわけではありません。子が受給者となる場合は,妻が死亡等により受給権を失った場合などです。
第3 夫(父)の要件
遺族基礎年金を受給する要件として,死んだ夫(父)に次のいずれかの事実があることが必要です(ひとつに該当すればよいです。)
①国民年金の被保険者中(1号~3号被保険者)であったこと。
②国民年金の被保険者で日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満であったこと
③老齢基礎年金の受給権者であったこと
④死亡日の前日において夫が老齢基礎年金の受給資格期間を満たしていたこと(保険料納付期間+保険料免除期間の合計が25年以上であったこと)
※ ただし,①・②の場合は,(ア)死亡日の前々月までの1年間に保険料の未納があり,かつ,(イ)死亡日の前々月までの被保険者期間のうち,2/3以上の保険料未納期間がある場合には,遺族基礎年金は支払われません。
ここは,ちょっとわかりにくいかもしれませんが,(ア)と(イ)を両方満たす場合だけ遺族基礎年金がもらえません
つまり,死亡の死亡日の前々月からみて過去1年間保険料をしっかり支払っていれば(ア)に該当しないので,たとえ全被保険期間のうち2/3の未納があっても遺族基礎年金がもらえます。
逆に,前々月からみて過去1年間に保険料の未納があり(ア)に該当しても,全期間中2/3を納付していて(イ)に該当しなければ遺族基礎年金はもらえます。
(簡単に言うと,年金の3分の2はしはらっていないし,直近1年も支払っていない場合にはもらえないと言うことです。保険料を支払っていない人にはあげないよ,ということです。自営業の方などは注意して下さい)
第4 「子のある妻」と「子」の要件
「子のある妻」と「子」は,死亡した夫(父)によって生計を維持されていたことが必要です。
ですから,例えば,戸籍上夫婦で,子ども外ても,死亡時において,実質的に離婚していて別居していて生計維持関係にない場合には支給されません。
子が18歳に到達した後最初の3月31日までの間であること(つまり「年金法上の子」であること)。
※子が障害等級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていない場合には,20歳未満まで。
※夫(父)の死亡時に,母が妊娠していた場合つまり子が胎児である場合,夫の死亡後に子が生まれれば,年金法上の子と認めら,遺族基礎年金が支給される(死亡後に妊娠した場合は,死亡した夫(父)の子ではないので年金支給はされない)
第5 支給額
老齢基礎年金の満額相当額+子の加算額(遺族基礎年金は必ず子どもがいることが前提)
平成23年の老齢基礎年金満額は788900円
子1人につき227000円(子が2人の場合倍の454,000円)
子3人目から子1人につき75600円を追加する。
※子どものみの場合
子1人 788900円
子2人 788900円+227,000円=1,015,900円

第6 失権事由
遺族基礎年金は,次の場合に失権し支給が終了します。
①受給権者が死亡した場合
②受給権者が直系血族・直系姻族以外の者の養子となった場合。
※妻が,死んだ夫の両親(義父母)の養子となった場合は,直系姻族の養子となるので,これに該当しない。
③子が18歳到達日以後最初の3月31日を経過した場合(高校卒業した場合)

よろしければお願いします。
↓↓↓人気ブログランキングへ

