保険屋FPひろのお金の教室 -296ページ目

お宝保険

唐突ですが『お宝保険』という言葉を聞いたことありませんか?



保険料計算の基礎は、『予定利率』の他に『予定死亡率』『予定事業費率』の3つの要素に基づいて計算されます。
現在では考えられませんが、バブルの頃などは大体どの保険会社でも5%以上の予定利率で計算されていました。

銀行金利ほどではありませんが、バブル後は段階的に下がり続け、現在は概ね1.5%前後となっています。


『お宝保険』とは平成8年4月以前の、予定利率3.75%以上の保険契約のことを指すことが一般的です。


世のFPや評論家といわれる人たちは、その『お宝保険』は勿体無いから解約してはいけませんと言っています。

が、ホントにそうだと思いますか?


最近ではその頃の契約をほとんど見かけなくなってきましたが、最近見させていただいた保険はまさにその『お宝保険』の頃のものでした。

お客さんも「勿体無いと言われてるので見直したら損だと思って」とそのまま継続されていました。


しかし!


主契約である終身保険はわずかに200万円。そして後の保障は定期保険の特約がてんこ盛り。

この保険を続ける意味はどれくらいあるのでしょう?


予定利率が高いから貯蓄性が良い?200万円の終身保険じゃそれほど貯蓄性は多く望めません。

これが1000万円以上の終身保険なら違ってきますけど。


配当がつくから?ここ何年かマトモに配当ついてましたか?


確かに高い予定利率で計算された保険は、今と比べるとお得に思えるかもしれませんが、断片的な情報にとらわれて偏った判断をしないように注意する事が必要です。


いくら予定利率が高いとは言え全体としてご自身に合った保障でなければ意味はありません。

また、見直しを放棄する事による不利益もありますよね。


まぁ今回のケース、現在ご加入中の保険会社からは見直しといいながら『転換』を勧められていたりするので、そうしなかった事はある意味正解とも言えますが。


保険の見直しは転換だけではありません。


現在の保障の良い部分を活かし、不要な部分は見直す。

方法はいくつもあります。

(会社によっては最低保険金額の制限があったり、特約個別の解約が出来ないなど違いはあったりしますけど)


今一度約款の確認をするなどご自身が加入している保険をキチンと理解するところから始めてみませんか?


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ホントは無料じゃない?妊婦検診

少子化対策で緊急経済政策に盛り込まれてスタートした『妊婦健診』


実は多くの地域で『無料』とはなっていないようです。



選挙を控え、政治家の街頭演説では『妊婦健診無料化』の言葉は出るものの、当の政治家が制度の理解をしていないのでは?と思えてなりません。


確かに助成は拡大されていますが、多くの地域で無料となっていない理由は


○助成範囲が限定されていること


対象となるのは 血液検査3回、超音波検査4回、子宮頸がん検査などを含む標準的に必要な検査14回分。


○妊婦健診は本来自由診療


医療機関によって健診内容やサービス、費用が違うので助成で窓口負担が一律ゼロになるとは限りません。


○地方交付税交付金と補助金


国が担保した妊婦健診の費用は「14回で一人当たり11万3千円相当」で地方交付税交付金と助成金を充てましたが、地方交付税交付金の使途は各自治体の裁量に任されます。国の助成を全て妊婦健診に充てられない自治体もあります。


厚生労働省によると、都道府県平均の公費負担額の全国平均は85,759円。

全国最低の大阪府守口市は12,500円、最高の北海道初山別村は150,000円と実に130,000円の違いがあります。



国の助成も2年間の時限措置である事が問題だと思います。

少子化対策とするならば、時限措置などではなく、恒久的に安心して使える制度とする必要があると思います。


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自動車ローンと繰り上げ返済

昼間はかなり暑かったので打合せで喫茶店に入ったら、今度は冷房の効きすぎですっかり体を冷やしてしまいましたしょぼん



さて、今日は自動車ローンと繰り上げ返済について。


自動車ディーラー時代の話。


売る側からすれば・・・クレジットの方が手数料も入るので実はありがたいのですが、60%くらいのお客様は『支払いは現金で』と仰います。


中には他所から借りて購入される方もいるのですが、貯蓄から払う方も結構多くいらっしゃいました。

そんなお客様に限って住宅ローンを抱えてたりします。


そして皆さん『自動車ローンは金利が高いから』って仰るんですよね~


車屋さん時代にはそれでも売れれば良かったので、特に何にも提案せずそのまま現金払いで売りましたが、今ならほぼ『クレジットで支払いした方が良いですよ』と勧めるでしょうね。


何故?


そのお金は繰り上げ返済にまわした方がより効果が高い』から。


仮に300万円のクレジットを5.9%60回払いとすると、手数料(利息ですね)は471,074円


3000万円の住宅ローンを3年前に1.875%で35年の借入、300万円を車では無く繰り上げ返済に使い、期間短縮で繰上げ返済をすると節約利息が2,210,980円で期間短縮は4年5ヶ月(多少の誤差はありますが)。


どちらにお金を使う方が合理的か比べるまでもないですよね?


単純に金利だけを比較すれば、確かに住宅ローンよりも自動車ローンの方が高いです。


しかし、この場合気にしなければならないのは金利では無く利息なんですよ。


住宅ローンをお支払い中の方は参考にしてください。

しかし繰り上げ返済を熱心にするあまり、手元資金が無くなる様な事が無いように気をつけてくださいね注意


車屋さんはクレジットを勧める際のトークに使ってみてくださいにひひ


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