◆今日の一言
No.439(07/5/20)

『企業の価値っていったら、

新入社員が一年でどれだけ成長できるかでしょ』

(ブックオフ創業者・坂本孝)





毎週土曜早朝に開いているFUN Business Cafeで取り上げてきた本も、もうすぐ80冊に達します。


季節ごとにテーマを選び、3ヶ月おきに12~14冊の名著をピックアップして名場面を読み進めていくこの読書会、2007年4~6月のテーマは「組織と人間」、「経営と決断」で、そのテーマに合致する書籍を13冊選びました。


先週土曜は、FUNの部員なら毎週通っている黄色い看板のお店「ブックオフ」の創業者・坂本孝さんのインタビューを分野別・戦略別にまとめた『ブックオフの真実』(村野まさよし/日経BP社)を読みました。



本書では、「読み終わった本、お売り下さい」というキャッチに行き着くまでの戦略、お客さんを巻き込んだ営業戦略に行き着くまでの奮闘、驚異的な利益率と標準化された店舗運営を編み出すまでの過程など、前半部分にもユニークな着想が広く紹介されていますが、今回選んだのは人材育成を扱った部分でした。


いつもBCの本をFUNの運営と関連付けて読んでいる福岡女子大4年・T地さんも本書でブックオフの魅力を改めて感じたようで、学生時代に何度となく通ったお店のことを思い出しているようでした。


坂本社長は企業の価値がどこに表れるかを、株式の時価総額や本社ビルの豪華さ、知名度などではなく、「企業の価値っていったら、新入社員が一年でどれだけ成長できるかでしょ」と断言し、「世界一のバカ集団を作りたい」と言っています。



「あんちゃん」、「おばちゃん」が中心のブックオフでは、本に対する目利き能力や単品管理、マーチャンダイジングといった流通業の基本概念を全て否定し、顧客の視点で在庫管理を行っています。


出版業界と書店には、「書籍再販売価格維持制度」、つまり「再販制度」という一長一短の統制経済的措置が現存しており、書店の経営が前近代的であることをビジネスチャンスにした発想はどれも斬新です。


「再販制度」は今度出る僕の著書でもその功罪について取り扱っていますが、簡単に説明すると、「新刊書は全国どこでいつ買っても同じ値段で売る」という制度です。



この制度には、書籍という商品が持つ専門性から、知識の集積を適度なレベルで維持し、発刊元たる出版社の経営を保護するというメリットもあるのですが、出版業界に自由競争が働きにくくなる、というデメリットもあります。


さらに、販売方法は①買取と②委託の二種類があり、特に委託販売では、数ヶ月間書店に無料で設置してもらい、「売れなければ返品」という措置を取ることができます。


これは僕も前職の経済誌出版社で毎月「配本」を行い、ボストンバッグを抱えて福岡都市圏の32書店を回っていましたから、よく分かります。



僕の会社で販売していた雑誌は「780円」で、その雑誌を例えば「30冊」卸したとします。仕入れ値が「定価の4割」なら「312円」で30冊、つまり「9,360円」となるはずですが、そうはいかないのが書店です。


委託販売では、卸した時点では何の収益も生まれません。


それどころか、弱小出版社では、大手の書店に設置をお願いする時、「置かせていただけないでしょうか」と丁重に頼み、「平積み」、「面出し」、「棚差し」から選んでもらわないといけないのです。


当然、知名度の低い雑誌が平積みになることはなく、大手書店ではよくて棚差しでした。






ということで、某大手書店に来月の納品時に先月号の引き取りに行くと、「5冊しか売れなかったよ」と言われ、その時点で売上の「1,560円」が支払われます。


1ヶ月置いておいて、たったの1,500円程度。学生のバイト2時間くらいのお金です。しかも、残った25冊については何も支払われることなく、全てが過剰在庫として返品されます。


中には販売努力をやってくれるお店もありましたが、そんなのは例外で、個人経営のお店以外はただ棚に差すか数日間面出しにするかしてくれれば上出来で、中には「来月から半分でいい」、「3割で10冊ではどうか」などと言われ、悔しい思いをしたものでした。



しかし、このシステムは何も出版社にとってだけ不利なわけではありません。


「返品できる」とは、短期的に見れば経営リスクを軽減できるメリットばかりに思えますが、長期的に考えれば、「どうせ、売れなかったら返品すればいいんだから」と社員が考えるようになり、思考がマヒしていくという恐ろしいデメリットがあります。


「売れなかったら、自分たちの給料が下がる」というリスクをいつも意識しておいた方が、やはり健全な危機感が共有されるもので、普通の会社はみなそういう前提を当たり前としているわけですが、公務員と書店だけはこういうリスクに無縁です。



ということで、再販制度や委託販売制度は、その功罪を経営者だけではなくスタッフもきちんと理解・共有しておかねば、自らの首を絞める規制となりかねません。


本や出版文化を健全な範囲で保護するはずだった制度が自分たちの仕事を阻害しては逆効果です。


こういう「エアポケット」があると、それを狙うベンチャー企業が必ずと言っていいほど登場してきます。ベンチャーという狼にとって、のんびりと経営する「羊の群れ」ほど狙いやすい敵はいないからです。



そこに現れたブックオフの坂本社長は…


「書店の社員は経営比率なんて知らない」
「新刊書店と同じことだけは絶対にやらない」
「お客さんの視点で買いやすいお店を作る」


と断言し、その通りの店作りを実現して、全国で支持を集めてきました。


「出版社の人間が、ブックオフのせいで本が売れなくなったというのは筋違い」と言い、そんなのは「回転寿司のせいで寿司が売れなくなったと言っているようなものだ」と言います。



そのブックオフはアルバイト店員をフル活用し、部下の前で体を張れる店長、部下のために泣ける社員、頭より先に体を動かして仕事の何たるかを教えられる社員を育てるのが最も大切だと考えています。


マクドナルドやマツキヨに学んだ経営ノウハウをふんだんに取り入れ、誰がどんな状態で入社しても最高の状態で働けるよう業務を徹底して標準化し、最も効率の高いマニュアルを凝縮したのがブックオフの経営だというわけです。




「マニュアル」と聞くと即、「非人間的だ」という人もいますが、それは見当違いで、よく練られたマニュアルは、その型にはまることもなかなか大変で、非人間的だというのは、そのマニュアルに心がこもっていないことを言うのではないでしょうか。

会社が長年の経験を重ねて積み上げたノウハウの集大成であれば、社員もそれをきちんと守ってから創意工夫を考えるべきで、まずは徹底して型にはまることも大切です。



坂本社長は「レジの人間が一番売れ筋情報を把握している」という流通業界の常識を否定し、最も売れ筋商品をおさえ、商品動向や顧客動向を把握しているのは、売り場の最前線で「棚入れ」をやっている社員だと言います。


新刊書店では返品しやすいように「出版社別」で並べているだけの商品を、見つけやすく買いやすいように陳列し、何が動き、何が動かなかったかを捉え、「在庫が生まれる前に売り切る」という徹底したスピード化を実現するには、現場で棚入れを行うスタッフの努力が欠かせません。

ブックオフでは、一年以内に大切な仕事を順番に経験できるようにプログラムされ、「学生でも店長ができる」というほど多忙でやりがいのある仕事を任せている、というのです。



ということで、最近では早稲田、慶応の学生がブックオフに新卒採用で応募して入社し、このような店舗運営のノウハウを学んで、起業に備えるという事例も増えてきたということです。

今どき、「大企業に入社して守ってもらおう」という発想の学生も多い中、「伸びきった有名大企業」よりも「社員の力でどんどん伸びていくベンチャー」に入社し、将来の可能性にかける学生もいるなんて、頼もしい話です。

そうやって新人がどんどん成長していくと、先輩社員が「このままではいけない!」と焦り始め、会社やお店に良い活気が生まれ、全体の底上げにつながっていく、というのが坂本社長の考えです。

普通は「リーダーが率先垂範する」という組織運営が重視されますが、ブックオフでは「新人が育って上を突き上げる」という方針を重視しており、その哲学の集大成が「企業価値は入社一年目の社員がどれだけ育つかで計れ」という考えに結実したのでしょう。



FUNもまた、入部数週間の部員でもどんどん大役を任され、入部時期や学年、経験によらず、自ら責任を取るのであれば、何にでも挑戦できる風土が根付いています。

先輩も就活や卒論で数週間休んでいると、知らない間に入部していた後輩が立派な発表を行い、読ませる記事を書き上げるのを見て、「これじゃ自分も抜かれる」と努力し始め、先輩からでも後輩からでも成長のきっかけや刺激が訪れるサークルです。

「サークルの価値は、新入部員が一年でどれだけ成長できるかにかかっている」と考え、そういう仕組みを作り上げて卒業した創設者・安田君の先見性に改めて感心するばかりです。



三年生の皆さんも、会社を選ぶ時は研修制度や福利厚生、勤務条件ばかりでなく、本気の社員がどれだけいるか、新人がどれだけ育つか、新人がどれだけ真剣に働いているかを観察してはいかがでしょうか。

また、育つ組織の活気を感じたい方は、「一年中いつでも見学OK」のFUNに来られてはいかがでしょうか。

「自分のすごさにびっくり!」という日々が始まりますよ。




今日もお読みいただき、ありがとうございます。

ただ今、教育・学校部門107位、就職・アルバイト部門67位です。

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こんにちは。メルマガ『内定への一言』執筆担当の小島尚貴です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。


最近は、作家デビューもあってか、法人の読者の方々から資料請求やお問い合わせのメールをいただくことも増えてきたので、今日は頂いたご質問に簡単にお答えすべく、号外を配信しています。



頂く質問の中で多いものは、

①良い人材の見極め方を教えてほしい
②平凡な能力で採用した新卒の育成方法を教えてほしい
③若手社員に業務への動機付けを効果的に行いたい
④新卒採用を考えているが、その導入時期や方法を相談したい

というものです。また、中には私自身の業務経験をお尋ねになった方もおられました。




私自身は就職仲介業者ではなく、あくまで個人と法人の潜在能力の顕在化を支援する一事業者なので、この経験からしかお答えできませんが、まとめてお答えします。



①「良い人材の見極め方」について

まず、「良い人材」の定義をはっきりさせておくことが大事です。その人材が本当に伸びるかどうかを見極める際は、私なら「強制が存在しない一人の時」にどれだけ主体的に動き、結果を出せるかを見ます。


「やらされてやったこと」、「義務だからやったこと」、「なんとなくやったこと」、「義務が存在しない趣味的行動」を履歴書から除外し、純粋に目標に貢献する行動をどれだけ継続・発展させたかを見極めれば、伸びしろが把握しやすくなるでしょう。


一口に「良い」といっても、その言葉に込める求職者、経営者、採用担当者の意図は様々なので、意味を翻訳して意義を共有することが大切だと考えます。



②若手の育成方法について

これについては、「最近の若いものは、基本がなっとらん!」と不満をもらす社長さんもおられますが、私はそういう場合、「あなたがなめられているだけです」と答えるようにしています。


見かけが茶髪だとか、言葉がおかしいとか、趣味が子供っぽいということは、本人の資質とはほとんど関係がありません。それどころか、若者は本当に憧れる人に出会ったり、今やっていることが大切なことだと分かったりすれば、自分から主体的、積極的に動くものです。


私自身、本業外で学生サークルのお手伝いをやっており、常時50名前後の学生が部員として活動していますが、顧問を引き受けて4年間、一度も学生の行動を指示、干渉、妨害、強制、命令したことはありません。


「若者を思うように育てる」など、私には無理だと分かっているからです。



それより、私が一貫して重視しているのは、「決めたことを無言でやり抜く」ということです。毎週の講義を引き受け、依頼があれば快く相談に乗り続ける。そういう当たり前の継続こそ、若者の可能性に対する何よりの信頼と期待の表現だと考えています。


「毎週土曜の朝から、本当は自由に使える時間を、僕たち、私たちの成長のために使い続けてくれている一社会人がいる。そして、その人は絶対に約束を破らず、やると決めたことをやり抜いてくれる」。


私は学生時代、そういう大人がいればいいなと思いました。だから、今は自分がそれをやっているだけのことです。私が適任かは分かりませんが、信頼や期待を地道に築くには、こういう素朴な行動の継続以外の妙案はないと考えています。



このサークル(FUN)で、私ほど多くの作業を担当し、私ほど多く出席し、私ほど多く資金援助を行い、私ほど「言ったこと」を実現させた人はいません。これは自慢ではなく、事実です。


組織では、無言であれ、最も実行力があり、約束を守る人が頭角を表し、そういう人は無言の威圧感をもって組織の緊張感を作るものです。


学生の中では、私のそういうイメージは部員の要望とはかけ離れているかもしれませんが、最年長者である私が言行不一致で感情的で弱気だと、サークルの士気が下がるおそれもあり、かつ、膨大な管理の手間も生まれるはずです。



私は、リーダーや年長者が自分のやるべきことをやっていないで、年下や部下に指図することほど、組織管理において無駄な作業はないと考えています。


世の中には、自分は責任を取ろうとせず、仕事の意義も説明せず、個人的事情や感情に任せ、地位を利用して部下に命令したりする上司もいますが、そういう人は、私なら即刻解雇します。


というより、そういう無能な人間は入社させません。若者にとって害以外の何物でもないからです。


人をあれこれ動かそうとして苦労するより、自分がやるべきことをやって、その姿を見せるだけのほうが、どれだけ楽で簡単で低コストで速くて効率的なことか。人を動かすなんて、私はそんな無駄で無意味でアホらしい行動に時間を割くのは嫌です。



私は無学歴で無学で有名企業にも勤めたことがないので、MBAだったり、最新の人事管理や研修プログラムなどもよく知りませんが、「道具は立派、私は怠け者」のような教育は有害無益だと考えています。


それどころか、ホンネでは、有名大学を卒業して一流企業に入った人は、どうしてこうも頭が悪く、頭の回転が遅く、結果の出せない無能な人間が多いのか、という疑問さえ持っています。


何かあれば、すぐに「責任転嫁できる人」と「優しい相談相手」を探そうとするのは、子供と変わらないのではないでしょうか。「あんたら、ガキじゃないんだから、もっと精神的に自立しろよ」と言いたくなります。



「イマドキの若いモンにはお手上げだ」
「最近の若い奴らは理解できん」

…本当にそうでしょうか。


その「どうにもならない未熟な奴ら」を感動させ、夢に同意させ、自らの情熱を推進力として成長の手応えを提供するのが、本当のリーダーシップなのではないでしょうか。


「扱いやすい人間ならOK」などというのは無能の証拠で、そういうのは私に言わせれば「偽物のリーダーシップ」です。本当のリーダーシップは相手を選びません。相手を選ぶのはアマチュアで、上司の資格はないといえます。



採用したなら、若者が育たないのは純粋に上司の責任です。採用後に若者を「若いから」といって批判するのは、上司の敗北です。


地位を利用して文句を言うヒマがあれば、自分の人望を高める訓練でもした方が世のため人のためです。早期離職は「若者が悪い」という以前に、上司の魅力や人望が欠如した証拠だともいえます。


ただ、会社から離れる若者だけを見て「やる気がない」などというのは片手落ちの無意味な議論で、私は、若者だけに責任を転嫁しがちな最近の雇用ジャーナリズムは、表層的で意味がないと考えています。


若者の職業教育や経済教育は、それはそれで重要ですが、上司こそもっと自分を鍛え、勉強すべきです。



ちなみに、私は保護者の相談も担当しており、「うちの子、本を読まないんです。どうしたらいいんでしょうか?」というお母さんが来られる場合もあります。

そんな時の答えは簡単です。

「まず、親が読んでください」の一言です。


自分はテレビを見たり遊んだりしているのに、子供には本を読め、勉強しろと言ったところで、子供は理不尽な命令を理解できず、反発したくなるだけではないでしょうか。


会社で、「部下がやる気にならない」、「若手がすぐやめる」と言っている上司も、こういう未熟な教育ママと何ら変わらないのではないでしょうか。



世の中には様々な研修方法や研修ツールが存在しますが、「理想のリーダーの姿」ほど安上がりで効果絶大な研修資料はないでしょう。何か有料の研修を求めるのは、そういう当たり前で低コストの習慣をご自身が確立されてからでよいのではないでしょうか。


また、そういう当たり前ができない上司が研修ツールを購入しようが、カネの無駄でしかありません。部下や若者を燃やしたければ、まず自分が燃えろ、というのが若手の育成に関する私の意見です。


③若手社員の動機付けについて


それは、「君は特別で、君の仕事も特別だ。君のおかげでお客様がどれだけ喜んでくださっているか」を諄々と説くことです。


無能な上司は「オレは特別だ」、「わが社は特別だ」と威張りますが、特別なのはいつも相手であるべきで、自分ではありません。相手がどれだけすごい可能性を持っているのか、どれだけ組織やお客さんに貢献しているのか、それを繊細な観察眼で認め、思いを汲み取って仲間やお客様に伝える。


そういう姿勢を保てば、基本的な問題は解決するのではないでしょうか。中には、すぐに利益や恐怖を用いようとする方もいますが、そんなのは調教です。そういうのが大切な時もありますが、もっと人間性を信頼して、長期的視点で温かく見守り、大胆に失敗させ、その意味を深く語り合うような指導方法があってもよいのではないか、と考えています。


あとは、よければ今月末発刊の私の本をお読み下さい。そういうことも書いてあるからです。



④新卒採用の時期と方法について

これは私の担当外のことなので、詳しくは書きません。

新卒採用は、学生はこの事業が「広告事業」だとは考えていませんが、

①広報関連経費
②選考関連経費(試験代、交通費、宿泊費、書類代など)
③研修・育成関連経費
④新人が損益分岐点を超えるまでの機会損失経費
⑤指導・育成を担当する上司や担当者の機会損失経費

という莫大な出費を伴う一大決断ですから、どの企業にも簡単に導入できる人事戦略ではないでしょう。



経費や能力の面で考えても、本人はどう理由付けしようが、3年以内でやめればただの損失、つまり「貸倒れ」です。


ただ、どういう人材が良いかは、私がお手伝いしているFUNの学生が良きモデルになると考えています。


学生さんたちはみな、謙虚で素直で向上心にあふれ、様々な知識を身に付けたいと、日夜友達と競い合い、励ましあい、学生生活をフルに楽しんでいます。


毎年、社長さんや採用担当者から「ぜひうちに!」と誘われる学生も多いですから、FUNの講座を研修ツールとして利用されてもよいと思いますよ。たいていの部員は、内定よりも内定辞退で悩みます。結果が出なかったら、私に文句を言っていただいて構いません。



最後に、最近は企業の方々から資料請求メールが相次いでいる講座について、簡単なご案内を掲載しておきます。


これは、私が企業取材サークルFUNや自分の仕事で用いてきた資料を「塾」として提供したもので、今では大月舞さんが代表である「mai place」で提供しています。

http://maiplace.cart.fc2.com/
(詳しくはこちらでどうぞ)

企業の方に役立つ講座としては、

①ビジネス塾
②営業塾
③スピーチ塾
④タイムマネジメント塾
⑤マネー塾

をおすすめします。新卒や若手の目の色が変わり、目に見えて結果を出せる人材になるでしょう。なぜなら、それは既に実証済みだからです。


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ビジネス塾
☆お客様の悩みや要望を財務諸表上で翻訳し、具体的、現実的な解決策を提案できるようになります。
☆貸借対照表と損益計算書を関連付けて理解することで、コスト意識とコミュニケーションのスピードが高まります。
☆自社の課題や新商品のアイデアをコスト面の裏付けをもって提案できるようになり、組織活性化に役立ちます。


営業塾
☆営業とコミュニケーションの本質を学び、信頼関係に根差した人脈構築の方法を学びます。
☆営業に対するネガティブなイメージを取り払い、負け癖をなくして、改善と工夫を楽しむ心構えを育てます。
☆クライアントの要望や事情に基づいた深い部分での課題設定を行い、「売る→売れる→売れ続ける」のサイクルを築きます。

スピーチ塾
☆コミュニケーションの基盤をなす「聞く姿勢」と「思いやり」を育て、お客様の悩みに対する共感力を高めます。
☆相手との共通点を探し、自社商品に対する効果的な関連付けを行う方法を学んで、コンサルティング能力を高めます。
☆社内、社外で日々発生する人間関係の変化の中からチャンスを生み出す接し方を身に付けます。

タイムマネジメント塾
☆忙しさの根本的な原因を見つめ、「ない時間」を嘆く前に「ある時間」を活用する考え方を学びます。
☆早期着手と長期的忍耐の習慣を作り、自分の居場所から小さな仕事を大きな目標に関連付けるセンスを育てます。
☆楽しく生き生きと能率改善に取り組む方法を学び、計画の途中挫折や行動のマンネリ化を除去します。

マネー塾
☆起業家発想を学ぶことで長期的な計画を持つことができ、給料以外の報酬を見つけられるようになります。
☆逆境を楽しみ、自分が苦しくても仲間やお客様を応援できる寛容なリーダーシップを身に付けられます。
☆社内、社外の様々な現象を積極的に関連付け、ユニークで収益性のある新商品を企画できるようになります。
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以上、今日は法人読者の皆様への号外でした。
では、また439号でお会いしましょう。



小島尚貴

学生さんがよく使う言葉なのに、その意味は人によってマチマチ…。




◆今日の一言
No.438(07/5/14)

『コミュニケーションとは、相手が言ったことより、言おうとしたことを理解することだ』




「私、コミュニケーション能力がないんです」

「社会人って、やっぱりコミュニケーションが大事なんですか?」

「コミュニケーションって、どうやったらうまくなれますか?」



…学生さんの質問を受け続けて5年目、その質問の変幻自在ぶりと前後関係のユニークさには、いつも驚かされるばかりです。

「この人は、自分が何を聞き、何を分かろうとしているか、理解できているのだろうか」と思うことさえあります。

こと、就活になると多くの学生さんが「コミュニケーション」という言葉に取り付かれたようにその有無や程度を気にし始め、この群集心理は一体何なんだろうか、という思いに駆られることもあります。



「コミュニケーション」とは?

「読み、書き、話し、聞くこと」。

…冗談じゃない。そんなのは、表面的な手段に過ぎません。



この、いかにも社会主義的な、目に見える動作だけを抽出して「コミュニケーション」と名付ける唯物論めいた発想には、正直嫌気が差します。

この国は、一体どこまで社会主義国なのかとため息がもれそうです。

ならば、うまく読み、書き、話し、聞くことができれば、全ての人間関係はうまくいくのか。誰もそうだとは答えないでしょう。



ならば、「読み、書き、話し、聞くことだ」という定義は間違っているわけです。

ということで、その4つの能力をいくら鍛えても、就活や仕事、学生生活におけるコミュニケーションの問題は解決されないわけです。



僕が記者時代から一番お世話になり、絶対にこれから恩返ししようと誓っている大阪出身のO谷さん(パイオニアマーケティング)は、先月のトップセールス研究会(毎週月曜夜開催)で、「コミュニケーション能力向上の秘訣」と題したミニプレゼンをして下さいました。

http://maiplacehp.web.fc2.com/sels.html

そのプレゼンの冒頭で、「コミュニケーションとは、目的ではなく手段です」という言葉がありました。参加された皆さんはよく覚えているでしょう。

つまり、「コミュニケーションを行うこと」が最終目標なのではなく、コミュニケーションによって目指すものこそが、本当に価値あることだ、ということです。



ならば、その「目指すもの」とは何なんでしょうか。

それは、「感じること」だと言えるでしょう。

言葉にならない相手の思い、言葉によって伝達、共有したい考え、言葉の奥底に窺える相手の悩みや夢を敏感、謙虚に察し、それを分かち合うこと、これこそが本当のコミュニケーションではないでしょうか。



つまり、本当のコミュニケーションとは、「相手が言ったこと」以上に、「言おうとしたこと」を共感・理解することだと言えます。

だからこそFUNでは、スピーチ塾でもリーダー塾でもビジネス塾でもマネー塾でも、表面的現象に幻惑されず、その奥底にある人間心理を洞察するため、会計や歴史、古典を学んでいるわけです。

普遍的で一貫した人間の悩みと喜びのルールを知り、少しでも自分を忘れて相手の心に迫ること。それが仕事の基本だからです。



そういう思いを僕が新たにしたのは、創業で苦労した時期に明治期の創業者の伝記を読んだこともさることながら、『観音経入門』(松原泰道/祥伝社NONブック)などを読んだことも大きなきっかけです。

「観音さま」と聞くと、田舎の道端のお地蔵さんや歴史教科書の史料集を思い出す方もいるかもしれません。

微笑をたたえた静かな表情でたたずんでいる、あの観音様です。



「観音」。

不思議な言葉です。

音とは通常「聞くもの」であって、「観る(みる)」ものではないからです。なのになぜ、「音を観る」のでしょうか。



例えば、生後間もない赤ちゃんは、1~2年は言葉を話すことができず、泣き声や笑い声、表情、動作によって無意識のうちに意思表示を行います。

それを見るお母さんは、「ちょっと、あんた!何が欲しいのよ!ちゃんと言葉で言いなさい!」とは言わないでしょう。そんな親がいれば、虐待マザーです。

お母さんは赤ちゃんの泣き声や表情を見て、「ああ、ミルクが欲しいのね」、「おむつを替えてほしいんだ」、「快適で気持ちいいのね」と赤ちゃんの心を察し、必要な処置を行うものです。



つまり、これが「音を観る」という行為です。

言葉にならない気持ちを察し、優しい心で真意を受け止め、相手が望む行動を取ってあげること、これこそ、コミュニケーションの大前提とはいえないでしょうか。

観音さまは、愚かで自分の位置が分からず、何でも自分の尺度で割り切ろうとして現実と理想の落差にもがき苦しむ人間のうめき声を察し、温かく救って下さるのだ…というのが、「観音経入門」の教えです。



僕はこれが、言語感覚が未成熟でコミュニケーションが苦手な若年フリーターと接する時に大事な心構えだな、と感じました。

「就職できるか、自信がないんです」

「私、何も長所がなくて、コンプレックスばかりなんです」

「僕はどうせダメなんです。商社なんて、目指さないほうがよかった」

そういう言葉の裏側にある気持ちを見抜き、相手がそうありたいと望む自分を見極めて、少しでも要望に叶う行動に移す…。再就職支援や採用コンサルティングとは、そういう仕事だと思ってやってきました。



僕は面接テクニックや筆記対策、四季報を用いた業種研究などは一切やらず、そんなものには何の価値も感じません。それよりも、経営者やお客様の悩みを察し、心を優しく見つめられる感性こそ、新卒や若手社員の大切な能力だと思います。

会計センスも営業テクニックも財務や広告の知識も、「感じる」というコミュニケーションの究極目標に対する理解と同意がなければ、冷たく表面的なサービスしか生み出せないでしょう。

だからこそFUNでも、考え方や感じ方を大事にしているわけです。テクニックや専門知識など、そういう感性と比べれば、ほとんど二次的、三次的な価値しかありません。



相手が言ったこと、書いたことを正確に理解することも大事です。

しかし、相手が本当に言おうとしたこと、他にも書きたかったこと、言い、書かずにはおれなかった深い部分の思いを汲み取ってあげてこそ、本当のコミュニケーションが成立するのではないでしょうか。

読み、書き、話し、聞くことに達者でも、優しい思いやりや深い配慮をなくしては、そういうのは上手なコミュニケーションとは言えません。

逆に、言葉がたどたどしくても、上がり症でも、緊張しやすくても、実務面で未熟でも、そんなのは経験を積めば解消されることであって、それよりも優しさや共感力のほうが大事です。



相手が言ったこと以上に、言おうとしたことを理解し、分かち合う。

これからは、「そうそう、それが言いたかったんです」と相手が喜ぶような、一歩先をゆくレベルの高いコミュニケーションを目指してはいかがでしょうか。

大月さんや前迫さんは、そういう接し方ができるからこそ、mai placeを起業して間もないのに、若者や企業の支持を集めるサービスができているのでしょう。



「就活、自信がないんです」という方は、『3日で差が付く就活講座』を体験されてみてはいかがでしょうか。

http://maiplacehp.web.fc2.com/

深く優しく、知的で本質的な相談を経験してみると、今まで悩んできたことに秘められた価値が分かり、きっと静かな自信が生まれてきますよ。

今日もお読みいただき、ありがとうございます。

ただ今、教育・学校部門91位、就職・アルバイト部門55位です。

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