食品添加物の危険性ホントのところ ~9~ 長年食べてきたものは安全か?
第1回のお話はこちら
第2回のお話はこちら
第3回のお話はこちら
第4回のお話はこちら
第5回のお話はこちら
第6回のお話はこちら
第7回のお話はこちら
第8回のお話はこちら
前回は、天然物とは言え、安全ではない
事をお話し致しました。
そもそも、天然・自然で生きている生きもの
自体が、冷酷な生存競争を勝ち抜いて
生きているわけですから、強力な腕力や
攻撃力を持っているわけでは無ければ、
敵対するものや捕食すべきものを毒で
制圧していると言って過言ではありません。

天然の毒と言えば、毒キノコが有名ですね
つまり、天然のものは大なり小なり
毒を持っていると言っても過言ではなく、
食べる際にはかなり注意をして食べなければ
ならないという事なのです。
その危険性は食品添加物とは比較になりません。
安易に判断をしてしまったがために、
天然のキノコを販売して食中毒に巻き込んで
しまった例は非常に多いです。
また、前回まで、食品添加物の
安全性についてお話してまいりました。
食品添加物は厳しい基準の試験を
課されていること、その試験の中でも
催奇形性、発がん性が少しでも
見られた場合は製品化できないことを
お話致しました。
アカネ色素が使用禁止になりました。
これは、普通に栽培されている
アカネの花から抽出した色素だったのですが、
弱いとはいえ発がん性が見つかったため、
禁止となったのです。
少しでも怪しいものと判断された場合には、
長年使っていようとも容赦なく流通禁止に
なることがわかっていただけたかと思います。
からと言って、食品とは言えども安全性は
実際には全く担保されていないことが
わかっていただけたかと思います。
また、現在の試験でも不十分だ
危険性が全く排除できていないというのが
わかっていただけたかと思います。
民間療法で使われてきたハーブなどで、
流通禁止になったものを以下に
列挙します。
粘りけのあるペースト状になるので、
ヨーロッパでは古くからねんざや
うちみに効く民間の湿布薬として
利用されていました。

コンフリーの花は可憐なので、ガーデニング用の植物としても人気があります
コンフリーの名前は「骨を接合する」
という意味のコン・フィルマ(con firma)が
転訛した言葉とされています。
学名のシンフィツムもギリシア語の
シンフォ(接合する、結合する)から
来ています。
地方で常食されているところから、
健康野菜として注目され、日本でも
昭40和年代にブームとなりました。
とはどのようなものですか。
ヒレハリソウ属の多年草本で、主な
種として、通常の
コンフリー(Symphytum offcinale)、
プリックリーコンフリー(Symphytumasperum)、
ロシアンコンフリー(Symphytum x uplandicum)
などがあります。
コーカサスを原産地とし、ヨーロッパから西アジア
に分布しています。草丈は60~90cmで、直立し、
全身に粗毛が生え、葉は卵形~長卵形。初夏から
夏にかけて花茎を伸ばして釣り鐘状の白~薄色の
花を咲かせます。我が国には、明治時代に牧草
として入り、一時長寿の効果があると宣伝され、
広く家庭菜園に普及しました。
{参考:丸善食品総合辞典(丸善株式会社) 他}
にて、シンフィツム(いわゆるコンフリー、以下「コンフリー」という。)
及びこれを含む食品の取扱いについて、
「コンフリー(Symphytum spp.)が原因と思われるヒトの
肝静脈閉塞性疾患等の健康被害例が海外において
多数報告されていること、また、日本においてコンフリーを
使用した健康食品等がインターネットを使って販売されて
いることなどの情報から、日本においてコンフリーを
摂食することによって健康被害が生じるおそれがあると
考えられる」旨の意見の一致が見られたところです。
摂取等に係る留意事項を次のとおり示したところですので、
情報提供いたします。
なお、同留意事項については、地方自治体及び
関係事業者・消費者団体に対し通知したことを申し添えます。
(1) コンフリーを製造・販売・輸入等する営業者に求める事項 ・
コンフリー及びこれを含む食品の製造・販売・輸入等の自粛・
回収等、営業者による自主的な措置の実施
※ 食品安全委員会の食品健康影響評価の結果が正式に
示された後、コンフリーに対し、食品衛生法に基づく法的な
措置をとることとなる。
にはなっておりませんが、ある会社が
販売したものに対して発がん性が
疑われ、販売が中止になりました。
いますが、日本名をカワリハラタケ
(学名:Agaricus blazei Murrill)といい、
ハラタケ科に属するブラジル原産の
キノコです。また、ヒメマツタケと
呼ばれることもあります。
昭和40年にブラジルより移入されて以来、
人工栽培されるようになりました。
このキノコを原料としたいわゆる「健康食品」が
広く販売され、アガリクスの名称が使用されて
います。
異なる代表的なアガリクスを含む3製品について、
ラット(ネズミの一種)を用いた発がんを促進する
作用を確認する試験を行ったところ、
「***細胞壁破砕アガリクス顆粒
(筆者により会社名を消去)」について、
製品の摂取目安量の約5倍から10倍程度の
量を与えたところ、多臓器イニシエーション
処置を行った試験系において発がんを
促進する作用が認められたものです。
製品名を公表して注意喚起していました。
人に対する影響はどうなのでしょうか。
「免疫力を高める」などといわれ、
一般に食品として販売されており、
医薬品等とは異なり効能効果を標榜
することはできません。
また、一般に販売される食品については、
国が事前に審査を行う仕組みでは
ないことから、厚生労働省では、ヒトに
対する有効性について確認しておりません。
実験動物を用いた試験に基づくものであり、
直ちにヒトへの影響を懸念する結果では
ありません。
報告されているのですか。
健康被害が明らかとなった事例が報告された
ことはありませんが、肝障害の疑い等の事例が
報道されたことや、肺炎や肝障害等の複数の
疑い事例が学術雑誌等に掲載されています。
(この点については、食品安全委員会において
とりまとめられました食品健康影響評価の
評価書にも記載されています。)
のうち1製品において、ラット(ネズミの一種)を
用いた動物の試験において、製品の摂取目安量の
約5倍から10倍程度の量を与えたところ、多臓器
イニシエーション処置を行った試験系において
発がんを促進する作用が認められたものであり、
ヒトに対して直ちに健康被害を引き起こすという
結果ではありません。
抽出したものを粉末、顆粒、錠剤、液状等の
形状にした製品や、菌糸の状態で培養したものを
乾燥又は抽出し、粉末、顆粒、錠剤、液状等
いますが、厚生労働省では個々の製品名は
把握していません。
異なる代表的な3つのアガリクスを含む
製品について、ラット(ネズミの一種)を
用いた多臓器イニシエーション処置を
行った試験系において発がんを促進する
作用を確認する試験を行ったところ、
そのうちの1製品について発がんを
促進する作用が認められました。
製品について、食品衛生法等※に基づき、
食品として販売することを暫定的に禁止
するかどうか判断するため、食品安全委員会に
食品健康影響評価を依頼することとしました。
促進する作用を確認する試験では、発がんを
促進する作用は、認められていませんが、
問題となった1製品と併せて念のため
食品安全委員会に食品健康影響評価を
依頼しました。
食品衛生法第7条第2項
供されている物であって当該物の
通常の方法と著しく異なる方法により飲食に
供されているものについて、人の健康を
損なうおそれがない旨の確証がなく、
食品衛生上の危害の発生を防止するため
必要があると認めるときは、
薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて、
その物を食品として販売することを禁止
することができる。
委員会の意見を聴かなければならない。
(中略)に規定する人の健康を損なう
おそれがない場合を定めようとするとき、
同法第七条第一項 から第三項 までの
規定による販売の禁止をしようとし、
若しくは同条第四項 の規定による禁止の
全部若しくは一部の解除をしようとするとき、
(以下、略)
どのようなものですか。
5週齢の雄ラットに、5種類の発がんイニシエーターを
投与した後、被験物質(「***細胞壁破砕アガリクス
顆粒(筆者会社名削除)」、「仙生露顆粒ゴールド」及び
「アガリクスK2 ABPC細粒」)を0、0.5、1.5及び
5.0%濃度で24週間餌に混ぜて投与した群と、
イニシエーターを投与せず、当該製品を0及び
5%濃度で餌に混ぜて投与した群を用いて
発がんプロモーション作用の有無を確認しました。
腎臓、甲状腺などに腫瘍性の病変の増加が認められ、
当該製品にラット(ネズミの一種)に発がんプロモーション
作用が認められました。
「アガリクスK2 ABPC細粒」では、
発がんプロモーション作用は認められていません。
遺伝毒性試験とはどのようなものですか。
遺伝毒性の試験の結果、細菌を用いた
復帰突然変異試験及び哺乳類培養細胞を
用いた染色体異常試験が陽性、マウスを用いた
小核試験が陰性であったこと、また、多臓器
イニシエーション処置を行った中期多臓器発がん性試験
において発がんを促進する作用が認められたことから、
食品安全委員会ワーキンググループから、
標的となった臓器について、突然変異試験を
実施すること等と共に中期多臓器発がん性試験を
再検証するための二段階発がん試験、本製品
厚生労働省では、遺伝毒性試験を優先して実施
することとしました。(以下省略)
どのようなことが明らかになったのでしょうか。
追加試験の結果を受け、食品安全委員会に
おいて審議が行われました。今回の追加試験
実施の結果、今回の試験系においては、問題
となった製品は、生体内において問題となるような
い遺伝毒性は有さないという結果が確認されましたが、
発がんプロモーション作用の原因については、
全ての試験を実施しなかったことから確認することが
できませんでした。
今回はここまでにさせて頂きます。
食品添加物の危険性ホントのところ ~8~ 天然でも危険な理由
第1回のお話はこちら
第2回のお話はこちら
第3回のお話はこちら
第4回のお話はこちら
第5回のお話はこちら
第6回のお話はこちら
第7回のお話はこちら
前回は伝統食でも危険なことがある
ということをお話しいたしました。
特に発酵食品は、自分が標的としている
安全性が確認できている菌だけが
生えてくれれば安全なですが、
よくわからない菌がはえると、
ヒスタミンを作ったり、
得体のしれない毒を作ったりと
困ったことをしでかします。
伝統的な食品づくりは、オープンエア
と言って、外気と触れるのが当たり前
の空間で作っておりますので、
空気中の菌がそのまま生えます。
また、その外気にいる菌がいることで
味に複雑さを増したりもすることも
あるので、どこまで味と安全とを天秤に
かけて考えるべきか、難しいところです。

天秤にかける
さらに、天然酵母を利用したパン作り
ともなれば、そこら辺にいる安全性を
確認していない菌を利用することに
なるので、危険性は跳ね上がります。
少なくとも、安全性試験を行っている
食品添加物よりは危険と言って間違い
ありません。
あきれてしまうのが、選抜して安全性を
確認している市販のパン酵母を、
『工場で作ったものだからすごく
危険なものなので、買うときは
天然酵母のパンしか買わないの』
と言われた方がいらっしゃいました。
・・・もう何から言って良いかわからないです。
表示的には天然酵母さえ
使っていれば天然酵母の表示はできます
ので、食品添加物を使っていようと
使っていまいと関係ありません。
もちろん食品添加物が危険とかいう話
ではないですが、天然酵母にこだわる人って
食品添加物無添加にもこだわるんですよね。
でも、天然酵母を使った、ということを表示
しているだけで食品添加物を使っているパンは
結構あります。

かくいう筆者は天然酵母のパンはよく食べてます
また、もともとは天然酵母だったけれども、
継代培養と言って、工場内で普通に酵母エキスと
ブドウ糖で増やしたものを使っている場合も
あります。こうなると”元”天然酵母と
言うべきであって、天然ではありません。
話を元に戻しますと、、実験なんかしてませんから、
天然酵母が毒性を出さないとは確認できないので
危険性は全く払しょくできません。
また、天然酵母を増殖させる際の工程で
さまざまな雑菌が増えます。
この際におなかを壊すような菌は
増えないでしょうが、
肝臓毒性を持つ菌が増えないとは
言い切れません。
よって、
安全性がものすごく気になる方には
全くおすすめできません。
実際その方に前述のお話をしたところ
発狂しかけてらっしゃいました。

パンって魅惑的ですよね。パンの世界はまるで宇宙のように広いです。
もっとも、その毒性も大したものでは
ないでしょうし、毎食食べるわけ
ではないのでそこまで危険とは
私も思っておりません。
ただ、絶対に言えるのは、安全性試験を
受けていないものは保証ができない分すべて
安全性の面からは食品添加物よりも
危険ということです。
特に天然物は、前にも書きました通り、
厳しい生存競争という戦争の中で
生き抜いてきた強者揃いです。
人間のためになんてこれっぽっちも
思っていない生き物たちなので、
中には恐ろしい能力を持った者も
おります。
安易に天然物を信じてはいけません。
伝統的に食べられてきたからと言って、
現代科学のメスはそれまでは入って
きませんでした。
よって毒性試験にかければ、危険
だというものは結構あります。

一騎当千の強者たちが、人間などに飼われるなどと思わないほうがよいです
また、いわゆる天然の食品にも危険な
ものが入っております。
アレルギーのもとになる物質や青酸
配糖体が含まれており、多食すると
中毒する危険性があります。
また、梅干しにも青酸配糖体が
含まれており、こちらも種の中心
などをたくさん食べると中毒する危険性
があります。あるいは、青梅、
たとえばジャムや梅酒漬にしたもの
を多食しても中毒をする恐れがあります。
ジャガイモにはソラニンが含まれており、
バケツ一杯食べれば中毒を起こします。
もちろん、芽や緑色になった皮の部分にも
ソラニンが高濃度で含まれているのですが、
普通に身の部分にも含まれているので、
未成熟のものをたくさん食べると中毒を
起こす量のソラニンを摂取する危険性が
考えられます。
東京都健康安全研究センターによる
ジャガイモの食中毒に関する記事
これらのように、伝統食品であっても、
天然食品であっても安全性は確保されて
おりません。
キノコやフグなどならばなおのこと危険
な毒を持っていることがわかっていただける
かと思います。天然だからと言って全く
危険性がないなんてことはありえないのです。

天然毒の代表格ですね。
今の日本人の多くが、非常に大きな
思い違いをしていると思っております。
『天然物信仰』とでもいうべき、
天然=安全の方程式をみなさん信じて
おられますが、大間違いです。
自然は、人間に従属した存在では
ありません。
人間に対して、時として牙をむいて
襲い掛かってくるものでもあります。
ましてや人間のためだけに生きる
存在ではありません。
天然に存在しているものは、常に生存競争
にさらされており、それこそいつ死ぬか、
いつ命を奪うか奪われるかの中に生きて
おります。
動物はともかく、
植物や細菌ですら相手の命を
容赦なく奪います。
防衛のための毒や
物理的なトゲなどの障壁です。

自然は美しいなんてボーっとしないでください。自然は戦争なのです。
野生の植物は、他の植物を枯らすための
農薬を体内で合成してまいたり、
野菜であっても、自分を食べにくる害虫に効く
農薬を体内で作ります。また、害虫の天敵
となる生物を吸引する誘引フェロモンをつくる
ものもいます。
また、細菌やカビは自分の生育環境を整える
ために周りのpHを変更したり、抗生物質や
毒素を作り、周りの自分以外の菌を抑えたり、
増殖を防いだり、殺したりします。
相手を抑え込むための成分を
植物も動物も微生物も持っておりますから、
無条件に人間に対して体に良いとか、
優しいとか、害がないとか言えないのです。
もちろん人間もこの生存競争に打ち勝って
この世界に生き残っているわけですから、
これらの毒などを分解する能力などを
多少は持っているかもしれません。
人間の毒物に対する抵抗性は、広範囲で
あり、かなりの能力がありますから。
ただ、そうはいっても肝臓を酷使したり、
腎臓を酷使したりしますので、過信は
できません。

火花が飛び散る生死をかけた戦いです
だからこそ、いろいろな食べ物を
まんべんなく食べて一つだけ
突出しないようにしようと厚生労働省が
進めているのはそういうわけもあるのです。
伝統も天然もこういう理由から
全く人間に対する安全性には
関係がないのです。
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食品添加物の危険性ホントのところ ~7~ 伝統があっても危険な理由
第1回のお話はこちら
第2回のお話はこちら
第3回のお話はこちら
第4回のお話はこちら
第5回のお話はこちら
第6回のお話はこちら
前回は
というのが、何の論拠もないということを
お話ししました。
結局は、
1.そもそもの食材にたくさんの
成分が含まれているために
ことさら食品添加物について危険視
しても意味がないこと
2.調理過程において食材や調味料内の
成分が化学変化を起こしているので、
何が起きているのかわからないこと
をお話しいたしました。
1.と2.があるにもかかわらず、我々の
健康が害されたという話は全くなく
今に至っているわけで、食品添加物を
使用したことによって健康が害される
ことはありえないといえます。

中華料理では炎を上げて料理をしますが、こんなに高温にさらされると…
伝統食品の危険性については
あまり触れることができませんでした。
すいません。
今回は
『伝統的に食べられてきたものは
安全なんじゃなの?』
『天然自然なものなら、人に
やさしいはずでしょ?』
『化学的に作られたものは、
何が起きるかわからないわよ!』
についてお話しできればと思います。

伝統の漬物
じつのところ、伝統食品については
色々と危険性があります。
白菜の漬物や野沢菜漬など
発酵のため、発がん性のある
ニトロソアミドを生成します。
醤油
発酵により保存料である安息香酸や、
アレルギー物質であるヒスタミンを
生成します。ヒスタミンは食中毒物質
でもあります。
チーズ
発酵によりヒスタミンを生成します。
特に、伝統的な作り方をするものに
関して気をつけなければなりません。
ハム・ソーセージに関しても同様で、
ヒスタミンが発生することがあります。
特に伝統的な製造方法を用いている
ものに関して注意が必要です。
と、このようにざっとあげただけでも、
伝統食品が危険であることがわかって
いただけたかと思います。
特に発酵食品に関するものなら
注意が必要になります。
チーズの製造法を取りやめるように
指導することもあるようです。

複雑な発酵工程を踏むため、いろいろな物質が生成されるのです
もちろん、ここまでにあげた伝統食品は、
ヒスタミン以外ならば、
大量に食べさえしなければ
健康を害することはありません。
ただ、その
危険性は食品添加物より上
ということは理解していただければ、
と思います。
もう一つ。
伝統とは恐ろしいもので、
無自覚なために、科学的には
恐ろしいことであっても、
思い込みによって危険性が
打ち消されてしまうこと
が多々あります。
これは中国の例ですが、同じようなことは
日本でも起こっております。
----------引用開始-----
<寄生虫>淡水魚の刺身で肝吸虫症患者が
多発=肝硬変の恐れも―中国
2011年9月24日、中国南部の広西チワン族
自治区や広東省ではここ数年、淡水魚の
刺身が美食としてもてはやされるようになり、
その結果、寄生虫の肝吸虫症患者が
急増しているという。新華網が伝えた。
中国南部では淡水魚の刺身は名物料理と
なっている。
日本の「鯉のあらい」のように、淡水魚の
身を薄く切り皿にきれいに盛りつけたもので、
調味料や薬味をつけて食べる。
だが、疾病予防の専門家は「人間や家畜の
糞尿で汚染された環境で育った魚を生で
食することは、肝吸虫を体に取り込む危険性大」
と指摘する。
広西医科大学寄生虫学研究室の
石煥煥(シー・ホアンホアン)教授によると、
肝吸虫は人や犬、猫の肝臓に寄生。
放置すれば肝硬変を引き起こすことに。
淡水魚の刺身で有名な
広西チワン族自治区南寧市横県の
2004年の肝吸虫症感染率は28.78%で、
全国平均を大きく上回っている。
このため同県では住民たちへの衛生管理や
寄生虫駆除の指導を行うほか、寄生虫の
怖さを広く啓蒙する活動も行っているという。
だが、横県の刺身料理の歴史は数百年と古く、
地元住民は「何を今さら」と寄生虫を
気にする様子はない。
(中略)
翻訳・編集/本郷)
※ 文中太字は筆者が行ったもの
----------引用終了-----
そもそも日本人の感覚からすれば、
淡水魚を生で食べること自体が非常に
危険に見えるのですが、長年の慣習
から、やめることはないようです。
(日本でもたまに淡水魚を生で食べる
ひとがいますよね寄生虫が絶対に
いない水域でとれたものならともかく
絶対に食べないでください。)
また、肝吸虫症は食べて2-3日中に
即死することはありえないので、
住民たちが止めることもないのでしょう。

『中国だからだよ。』
『日本のように科学が進んだところじゃ
ありえないよ。』
という人たちもいますが、日本の
食文化の『発酵食品』に関しては
海外からは否定的な目で見られて
おります。
特に、カビを使った食品に関しては
カビ毒の恐ろしさと相まって、なかなか
受け入れられないのが実際のところです。
日本の食品で使うコウジカビなどは
しっかりと安全性試験を講じておりますので
安全なのですが、餅やパンに生えたカビまで
食べる人がまだまだいます。
『カビだから体にいい』とか、
『餅に生えているカビは安全だから大丈夫』とか
言い張る人もいるのですが、川魚を
生で食べるのと50歩100歩のような
気がします。
それに、
野生のシカやイノシシ、鳥を刺身で食べたり、
牛や豚や鶏の刺身を食べたり
する人がまだまだいます。
これも伝統の魔の手といってもいいかも
しれません。伝統的に生肉を日本人は
食べますから。
O-157やカンピロバクターに当たっても
食べる人がいるから驚きです。

伝統というよりは因習ですよね。古いからよいとは限りません。
このように、伝統だからと言っていいことばかり
とは限りません。
古い因習によって健康が害されることは
少なくないのです。
昔から食べられてきても、今の科学からすれば
恐ろしいものであるということは実はよくあるのです。
伝統的に食べられているということでは、急性毒性の
有無程度しかわからないのです。
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食育ホントのところ ~7~ 食育の本当の目的
食育ホントのところ ~3~ 国の取り組み
食育ホントのところ ~4~ 伝統食の功罪 その1
食育ホントのところ ~5~ 伝統食の功罪 その2
食育ホントのところ ~6~ 伝統食の功罪 その3
食育も7回目。
前回は、日本の昔の食事は
ご飯の友や漬物少々とたくさんのごはん
をかき込むのが日本の標準的な食事
と書きました。
また、典型的な情報操作
により、日本人がどんどん野菜を食べなく
なっていると勘違いさせられていますが、
実際には野菜の消費量はむしろ
全体の量からみた率的には増えている
ことを明らかにしました。

人は情報によって操られてしまうものなのです。
もっとも、豆などの穀類や米などは
食べる量が減ってきております。
また、果物も消費量が激減しております。
今回はデータは割愛させていただきますが、
昔は儲かっていた果樹農家さん、特に
ミカン農家さんも昭和40年代あたりから
だんだんと果物の消費量が落ちていき、
昭和の50年代後半からやめていかれる
方が増えていきます。
これはおそらくは、製菓類の充実や、
そもそものカロリー摂取量が減ってきて
いることがもとになっているのだと
思われます。
体を動かさないことが、食生活を大きく
変えていってしまっているのです。

だんだん運動しなくなってきてますよね
それはさておき、日本の伝統食そのものが、
極めて栄養的に足りず、非常に大きな問題を
はらんでいることをお話ししました。
恐ろしい病です。覚えていらっしゃいますか?
脚気です。
脚気とは、古くは江戸わずらいと言われ
ビタミンB1の欠乏によって心臓機能の
低下や不全、末梢神経障害をきたす
栄養失調の病気です。
脚気は恐ろしい病です。
今でこそ死者はいなくなりましたが、
明治時代では毎年6500人~1万5千人ほど
なくなりました。この数字には、幼児の脚気
患者は含まれておりませんので、幼児の
脚気患者を含めると毎年1万6千人~4万5千人
している研究者もいらっしゃるほどです。
現代では影響がなくなったかと思えば
さにあらず。
夏に起こる夏バテの原因も、食欲が落ち
麺類だけを食べてしまい、副食をおざなりにして
しまうことでビタミンB1不足が原因の事が
完全に解消しきったとは言えません。
また、塩分も多く、とてもじゃないですが、
伝統食は体にいいとは言えません。

和食というと、こういうものを思い描きますが毎日は食べれませんよね
さて、食育の目的です。
私は現在の食育の進め方に関してははっきり
言って好意的ではありません。
食育の目的が、各省庁などがバラバラなため、
統一した見解がないこと、食品系統で結構な
公的予算が付きやすいところから、
それこそ
金儲けしたい得体のしれない人やら、
大して興味もないのに予算目当てで参加する
大学研究者、
実績がない大学の研究者
などが押し寄せています。
今まで本当に真剣に子どもにとっての食に対して
考えて行動していた方々からすれば、
予算が付気安くなったメリットはあったかも
しれませんが、有象無象な人間がくるように
なったせいでかえって迷惑しています。
また、重層した目的のせいで矛盾が
生じるようにもなりました。

張り紙禁止の場所に張り紙をする矛盾
例えば国産のもの100%で作った野菜
たっぷりのハンバーガーやピザはどうなのか。
塩分や脂質の量・総カロリー量にさえ
気を付ければ相当立派な健康な食になります。
地産地消・身土不二の考え方にも合致しますし。
むしろ、中国から来た大豆で作った納豆や米、
不潔な工場で雑菌が入ってわけのわからない
毒素入りの味噌で作った味噌汁、いつ作ったか
わからない干物などでそろえた伝統食よりも
よっぽど体に悪いです。
こうなってしまえば
食育の範囲内にファストフードだって
入ります。

ハンバーガーも今では国民食と言っていいかも
危惧するのであれば、
労働基準法をがちがちに運用し、
6時までには仕事を辞めさせて
家に帰るように仕向ける必要があるはずです。
しかし、一向に厳格な労働基準法の運用というのは
聞いたことがありません。
もちろんこの場合はどんな食事だっていいはずです。
目的は一緒に食べることなんですから。

家族団らん。大事ですよね
目的が複数にわたればおかしな話に
なってしまうんです。
1つの目的に一つの戦略。これが、戦略構築の
鉄則です。これを誤れば大抵うまくいくことはありません。
戦史においても、事業戦略においても、複数の
目的を設定したものは破たんをきたしております。
何でもかんでも都合のいいようにはいかない、
というのが食育に対する私の考えです。
商品を売るために
今回は商品開発について。
職業柄、いろいろなところで食品の
商品開発の現場を見たり、商品開発の話を
伺ったりします。
いつも言われるのが、中々商品開発は
難しいと。
syousyouhisyounnsyouhinsyou商品開発はいろいろな要素がこんがらがっております。
なぜ難しいのか、と聞けば
・新商品開発のアイデアが出ない
・失敗が多く歩留まりが悪い
・デザインがわからない。デザイナーに任せても
どれがいいのかわからない。
・消費者に受ける味がわからない。
・作っても売れない
などなど。
中小企業の商品開発の場での混乱は、
今の時代に始まった事ではないですが、
『少しでも外装やデザインなど見栄えの
きれいなものを』
『少しでもおいしいものを』
といういまだに前近代的な見方で
進められているのが現状ですね。
ほかの業界の商品開発でも状況は一緒では
ないかと思いますが。
まず大事なことは、やはりとにもかくにも
お客さんにわかりやすく親切に、ということ
じゃないかと思います。
お客さんに買われる前にいかに内容を
理解して頂くようにアピールするか、
買ってもらえるようにアピールするか、
その方法を考えなくてはいけません。
買う前のお客様には商品の内容が絶対に
わかりませんから。対面販売なら、試食品を
食べて頂く事も可能ですが、多くの場合、
試食を行える場所がなかったり、試食を促す
マネキンという対面を専門とする人を雇って
試食要員にするか、営業さんが必要になります。
また、物産展でもないかぎり、大量のお客様が
来ることは考えられませんので、費用回収の
面も考えなければなりません。
今までとはまるで違う世の中だといえます。
お客さんだってどこに行けばいいのかわからないんです
さて、そう考えると中身がわからないお客様に
買って頂く為には戦略と戦術が必要なことが
分かります。
あるいは、自分たちの中でしっかりとした
道しるべを立てる必要があるといってもいいかも
しれません。
自分たちの商品や会社ががいまどういう状態
なのか。
消費者に対して商品や会社からどのように
見えているのか。
それらを踏まえたうえで、自分たちの会社や
商品がどのような方向に進みたいのか。
それらの理念や考え、こだわりがしっかりと
その商品から見ることができるのか。
デザインはそこまで考えなくてはならない
のではないかと思っております。
逆に言えば、そこの点を抑えられている
デザインであれば、出足は悪くとも最終的には
売れる製品になっていくはずです。
そうでなければ、売れない理由はデザイン
ではなくほかの場所に絶対あります。
自分たち自身が、自分たちの商品が
消費者に対してしっかりとした道しるべに
なっているでしょうか?
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