『食品業界ホントのところ』 -7ページ目

商品づくり-全社の組織を横断したワーキンググループを作る-


前々回のお話(中小企業の商品づくり)はこちら
前回のお話(商品づくりの王道)はこちら

前回のお話では、私が考える
商品開発の要点は3つ。

1.全社の組織を横断したワーキンググループを作る
2.消費者への正しい形でのインタビュー・アンケート等の
  アプローチを行い情報を集めて分析を行う

3.否定的な意見を出さず、代替案が無いかなど常に
  明るい雰囲気の中で会議を行う


今回はまず1番の組織を横断したワーキンググループを
作るというお話から。




横断歩道
横断しなくてはいけません




商品開発といいますと、中小企業の場合は
研究開発グループや、企画課だけがコンセプトや
デザイン、味付けなどすべての役をこなし、ある程度
試作まで完成したら製造に投げる事が多いかと
思います。

最近でこそ、ようやく製造の人間や営業の人間を
入れて話をすることも増えてきたようですが、
できるだけ早い段階で全員で話し合う事を
お勧め致します。



大企業の動きを見てみましょう。

ダイハツのミラ・イースの開発などを見ておりますと、
最近は商品開発ユニットを社内で設立して、開発から
設計・生産・営業・広報等の部署から担当者を引き抜き、
1つのユニットを作り上げるということが行われて
いるようです。

要は、車の開発段階から、販売段階の道筋やシナリオ
を考え、一つの道筋から齟齬ををきたして外れないようにと
しているようです。


なるべく小さい単位ではあるものの全社的な機能を
そろえたユニットを作ることで、有機的かつ早く
動く事を狙っているように見えます。




そういえば、有名なアメーバ経営もユニットを作って即応するというのが目的でした




中小企業ですと、なかなか人材的な余力は
ないので、どうしても、商品開発の場には
同じ顔ぶれがそろってしまう事になる事とは
思いますが、それでも、それぞれの
部署から人を集めなければ良い商品が
できません。


食品工業の生産の場では、機械と資材の
相性が結構シビアで
(どこの分野でも同じかもしれませんが)、
現場の担当者しかその相性がわからなかったり
します。

相性が悪いと、あっという間にわけあり品や
不良品の山になってしまいます。

デザイン性やデザイン担当の趣味で
資材を決めるのは避けねばなりません。


新埔柿餅ちょっとした不良品でも許されない時代になりました





また、消費者や販売者の生の声を聞けるのは
営業の人間が一番ですので、この人たちから
情報を集めるのが、やはり中小企業では外の声
集めの重要なポイントです。

特に、消費者の声を集めるのに苦労する
中小企業にとっては、営業マンの
情報収集能力が、商品作りのおおきなカギ、
ヒントになります。





カギ
 
ひらけ、ごま!





作りやすさ、売りやすさ、消費者への受けやすさが
一つの商品に反映するには総合力が必要に
なってきました。

大企業ですら、総合力をいかに生かすかを研究し、
反映させてくる時代です。中小企業はそれ以上の
総合力が必要になってきているとひしひしと感じて
おります。

できれば適切な時期に財務系の人間も入れ、
資金的・実際に発生する経費的な面についても
チェックを入れたいところです。
 



                              
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商品の作り方の王道

前回のお話(中小企業の商品づくり)はこちら


本来あるべき企画会議の姿や商品の作り方に関して
テクニックとして『絶対的に正しい』という方法は
無いと思っております。


あれば、苦労しません
日々研鑽で、いろいろな本を読みあさったり、
他の分野で使われている技術を取り入れて
みたりとか、試行錯誤の毎日です。




組立作業中
試行錯誤で方法を組み立て中です


ただ、そうはいっても必ず押さえなくてはならない点が
いくつかあると思います。

今回はそこをざっと挙げておき、後ほど細かくお話
できれば、と思います。


私が考える要点は3つ。

1.全社の組織を横断したワーキンググループを作る
2.消費者への正しい形でのインタビュー・アンケート等の
  アプローチを行い情報を集めて分析を行う

3.否定的な意見を出さず、代替案が無いかなど常に
  明るい雰囲気の中で会議を行う







3というのは神秘的な数字で、安定を暗示するそうです





中でも私は、この中でも2を重要視しております。

というか、マーケッターを自称される方であれば、
当然と言いますか。


消費者ニーズをいかにくみ取るか
あるいは
在的に抱えている消費者の課題を
いかに解決していくか
が最も大きなポイントになるかと思います。

かといって、何でもかんでも消費者に聞けば
必ず売れる商品になるかと言えば、そういうわけでは
ありません。

かの有名なスティーブ・ジョブズ氏は、商品を
作る際には消費者に聞く事はなく、作りこむ
と言いますか試作品を改良する際に消費者に
聞いたそうです。

なんでも、消費者は明確な商品像を持っている
わけではないからだとか。先進的な商品を
作り出す天才ならではの答えと言えますね。




先頭
時代の先頭を走っていただけはありますね





逆に、日本の携帯電話端末の場合は
消費者ニーズにすべて答えようとしたために、
多機能すぎていらない機能がありすぎるという
本末転倒な結果となりました。



とまあ、どの時点で消費者ニーズをくみ取っていくか
も重要な点になってきます。

また、大企業と違って、消費者ニーズをくみ取る
のにも、資金的な余裕は中小企業にはありません
から、効率よくそして本質的な消費者の情報を
手に入れる必要が出てきます。


その事についても今後お話していきたいと
思います。


                             
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原価計算について考える事

商品開発をやっていてびっくりするのは、
『近藤さん、原価計算教えて。』
という質問が、ひっきりなしにされる事、
さらにはその質問が、
良い年した経営者からされる事が
多い事です。



その意図が、あくまでも帳簿上のものと
生産上の違いについての話ならば
解らな
いでもないですが、
本気で計算が解らなくて聞かれた
時には目眩がしました。





oldDicionary
原価計算は、企業活動の源泉となる利益のおおもとになる計算です。いろはの”い”!!




原価計算って生産の根幹に関わる問題ですし、
利益率に関わる所ですから、商品開発や
生産の判断に欠かせない所じゃないですか。


絶対必要な計算ですから、わからないじゃ
すみません。




とある会社では、社長や役員には
基礎部分の重要な所をとりあえず
当たりさわりのな
いようにお教えしました。

本当だったら、
『そんなに難しくないんだから、自分で
 マスターしてください。いろはの”い”
 ですよ!!』

と言いたかったところをぐっと我慢しました。




我慢って大事ですね




工場費や人件費をおざなりにされる
中小企業は結構多いですね。


特に業態が小売業や卸売業だと。



それはさておき。
計算そのものの詳しい話は参考書に
任せるとして、 商品の生産に対して
必要な人数と時間が1商品、
あるいは
1ロット(生産最小単位)で計算したとします。


この時に時間を計測しておらず
感の数字を入れたり、
1日当たりの
生産最小単位数で平均を取っていた
場合は、
必ずズレが生じます。 


また、自分(会社)が売りたい商品の
原価を抑えるために経費

材料費・労務費
以外の費用で、
原価要素の消費から発生
するもの
 を操作することで、(例えば、
機械を使う費用を使わない品目に
均等割りしたり、その逆に人件費や
それにかかわる費用を均等割りする
操作をする事を言っております)
本来かかるはずの経費・原価を小さく
することもします。



てとてをあわせてしわよせ
てとてをあわせてしわよせ




これによって、実際に小売店や商社に
販売する際に、販売価格を小さく抑える
事をします。でも、本来かかっている原価
よりも小さい価格で計算していていますので、
必ず他の製品にしわ寄せがきます。


あまりこういう事をしてしまうと、外注したほうが
安くなってしまい、内部にある経営資源が
有効利用できなくなってしまいます。


要は、自分が好きな製品の為に、現実が
見えなくなってしまい、その製品の肩代わりを
他の製品でしてしまうという事です。

下手をすると、その計算すらしない企業も
あるので、恐ろしい事です。



やはり、面倒とは思いますが、一つの製品に
対して、しっかりと機械の減価償却費などの
間接費まで計算してかけて計算する必要が
あります。

こんがらがるイヤホン 今回はこんがらがるお話でしたね。すいません。






                             
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中小企業の商品づくり

商品の作り方というのは、企業によって千差万別で、

大企業が舌を巻くような技術力を持っているところも

実際あります。



ただ、 
中小企業が商品を作る際には、往々にして

『決定““』

によって決まってしまいます。

 


『権じゃないの?』と思われたかもしれませんが、

意味としては、本当なら決定するにあたっての

権力がないにもかかわらず、決めてしまう力が

あるという意味で私が勝手に使っています。(笑)





猛然とゴールへ襲いかかる、の図
決定力があると試合が決まりますよね




職位が高い、声が大きい、威圧感がある、

創業一族であるなどで、周りの人が口をはさめない

ような雰囲気を作ってしまい、自分の思い通りに

話を持っていってしまう力の事です。

 

こういう力を持った人が一人でもいると、

商品企画会議や商品開発会議の場が結局は、

単に『決定“力”』のある人が、周りの人に

『宣言』するための場となってしまいます。

 

こうなってしまうと、集められた人の士気を

下げさせ、貴重な時間をつぶすためだけの、

本当に無駄なセレモニーと化してしまいます。

 

中小企業が唯一大企業と同じだけ持てる資源、

それが時間なのですが、得てして中小企業の

方が時間の浪費が激しくたちが悪いです。

 

 



時計
時は金なりと言いますが、金で時は買えません


 

最悪ですよね。でも、こういう日常が繰り

返されるのが中小企業の中小企業たるところ

かと。

 

さらに、こういう力を持っている人間が複数いる

場合、会議が紛糾するのでさらに状況は悪化します。

実際にはこうなる会議が最もたちが悪いと言えます。

 

 

商品会議をしなければしないで、

『勝手なことをする』

『秘密主義ですべてを決めてしまう』

『自分たちの意見が汲み上げられることがない』

『どうせ自分たちなんか…。』

とどんどん悪循環に向かっていきます。

 


83482024_ro
らせんを描いて落ちていきます


 

本来あるべき企画会議の姿、商品の作り方とは

どんな形でしょうか?

 

次回は会議についてお話しできれば、と思います。



                             
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食品添加物の危険性ホントのところ ~10~ 長年食べてきたものは安全か?2

第1回のお話はこちら
第2回のお話はこちら
第3回のお話はこちら
 
第4回のお話はこちら 
第5回のお話はこちら 
第6回のお話はこちら
第7回のお話はこちら
第8回のお話はこちら
第9回のお話はこちら



前回からの続きで、西洋などで1000年以上も
ハーブとして使われてきたものでも、危険性が
確認され、販売中止となったものを
上げていきます。




アマメシバ
原産国はマレーシア等の東南アジアで、トウダイグサ科の樹木です。現在、国内では沖縄県が主要生産地となっています。ダイエット用のサプリメントの原料として注目されておりまし

た。呼吸困難を引き起こすようです。ダイエット系のサプリメントは定期的に健康被害を及ぼしておりますが、実際に痩せてしまう場合には、ホルモンバランスを崩してしまったり、異

常な興奮作用があったりと、危険なものが多いように見受けられます。





アマメシバの実 かわいいですよね

Q1  今回適用された食品衛生法第4条の2
    第2項の規定の趣旨を教えてください。

A  食品の製造技術の高度化の進展や
   いわゆるダイエット用健康食品による
   健康被害の発生等を踏まえ、必ずしも
   食品と健康被害との間の高度の因果関係が
   認められず、その結果、同法第4条各号の
   いずれにも該当しない場合であっても、
   危害発生の未然防止や拡大防止のため、
   同法第4条の2第1項の規定と同様に
   流通禁止措置を行えるようにしたものであり、
   一般に食品として飲食に供されている物であって
   当該物の通常の方法と著しく異なる方法により
   飲食に供されているものについて、食品衛生上
   の危害の発生を防止する観点から、
   食品安全委員会及び薬事・食品衛生審議会の
   意見を聴いて、当該食品又は物の販売を
   暫定的に禁止できることとしたものです。

   本年の通常国会に提出された食品衛生法等の
   一部を改正する法律により新しく設けられた
   規定であり、本年8月29日から施行されています。


Q2  なぜ、アマメシバの粉末等が対象となったのですか。

A  アマメシバの粉末等については、(1)先月、我が国に
   おいてアマメシバの乾燥粉末によるものと疑われる
   重度の健康被害事例が2件報告されたこと、

   (2)台湾においても、アマメシバのジュースをダイエット
   目的で大量に摂取した例など多くの健康被害事例の
   報告があること
等を総合的に勘案すると、食品衛生上
   の危害の発生を防止する必要があると考えられ、
   食品安全委員会及び薬事・食品衛生審議会の
   意見を聴いて販売禁止の措置がとられました。


Q3  アマメシバとはどのようなものですか。

A  原産国はマレーシア等の東南アジアで、トウダイグサ科の
  樹木です。現在、国内では沖縄県が主要生産地となって
  います。

  マレーシアでは、生鮮野菜として、一般に加熱調理により
  摂取されています。日本では炒め物や天ぷらとして
  摂取されているほか、粉末形態の食品等が摂取されています。


Q4  既にアマメシバの粉末を食べているのですが、どうしたら
    いいでしょうか。

A  息切れ感、咳、呼吸困難等の呼吸器症状がある方は、
   最寄りの保健所に相談してください。


Q5  販売禁止の対象となった食品は具体的にどのような
    ものでしょうか。

A  アマメシバの粉末剤、錠剤、カプセル剤、液剤等の剤型の
   加工食品が対象です。食品安全委員会の食品健康影響
   評価においては、粉末剤と錠剤しか記されていませんが、
   カプセル剤や液剤も容易に大量摂取することを可能と
   すると考えられることから、薬事・食品衛生審議会の
   審議を経て、これらの剤型も含まれました。


Q6  生鮮アマメシバは問題がないのでしょうか。

A  アマメシバは、マレーシアでは一般に加熱調理して
  食されていますが、健康被害の報告は把握されて
  いませんので、通常の摂取方法では、現段階で
  問題があるとは考えていません。

  今回の措置は、あくまで「粉末剤、錠剤等」といった
  「通常の方法と著しく異なる方法」により摂取される
  食品を対象としたものです。


Q7  生鮮アマメシバを用いたジュースは規制の対象としないのですか。

A  ジュース等の液剤は、告示で示された「粉末剤、錠剤等の
   剤型」の「等」に含まれますので、今回の暫定的販売禁止の
   対象となります。


Q8  生鮮アマメシバを購入して生ジュースとして飲んでも大丈夫でしょうか。

A  生ジュースにすることで、普通の調理方法では食べられない
  ような量を摂取する可能性がありますので、避けてください。


Q9  これまでどのような健康被害事例が報告されていますか。

A  我が国では、これまでアマメシバの粉末を摂取
   していた方3名に、閉塞性細気管支炎が
   発症したことが報告されており、具体的には
   次のとおりです。

我が国におけるアマメシバ加工品による健康被害報告事例

1.報告日 8月4日の事例報告 
製品名 :よこださん家のあまめしば
自治体 :鹿児島市
年齢・性別 40歳代、女性
健康被害事例 :閉塞性細気管支炎 入院

事例の概要 
(臨床経過)
平成14年12月から
平成15年4月まで当該食品を
摂取した(1日4回計8gを約130日間)。

平成15年2月頃より階段昇降時に
息切れ感が出現し、湿性咳嗽も見られ、
市販薬を内服するも息切れ感が残存した。

3月下旬に近くの医療機関を受診するが、
検索するも呼吸困難の明らかな原因が
認められず、呼吸困難が徐々に
増悪したため、鹿児島大学医学部付属病院に
転院した。なお、現在、患者は他の医療機関に入院。

本症例について探索していたところ、
他に原因が考えられないこと、過去に
台湾において生鮮アマメシバを
ジュースとして継続的に飲用し、
大量に摂取したことによる同様な症例が
あったことから、本製品と本症例の
因果関係が疑われた。


2.報告日 8月22日の事例報告
自治体 :名古屋市
製品名 :久司道夫のあまめしば
年齢・性別 70歳代女性(母) 50歳代女性(娘)
健康被害事例  :閉塞性細気管支炎 通院
 ※上記製品については、久司道夫氏との
   名称使用の契約を締結せずにその氏名を
   冠して販売されていたものです。

事例の概要 
(臨床経過)母は2001年6月~12月まで
300g程度、娘は同年9月~12月まで
400g程度を摂取した。

母は2002年11月頃、娘は2002年4月頃に、
ともに閉塞性細気管支炎を発症した。

当該製品以外に薬物や健康食品は
摂取していないこと、家族内発症、同期発症
していることなどにより、主治医は、
「あまめしば」が原因であると疑われる旨報告した。


Q10  閉塞性細気管支炎とはどのような病気ですか。
A  閉塞性細気管支炎とは、肺胞に近い
  膜様細気管支と呼ばれる部分が閉塞し、
  咳、喘鳴、呼吸困難等の症状が出る
  稀な呼吸器疾患です。

  閉塞性細気管支炎の原因は、感染、薬物、
  喫煙、有毒・刺激性ガスの吸入、有機塵の
  吸入、膠原病、臓器移植や、アマメシバの
  摂取により発生することが知られていますが、
  原因が不明な場合が多いようです。

  また、薬剤に対する反応性が低いことから、
  治療による病態の改善が期待できない場合が
  多いようです。なお、閉塞性細気管支炎の診断
  には高分解能CT(HRCT)等の検査設備があり、
  呼吸器の専門家がいる
  医療機関を受診する必要があります。


Q12  諸外国でどのような情報がありますか。
A  台湾で、アマメシバのジュースをダイエット目的で
  摂取した女性等、200~300名に閉塞性細気管支炎が
  発生(うち10名前後死亡)したとの報告があります。

  一方、マレーシアでは、野菜として炒め物などとして
  食べていますが、閉塞性細気管支炎の報告はありません。


Q13  食品衛生法第29条の2の2に基づく国民からの意見の
     聴取をなぜ事後に行うのですか。
A  薬事・食品衛生審議会の意見を聴いたところ、
   販売の禁止については「食品衛生上の危害の
   発生を防止するため緊急を要するものと考える
   ことから、早急に販売禁止の規定を発動することが
   適当である」とされたためです。


Q14  アマメシバの粉末等と閉塞性細気管支炎の
     因果関係の究明に対して、今後、どのような
     研究を行うのでしょうか。
A  成分分析、動物試験及び疫学調査の実施を検討しています。


Q15  今後、食品衛生上の危害が発生するおそれがないと
     認められたときの暫定流通禁止措置の解除手続に
     ついて、教えてください。
A  食品衛生法第4条の2第4項に基づく販売禁止措置の
   解除については、利害関係者の申請に基づき又は
   必要に応じて、食品衛生上の危害が発生するおそれが
   ないと認められたときは、食品安全委員会及び薬事・
   食品衛生審議会の意見を聴いた上で、販売禁止の
   解除が決定されることになり、決定されればその旨を
   禁止措置と同様の手続で公表します。



西洋フキ(バターバー)

以前にもこのブログで取り上げました。
古くは2000年以上前のギリシャ時代から、
民間薬として使用していて、ヨーロッパでは
なじみの深いハーブです。

効用としては(と本当は書いてはいけませんが)
「片頭痛」
「鼻づまり、アレルギー性鼻炎」
「尿管の炎症」
などが挙げられます。




西洋フキの花と葉です



一応これらの効果は科学的に検証されて
ヨーロッパではドイツで大衆薬として、
アメリカではサプリメントに使われております。

ただし、毒性のあるアルカロイドを
根に含むため、これらを取り除く
必要があります。


しかし、イギリスで西洋フキを含んだ
サプリメントに肝臓への毒性が認められ、
販売停止になりました。


日本でも販売の中止
を厚労省が呼びかけております。


※文中バターバーは西洋フキを指します


--------(引用初め)-------
 今般、英国医薬品庁(MHRA)は、英国内で
販売されているハーブ医薬品として未承認の
バターバーを含む製品について、肝毒性と
関連する疑いがあることを踏まえ、事業者に
対して自主回収するよう依頼するとともに、
消費者に対して使用を中止するよう注意喚起を
行いました。


 バターバーには、重篤な肝障害を起こす
疑いのあるピロリジジンアルカロイドが
含有されていますが、MHRAによると、
ピロリジジンアルカロイドがほとんど
除去されている製品での肝毒性(40例)も
報告されているとのことから、その詳細に
ついては、現在、情報収集中です。


 現時点では、我が国においてバターバー
又はバターバーを含む食品を摂取したことによる
健康被害事例は報告されていませんが、
これらの食品を花粉症等向けとして
販売宣伝している個人輸入代行サイト等が
見られるため、バターバー又はバターバーを
含む食品の摂取について、念のためお控え
いただくよう消費者への注意喚起をお願いします。


 なお、バターバー又はバターバーを含む
食品の販売を当面行わないよう、都道府県等を
通じ関係事業者に指導することとしています。

--------(引用終わり)-------
厚生労働省ホームページ 医薬食品局食品安全部より




このように、食経験があっても毒性、特に
肝臓毒性など、表に出にくい慢性的な毒と
いうものが食品から検出されることは
結構あります。


毒キノコの見分け方と一緒で、結局は
食経験と言えども言い伝えにしかすぎず、
急性毒性の有り無しくらいしかわからない
と言っても過言ではないかと思います。



我々が食べているものは、食品添加物より
安全性が担保されていないものがほとんどと
いえます。

そういう中で、どこまで安全性を求めて
行くのか、安全性をもとにした『安心』
とはなんなのか、考える必要があると
私は考えます。



                             
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