FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』 -27ページ目

FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』

  不定期更新
  FLOATING JAM & FJスズキ の 『日常と非日常』



『その4』から つづく。)

 

 


前回 作業の方針を決定した、

◆ 課題1 (『なんちゃって JLカジノ 2』新規製作)
 ● 1-2:塗装をマット仕上げに。

の項目。
こちらは 今のところ進展はないので進捗報告はありません。



次の、

 ● 1-3:ペグをグローバータイプ(ゴールド)に換装。

については並行して作業可能なので、じわりと進めます。
但し、このミッションは こちら ↓ とセット。

◆ 課題2 (『なんちゃって JLカジノ 1』オリジナル復元)
 ● 2-2:ペグをクルーソンタイプに戻す。


・・・というか、こっちを先に片付けないとその先へ進めません。



ビジュアル的に言うと、この ↓ 左右の機体のペグを入れ換えるというお話。


・・・なんですが。

単純に「入れ換え」ではないので また長~くなりますが、以下おさらいを含めた説明。



まず、第一弾プロジェクトの『なんちゃって JLカジノ 1』。

オリジナルの『Epiphone CASINO ’65年モデル』を『ジョン・レノン モデル』化した際。
改造前の画像が残っておりませんので、度々引用させていただいている『シンコー・ミュージック・ムック 「エレキ・ギター・ブック 2」』より。

これ ↑ を、こう ↓ しました。


ペグを、『クルーソンタイプ(シルバー)』から『グローバータイプ(ゴールド)』に換装。

今回のミッションにて、これをまた「オリジナル = クルーソンタイプ」の方に戻します。
パーツはしっかり保管しておりますので、 “ 外して “ → “ 戻す “ だけ。

(ピックガードについては引き続き自宅内を捜索中。)



ただ。
実はそれほど簡単ではない。


最初の改造で、マシンヘッドの木部に手を入れております。


左がオリジナルの『クルーソンタイプ』/右が『グローバータイプ』のペグ。



クルーソンタイプ(左) はヘッド裏側からポストを通して裏側の木ネジ(2本)で固定。
表側はブッシュの穴でポストを支えている状態。
ブッシュは直径 8.5mm 程の穴に圧入でヘッドに固定されています。

一方、グローバータイプ(右)。
全体的な構造も含めて グローバータイプ の方がガタが少ないなど、造りが近代的(?)でチューニング精度も高い・・・と思います。
恐らく『ジョン・レノン』も実用性重視で グローバータイプ に換装したのではなかろうかと思います。
(知りませんけど。)
ポストの根本を囲むスリーブ(直径 9.9mm)の内側にネジが切られていて、表側から特殊な外ネジのナット(?)でヘッドをガッチリ挟み込む形で固定されます。更に裏側固定には木ネジ(1本)も。
ヘッドの穴直径はこのスリーブに合わせて 10mm。


因みに。
『クルーソン』とか『グローバー』というのはそれぞれの形式のモノを開発したペグのメーカー名で、以降それらを真似て作られた他メーカーのものも大別してその構造に応じてそれぞれ『〇〇タイプ』という呼ばれ方をすることが慣例となっております。
あと『グローバータイプ』の方は近いモノで『シャーラータイプ』とか/或いはそれらをまとめて構造的な切り口で『ロトマチックタイプ』と呼ばれたりもします。昔は『密閉型』とかも言われてました。


そう。
このペグのボスト部分の径の違い。
クルーソンタイプ から グローバータイプ に換装する際、ヘッドの穴径も拡げております。(詳しくは次回。)


『 ’65年モデル』オリジナルの クルーソンタイプ に戻すためには、この穴径も元に戻さないと(小さくしないと)ブッシュがゆるくて嵌まらないという理屈。
ただ、同様の需要は世界的にもあるものと思われ、大きい穴径の方に合わせた クルーソン用のブッシュ という ちょっとややこしいパーツも販売されております。

当初はそういったモノを利用しようと考えておりましたが・・・。


このペグのタイプの違いに関しては、プレス部品中心の クルーソンタイプ と/鋳造部品中心の グローバータイプ とでは重量も違うため、ギターのサウンドに大きく影響する・・・とも言われております。
『CASINO ’65年モデル』の “ オリジナル “ に拘るのならば、ここは クルーソンタイプ のサウンドキャラクターを重視すべきかと。


とはいえ。
私の個人的な好みで言えば、むしろ グローバータイプ の造りの “ かっちり感 “ を重視したいところ。
せっかく苦労して穴を拡げたので、そのまま グローバータイプ が使えた方がよい。

その反面 “ 見た目 “ の問題もあるので、ここはちょっと悩ましいところ。
(既に「サウンドの違い」のところは検討項目に入っておりませんが・・・。)




思案の結果が ↓ こちら。


つまみの形が “ クルーソンっぽいオーバル形状 “ の ロトマチックタイプ です。
軸部分は明らかに太いのですが、マシンヘッドを正面から眺める分には まあ許せる範囲かな~と。

因みに、第二弾連載の『Rickenbacker 325 “ 風 “ JLモデル』のベースとなった『Monogram MR-850G BLK』がこれに似た ロトマチックタイプ の装備だったので、換装せずにそのままで継続使用しております。




今回新規購入した『GOTOH』製のペグに関して。
自宅に着荷してから結構長い期間放置していた後に開梱してみたところ、「ロック機能付き」タイプでした。

(ポストに弦を巻き付ける量がほぼなくなるので、チューニングが狂い難い。)

『CASINO』の場合、ペグ以外に もっとチューニングの精度に悪影響のある要素がありそうなので、ロック付きペグの効果もあまり期待できない気がするのですが・・・。

(トレモロも付いてないし。)

発注時の自身の判断が謎です。
その時は “ そんな気分 “ だったってことなのか?

とはいえ、せっかくなのでこれを使ってしまうことにします。
見た目は フツーの ロトマチック より更にゴツくなってしまうものの、これまた表から観る限りはあまり気にならないのでよしとする。
(・・・あ、でも むしろ弾いてる時は裏側の方がよく見えるよな~。)




次回、実際に『なんちゃって JLカジノ 1』の方にこのペグを取り付けます。






『その6』へ つづく。)




■ FJスズキ ■

 



『その3』から つづく。)



引き続き、前回から継続中のお題。


◆ 課題1 (『なんちゃって JLカジノ 2』新規製作)
 ● 1-2:塗装をマット仕上げに。


前回『その3』では くどくどと語った割には意味が伝わり難かったかと思うので要約いたしますと、

 ~ グロス仕上げのギターをマット仕上げにするには「サンディング」すればよい・・・に違いない。

というお話でした。


実は、『Epiphone CASINO Coupe』のボディのツヤを消したいと思い立った瞬間、

 「紙ヤスリで削っちゃえばいいじゃん。」

というのは私の中で ほぼ腹は決まっておりました。
だだ。
いささか野蛮な気もするので、一応その方向性で間違っていないことを手持ちの市販品ギターで確認しておこうというプロセスでした。
結果、ネックの サテンフィニッシュ に特化したお話にはなってしまいましたが・・・。


『なんちゃって JLカジノ 2』の目指すところとして、上記の「サテンフィニッシュ」みたいなスベスベのお上品な仕上がりは求めてはおりません。
私が実際に観た

 〜 『ジョン・レノン』が “ 自分で “ 塗装を剥がして/そして大雑把にニスが塗られただけ。

と言われるその機体のイメージに近付けられればよいので。
むしろ ヤスリ目 丸出しくらいに荒っぽい方が “ それらしい “ 雰囲気にはなるんじゃなかろうかと。


あ、またムダに長くならないうちに先へ進めます。

もうとにかく、ボディの塗装面を削る。
但し、塗装を「剥がす」のではなく あくまで「ツヤを消す」のが目的。



上で「紙ヤスリで」とは書きましたが、実際には「紙ヤスリ」はちょっと危険かも。

『CASINO』は トップ/バック ともに、合板をプレスして 外縁部の凹カーブから中央部の凸カーブへと なだらかに隆起する加工が施されています。


フツーの紙ヤスリはベースの紙が硬くて伸縮性も無いので、このボディのカーブには馴染みにくい。
凸部分は局所的に当たりが強くなって不用意に削り過ぎてしまう恐れが。
逆に凹分は底に届き難くいので、力を入れて押し付けると却ってその周辺部を削り過ぎてしまうという懸念もあります。
あと、紙ヤスリのエッジで思わぬキズを付けてしまったり。
慎重な作業を要します。

・・・と言うほど極端な R じゃありませんけど。



便利なモノがございます。

シート状のスポンジに研磨剤をくっつけた・・・スポンジヤスリ?
曲面に馴染むので、今回の作業にはおあつらえ向きのはず。

実際に試してみないと どの番手がよいのか分からないので、とりあず使えそうな範囲のモノを購入してストックしておりました。

ざっと、こんなラインナップ。


一通り実際に試してみてから決めます。


よく、家庭用のクリーナーなどに

 「目立たない場所で試して下さい。」

みたいな注意書きがあったりします。
本格的に使う前に、例えば 表面を傷つけたり/侵したりしないか といった対象物との相性を確認すべしという意味。


『CASINO Coupe』の “ 目立たない場所 “ で、各スポンジヤスリの仕上がり具合を試してみます。

ここ ↓ 。


フツーは全く目に入らない(= 目立たない)場所。



手持ちのスポンジヤスリは 4系統。


[A] 『3M』 スポンジ研磨材

まあ、順当なところかと。

紙ヤスリをそのままスポンジに移行した感じ。

後はどの番手を選択するかというところでほぼ決まりな気がします。
但し、コストパフォーマンスで言うと次の [B] に分があるので、その辺りはやはり使用感との兼ね合いで判断。


[B] 『3M』 みがきパッド

番手の設定としては [A] と重なるモノもありますが、どうもパッケージの商品説明に依るとちょっと荒っぽい用途(?)を想定している印象。

ベースはスチールウールくらいの粗さの樹脂繊維のスポンジ(?)です。

目詰まりし難いらしいので、使い勝手としては悪くなさそう。


[C] 『シャイネックス』 サンドシート

たまたま「極細(1000)」のみ購入しておりました。 [B] に近い製品ですが、ベースの素材がこちらの方がやや硬目です。


[D] 『GSIクレオス』 Mr.メラミンシート つや消し仕上げ用

模型屋さんで発見。「つや消し〜」というところに反応してしまいました。
ただ、プラモデルの繊細な部品などを想定しているので、恐らく今回の用途に対しては番手が細か過ぎると思います。
で、よくよく見たらこちらは「水をつける」必要があるとのことなので、この時点で木部への使用は除外。
(恐らく、キッチンのシンクを磨くクリーナーとかと同系のモノかと。)
一連のミッションの中で何かしら他に使い道があれば・・・ということで。

因みに、[A] ~ [C] ともに水研ぎや水洗いにも対応してますが、今回は乾式で行こうかと思います。
(一応、目詰まりしたら洗って使う方針で。)



こんな感じでボディを区分けして、それぞれのスポンジヤスリを試してみます。


本番はある程度広い面積でダイナミックに仕上げたいところなので、ちょっとニュアンスが違ってしまう可能性もありますが。



以下、ざっと試してみた印象。
(結果的に今回も長〜くなります。)

画像では伝わり難いかとは思いますが、一応 Zライトの映り込みで元のグロス面との差が比較出来る様にしてみました。


[A] 『3M』 スポンジ研磨剤
 A−1.極極細目 (#800〜#1000)

これが一番キレイにというか気持ちよく削れた粉が出ます。
仕上がりは、前回の『FENDER STRATOCASTER』のネック裏 サテンフィニッシュ に相当するくらいの スベスベさらさら感。
見た目にもヤスリ目はほぼ気にならないレベルなので、一般的な「マット仕上げ」を求めるならこれで丁寧に磨けば OK だと思います。

・・・ってことで今回の『なんちゃって JLカジノ 2』については実用面を鑑みて、ボディとは別にネック裏をこれで サテンフィニッシュ にしてしまおうと思います。


 A−2.極細目 (#320〜#600)


 A−3.細目 (#240〜#320)

この 2点は目が荒い分、研磨剤が接触しないところに細かくグロス面が残ってしまいがち。
全面しっかりツヤを消すにはかなり念入りに掛ける必要あります。
しかもこれら一発で仕上げた場合には、今回目指すところに対してはちょっと目が細か過ぎる(キレイ過ぎる)感じ。



[B] 『3M』 みがきパッド
 B−1.#400相当(細目)


 B−2.#320相当(中目)


 B−3.#240相当(中荒目)

こちら 3点については、もっとゴリゴリ削れるのかと思いきや・・・。
グロスの面に直接掛けると、意外に上滑りをして食いつかない感じ。
ちゃんとヤスリ目を付けるにはかなり力を込めないといけません。「削る」というよりは「傷を付ける」みたいな感触。

そして、やはり研磨剤の密度が低いので、[A-2]/[A-3] 以上にグロスの面が残ります。



[C] 『シャイネックス』 サンドシート
 C−1.極細(1000)

こちらは感触的には [B] とほぼ同様。
同じく密度が薄いのでグロス面が残る上に、番手が細かいので全面しっかりツヤを消すにはかなり非効率。
(あくまで今回の用途に照らして・・・ということですので。)



実際に試してみる前は #320 くらいの比較的荒い番手で一気に仕上げるのを想定しておりましたが。
それだと上記の通り、研磨剤が接触しないところに細かくグロス面が残ってしまいがち。

ということで、一旦 細かい番手で全面のツヤを落とした上で、ヘアライン仕上げ的に荒い目を掛けるという手順にいたします。
(通常の仕上げとは逆方向です。)



こちらも具体的に検証。

まず 『A-1. 極極細目 (#800〜#1000)』で全体的にツヤを消す下地処理をデフォルトとして、その上に荒い番手を掛けるという折衷案。


● 「A-3. 細目 (#240〜#320)」との組み合わせ

やはり、思っていた以上にキレイに仕上がってしまう印象。

(ピンボケでスミマセン。)



● 「B-2. #320相当(中目)」との組み合わせ

番手的には上の [A-3] と同じではありますが、実際の仕上がりが荒い方に振ってみました。
う〜む。
ここまで行くとヘアラインが大味過ぎて、何だか わざとらしい印象。

(ピンボケでスミマセン。 Reprise)



● 「B-1. #400相当(細目)」との組み合わせ

一段 細かい方で試してみたところ・・・。
割と木肌っぽい感じが出せている気がするので、この組み合わせに決定いたします。

グロスから一度荒らしている分 ヤスリの食いつきもよく、左程 強い力は要りません。
但し、ヘアラインを出来るだけ下の木目と方向を合わせないと途端にわざとらしくなってしまうので、そこは注意が必要。
バック側は障害物が無いのでその点ではやり易いのですが、トップはちょっと面倒な作業になりそうです。




この「マット仕上げにする」作業が最も時間を要するはずなので、こちらを進めながら 他にやれることを並行してやって行こうと思っております。

次回以降、磨き(削り?)の進捗も含めつつ・・・ということで。




『その5』に つづく。)




■ FJスズキ ■

 


『その2』から つづく。)



今回のお題。


◆ 課題1 (『なんちゃって JLカジノ 2』新規製作)
 ● 1-2:塗装をマット仕上げに。

前回課題「1−1」のピックガード外す “ だけ “ の作業から、一気にハードル上がります。
禁断の木部に手を付ける作業。
過去に何度もそういうところで取り返しのつかないことをやらかしてますので。


実作業に入る前に諸々検証を・・・というか、ギターの塗装に関するあれやこれやを勝手に語ります。
(念の為、ほぼ私の曖昧な記憶と思い込みに基づくものであることを改めてお断りしておきます。)



★ カジノ のナチュラルフィニッシュについて。

今回『なんちゃって JLカジノ 2』への改造のベースとなっているは『Epiphone CASINO Coupe』のナチュラル・フィニッシュです。

恐らく・・・なのですが。
そもそも カジノ・モデル の存続自体が「ビートルズ の存在ありき」な気もするし、更に製品ラインナップとしてこのナチュラル・フィニッシュの設定というのは多分に『ジョン・レノン』使用機を意識したものとみて間違いないかと思います。
ポールもジョージも カジノ を使っていたとはいえ、やっぱり一番印象深いのは塗装を剥がした後のジョンの機体ではなかろうかと。
となれば、メーカーとしても商売的にナチュラルは捨て置けないはず。

その一方で。
メーカー側の都合としては(シグネチャーモデルは別格として)通常ラインナップではあくまで “ 一般的な “ ナチュラル・フィニッシュでグロス仕上げの設定にするってのも、まあ自然な流れでしょう。


私も、『 ’65年リイシュー』の方とは違って『Coupe』に関しては購入時点では特に今回の記事の様な扱い(JLモデルに “ 改造 “ する)みたいなことは想定していなかったので、ナチュラルの雰囲気だけ味わえればよいかな〜くらいに思っておりました。


しか〜し。
実際に手にしてみると欲が出てしまうというか何というか。
この ↓ ツヤの具合に違和感を感じてしまいまして・・・。


尤も、 “ 違和感 “ とか言ってもそれは単に私の好みの問題でしかないですけど。

第一弾企画の 『なんちゃって JLカジノ 1』の時は、当初は本気で塗装を剥がそうと思っておりました。
今回はそんな気概は全く無く、何らかの方法でツヤだけ消せれば OK というのがこの「1-2」のミッションです。(いずれにしても物理的な作業は伴うので決して楽ではないと思いますけど。)



昔は、 “ ホンモノ “ のジョン機については「ジョンが自分で塗装を剥がした」という伝説の印象から、木材が剥き出しの状態だろうと勝手に思い込んでおりました。

が・・・。
以前の連載記事の中でも触れてますが、1992年の『JHON LENNON DAYS 「ジョン・レノン、もう一つの魂」』展にて実物を観たところ、どうやらそうではなさそう。
展示はガラスケース入りだし/現場ではテンション上がって冷静な観察は全くできていなかったという状況。
それでも、同連載記事ではその時の記憶をこんな風に記述しております。

 〜 塗装を剥がしてナチュラルに。但し、全くの木肌剥き出しではなく、何らかクリアー塗装が施されている(様に見える)。


現場での見た目の印象としては「木工用の “ ニス “ 」という感じで、元々の塗料の色なのか/経年で黄変したのかは分かりませんが ほんの〜り飴色の塗膜。
うっすらと刷毛目が残っていて、塗料の重なって厚い部分が更に少しだけ色が濃かったりしたので、「何らかの塗装あり」というところについては割と確信はありました。


その後・・・というか かなり最近ですが。
『Guitar magazine』 2019年1月号の ジョン・レノン 特集の中に、

 〜 このカジノは、木部保護のために極薄のニスが大雑把に塗られているだけで、仕上げのための磨き上げはされていないという。

という一文が!!

やっぱり。
私の見立て通りで安心いたしました。




★ 「ギターの塗装を剥がす」という作業について。

過去に雑誌などで見た知識程度ですが、一般的に概ね

 [1] サンディング(= 紙ヤスリなどで物理的に削り落とす)
 [2] 剥離剤の使用(= ケミカルな処理で溶かして(?)剥がす)
 [3] アイロン法(= 温めて浮かせた塗膜をヘラでこそぎ落とす)

といった手法や、その複合で何とかするみたいです。

かつて ビートルズ・メンバー の間で “ 自分で “ ギター(ベース)の塗装を剥がすのが流行り、ジョンの カジノ もその一環で加工されたもの・・・というのはお馴染みの伝説。
また、その理由も

 〜 塗装を剥がすと、楽器が持つ本来の音に近付くから。

みたいに説明されているのもよく見掛けます。

ですが、ホントのところはどうなんでしょう。
『塗装剥がし祭り』の前に、メンバー内では『サイケペイント祭り』がありました。
ビートルズ の楽曲『Hello, Goodbye』の MV でポールが弾いている リッケンバッカー・ベース などがそれに当たります。
スプレー塗料で勢い任せに “ やっちまった “ 感溢れる仕上がり。恐らく、「祭り」の熱が冷めた後に大いに後悔するパターンのヤツ・・・ではなかろうか。
で、結局

 「このままじゃあ 人前に出せない・・・。
  この際、塗装全部 剥がしてしまおう。」

ってなったんじゃなかろうか。
・・・と、私は踏んでおりますが。(違うか?)


あと、” 自分で “ 剥がしたっていうのも、実際のところどうなんでしょう。
ソリッドの リッケン・ベース とかならともかく、カジノ は「ベニア」ですからね〜。
少なくとも紙ヤスリとかで強引に削ったりしたら表層の 1枚目なんかあっさりなくなっちゃう気がします。

若かりしころのジョンが リッケン325 を「ナチュラル」→「ブラック」に塗るのは本当に “ 自分で “ スプレーでやったのかも知れませんが、剥がす方は実はプロフェッショナルの仕事だったりするんじゃないのかな〜。

 〜 元々のメーカーの仕様に対してのリフィニッシュ。

という意味での言葉の綾として “ 自分で “ っていう表現になってる気がするんですが。(違うか? Reprise)




まあいいや。


とにかく、『Coupe』のツヤを消したい。




★ そして、ギター塗装のツヤについて。

先に「剥がす」方に触れてしまいましたが、こちらは「塗る」方のお話。
これまた雑誌などからの一般的な知識の範囲ですが、ギターの塗装仕上げとして

 [1] グロス仕上げ(ツヤあり)
 [2] マット仕上げ(ツヤ消し)
 [3] オイルフィニッシュ

くらいの分類をよく見聞きします。

一番フツーなのは [1] のグロス(ツヤあり)でしょう。
[2] は、マット仕上げにも色々あるかとは思いますが、まあツヤ消し仕上げ全般込みということで。
[3] については本来は木肌に直接オイルを塗り込む仕上げのことだと思いますが、恐らく「ステイン」系の着色なんかも含まれている気がします。


今回の『なんちゃって JLカジノ 2』の目指すところは [2] です。

必ずしも「マット仕上げ」と同義ではないとは思いますが、「サテンフィニッシュ」というのもツヤ消し仕上げの一種としてギター界隈ではよく見聞きします。

 

市販のギターでボディがマット仕上げというのはどちらかというと特殊な部類かと思いますが、

 〜 グロス仕上げのボディ + マット仕上げのネック

という組み合わせはよくあります。

製法上の区分けがされているのかどうかも存じませんが、そんな感じで「サテンフィニッシュ」は状況的にネックのツヤ消し仕上げを指す場合が多いので、結果的として「サテン〜」=「ネック」という印象は強い気がします。


因みに。
『ツヤ消しの塗装』と聞いて思い当たるのは・・・。
プラモデル経験者ならご存知かと思いますが、本来ツヤの出る塗料に適量混ぜてツヤ消し塗料にしてしまう『フラットベース』なる添加剤が存在いたします。
理屈はよくは存じませんがそれ自体が半透明のペーストみたいなものなので、恐らく光を乱反射させる成分が表面に出てツヤを消すのではないかと。

一方 ギターの「マット仕上げ」ですが、ネットでちょっと調べてみても「素材」若しくは「技法」のところで具体的に何をどうするのかがよく分かりません。
いくつか見掛けたお話として、

 〜 グロス仕上げは最後にバフ掛けをしてツヤを出すが、マット仕上げ(サテンフィニッシュ)はバフ掛けしないままの状態。

みたいなのがありました。何なら、「マット」の方がその分 手間が少ない・・・とか。

ナルホド。
その理屈だと、前提としてツヤありの塗料の塗膜に対してバフ掛けを するか/しないか の違いってことになります。
ただ、塗料がツヤあり仕様なら塗りっ放し状態でもそれなりにツヤは出るはずなので、恐らくバフ掛け前の面出し(サンディング)までで工程を終えるってことかと思います。


で。
私なりに思う、市販ギターの「マット仕上げ」の製法の可能性。

 [1] ツヤ消し剤入りの塗料で塗装する。
 [2] グロス塗装+面出し+バフ掛けまでした後に、サンディングでツヤを落とす。
 [3] グロス塗装+面出しまでの状態で終了。

の 3パターン。


市販品の場合、恐らく現実的なのは[3] でしょうか。
モノによっては[2]のケースもあるかも。2度手間の様ではありますが、むしろ工程によってはこっちの方が適している場合もあり得る気がするので。

[1]はあまりなさそうな・・・。(何となく。)



ふと思い出しました。
私の手持ちのギターにも「サテンフィニッシュ」のネックがあったはず・・・。

そう思って一通り見てみたら、意外にもけっこうあります。
ネックの サテンフィニッシュ って、割と “ 最近 “ の流行り(とは言ってもここ 30年くらいのイメージですが・・・)かと思い込んでおりました。
が。
私の手持ちの中でもほぼ最古に当たる『ヤマハ FG-250』(約 40年前のアコギ)が、既に サテンフィニッシュ のネックでした。
あと、某外国製のアコギがマホガニー材のザラッとした仕上げのタイプだったので、アコギのネックに関してはむしろ伝統的に「グロスではない」のが一般的なのかも知れません。

それ意外は、やはり 30年くらい前以降の国産エレキが概ね サテンフィニッシュ でした。
(これまで ほとんど意識してませんでしたが。)



エレキの方を中心に サテンフィニッシュ の観察をしてみました。
私としては、やはり[3](若しくは[2])の手法であろうという結論。

恐らく「ツヤあり塗装 」の後にサンディングで充分に面を出した状態で終了しているのではないかと思われます。
少なくとも[1]の「最初からツヤ消しの塗装を施す」というのはなさそう。



分かり易い例。
『TOKAI Talbo』 のヘッド。
エボニー指板の限定仕様ネックで、ヘッド表面がグロス仕上げ。
そして、ネック裏 〜 ヘッドの裏&サイド が サテンフィニッシュ になっております。

そのヘッドのサイド、先端部分。


一番先端(『タルボのアキレス腱』と言われている・・・かどうかは知りませんが 多くのユーザーがぶつけて欠けさせている部分)については使用中の擦れなどでツヤが出てしまっている可能性もありますが、問題はその下側(裏面に近い側)。
面出しが不十分で凹凸が残ってしまった部分の底に、「ツヤあり塗装」の痕跡が・・・。

(画像では分かり難いですが、深いところがテカってます。)




もう一例。
少なくとも「ツヤ消し」の部分がサンディングの結果であるという証拠。
現行の『FENDER STRATOCASTER』のメイプル・ワンピースネックです。
ネックのフレット側/及びヘッド表面はグロス仕上げ。

『Talbo』と同じく ネック裏側 〜 ヘッドの裏&サイド面 はサテンフィニッシュ。


よ〜く観察してみます。

グロスとサテンの境界は、フレット側のエッジ 〜 ヘッド表面側のエッジへと繋がって行きます。
これといって明確な段差の様な境目はありません。

サテンフィニッシュ 側を観ると、ヤスリ目と思しき細かいキズが残っております。
木目に沿っているところは非常に視認し難いのですが、決定的なのは ↓ こちら。

ネック裏のヒール部分。
画像のハイライトの周辺、木目が等高線状にカーブを描くのとは無関係に、ヤスリ目がまっすぐネックの長手方向に沿って流れているのが見て取れます。
(この画像だけ、オリジナルはちょっと大きいサイズのモノを貼っておきます。)

少なくともこのヤスリ目が効いた結果の「ツヤ消し」状態なのは間違いない。
あと、こちらも先の『Talbo』に似た塗面の凹部に残るグロスの痕跡が、極小ながらヘッド裏に散見されます。

 


[2]の様に一旦全体的にバフ掛けまでしたものを改めてサンディングでツヤを落としている可能性も否定はできませんが、いずれにしても結論としては

 ~ サンディングでツヤは消せる。

ということでよろしいかと。
従って、今回の『なんちゃって JLカジノ 2』については「サンディング」で攻めたいと思います。
 

 




・・・という感じで。

もしかしたら「常識レベルの浅〜い情報」若しくは/「私の勝手な思い込みによる誤情報」の可能性のあるネタを、いつも通り ねちねちと語ってしまいました。


今回の考察(?)を踏まえて、次回は『Coupe』を実際に「マット仕上げ」にするための具体的な方策を探ります。




『その4』に つづく。)




■ FJスズキ ■



『その1』から つづく。)



『Epiphone CASINO Coupe』を『なんちゃって JLカジノ 2』に改造する不定期連載。


実作業に突入いたします。



今回は・・・。

◆ 課題1 (『なんちゃって JLカジノ 2』新規製作)
 ● 1-1:ピックガードを外す。

のところ。

現在の『Epiphone CASINO Coupe』のピックガードの状態。


ネック側のビスと、ブリッジ側の L字金具ごと外して終了。

 




・・・ではない。


↓ こちら。

(1992年 『JHON LENNON DAYS 「ジョン・レノン、もう一つの魂」』展 パンフレットより)

“ ホンモノ “ は、ネック側のブッシュとビスがそのまま残っております。
いや、少なくともピックガードを外す際に一旦はこのビスとブッシュを外している訳なので、「そのまま残ってる」のではなくて「あえて残している」ってことですね。
まだサンバーストだった時期だと思いますが、ピックガードが外れていて L字金具が残っている写真を見たことある気がするので、もしかしたら最初は「ピックガード、試しにちょっと外してみた。」くらいのつもりだったのかも。

でも、その後塗装を剥がしてからもこのブッシュを付け戻しているってことは、余程何かこだわりがあったのか。
もし生前に ジョン に会う機会があったとしたら、一番訊いてみたかったのは “ そこ “ だったかも。




で。
そのブッシュとビスの再現について。


『なんちゃって JLカジノ 1』の方ではこんな感じ。

ピックガードを外した後、ビスとプッシュを付け戻しております。
ブッシュはちょっと硬めの黒いゴム製、外径 9mm/内径 5mm/高さ 5mm です。
恐らく・・・ですが、あえて(それなりに)柔軟性のあるゴムを使っているのは、トップのカーブに馴染ませ易いのと/ビリつき防止策なのではないかと思います。


上記写真で見る限りでは “ ホンモノ “ も 大きさは概ねそんな感じ。(材質は分かりませんけど。)

但し。
このネック側の固定用ビス、オリジナルの カジノ は『丸皿頭』なのですが、ジョン機  “ ホンモノ “ の写真を改めてよ〜く見たら『なべ頭』になってました。

エレキギターには様々な仕様のビス類が使われており、中にはギター界隈専用と思しき特殊なものも存在します。
こちらは参考までに、一般的なビス頭の形状。
(サイズや形態がまちまちなので、あくまで参考として。)

左から、なべ/皿/丸皿/トラス。
(この画像では『丸皿』のみギター用パーツとして売られていたモノ。その他は汎用の規格品です。)

『皿頭』と『丸皿頭』は穴の側をテーパー状に加工することによって頭を沈めるので、カジノ のネック側のビスはピックガードの座繰りとセットで本来は『丸皿頭(もしくは皿頭)』のはずです。
(そこは ’64年モデルの写真などからも伺えます。)
従って、 “ ホンモノ “ に使われている『なべ頭』のビスは、何らかの理由でオリジナルではないモノに換えられている・・・ってことかと。


まあ、ど〜〜〜でもよいお話かとは思いますが、もしかしたら本気で情報をお探しの方には多少なりともお役に立てるかも知れませんので。




作業に戻ります。


今回ピックガードを外した『なんちゃって JLカジノ 2』の方でもこのブッシュとビスは当然再現・・・と思っていたら、意外な落とし穴が。


まず、『CASINO Coupe』の仕様。


ネック側は 2.6mm相当と思しき『なべ頭』の木ネジと/透明のポリエチのチューブで固定されております。
その理由。

『Coupe』は通常の カジノ に比べてボディが小さいため、ネックのジョイント位置も違います。
故に、フロントピックアップからカッタウェイの底までの距離も全然違う。

『Coupe』の方が圧倒的に狭いのです。
この幅が狭いがために 通常版カジノ と同サイズの『丸皿』使用は断念して、一回り細い 2.6mm木ネジ を採用したのだろうと思います。
(因みに、『Coupe』のピックガードにも しっかり皿頭用の座繰りは入ってましたが・・・。)


ということで、今回は『Coupe』からの部品転用は不可能。
加えて、悩ましき問題は やはりこの “ 狭さ “ です。

対策を考えます。


『Coupe』のビス穴はフロントピックアップの上端にかなり近い。
ここに “ ホンモノ “ 相当の大きさのブッシュを取り付けたらピックアップにぴったり着いてしまって明らかに不自然です。

そこで、2段構えの対策を講じます。

 〜 現状の穴を一旦埋めて/適度な位置に少し小振りなブッシュを取り付ける。



まずは「穴を埋める」作業。


・・・なんですが。

後の工程で塗装面に手を付ける予定(マット仕上げ化)なのと、出来れば木部にはギリギリまで手を付けないことにしたいので、

 〜 シールで塞ぐ。

ことにいたします。

ちょっと探したら 20年くらい前のいい感じにノリが死に掛けたラベルシートがあったので、それに着色して穴を隠します。


そして、ブッシュの代替品。

ちょうど断線して捨てようと思いつつ「何かに使えるかも。」と思って捨ててなかったパッチケーブルがあったので、その被覆を利用します。
(こういう感じでモノが捨てられない。実際に「捨てなくてよかった!」という体験が 10年に 1度くらい巡って来るので、尚更捨てられない・・・。)

ケーブル被覆の外径が 5.9mm。
ビスは 2mm の『なべ頭』を選択。
但し、こちらも同じく木部の加工を極力避けるため、両面テープで固定するだけに留めます。


一応 “ ホンモノ “ を意識しながらブッシュの位置を調整。

穴隠しのシールも貼って、こんな感じに。


シールは、色目は割といい感じに合わせたつもりでしたが、周辺は厚いクリアー塗装で覆われているのでイマイチ馴染んでおりません。
(遠目に見る分には及第点かと。)

あと、「ブッシュの外径は 7mm/ビスは 2.6mm のなべ頭」くらいのバランスが もうちょっと “ 主張 “ があってよいかも。
引き続き使えそうなモノを探すことにいたします。


まあ、この “ なんちゃって感 “ 丸出しなところこそが当連載の本懐かと存じます。(マジで。)




一方、並行進行(予定)のこちら。


◆ 課題2 (『なんちゃって JLカジノ 1』オリジナル復元)
 ● 2-1:ピックガードを再取り付け。

『その1』でも触れましたが、通常カジノ の方のピックガードが行方不明につき 目下捜索中。

いずれにしてもピックガードを付け戻す作業は最後にしたいと思います。
その間に まずはそのピックガード発見が第一ですが、もし見付からなかった場合・・・。

今回取り外した『Coupe』のピックガードは転用不可です。
これも『その1』で書いた通り “ 似て非なるもの “ ですので。
現物を合わせてみると ↓ こんな感じ。

ちょっとズラしてみると、あれ? 意外に・・・

いや、やっぱ全然ダメじゃん。


幸い(?)『E』のエンブレムは剥がして使えそうなので(既に剥がれかかってる)、最悪これを流用しつつピックガード “ 自作 “ ってのもアリかも。


あ、でも。
世の ナチュラル・フィニュッシュの カジノ 所有者のみなさん、恐らく 9割方ピックガードは外してると思うのですが・・・。

ってことは、恐らく世界中で数万枚の カジノ用ピックガードが余剰品として保管/若しくは処分されているに違いない。
実際、オフィシャルのジョン・レノン シグネチャーモデルにも外した状態のピックガードが付属品として同梱されているみたいだし。(確実に “ 余ってる “ ・・・はず。)

となれば、ネットオークションやネットフリマには カジノ のピックガードが溢れているに違いない。

そう思って覗いてみたところ。

意外に出てないのね・・・。
過去にけっこうな高額(← 主観です)で出品されていた形跡は何件か見掛けましたが。





では、今回のまとめ。


う〜む。

 〜 ピックガードを外すだけ。

のはずが・・・。
(私的にはこの “ ねちねち “ 感が楽しいですけど。)


【2020年05月02日 現在】

 



今までピックガードで隠れていた f字ホールから白いケーブルが覗いてしまっております。
ちょっと押し込んだ程度では治らなかったので、後程 何らか対策を講じたいと思います。
実はこの『Coupe』の個体、購入時から気になっていたのですが、弾くとかなり不快なビリつき音が出ます。
外から見えるパーツ類は一通り触って確かめて問題無かったので、恐らく中のケーブルがトップかバックに触れているのではないかと疑っております。
内部だと直接は手が届かない可能性高いのですが、これも今後の課題として処理したいと思います。



しかし・・・。
こうして眺めてみるとピックガード外したらもう 九割九分 出来た様な気がして来た。

イカん。
この先まだまだ長いので、モチベーション保ちながら参ります。



もうひとつ。
改めて気付きましたが、私的にはピックガードあった方が弾きやすいな〜。





『その3』へ つづく。)




■ FJスズキ ■

 



手持ちのギターを『ジョン・レノン モデル』に改造する連載企画の第3弾。
不定期新連載(回数未定)、開始いたします。


前置きは『予告編』をご覧いただくとして。



連載1回目、今回のプロジェクトのメニューを洗い出します。


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● 課題1

まずは、今回の本題。

◆ Before:
ナチュラルフィニッシュの
 『Epiphone CASINO Coupe』

を、



  ↓

◆ 想定After:
 ” なんちゃって " にもほどがある『Epiphone CASINO Coupe』JLモデル
 (以下、『なんちゃって JLカジノ 2』と呼ぶ)

に改造する。

(参考:シンコー・ミュージック・ムック 「エレキ・ギター・ブック 2」 より)

ベースの機体が『CASINO Coupe』である時点で既に “ なんちゃって “ 確定というところからのスタート。
(結局 偉い人に怒られる・・・気がする。)


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● 課題2

そしてもう一つ、副産物(?)として。

◆ Before:
第1弾連載の成果物
 ” なんちゃって " にもほどがある『EPIPHONE CASINO』JLモデル
 (以下、『なんちゃって JLカジノ 1』と呼ぶ)

を、



  ↓

◆ 想定After:
元の
 『EPIPHONE CASINO』 1965年モデル

に戻す。

(参考:同 「エレキ・ギター・ブック 2」 より・画像は ’64年モデル)


ここでひとつ、訂正・・・的な。
第1弾企画で『なんちゃって JLカジノ 1』のベースとなった カジノ を『’64年モデル(?)リイシュー』と書いておりましたが、どうやら正解は『’65年モデル リイシュー』ではないかと思います。
国産の限定モデル(のはず)で、私が中古で購入したのは 1989年。
恐らくこのモデルと思われる限定 カジノ のレビューをギター雑誌で見たのがその 2~3年前、つまり 1986~1987年ごろだったと思います。
現行・現役(?)の『Epiphone Elitist 1965 Casino』というモデルの発売が 2000年とのことなので、それとは違うモデルです。
(更に言うと『Elitist』はブラウンサンバーストのモデルも「グローバーペグ仕様」だそうなので、明らかに仕様が違います。)

上 ↑ の雑誌掲載写真が『’64年』モデルでした。
1966年の ビートルズ来日公演では カジノ が使われていたので、この年代近辺(以前)で「歴史的に意味のある年式 = ジョン(ジョージ)所有機の年式」としてこの『’64年』がチョイスされたんだろうという思い込みでした。
が。
その後ネット検索などで見る限り、ジョン使用の カジノ は『’65年モデル』というのが定説の様で。
となると、やっぱりリイシューモデルを展開するに値する「歴史的に意味のある年式」は『’65年』だったってことかと。


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これら 2題を並行して進行したい。



以下、それぞれの修正箇所の確認です。(予定。)


◆ 課題1 (『なんちゃって JLカジノ 2』新規製作)
 ● 1−1:ピックガードを外す。
 ● 1−2:塗装をマット仕上げに。
 ● 1−3:ペグをグローバータイプ(ゴールド)に換装。
 ● 1−4:コントロール類を移殖。
 ● 1−5:GK-3ピックアップを移殖。


◆ 課題2 (『なんちゃって JLカジノ 1』オリジナル復元)
 ● 2−1:ピックガードを再取り付け。
 ● 2−2:ペグをクルーソンタイプに戻す。
 ● 2−3:コントロール類を戻す。
 ● 2−4:GK-3ピックアップを外す。

双方、途中で思い付いたところなどは適宜工程追加しつつ。



第1弾連載の『なんちゃって JLカジノ 1』に使用した装備品の中で、今回製作の『なんちゃって JLカジノ 2』に転用可能なモノは移植して使い回します。

その他、新たに必要な部品は一応調達済み。


また、『なんちゃって JLカジノ 1』から外したオリジナル装備品はそのまま保管してあるので、基本的にはそれらを元に戻せば OK です。


・・・と思ったのですが。

ヤバい。
一番肝心のピックガードが見当たらない。
オリジナルへの復元を想定して装備品はすべて捨てずに残してあるので、家の中の “ どこか “ には確実に存在します。
でも、「あそこにあるはず。」と思っていた場所に無い!
何せ最初にピックガードを外してから 20年も放置してあったので、その後の工程で外した装備品とは全然違う場所に保管しておりました。

どこかの時点で「これ、大事だから。」と思って ちゃんとしまい直したのが、却って仇になってしまったパターン。


う〜む。
やっぱり『’65年モデル』復元で「ピックガード」はキモなので、気長に家探ししながら 先に他の工程を進めたいと思います。
実際、

 〜 最後にピックガードを取り付けて “ 完成 “ !!

・・・ってのがちょっと劇的な感じもするので、そういう演出も込みということで。


(因みに、『Coupe』のピックガードは通常版 カジノ のそれとは似て非なるものです。)




次回から、1項目ずつ具体的に作業を進めます。




『その2』に つづく。)




■ FJスズキ ■