ニュートラル | FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』

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  FLOATING JAM & FJスズキ の 『日常と非日常』



大分時間が飛びましたが・・・。


この 6月に、2週に渡ってシネコンに掛かったリバイバル作品 計 5本を観たお話。
その “ 成り行き “ を一通り綴っておりますが、1作品のみ予告したまま放置しておりました。

その一連の記事は ↓ こちら。


 ◆ 2020年07年05日(日) 記事:
  『SDクラシャー』にご注意を!

 ◆ 2020年07年11日(土) 記事:
  ガンダム 3本の “ 成り行き “

 ◆ 2020年07月11日(土) 記事:
  エジソンが「えらいひと」なのは忘れないけど、「いいひと」かどうかはアレだ。


残った 1作というのは『風の谷のナウシカ』でございます。

同作品、この時に ” 初めて “ 観ました。


これまでの記事も全く私の個人的な事情しか語ってはおりませんが、この作品についてはちょっとしたトラウマを抱えておりまして・・・。




もう 30年近くも前のお話。
ある知人と雑談を交わしていた際の出来事。

具体的なところは完全に失念しておりますが、その知人が話の流れで何某かを『ナウシカ』に登場する『王蟲』に例えたものの、私はよく分からなかったので

 「??」

という反応になってしまいました。
(因みに、『王蟲』の表記が『オーム』ではないってことを、たった今ネット検索で知りました。)


この私の “ よく分からない “ というところの状況、毎度々々 説明に苦労いたしますが、くどくどと語らせていただくと・・・。

 ~ 『風の谷のナウシカ』の映画作品の存在自体は知っている。
 ~ 『宮崎駿』監督作品で、同氏の漫画を原作としたアニメ作品・・・なのも一応知っている。
 ~ (この事件(?)の時点で)TV で何度か放映されていて、” 断片的 “ には観ていなくもない。

くらい。
従って、『王蟲』のビジュアルも知ってはいるものの、その例え話に乗っかれるほどストーリー展開などを理解しているわけでもなし。


正直に

 「『ナウシカ』観てないからよく分からんけど・・・。」

と伝えたところ、その知人の反応が

 「信じられない! 人間じゃない!!」

・・・でした。



聞くと その知人、

 「中学生の時に『ナウシカ』を観て衝撃を受けて、人生が変わった。」

ということらしい。
それ以来 宮崎駿監督 を崇拝しているらしく、もう一つ私側の状況としてそれ以外の「宮崎監督作品/ジブリ作品」も “ 観てない “ というのが、その知人にとっては “ あり得ない “ ことだったらしい。
(またまた因みに、『ナウシカ』は「ジブリ作品」ではありません。)


その他の「宮崎監督作品/ジブリ作品」についても『ナウシカ』とほぼ同様、

 ~ 作品の存在自体は知っている。
 ~ それぞれの登場キャラクターなども “ 薄っすらと “ は知っている。
 ~ 作品によっては TV で “ 断片的 “ に観ていなくもない。

という状況。
この “ 断片的 “ というところも更に説明すると、

 ~ 冒頭だけは何とな~く 2~3回観たことはある気がするけど、その先のストーリー展開とかまでは全然分かってない。

くらいの感じだったり。(我ながら面倒臭い。)



この知人の「人間じゃない!!」という反応、瞬間的には本心だったかも知れませんが、まあ 言葉の綾くらいのお話で特にその後 遺恨を残す様なことではございませんでした。
恐らく本人もそんな遣り取りがあったこと自体覚えていないと思います。30年近くも前だし。


んが。

その知人に対して特にネガティブな感情を持ったわけではないものの、どうやら「宮崎監督作品/ジブリ作品」に対しては無意識裡に避ける傾向が身に付いてしまった模様。


新作が公開になる度に嫌でも情報は山程入って来てしまうものの、「劇場で観る」というベクトルに意識は一切向かず。
概ね新作公開に合わせて TV で旧作が放映されたりしますが、新聞の TV欄で見掛けても特に反応せず・・・というよりも、むしろ “ あえて観ない “ 体質になってしまっておりました。




そもそものところ、私が『風の谷のナウシカ』を観ていなかった理由とは・・・。
実は、

 〜 特に興味が無かった。

だけなのですが・・・。


さて。
これは如何なものでしょう。


一般的に『興味が無い』という表現が、「その対象に否定的」という印象を持たれてしまうであろうことは私も一応理解はしているつもり。


ただ、私の中で『興味が無い』というのはあくまで『ニュートラル』と同義なのでありました。
つまりは、「興味が無い = ゼロ」であり/「興味がある = プラス」であり/例えば「嫌い」であって初めて「マイナス」であるという基準。
自分自身が生まれ落ちた時点で、周辺の世界に対する認識は「ゼロ」のはず。
となれば、そのままの状態をキープしたならばそれは ただただ『ニュートラル』な立ち位置のままである・・・と。

 

 



この 2〜3年くらいの間に、ようやくその “ 基準 “ が間違っていたことに気付きました。
 

 


例えば、「野生」に身を置かれたと仮定した場合。
自身の置かれた環境に『興味が無い』ってことは、即 “ 死 “ を意味するに違いない。

外敵に対する警戒とか/食料の調達とか、興味があるとかないとか言ってる前に主体的に行動を起こさないと、ただその場で死を待つことになるので。

常に『ニュートラル = プラス』の状態に置いておかないと。

 

車で言ったら『ニュートラル』ではあっても、『エンジン停止』ではなく『アイドリング状態』ってことでしょうか。(例えとしてハマっているかどうか「?」ですが・・・。)



私の場合は幸いにして「社会」に護られていたお陰で、ボ〜っとしたまま生きて来れてしまったに違いないのです。



・・・という反省(?)もあって、この際『ナウシカ』を観てみようと思い立ったわけなのでした。
(たまたま『エジソンズ・ゲーム』の “ ついで “ にという流れも、何かの縁ということにしておきたい。)



毎度ながら作品内容については特に触れませんが、私の中で “ 断片 “ の集合体だったモノがついに「一つの物語」として繋がりました。
それにしても、私の記憶の中に各シーンがほぼ満遍なく “ 断片 “ 状態で揃っていたのには我ながら呆れてしまいましたが・・・。

漫画作品の方も読んでみようかな〜と、” 興味 “ が湧いてまいりました。
(ちょっとだけ「人間らしく」なって来た気がする。)




そんな事情を踏まえまして。
果たして、今夜の『となりのトトロ』は・・・。





■ FJスズキ ■