霊が僕の鼻を潰しにかかる。頭を押しつけているようで、鼻が潰されると同時に毛が穴に入って不快である。そうしつつも、執拗に尻をまさぐられた。もはや何を望んでいるのかなど考えなくなった。他人の気持ちさえ分かる術がないのに、それが霊ならなおのこと。ただ、これらのことから推測するに、彼は背が低いようだ。
よく利用している喫煙スペースがある。スーパーの、メインではない入口付近の、ジュースとタバコの自動販売機に挟まれた灰皿に、僕の吸殻はどれだけ入っていることだろう。
そこに大きなボタンが置かれていた。装飾されたもので、コート等の上着のボタンが一つ、最初は地面に転がっていたと思われるが、善意あるスモーカーによって灰皿の後ろの、ちょうど僕の目の高さ辺りまでの壁にここ一週間ほどある。その間にボタンは何度か移動を重ねた。手に取って見る者もいたのだろう。持ち主は未だに現れない。
そこに大きなボタンが置かれていた。装飾されたもので、コート等の上着のボタンが一つ、最初は地面に転がっていたと思われるが、善意あるスモーカーによって灰皿の後ろの、ちょうど僕の目の高さ辺りまでの壁にここ一週間ほどある。その間にボタンは何度か移動を重ねた。手に取って見る者もいたのだろう。持ち主は未だに現れない。
大浴場のある施設、大型の銭湯か旅館だろうか。畳が何十枚と敷かれた大広間で寛ぐ。僕は以前ここに来たことがあって勝手を知っている。昨日、去年、もっと昔、似た夢を見たのだろう。いつかは分からないが、前と比べてここが変わったとかあそこが違うとか、そんなことを思った。数人の連れと机を囲んで話した。しかしよく考えると彼らのことを知らない。いわば他人。それに気づいて立ち上がり、部屋を出た。行く当てはないが、ここは僕にとって安住の地ではない。
武蔵小山の駅前は大きな商店街があり、賑わっていた。中華の惣菜店のメニューには「チャハン」と記されている。焼き鳥店が多くある。店の前には山のような焼き鳥が盛られている。なじみの客しか受け付けないような小さな店が多くあり、今日が初めての武蔵小山だったが、溶け込めるよう努める。チュニジア料理を食べた。酒がないのは宗教上の問題だろうか。舌鼓を打ってから店を出たのは割と早い時間だったが、商店街はほとんど閉まっているのも、下町らしくて良い。
新しいリズムが始まった。それなりに知識もついてきたが、今日からのランバンは全く知らない。
 1st 中中高高×低高高
 2nd 高××高高×中中
 3rd 低××中中×××低×中×中中××低×××中中×中中×中中××高×
若干のタメを作って横ノリを意識する。それが難しいというか、できているのか否か自分で分からなかった。4拍子だが3拍子でもとれそう。微妙な“間”こそがアフロビートの特徴であり、日本人には難しい点のように感じる。
2試合連続完封で吉見のオープン戦からの自責点0はなお続く。川上が2軍落ちして、朝倉と中田も勝ち星こそあげているが本調子とは程遠い。3本柱がそんな有り様の中でも中日には代わりの投手が出てくる。あまりの層の暑さが自軍のことなが怖い。投手だけに限らず野球の質の高さも群を抜き、阪神の独走を許してはいるものの、まずはクライマックスシリーズ出場権は固いと見ていいだろう。
ブンレツさんと朝食をとっていたところ、彼女の右腕に黄色いシミを確認し、目玉焼きがついたのかと思って指摘した。舐めたら苦かったようで、ブンレツさんは酷い顔をしている。起床して、まず自分や僕の前に植物へ水をやることが習慣になっていて、どうやらその時に渋か花粉かが付着したとのことだった。舌がしびれてきたといって大騒ぎし、もう二度としませんからと神頼みをする無神論者。人間の業を見た。


