【書評】好かれる方法―戦略的PRの発想
- 好かれる方法 戦略的PRの発想 (新潮新書)/矢島 尚
- ¥714
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プラップジャパン会長、矢島尚氏の著書。
「PR会社の時代」を就活のころ読んだんですが、
これはもっとそれをライトに、ケースも増やし
PRとは何か、ということを解説しています。*
タイトルは「好かれる方法」だったので、僕としては
どんな人間関係論の話なんだろうと思っていたのですが、
なんや、真っ当なビジネス書なのです。
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PRというものに片足漬かってる僕にとっては、
PRとはなんぞや、という部分は特に真新しいことはなくとも
PR黎明期(矢島さんの入社時やフリーの頃)の話や
二子玉川SC、たまちゃん等のケースは面白かったです。
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Markered
「魅力を高める。本来の魅力を知っていただく。その結果、周囲との関係が向上する。それこそがPRが持つ力なのです。」
・・・PRとは魔法ではないですから、担う役割であり、実現させるものと言ったほうが近いと思います。
「環境というのは自然環境だけではない、ほかに機能環境もあるし、人間環境もある」
・・・横国の教授の方の発言ですが、矢島氏は後に↓
「人が行きたくなる環境を整えれば結果としてお客さんは増える」
・・・と結んでいます。(二子玉川の美化運動に際して)
「社内コミュニケーションが上手くいくようになることは、危機管理の面だけにメリットがあるわけではありません。平常時においては生産性の向上にもつながるわけです。」
「映画・出版はパブリシティの先駆者」
・・・映画評・書評がそれということ。なるほどと思いました。詳しくサーチしたいです。
「記事や番組に取り上げられるだけでは駄目。キー・メッセージが入っていなければ、PRをした意味はありません。」
「(PRについて)この仕事には、クライアントとメディアの間の通訳者のような側面があります。」
「(パブリシティに際して)ブランディングのために、ターゲットとなるメディアを選んだ」
「(PRの現地視察で)他所から来たものには素晴らしく思える工芸や食材に、地元の方たちは結構無頓着」
・・・確かに、そうかも。言われるほど馴染みが無かったり、はたまた一般的すぎたりと。
「(六本木ヒルズについて)新しい都市型ライフ・スタイルのシンボル」
・・・確かに、都市を重ねるにつれ六本木のイメージが変わったように思います。大人の、何やら危ない街→お洒落な街、と。
「どんな目的で、いつ頃までに、何がしたいのか」
戦略の進め方
①ニーズを特定する
②調査をする
③アイデアを出し合う
④採用されたアイデアをもとに調査、準備をする
⑤メディアへはたらきかける
⑥臨機応変に対応する
リスク・マネージメントの3段階のポイント
一.内在するリスクを特定しておく
二.そのリスクを、コントロール下に置く
三.リスクが表面化した際に、収束させる
「(クライシス対応について)何を犠牲にしなければいけないのか」
マジック・トライアングル
→ポイントを3つにまとめて喋ること。相手は1.2.3.と番号を付けて順番に聞くようになり、聞く体勢を作らせることができる。また、勝手に省略もされない。
「国のPRに携わるというのは、PRをしていく者としての究極的な夢だと思います」
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最後の野心とも言える言葉が、格好良いですね。
これ一冊でPRの全てが分かるかと言えばそうでもないですが
一助にはなる本です!(表層の何十%かはカバーされていますかね?)
とにかく、コンパクトで良書。*
おススメ度は
★★★★☆ (PRに馴染みがある人はこれからマイナス2でしょうか)
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タイトルが良くないのですが、言うならば、
「PR-戦略的に好かれる方法」 のほうがしっくりくるかと。
【備忘録】好かれる方法―戦略的PRの発想
- 好かれる方法 戦略的PRの発想 (新潮新書)/矢島 尚
- ¥714
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プラップジャパン会長、矢島尚氏の著書。
PRという仕事について、ケースと共に解説されています。
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【手前味噌】 てまえみそ
自分で自分のことを褒めること。自慢。
「手前」は「自家製」「自前」「自分」、「味噌」は「ポイント」と同じく「趣向をこらしたところ」。各家庭で味噌が作られ、それぞれがいい味を出すために工夫を凝らしていたため。(言語由来辞典)
【鷹揚】 おうよう
《鷹が悠然と空を飛ぶさまから》小さなことにこだわらずゆったりとしているさま。おっとりとして上品なさま。(コトバンク)
【幽玄】 ゆうげん
物事の趣が奥深くはかりしれないこと。深遠微妙。(コトバンク)
【カフス】
ワイシャツなどの衣類の袖口。長手袋の腕回り。
また、そこから転じて日本におけるカフリンクスの俗称。(Wiki)
All About「上品さを醸し出す男のカフリンクス」
All About「カフリンクスの楽しみ方とコツ」
【立て板に水】 たていたにみず
よどみなく、すらすらと話すことのたとえ。
立てた板に水を流すと、止まることなく流れ落ちる事から。対義語は「横板に雨垂れ」。
【報道の自由度】
「国境なき記者団」が2002年よりランキングにして発表している、マスコミ報道の民主度。
2009年には175ヵ国中、日本は17位。トップ5カ国を北欧諸国、13位までを欧州が占めている。
【政冷経熱】 せいれいけいねつ
1990年代以降の日本と中国との関係をあらわした言葉。「政治分野では冷却しているが、経済分野では過熱している」という意味。胡錦涛による造語。(Wiki)
【衷心】 ちゅうしん
心の中。心の底。「―よりわびる」(コトバンク)
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「報道の自由度」については。面白そうなので
書評の後改めて書き深めていければと思います。*
【書評】佐藤可士和の超整理術
- 佐藤可士和の超整理術/佐藤 可士和
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アートディレクター佐藤可士和氏の、“超整理術”。
佐藤氏の名前はなんとなーく一年くらい前から耳にするようになってて、
初めて「逢った」のは、昨年のBRUTUSでした。恐らく農業に関する号で、
現代の若者が参入するアグリビジネスについての話でした。
(そこで佐藤氏がどう登場していたかは覚えていません。笑)
それから約一年後、たつきがこの本を持ってると聞く*
はりおとこ「整理術」
前後でプロフェッショナルで佐藤氏の回を見たりと
ボルテージはだいぶ上がっていたのですが
先日やっと本を貸してもらい、読了しました。!
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一言で言えば
「物事や事象・情報を整理し、効率の向上やクオリティの向上など、成果につなげましょう!」
ということです。
彼も言っている通り、整理のための整理ではなく、成果のための整理なのです。また、整理とは単なるお片付けではなく、モノ・情報・思考の本質や裏側にあるものを把握し、それを成果につなげるため仕分けをすることを総じて「整理」と呼んでいます。
なので英題は、「Ultimate method for Reaching Essentials」
そう、「本質に迫る極意」を授ける一冊。
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現状把握→視点導入→課題設定というプロセスはどうなろうとも有効であろうし、そもそも整理というものを、物事のゴールに向かってどうするべきか、その術の中で考えるというのは非常に有用。
上にあげたプロセスは、おそらく僕も含めほとんどの人なら意識しつつ行っていることで新しさはさほどないけれど、成果につなげる整理という考え方は、とても新しく、刺激的!
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Markered
「答えはいつも、自分ではなく相手のなかにある。それを引き出すために、相手の想いを整理するということが、すごく重要」
「整理とは、伝えたいことを明確にするという、コミュニケーションの本質に迫るアプローチ」
1.現状把握/対象(クライアント)を問診して、現状に関する情報を得る
2.視点導入/情報にある視点を持ち込んで並べ替え、問題の本質を突き止める
3.課題設定/問題解決のために、クリアすべき課題を設定する。
「単に好きか嫌いかだけでなく、すごく好きなのか、まあまあなのか、大嫌いなのか。微妙なニュアンスを、どれだけ汲み取れるかが大切」
「ニュアンスというのは、数字上には現れにくい部分。人間と人間が直にコミュにケートした際の感触というのは、実に鋭い」
「問題の本質には二通り。ひとつは取り除くべきネガティブな点である場合、もうひとつは、誇るべき点があるのに埋もれてしまっていた場合。」
「まず何が言いたいのかという主旨をはっきりさせ、そのうえでどんなトーンで伝えるのかという工夫をすることが大切」
「スランプに陥ったとき、“離れてみる”というアプローチが気付かせてくれるものは大きいはず」
・・・いわゆる「メタ認知」。これはとても納得。
「思い込みを捨てることから、視野が広がる」
「相手の立場に立つのが難しい場合、完全な第三者の立場になってみてはどうでしょう。引いた立場から状況を客観視すると、思いのほか冷静になれ、結果として相手の立場にスムーズになれる」
「迷ったら、具体的なシーンを思い浮かべる。つまり、さまざまなTPOを想定して、自分が取り組んでいる物事をどのように説明するかを考えてみる。その際は具体的な人物をきちんと設定する。」
「整理は、決して義務にかられて行う事務的な作業ではなく、答えを導き出す非常にクリエイティブな作業」
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そして最後に本書を横断してですが、
モノの整理には、PCのデスクトップアイコンにヒントを得、すべての資料・資材を棚と箱に整理したり、情報の整理とは「視点を導入する」という意味で、「検索」と同じであると彼は言う。
こういった視点こそが、彼のクリエーターたる所以なのかなあと、関心*
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今回からおススメ度を付けましょうか。
★★★☆☆ です!