【映画評】ホワイトナイツ/白夜 | Do More with Less

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メインタイトルは尊敬するCG創設者の故小林彰太郎さんの書から引用しました

さてたぶんTSUTAYA DISCAS で視聴する映画DVDとしては(2枚1組で送られる内の)最後の作品の1つになるであろう映画の感想を書きましょう。

 

なぜそうなるのか?実はこのDVDのレンタルを発注したのが2/29、しかし月が明けて3月からは何とアマゾンレンタルで100円のセールが始まりました。しかもさらにたまたま同時に借りたもう1作もです。あと1日待つべきでした。

 

いや以前の問題として、やはり送られるまでに2日もかかり、郵便事情によっては追加料金まで生じる、さらにはいまだこのサイトでレンタル待ちの作品までアマゾンでのセールが始まったとなるともうこのサイトを利用する価値が無いと判断したのですよ。まあもうほとんど気になる作品は視聴してしまったというのも有りますが。

 

まあそれはそれとして本編です。観ようとしたきっかけは主題歌です。

 

 

当時大ヒットしたライオネル・リッチーの曲、PVの中で映画のダンスシーンが切り取られていますが、この新旧織り交ぜた調和をもたらすダンスシーンで惹かれたという経緯です。

 

それで実際映画を観てみるといやはやまたしても、そんなのん気な事は言えなくなりました。例によって私の好きな冷戦時代のストーリーです。なぜ好きなのかって、単に幼少期から二十歳前後にかけてがそんな時代だったというのが一番大きいでしょう。そしてスパイ小説とかそういう世界が。でもそれは(たとえ実話を元にしていようと)フィクションだから成り立つ話です。

 

この作品ももしかして原作が有るのかとか、実話に基づくのかとも思いましたがどうやら完全にフィクションだそうです。でも主演の男優さん(あえてこう書きますが)はソ連から亡命した方だそうで、もしかするとそういう要素が脚本に影響している可能性は有ります。

 

そしてさらに先日のこの作品と同様に、東西の自由の隔たりがテーマとなっています。アメリカに亡命したソ連出身のクラシックダンサーが旅行中の飛行機事故でソ連領内にとらわれてしまいます。そこで出会ったやはりアメリカ出身の黒人タップダンサーとの交流の中であのダンスシーンが生まれるのです。

 

まあこんな作品を芸術として楽しめるのは、我々が西側に生まれ育った比較的裕福な層だからだと言い切れます。そしてだからこそ冷戦後の世界が結局あの当時に願っていた平和な世界にはならず、さらに混沌としてしまった事に対しては何とも言い難い感情がわき上がります。

 

本当に芸術作品として鑑賞に値するいい映画です。でも色々考えさせられました。