・・・・・・・っということで、事故機との交信記録が公開されましたね。
調査中ですので、こういう情報は早く出すべきじゃないのですが、エアバンドといって管制の通信を聴く受信機が出回っています。
これを聴くマニアさえいます。
一般人が勝手に公開して変な混乱を招くより、運輸省が正式に公開した方が良いと判断したのでしょう。
ぼくが書いたブログは、離陸の際の一般的な交信手順です。
交信記録がカギになることは分かりきっていたからです。
一般の人が今回公開された交信記録を読んでもサッパリ分からないでしょう。
少なくとも空港地図が必要です。
JAL機が着陸侵入してくる際、地上に離陸待ちの航空機が海保機を含め3機いました。
C5に海保機、C1に2機。
3機のうち海保機は1番目に離陸する順番です。
JAL機は1番目の着陸順位で、後から来る2番目の航空機も着陸態勢に入っています。
海保機は事故の約2分前にタワーから「あなたは1番目。C5上の滑走路停止位置まで地上走行してください。」という指示に対して、「滑走路停止位置 C5に向かいます。1番目。ありがとう。」と復唱していて、これが最後の交信です。
大きな空港ですから、Your No.1 Hold Short of Runway 34Rとは言わず、C1とかC5とか入口の番号を指示するんですね。
海保のボンバル機は滑走距離が短いので、C5を指示されたのでしょうね。
少なくともタワーから「Line up and wait,Runway34R」あるいは「Taxi in to the position and hold」との指示は海保機には出されていませんね。
事故調(航空機事故調査委員会)は、「認定された事実」という言葉を何度も使います。
それは、証拠の中に個人の予想とか思い込みが入ることを避けるためです。
ぼくが認定した事実は、以上であって、今の段階で事故原因をとやかく「評論」することはしません。
TVでコメンテーターと称する素人どもが、わけ知り顔に思いっきり自分の予想を語っているのは見苦しいですね。
少なくともヴォイスレコーダーの解析を待つべきです。