カタールバッシング | so what(だから何なんだ)

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人生のバックパッカーのブログです。
一日に数本書いていますので、遡って読んで下さいね。

・・・・・・・っということで、W杯が開催されているカタールをバッシングする動きが目につきます。

 

開催が決定されたのが2010年で、もう12年前のことです。

 

ぼくの知る限りイチャモンを付ける理由は、

 

1)カタールが同性愛を認めていないこと。

 

2)海外労働者への人権侵害の二点です。

 

これを、開催間近になって騒ぎ立てるのはどうなんでしょうね。

 

1980年のモスクワオリンピックをボイコットしたのは、前年のアフガニスタン侵攻が理由でした。

 

2008年の北京オリンピックでも、人権問題がクローズアップされましたね。

 

両方とも共産圏での開催でした。

 

今回は、イスラム圏で初めての開催です。

 

ぼくには「今ごろになってバッシングかよ。そんなのは、12年以上前から知っていたことじゃないか」と思えるのですが。

 

どうも欧米人というものは、自分たちの無知を棚に上げて、こういうタイミングでバッシングを始める人々らしいです。

 

その裏には、自分たちの価値観の方が正しいとアピールする絶好のチャンスだという魂胆が見えて、良い気分はしないものです。

 

ああ、また始まったとウンザリするのはぼくだけでしょうか。

 

・・・・・・・

 

あくまでぼくが経験した範囲で書きます。

 

イラクは自国ビールやアラックも製造していましたので、厳格なイスラム国とは言えません。

 

お隣のクウェートは、厳格なイスラム教の国です。

 

でも、毎週末国境を超えてイラクのバスラに泊りがけで飲みに来ていました。

 

当時、クウェートで仕事をしていた経理担当者は色白だったので、銀行に行くと色目を使われたり、触られるのがイヤだと言っていました。

 

実際のアラブ圏は同性愛者は多いのです。

 

ぼくも、街で男性同士が手を繋いでいるのをしょっちゅう見かけました。

 

 

UAEに出張したとき空港で、タクシー運転手が金持ち風の家族にこっぴどくなじられている場面を目撃しました。

 

タクシーの運転手は全て外国人労働者です。

 

 

もう13年前のことですが、ちょこっと中東に出張しただけで、同性愛者や外国人労働者の事情は容易に推測できました。

 

自分たちが勝手に国境線を引きまくった国に、何を今さらという感じです。

 

・・・・・・・

 

このあいだ、カタール杯に42兆円もつぎ込んだという話を書きました。

 

当然カタール政府は、W杯の施設を建設するためにこれだけの巨額の金をつぎ込んだのです。

 

これらを建設したのは、ほとんどが外国企業でしょう?

 

その多くはドイツをはじめ、欧米の企業だったはずです。

 

一方でボロ儲けしておきながら、始まった途端イスラモフォビア(イスラム嫌悪)ですか。

 

無知さ加減もいい加減にしてほしいですね。

 

イスラム圏にはイスラム圏独自の事情と長い歴史的な背景があるのです。

 

厳しい戒律の一方、民衆は案外気ままに生きているものなんです。

 

こういう言い方は語弊があるでしょうが、ムスリムたちはクルアーンの「良いとこ取り」で、したたかに生活しているんです。

 

議論はそこから始まるものでしょう?

 

ぼくが言えるのは、この程度です。