From me

From me

韓ドラ(ラブコメ)好き

想像考察、創作恋物語、花に寄せたポエム、猫との生活etc…
雑貨屋さんのようなブログです。
来てくださって、読んでくださってありがとうございます。

Amebaでブログを始めよう!



 その人に初めて会ったのは、桜の花吹雪が舞う頃のことだった


 俺は、パーティにエスコートする女との待ち合わせ時間に遅れそうになって急いでいた
 その人も待ち合わせか何かの時間に遅れそうだったのか急いでいた


 俺たちは出会い頭にぶつかった


 その人は散乱したバックの中身を拾いながら


 「ごめんなさい。急いでいるもので…本当にごめんなさい」


 あわてて駆け出していった


 ふと見ると携帯が残っていた


 「あの携帯…


 追いかけようとして、何故か俺は追いかけず携帯をポケットにしまった


 俺は、森村真珠(もりむらしんじゅ)

 独身

 企画関係の会社をやっている
 今日は、仕事関係のパーティに出席する為この街にやってきた



 「おー!」感嘆の声が上がった


 それを聞くためだけにパーティに出ているのかも知れない


 と言っても、それは俺にではなくエスコートしてきた女に対してのものである

 今日の連れは、最近売れ始めたモデルのA子だ


 いつの頃からか、俺がエスコートして来た女は有名になるなんて、まことしやかに囁かれ、女たちはこぞってエスコートされたがり有名になった女優やモデルもかなりいる


 噂が噂を呼びエスコートして行くと注目を浴びる


 その後は彼女たちの実力や努力の世界ではあるが、とりあえず注目を浴びる事が第一歩だ


 だが、エスコートは一度きりだ


 次のパーティでは別の女をエスコートして行く


 それは俺が決めた事ではなく自然にそうなった
 今日も、部屋まで送って俺の役目は終る


 食事でも旅行でも、行きたいと言われれば付き合う俺は、女に不自由をしたことがない


 だが、不自由はしないが愛を感じた事もない


 会場がどよめいた
 仁希だ
 そう言えばドラマのロケに行くと言っていたな…この街だったのか?
 


 「兄貴!久しぶり」


 俳優の、Luiji(ルイジ)だ
 


 僕はLuiji

 本名、馬場仁希(ばば ひとき)
 学生の頃からのモデルを経て俳優となった
 自分で言うのもなんだが、一応主役を務める
 時代劇をやる事となりこの街にロケに来た
 挨拶がてらパーティに顔を出した次第



 仁希と知り合ったのは10年くらい前だろうか…
 デビュー当時からなぜか気があって弟のように可愛がってきた
 仁希も実の兄のように慕ってくれていた
 

 連れのA子を仁希に紹介した
 これで彼女はまた箔をつけた


 俺のことは何でも解かっている仁希ですら

 「兄貴はいいなぁ…いつも違う女連れで」

 小声で、冷やかし半分に笑った



つづきはこちら



画像お借りしました。ありがとうございます。

 ネットに作品をアップしていると少しずつアクセスしてくれる人も増えてきた


 そんな中

 “本にしてみませんか?”

 と言う誘いがあった



 私は、石橋を叩いて叩いて叩き壊してしまうタイプなのだけど、反面甘い話にころっと騙される事が今までにも多々あった


 だからすべて無視していたけれど、一件だけ心惹かれる所がありそこだけは残していた


 甘い言葉ではなく誠実な感じのメールを送り続けてくれていたので…
 



 「川下と申しますが、社長さんはいらっしゃいますか?お約束はしていないのですが、“愛夢のメールの件で来ました”とお伝え頂けたらお解かり頂けると思うのですが…」


 ほんとに実在する会社なのか…?  

 ほんとに実在する人物なのか…?


 石橋を叩きすぎて、会えないことを覚悟で直接会社を訪ねてきてしまった



 「アポを取ってから来てくれたら良かったのに…ここの所忙しくて家にも帰ってないんだよ。こんな格好で失礼しますね」


 “社長 松浦 晋”


 もらった名刺のその人は、無精髭を生やしまるで“熊”という感じ


 (この人が…やっぱりメールって怖い。優しそうな人を想像してた。私もきっと素敵な人と想像されてるんだろうな)


 「はじめまして。松浦晋(まつうらしん)です。貴女が愛夢(あむ)さん?想像していた感じと違いますね…あっ失礼」


 「初めまして。川下愛(かわしもあい)です。連絡もせずに突然押しかけて申し訳ありません。貴方を信用してないと言う訳ではないのですが…いえ、やっぱり信用してなかったので実在してる人なのか確かめたかったんです。一度直接お話をしたかったし…」


 「そうですよね…この業界も色々ありますから…うちは小さな出版社ですがしっかりサポートしますので一緒に良いものにしていきましょう。作品が出来上がるまで色々大変ですが頑張ってくださいね」

 


 本を作るには色々な決め事が多いらしくて、何もわからない私はひとつひとつ教えてもらいながらやるしかなく、指示とか注意とか怒られる事ばかり…


 それでも色んな人の助けを借りながらなんとか出来上がり、届いた本を手に取ると涙がこぼれた…

 

 嬉しくて舞い上がり友達や知り合いに配り回っていたある日、連絡が入った



 「知り合いの新人監督が、本が気に入ったみたいで短編映画にしたいと言ってるんだけど…やらせてやってもらえない?」



 (えっ!そんな…どこまで話がおおきくなってしまうんだろう?何か怖いなぁ…)


 「社長にはとても感謝してる。こんなに色んなチャンスを与えてもらって…でも何だか本が勝手に一人歩きしてしまってる感じで怖くて…」


 「愛、なに言ってるんだよ!そんなんじゃこれからもたないぞ!ちゃんと食べて寝て体力つけておかないと」


 (そんな言い方しなくたって…)




 「顔を出したくないのは解かるけど、せめて監督や脚本家の先生には挨拶しておいた方がいい」

 と呼び出された


 担当の女性と一緒に、都心から少し離れた所にある店で会うことになった


 (担当してくれる Y さんは、すらりとした美人でスーツがよく似合うとても素敵な人。私をこんな感じの人だと想像している人がたくさんいるんだろうな)




 監督さんと脚本家の先生と聞いていたけど、部屋に通されると三人の男性がいた



 「あなたが愛夢さんですか?」


  Y さんの方を向いて聞いたので

 「え?私は」

 戸惑う Y さんに

 (お願い)

 と目配せをし少し離れた席に座った




 「遅くなり申し訳ありません」 

 

 入ってきた社長に


 「愛!何してるんだよそんな所で!」


 いきなり怒られた


 今まで Y さんの横で上機嫌だったおじ様も驚いた


 「S社長申し訳ありません。天然なもので…」


 (天然?天然バカってこと?)


 「愛、早く皆さんに謝って!」


 「すみませんYさんが愛夢の方がいいかなって思って…」


 席を替わった


 「初めまして。愛夢です…失望させてしまってごめんなさい…この度は素敵な幸運をいただきありがとうございます。何もわかりませんがどうぞよろしくお願いします」


 どこにでも物好きな人がいるもので、どうやらこのS社長はスポンサーで話を聞きつけて愛夢の顔を見に来たらしい



つづきはこちら



画像お借りしました。ありがとうございます。

 今日はジャンボの発売最終日

 末等しか当たった事はないけれど、億万長者への夢を買う為仕事帰りにこのショッピングセンターへ立ち寄った

 その人に会ったのは(見つけたと言う方がいいのかも知れない)、駐車場に車を止め発売所に向っている時だった

 2~3人の高校生が自転車で走り抜けて行った

 「危ない!」

 思わず声を出してしまった

 入り口に立っていたその人とぶつかりそうになった

 「すみません」
 と言って彼らは走り去った

 (良かった…ぶつからなかったみたい)

 だけどその人は手首を押さえ顔は青ざめていた

 彼らを避けるために手をついた時手首を傷めたみたい
 
 「大丈夫ですか?」

 声をかけたが返事がない

 顔を上げたその人と目が合いもう一度「大丈夫?」と声をかけた

 「ケンチャナヨ」

 聞いた事のある言葉が返ってきた

 (韓国の人だったの?)

 「ケンチャナヨ?」

 ここのところの韓流ブームにどっぷりとはまっている私は、ドラマや映画で聞きかじった単語を恐る恐る試してみた

 私が韓国語を話せると勘違いしたその人は話しかけてきたが、ほんの数種類の単語を知っているだけの私には理解出来るはずもなく、翻訳アプリに頼って日本語しか話せない事を伝え手を見せるように言った


 その人の手は熱を持ち腫れてきていた

 「ここで待っていて」
 
 食料品売り場で氷をもらい冷やしながら
 
 「怪しい者じゃないから病院で診てもらいましょう」
 と車に乗せた
 

 「もしもし美崎です。先生いらっしゃいますか?あっ先生美崎です。おやすみのところすみません。急患さんなんですけど診て頂けないでしょうか?手首なんですけど捻挫か骨折か解からないんです。熱を持って腫れています。10分程で着きます。ただ、韓国の方みたいで言葉が…」


 電話の途中その人の携帯がなっていた

 「誰の車に乗ろうとしてるんだ?どうした?怪我?大丈夫か?ちょっと待って……どうやら彼女はお前を病院へ連れて行こうとしているみたいだ…彼女に代わって」

 
 「もしもし、彼の連れの者です。病院へ?後をついて行きますので…え?じゃぁかけなおします」

 私は携帯番号を教え、かけ直してくれるよう頼んでマイクをつけ車を出した
 
 次の角を右折、次の信号を左折と道案内しながら勤め先の整骨院についた           
   
                                             
 私は、美崎由(みさきゆう)
 ここにお世話になってかれこれ10年になる
 先生もとてもいい人でスタッフも皆いい人ばかり
 居心地が良すぎて居座っている


 「すみませんほって置けなくて…でも通訳の人が一緒だから大丈夫です」

 そしてどうしてこうなったかを説明した


 「骨は大丈夫でしょう。軽い捻挫だと思います。治療して固定しておきます」
 
 治療する為にベッドのカーテンを閉めようとしたら、その人に「行かないで」と腕をつかまれた

 通訳を頼んだ

 「軽い捻挫みたいだから、15分程電気治療してその後固定するだけだから心配しないで」

 それでも「行かないで」と言うので

 「外国の知らない所でこんな事になったら不安よね」
 
 側に座り、翻訳アプリを駆使し身振り手振りで話し始めた

 「私は、美崎由です」

 「ボクハ、イ・ソンジェデス」

 「え?ドラマと同じ名前?私はL.Bさんの大ファン。ほら見て」

 携帯の待ち受けを見せて、L.Bさんの目が好きだとか、このドラマが良かったとか、本当に通じていたのか解からないけどひとり喋っていた

 治療が終り固定をしてもらう頃には、その人も安心したのか笑顔が出るようになっていた





つづきはこちら

 「見ず知らずのあんたに言われる筋合いはないわ」

 「お前にあんたなんて言われる筋合いはない」

 「じゃぁお前なんて言わないで」

 「きつい女だな。旦那に逃げられるぞ。こんな所で飲んでないでさっさと帰って旦那や子供の世話でもしてやれ」

 「むかつく~」

 「まぁまぁ、えっちゃんも裕もその位でいいだろう?止めとけよ」

 「マスターの知り合いを悪く言いたくないけどこの最低男だけは別。あんたこそ早くママの所に帰りなさい」

 「何だとこの最低女」

「ほんとむかつく。マスター帰るわ」

 「帰れ、帰れ」

 「今度会ったら一発殴ってやるからね」

 「えっちゃん許してやって。裕(ゆう)、あいつ三村裕久(みむらゆうひ)って言うんだけど、僕の学生時代からの友達なんだ。この店の“夕(ゆう)”もあいつが付けてくれたんだよ。あいつ今夜はどうかしてるんだ。いつもは明るくてとってもいい奴なんだよ」

 「あの最低男が?」

 「えっちゃんもいつもはあんな事言わないじゃない?」

 「それはそうだけど…ごめんなさいマスターに気の悪い思いさせちゃって…色々あって疲れてたのかも…また来るわ。あいつのいない時間帯にね。おやすみなさい」




 「裕、今夜はどうしたんだ?女の人に…それも初対面なのにあんな事言って…いつものお前らしくないぞ。何かあったのか?」

 「いや別に…ただ、解からないけどあいつを見てたら何故かつい言ってしまったんだ」

 「でもやっぱりあれは言い過ぎだよ。彼女、村川絵美(むらかわえみ)さんって言うんだけど今夜は世話したくても子供達もいないんだ」

 「遊びに行っちゃったのか?」

 「いや。彼女、バツイチで今夜は別れた父方の法事に行っちゃったんだって。“たかが紙切れされど紙切れ”別れても父であり親戚が集まる度に赤の他人は自分だけだったといつも思い知らされるらしい」

 「別れても父親は父親だろ?」

 「それは良く解かってるんだよ。だから、行くなとも言わないし気持ち良く送り出してやってるんだけど何となく淋しいんだろ…解かるような気がするよ」


 「なんであいつと?」

 「えっちゃんと知り合ったのは三ヶ月位前かな?勤めてた会社が倒産してそれを期にこっちへ越して来たらしいんだけど…幸いな事に団地が当たり、子ども達と暮らせるって喜んでた矢先に階段から落ちて骨折入院」

 「ドジな奴!」

 「知り合いの見舞いに行ってて知り合ったんだけど、自分も大変なのに人の世話を焼いたり笑わせたり…家がこの近くで、退院してから時々子供達とも来てくれるんだ。子供達もとってもいい子達だよ。彼女、仕事探してるんだけど今日も駄目だったって言ってたし、落ち込んでる時にお前がひどい事言うから…いつもは明るくていい子なのに」

 「あの最低女が?」

 「お前もおかしいよ。まるで好きな子をいじめてる小学生みたいだ。あれ?まさかお前…惚れた?」

 「冗談止めてくれよ。なんで俺があんな奴に?俺は女に不自由はしてないぞ。不自由してたってあいつは御免だ」

 「まぁいいさ」



 私は家に帰り電話を掛けさっき会った最低男の事をぶちまけた

 その人とは、今日ハローワークに仕事を探しに行った帰りに出会った

 おばあさんと言うには失礼かな?姑になるくらいの歳の人でハローワークの入り口で座っていた

 気分が悪そうだったのでとりあえず家に連れて帰って休ませ、色々話をしているうちに気が合い歳は離れているけど友達になった

 まだ現役で仕事をしていて、“いい歳をして独身で、仕事は真面目にするけれど毎晩遊び歩いている問題児の息子”と暮らしているらしい


 「ひどい人ね」

 「そうでしょ?むかつくでしょ?」

 「うちの息子も、外で女の人にそんな事言ってないといいけど…」

 「そんなの大丈夫ですよ。あんな最低男よりひどい人なんていないと思いますよ」

 「ひっぱたかれた事もあるみたいなのよ」

 「そうなんですか?“お母さんに心配かけない様に”って、いつか私が説教してあげます。何か聞いてもらってたら楽になりました。すみませんこんな時間につまらない事言って」

 「いつでも電話して。それに家にも遊びに来てね」

 「はいじゃぁ。ありがとうございました。おやすみなさい」



 「なにが“人生を共にする人と出会うでしょう”よ!占いなんて嘘っぱち」

 携帯に八つ当たりした


つづきはこちらから
画像お借りしました。ありがとうございます。


字幕での勝手な想像で、あらすじではありません。
画像お借りしました。ありがとうございます。

なぜソンジェは身を投げたのか?


引退を決意するほど、噂や誹謗中傷に悩まされ、うつ病や不眠症を患っていたとはいえ、引き金になったのは何?

テーブルにミントキャンディーがあるということは、2022年12月31日、ECLIPSEのコンサートを観ることができず、とぼとぼ帰る橋の上で車椅子が故障し、震えていたソルと会った後の出来事だと……。

「あなたは生前のソンジェさんが最後に会った人」と言われましたよね。


思い返せば2009年7月22日、皆既日食の日、デビューして2ヶ月のECLIPSEの出演したラジオ番組「テンテンと友達」で、ソンジェがソルにかけた電話。

この番組は、ランダムにかけた電話の相手が、ゲストの事を知っているか?と言うのがコンセプトの番組だと思います。

リーダーに続き2番手のソンジェは、思い続けているソルに意図的に電話をかけます。

ソルの反応は、ソンジェの事は覚えておらず、悲観、絶望で生きるのすら嫌な様子でした。

天気が良いせいで死にたくなる人もいる。私の足を治せもしないのにこんな電話かけてこないで!

電話を投げ捨てるソルに、「今日を生きて!」とラジオから話しかけるソンジェ。


2022年12月31日夜、

5年ぶりのECLIPSEコンサートの後、一人になりたいからとホテルに向かう道すがら、橋の上で偶然見つけたソルは、車椅子が故障し寒さに震え困っていましたが、2009年にあのラジオで「今日を生きてほしい」と声かけをした悲観的なソルではなく、その言葉で救われ、明るく逞しく生きるソルだったはず。

そんなソルと再会したのに何故、ソンジェは"今日を生きなかった"のか…?


「待って……?もしかしてこの考察は違うのではないだろうか?」


4話で、車椅子のソルと同じシチュエーションでの会話。


心の声「全然変わってないな」


15年経っても、自分が心ときめかせた輝くソルの笑顔と「全然変わってないな」ではなく、

自分が変えたはずの過去が「全然変わってないな」ではないか…


ソルは、2008年9月1日、バスで寝過ごしてしまいキム・ヨンスにチュヤン貯水池で誘拐され、逃げ出すも車ではねられ池に落ち、ソンジェが助けたものの大怪我をし両足が不自由となります。

「何故助けたのか!死なせれば良かったのに!」

絶望の淵のソルを見ていられなかったソンジェは、過去に戻り、

ソルは酔っ払いの釣人ともみ合ううちに池に落ち、ソンジェに助けられる、と言う風に過去を変えた。

怪我はないか?大丈夫か?たたみ掛けるソンジェ。

ソルは怪我もなく、歩ける。

未来は変わったはず……


それなのに、15年後、橋の上で再会したソルは車椅子。

(未来は)「全然変わってないな」



雪の降りしきる橋の上で、傘を差し出すソンジェに、初めて会った雨の日のように、明るくミントキャンディーをくれたソル。

過去のあの日、バスで寝過ごしたソルを何故早く起こさなかった?

何故筆箱を落としてソルが降りるのに気付けなかった?

何故車にはねられる前に助けられなかった?

過去を変えたのに何故未来は変えられなかった?

想い続けている大切な人すら守れなかった……

ソンジェの中で後悔が膨れ上がったのでは?


そこにチャイムの音。

社長か?

引退したいと告げていた

インヒョクか?

ソンジェが引退したいと今日知った

はたまたキム・ヨンス?

後の事件とリンク


なぜソンジェが過去に戻れたと思ったか?


キーマンはお祖母さん。

お祖母さんは、タイムトラベラー説。

15話でお祖母さんが言った

「私は記憶の中を旅してる」

ここで勝手な解釈。

タイムリープ=タイムマシン等を使い時間を超える

タイムトラベル=自在に時間を旅する

お祖母さんは、2008年、事件に巻き込まれた孫の悲痛な叫びをなんとかしてやりたいが、過去を変えるにも年齢的なこともありままならない。

けれど、自在に記憶の中の時間を超えられる。

そこでその想いを、ソンジェに託したのではないか……?

託されたソンジェは、

キム・ヨンスに誘拐され、車でひき殺されそうになり、池に落ちたソルを助けるという過去ではなく、

酔った釣人に絡まれ池に落ちたソルを助けるという過去に変えた。


帰りのタクシーの中で、何故ここがわかったのか?と聞くソルに、バスで寝ているお前を見たと答えるが、ピンポイントでソンジェが助けられるようにお祖母さんが仲介役をしたのでは?

過去を変え、ソルの足はなんともなかったはずなのに、橋の上で会った現代のソルの足は治っていなかった→「全然(過去は)変わってないな」


ソルを守れてなかった…

罪悪感が膨れ上がり…発作的に…?



いや、待って……?

ソルは過去を覚えていなかったが、ソルに「この世界に存在してくれてありがとう」と言われたソンジェは、「僕も同じだ、ソル」と……

(過去を変えたのに何も変わっていない…その事を覚えてもいない…でも、生きていてくれてありがとう)


そのままこっそりと愛しいソルの姿を家まで見送り、ソルの動きに合わせて灯る廊下の明かりを見届けた。

自分のファンだと言うソルが、存在してくれてありがとうと言うソルが、自分が愛しているソルが、決して望まない結末を自ら犯すはずがない。

まさか……

キム・ヨンスによる殺人⁉



 母が引退し、今お前は俺の秘書をしている


 もちろん会社では、“お仕事モード”

 ちゃんとプライベートとは区別している

 二人きりの時は時々、“お仕事モード”を忘れて怒られる時もあるが、お前がそれを嫌がってない事は知っている




 「お母さん早く起きないと遅れるわよ。あら?もう起きてたの?」

 「だってお父さんに早く起こされたんですもの…」

 「お父さん嬉しいんでしょう?お母さんと一週間も二人で出張だもんね~」

 「仕事だよ仕事!」




 お前が秘書をやるようになってから初めての出張

 嬉しくないはずがない

 今日からはお守りのいらない出張だから…





 「ねぇ裕久?もし生まれ変わったらまた私達出会うかなぁ?」

 「必ず出逢うよ。でもその時はお前だけと出逢ってお前だけを愛したい」

 「私も…裕久だけと出逢って裕久だけを愛したい」



<裕久と絵美の場合>

 海に夕日が沈むように静かに命を終える時が来たら、お前の腕に抱かれて命を終えよう

 いや、そしたらお前は誰が守る?

 誰かの胸で泣かれるのも嫌だ!

 でもお前が先に命を終えたら俺は生きていけない…

 そうだこうしよう!

 命を終えるその日が来たら、お前を胸に抱いて看取ってやるよ

 そしたらすぐに俺を迎えに来てくれ


 お前は俺の腕の中にいる時だけ 

 “裕久”と俺の事を呼ぶ

 俺もお前を“絵美”と呼ぶのは腕に抱いているときだけだ

 だからいつも名前を呼びたいし呼ばれたい

 あっちの世界へ行ってもずっと名前を呼んで暮らそう



 私が命を終える時はしっかりと胸に抱いていてね

 そしたら裕久をこんな私から開放してあげる

 あ……やっぱり駄目!

 だってまたリセットボタンを押されるのは嫌だし、私がいなくなったら裕久…一人で生きていけないでしょ?

 だからすぐに迎えに来てあげる

 あっちの世界でもずっと胸に抱いて名前を呼んでね

 私もずっと“裕久”って呼ぶわ

 私の『初めての恋』は素直じゃないけれど、裕久の腕の中では何も怖くないしとっても幸せよ


 私達の『初めての恋』は、終わりのない恋

 二人一緒にあっちの世界へ行って神様の前で誓いましょう

 『愛してる』って


 二人の誕生石サファイアのピンキーリングが重なる

 「裕久愛してる」

 「絵美愛してるよ」

 Eternallove 



    つたない恋物語を読んでいただきありがとうございました。

 真珠、えりか
 晋、愛
 ソンジェ、由
 裕久、絵美


 長い間、長文お付き合いいただきありがとうございました。

                                         愛夢(あむ)


 画像お借りしました。ありがとうございます。

 「こら、美海(みう)。お友達のおもちゃを取っちゃ駄目だよ」

 「違うんです。うちの子がこの僕のおもちゃを取ったので、お譲ちゃんが “おもちゃとっちゃだめ”って。僕、おもちゃを取ってごめんなさいね」

 「そうだったのか…美海は優しいな」


 「はい。おもちゃどうぞ」

 「朝日(あさひ)、お姉ちゃんにありがとうは?」

 「ありがと」

 「お譲ちゃんありがとう。お名前は?」

 「もりむらみうです」

 「みうちゃんって言うの?可愛いお名前ね」

 「ルイジィがつけてくれたの」

 「美海、ルイジィって言うのは止めて!おじいさんみたいだから」

 「Luijiさんですよね?お子さんいらっしゃったんですか?」

 「僕の子供じゃないんです。兄夫婦のような人が、今日仲人をしているので」

 「じゃぁ新郎の会社の?」

 「ええ。森村社長の子供で僕が名付け親なんです」

 「私たちは新婦のKさんの方の松浦です。よろしく」

 「こちらこそ。朝日君って言うんですか?」

 「ええ。キラキラと朝日に輝く海で授かった子なので」

 「美海も、夕日の美しい海で授かった子なのでそう付けました」
 



 「Luijiさん愛さん来てくださってありがとう。美海ちゃんも朝日くんも大きくなって…由さんも遠いのに来てくださってありがとう。ソンジェさんも一緒ね…ありがとう」

 『絵美さん、娘さんのご結婚おめでとうございます。裕久さんも幸せそうですね』

 「えぇありがとう。でも裕久さんには真珠さんや晋さんみたいに子供を抱かせてあげられなかったわ…」

 「それは私も同じです…」

 『それは違うよ。僕は由が側にいてくれるだけでいい。それだけで充分幸せだよ。由の愛があれば他に望むものは何もない』

 「ソンジェ…」

 『子供は抱けなくてもとても幸せです。裕久さんもきっと僕と同じ想いだと思います。それに裕久さんにはあんなに素敵な娘さん達がいるんですから』





 食堂の椅子が一つ空き、淋しくなったと思ったのもつかの間、“産休まで働く”と共働きの二人は

 「Hさん一人分追加お願い」

 と、しょっちゅう夕食を食べに寄り椅子を追加した



 そして産休に入ってからは、二人一緒に引っ越して来て同居してしまった


 “育休が明けたら仕事に復帰したい”という願いに母は
 「私とHさんに家の事は任せなさい」
 と会長を引退してしまった




 孫が生まれ、パパ・ママは娘に取られ俺はお父さんに、母は大きいママが縮まってオオマと呼ばれている

 時と共に呼び方が変わっていくのも悪い気分ではない

 孫が喋り出したら今度はどう呼ばれるのか楽しみだ


つづきはこちらから
画像お借りしました。ありがとうございます。

 「今日、パパの誕生会をするからお洒落してホテルに来てね。私達はママとお母さんと先に行ってるから」




 「パパこっちよ。ママと私達からのプレゼント。そこの扉を開けてみて」



 扉を開けるとウエディング姿のお前がいた


 「恥かしいから嫌って言ったんだけど…」


 「裕…どうしたの?何か言いなさいよ」

 「…あぁ…(とっても綺麗だ)」

 「入籍だけだったから写真くらいあってもいいでしょ?お母さんのウエディング姿見たいかな?と思って…」

 「……(もちろん見たかったよ)」

 「と言っても、費用は全部ママが出してくれたんだけどね。私達は企画だけ」

 「パパ聞いてる?」

 「……あぁ…最高のプレゼントだ…ありがとう」



 たかが写真を撮るだけなのに胸が高鳴り緊張し…ウエディングドレスというのは不思議な力を持ったドレスだ


 言われるがまま写真を撮り終え、レストランに行くと見知らぬ男が待っていた




 「お父さん!Kさんと結婚させて下さい。お母さんの様にきっと幸せにします」

 「ちょっと待って!いったいどういう事だ?」

 「裕…そういう事。もう一つのプレゼントよ」

 「みんな知ってたのか?」

 「そういうものよ。周りから固めていって、最後に父親に許しをもらう…」

 「Kが幸せになるのならパパは何も文句はない。だけど、泣かせるような事をしたら絶対に許さない」

 「パパそれは大丈夫。パパみたいな人と結婚しようと思っていたから、一番にパパを育てたママに会ってもらって、パパを一番よく知っているお母さんからもOKをもらった」

 「お母さんなんか“パパよりかっこいいかも”なんて言ってたよ」

 「そんな事言ったのか?」

 「でも愛してるのはパパだけよ」

 「もう~やめてよ。人前で」

 「でも淋しくなるなぁ」

 「まだ私がいるからいいでしょ?でもどうせパパは、お母さんがいてくれたらそれだけでいいんでしょ?」




 「父にも花嫁姿を見せてやりたいから呼んでいい?」
 と言うので招待状を送り、喜んで出席させていただくとの返事をもらった



 初めて“夕”でお前に会った日、お前もこんな気持ちだったのだろうか?

 “父親は父親”と解かってはいてもなぜか淋しい気持ちになった


 「でも、バージンロードはパパと歩きたいから練習しておいてね」
 と言ってくれた





 別れた父親の彼には悪いが、今日俺は娘の手を取り、“花嫁の父”の気持ちを存分にかみしめた


 式は本人たちの希望で、媒酌人をつとめてくださった婿殿の会社の森村社長の挨拶と、祝辞は娘の会社の松浦社長のみで後はパーティを楽しんでもらいたいからという事になった


つづきはこちらから
画像お借りしました。ありがとうございます。

 もうすぐ家のリフォームが終わる

 俺は待ちどうしくて仕方ない

 完成したらお前と娘たちが越して来る

 俺の経験した事のない生活が始まる






 「わぁ~大変!ママ、どうして起こしてくれなかったの?」

 「あら…お母さんを起こすのはパパの役目でしょう?」

 「パパはお母さんがママと出張するのが淋しいんじゃない?」

 「だからわざと起こさなかったんでしょ?パパ?」

 「そんな事ないよ…起こしたけど起きなかっただけだよ」

 「パパの意地悪…起きるまで起こしてくれたらいいのに…」

 「お前のパパじゃないって言ってるだろ?」

 「じゃぁ…あんたって言えばいいの?」

 「いいよパパでも…早くしないと遅れるぞ」




 「いってらっしゃい。パパとちゃんとお留守番してるからお土産忘れないでね」



 子供達の影響で、あいつはお母さん、母はママ、俺はパパと呼ばれているが嫌ではない

 むしろ嬉しい響きだ

 あいつは相変わらず母の秘書をやっていて、家の事はHさんが引き受けてくれている



 今朝は、子供達の言うとおりわざと起こさなかった

 結婚してから初めての、たった二泊三日の出張だが一日たりとも離れていたくない

 眠れない夜が続きそうだ…




 お前と一緒になってから俺には秘密がどんどん増えていく

 もちろん俺しか知らないお前の秘密が…


 お前が、“愛夢”だという事も…

 『初めての恋』『愛夢の場合』『あなたへ』が三部作ではなく、ソンジェが撮ったドラマを入れると四部作、いや、『わたしに』を入れると五部作だという事も…

 『あなたへ』を書き終えてから、H.Pを更新していないという事も知っている

 つまり『わたしに』は、俺しか知らない


 お前が俺の事で一喜一憂し、やきもち焼きだという事も知ったが、俺が、お前よりももっとやきもち焼きだという事も知った



 お前が俺の腕の中でないと眠れない事も、俺を誰よりも愛してくれている事も知っている




(もうそろそろ電話してくる頃だな)



 「眠れない…ユウヒの胸枕が欲しい…」

 「ビデオにして」

 「どうして?」

 「携帯を抱いててやるから…」

 「ぅふ…携帯にもたれて眠れそう…」

 


 それからの出張はそれがお互いのお守りとなった

 眠れるかよけいに眠れなくなるかは別として…


つづきはこちらから
画像お借りしました。ありがとうございます。

 「もしもし…」

 「おはようございます…Wです。すみません朝から…夕べ絵美さんが帰って来なかったんですけど…あなたと一緒ならいいんですが…」

 「あ、すみません。夜中にWさんを起こすのも悪いと思って…彼女ならここにいます」

 「良かった…何度電話しても出ないし…心配で…彼女起きてます?」

 「いえ…まだ寝てますけど…」

 「やっぱり…すぐ起こしてもらえます?朝から打ち合わせだって言っておいたのに…」



 電話の声で目を覚ましたのか時計を見て飛び起き


 「何で起こしてくれなかったの?わぁ大変だ!キャリーは?」

 「ある訳ないだろ?ここはお前の部屋じゃない。覚えてないのか?」

 「わぁ大変!Wさんに電話して荷物持って来てもらって!」


 「聞こえましたか?すみませんが荷物を持って来てやってもらえますか?」





 「ここに置きますからね。朝から打ち合わせだって言ったでしょ…ほんとに…朝が苦手なのは解かりますけどもう少しゆとりを持てませんか…朝ご飯も食べなきゃいけないし…」

 「朝ご飯なんていらない。時間もないし…」

 「それは駄目です。ちゃんと食べないと身体が持ちませんよ」

 「だったら先に行って適当に注文しておいて。Wさん、先に食べてていいから」

 「解かりました。とにかく急いで支度してくださいね」




 「すみませんが先に行ってますので出来るだけ早く来る様に言って頂けますか?」

 「はい。こちらこそ申し訳ありませんでした」




 あの時チャイムを鳴らしていたらWさんの目をあんなに腫らさずに済んだのかも知れない


 だが、この幸せもなかったに違いない




 「大変だ」と身支度を整え
 「じゃぁ」と駆け出し
 「忘れ物」と戻って
 「サランヘ」と俺にkissを残し
 「いってきます」と出て行った
 

 俺は後を追いかけ、エレベーターの中でお返しのkissをした





 今日の打ち合わせはなぜか緊張していない

 許しを得て彼が側についてくれている



 「昨日は気が付かなかったけど、裕久さんといる愛夢さんって、『えりか』にも『愛』にも『由』にも見えるんだけど…裕久さんも『真珠』や『晋』や『ソンジェ』とダブって見えるのは僕達の気のせい?」


つづきはこちらから
画像お借りしました。ありがとうございます。