皆さんこんにちは。FGそうたです。
本日はタイトル通り、ダーインスレイヴ 6'1UL-H ブラックヴェスパインのインプレ記事となります。
イキリインプレシリーズ9本目です。いつもご愛読いただきありがとうございます。
X(旧Twitter)にて好評をいただいております本シリーズですが、改めてエリア始めて1年4か月のビギナーの戯言であることはお伝えしておきます(笑)。購入ペースが異常
つまり何が言いたいかというと、鵜呑みにしすぎないでねってことです。
今回も旧ブログからの加筆修正版になりますが、開発者の赤羽根先生ご本人からの貴重なアドバイスや、ヴァルケインスタッフ五十嵐さんに伺ったロッドの特徴を含む内容が追記されておりますので、一度お読みいただいたことがある方も改めて目を通していただければ嬉しいです。
それでは早速本題に入ります。
■基本スペック
サイズ:6.1ft (1.85m)
ルアーウエイト:0.4g~3.5g
ガイド: チタンフレーム+トルザイトリング
ライン:1.0lb〜4.0lb
テーパー:レギュラーファースト
グリップ:コルク(シェイプグリップ)
ティップ:チューブラー
継数:2
■メーカー説明(引用)
繊細なアプローチが必要とされる状況下においても赤羽根悟が貫く“攻め 掛ける”スタイル。攻めるスタイルにおいてより多くの情報を元に正確な状況判断が求められる中絶対的な感度を擁しあらゆるラインセッティングに対応して繊細なルアーアプローチを可能としたBlackVespine独自のUL-Hアクションを搭載。ML-H同様ロッドアクションを最大限引き出すためにKLガイドとATガイドのトルザイトリングを併用し、シリーズ中最もしなやかなテーパーデザインに洗練されたシャープなハードテイストの融合を実現。
■解説動画
■前提
今回はマイクロ専用機として使用しました。
ラインについてはエステル0.3号、ナイロン2lbを使用して、マイクロスプーン、マイクロプラグをひととおり試しています。
また、今回は開発者の赤羽根先生にお会いした際に、本ロッドを使いこなすための極意をお伺いしました。
以下赤羽根先生のお話です。
マイクロスプーン専用機として使いたいのであれば、ナイロンの細糸(2lbクラス)がおすすめです。ブラックヴェスパインシリーズは初期伸度のあるラインで初期掛かりを作って掛けていくことがやりやすいロッドになっています。
エステルラインで使いたいのであればリーダーを長めにとることをおすすめします。
さらに掛けやすくするコツとしては、ロッドとラインの角度を90度~120度くらいでつけること。ロッドを水面と並行にして巻く場合は、右または左に少し倒してやることで上から見た時に「く」の字型にロッド角度ができます。
そうすると、普段は脱力して巻いてきて、魚がルアーを食べた時にロッドが持っていかれるのをクッと軽く握って止めてやるだけでしっかり掛かります。
以前随筆的に書いた記事「【エリアトラウト】魚がかかってから気をつけること。【雑記】」でもお話しましたが、やはりこのロッドとラインの角度が90度~120度というのが肝になっているようです。
使用感についてご説明する前に、まずテーパーデザインについて他のロッドとの比較もあわせて触れておきます。
曲がりはこんな感じ。
ティップはかなり繊細で、ベリーのあたりからしっかりとしたハリを感じ出します。
魚がかかると全体的に綺麗に曲がりますが、ベリーからバットにかけてはかなりパワーがあり、魚とのやりとりもしやすいです。ややファースト寄りのレギュラーテーパーであることが写真からも見て取れると思います。
全体としては割とLクラス寄りのULだと思ってください。
また、誇張したイラストではありますが、テーパーデザイン、ロッドの各セクションのパワーをわかりやすく図解したものがこちらになります。少し見づらいと思うので、クリックして拡大して見てください。
左が本記事で紹介しているダーインスレイヴ6'1UL-H Black Vespine、真ん中が999.9 Meister Blue Wolf 613UL-TRZ、右がダーインスレイヴ コードグライガン6'1ULになります。
あくまで私個人の感覚で図にしたものではありますが、ブルーウルフよりティップの繊細さとベリー~バットのパワーがより両極端になったイメージと捉えていただくと、わかりやすいかなと思います。
・ブルーウルフ613UL-TRZはマルチライン対応ではあるがフロロカーボンラインの使用を前提として、乗せ掛けいける設計になっている
・ダーインスレイヴ6'1UL-H Black Vespineさらに伸びるナイロンラインの使用を前提としてより掛けに特化している
という設計思想まで知った上で図をご覧いただくと、より納得できるかなと思います。
本記事の最後に、ただいま比較に使用した999.9 Meister Blue Wolf 613UL-TRZ、ダーインスレイヴ コードグライガン6'1ULのインプレ記事についてもリンクを掲載していますので、よろしければそちらもご覧ください。
※メーカー説明ではマルチライン対応となっていますが、あくまでナイロン2lbがオススメ、と赤羽根先生ご本人から伺っております。
また、ヴァルケインスタッフ五十嵐さんより、マイクロ専用機としての使用感について、以下のように伺っています。
コードグライガン6'1ULのほうが、全体的にパワーは弱め。6'1UL-H ブラックヴェスパインは、赤羽根自身がやりやすいように作っているロッドなので、体格や釣り方のクセが赤羽根に近い人にとっては使いやすいと思います。対して、コードグライガン6'1ULは、誰が使っても使いやすいような、まろやかな味付けになっているかと思います。
■使用感
まず目を引くのが、圧倒的感度。
前提のセクションでもお話しましたが、非常に繊細なティップで、マイクロスプーンの泳ぐ波動すら手元に伝えるほどの感度があります。魚とのファイト中も、魚がどちらに首を振った 等の情報が手元に伝わり、鮮明に水中映像がイメージできるレベルです。
「ダーインスレイヴシリーズの中でも感度はトップクラスと言っても過言ではないと思う」と赤羽根先生も仰っておりました。
取れるアタリと取れないアタリを瞬時に判断して積極的に掛けていく、赤羽根先生らしさを感じさせるモデルです。
そして、巻きアワセも可能とはしていますが、真価を発揮するのはやはりロッドワークでしっかりとアワセに行くシチュエーションです。
具体的には、高速にひったくるようなバイトに対して、生じた初期掛かりをロッドで絞り込むようにしてスイープに(掃くように)アワセを入れていくようなシチュエーションなんかが挙げられます。
こういう時、エステルで乗せようとすると上手く掛からないんですよね…。
エステルとナイロンの両方を使ったと申し上げましたが、それを実現するにはやはり高速ショートバイトに対しても柔軟に初期掛かりを作ってくれるナイロンの2lbがオススメです。
しかし、もちろん、エステルラインの使用もナシではありません。夏場のやる気のないバイトなどに対して糸の硬さで初期掛かりを良くして獲りに行く場合や、マイクロプラグを使用する場合なんかはエステルに軍配があがるように思います。
ティップの繊細さゆえに、シャインライドナノ等のボトムプラグをデジ巻きやシェイキングでモジモジと動かしてナチュラルにアピールして食わせに持って行くという芸当も得意ですよ。
その場合は、リーダーを少し長めに(60cm程度)とってやることがオススメです(赤羽根先生談)。
ただし、そういった「ロッドワークでしっかりとアワセに行くための設計」というロッドの特性を理解していないと、うまく掛からないうえにバラしやすいと苦悩することになります。私も本ロッドと仲良くなるまでには結構な時間を要しました…。
■総括
ロッドの特性を理解すれば、唯一無二の武器となる!
感度、各セクションのパワーバランスは本当に唯一無二だと思います。
解説動画でも語られていますが、他のブラックヴェスパインシリーズと比較して、繊細なティップがしっかりと入り魚がルアーを保持する間も十分にあります。その間とナイロンラインの伸びを利用して、ベリーからバットのパワーを伝えて深いフッキングに至らしめる。こんな感じの釣り方が理想的です(伝われ)。
仲良くなるまでに時間こそかかりましたが、今となっては手放せない存在です。
また、前提のセクションで申し上げましたが、全体的には他社のLクラスに近いパワーがあるため、メインロッドとして使っている方もしばしば見かけます。
L-H以上は魚がルアーを保持する間があまりなくて使いこなせなかったという話もよく聞きますが、このUL-Hはある程度万人に扱いやすい設計になっていると思います。そのため、ブラックヴェスパインシリーズを揃えるまではいかないまでも、この1本だけは気に入って起用している方が多いように見受けられます(私もその一人)。
赤羽根先生は魚がルアーを咥える寸前から体が動き出すレベルで特殊な訓練を受けてるからね、仕方ないね
いかがでしたでしょうか?助けてくれるような優しいロッドではないですが、これから掛ける釣りを極めていきたい方にはまずオススメの1本となっております。
最後に、今回比較に使用したロッド2本のインプレ記事もすでにUPしておりますので、こちらにリンクを記載しておきます。
【インプレ】初心者がイキってハイエンドロッド使ってみた⑤ 【ダーインスレイヴ コードグライガン 6'1UL】
【インプレ】初心者がイキってハイエンドロッド使ってみた⑦ 【999.9 Meister ブルーウルフ613UL-TRZ】
それではまた次回記事でお会いしましょう!