(弥彦神社①から続く)
かつての越後国の一之宮とされた弥彦神社。
現在の新潟県西蒲原郡弥彦村にある古社が創建されたのは、今から2400年以上を遡った神話の時代とされています。
この地域一帯が「越の国」と呼ばれていた古代。
地域の開拓と産業発展に貢献した天香山命(天照大神の孫)を弥彦山に祀ったのが、弥彦神社の起源とされています。
その後、越の国が越前、越中、越後、加賀、能登などに分割されると、その一つである越後国の一之宮として多くの人々の信仰を集めました。
御神威ある神社としての評判は遠い京都や関東まで聞こえ、各時代の朝廷や幕府から手厚い保護を受け続けてきました。
一の鳥居を潜ってすぐ、小川に架かった橋の上から見えるのは、
少し離れた所に架けられた赤塗りの橋「御神橋 玉ノ橋」。
神様だけが渡る事を許される橋で、以前は拝殿の前にあったそうです。
我々は触れる事すら許されませんが、遠くから眺めるだけでも御利益があるとされるパワースポットです。
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本殿へと向かう前には、いつも通り、手水舎にて両手を清めます。
最近はマスクをする人も減ってきた事だし、そろそろ手だけでなく、口もゆすいで清めても良いのかもしれません。
そう思っても、なかなか実行に移せないんですけどね。
しっかり手を清めてから参道を進み、二の鳥居へ。
人間の俗世と神様のいる神域を隔てる役割のある鳥居は、くぐる事で汚れを祓う効果があるとされていますが、この弥彦神社では二の鳥居が一番お祓いの力が強いそうです。
この先は、いよいよ神様の住処。
こちらの随身門は、昭和15年に「紀元2600年」を祝って造営されたもの。
初代天皇である神武天皇が即位した年から2600年の節目を祝い、その年は様々な記念行事や記念事業が行われ、この門もその一つ。
ここの狛犬は、背筋をピーンと伸ばして胸を張っているタイプ。
随身門を抜けると、
御神体である弥彦山を背景にして、厳かな雰囲気を漂わせる拝殿が建っています。
現在の拝殿および本殿は、元々の社殿が明治時代の火災で焼失してしまった後、大正時代に再建されたものです。
祀られている御祭神である天香山命は、この地を開拓した神様で、産業や農業・漁業などを司る神様。
産業の発展や仕事運の向上に加え、勝負運にも御利益があるとされています。
この日は、私と同じ新幹線で埼玉から来て、ここまで同じルートを辿ってきた浦和レッズサポの姿も数多く見られましたが、やはりアウェーの地の神社でも勝利祈願したのでしょうか。
ちなみに、多くの神社は参拝する時に「二礼・二拍手・一礼」ですが、こちらは「二礼・四拍手・一礼」するのが正しい作法らしいです。
出雲大社などと同じですね。
前もって知っておくと、ちょっと他の人との違いを見せられて誇らしい気分になります(笑)。
拝殿の奥に見える弥彦山は、ほぼ東京スカイツリーと同じくらいの高さ。
ケーブルカーに乗り、少し山登りをすれば奥宮があります。
当然、私も…行きません(笑)。
里宮専門なので。
(弥彦神社③に続く)