「霊性と物質世界を統合する」に役立つエクササイズ「今ここ、目の前の事に応答する」

以下は、書籍「マウントフジフラワーエッセンスとエネルギーの世界―花の "Ｂｅｉｎｇ"―」の「霊性と物質世界を統合する」の説明の最初の部分。

喜びを持って毎日を過ごしたい気持が、スピリチュアリティの探求へと向かわせたのに、気がついたら、霊的世界への極端なこだわりが、三次元世界で生きて行く事を不自由にしていませんか。
スピリチュアルな事と現実生活が分断されて、かえって生きづらくなってはいないでしょうか。
現実的な事をレベルが低いと思ったり、神秘的な体験や力にとらわれたり、本に書いてあるような「選ばれた人」にならなければと自分を強いたり。
あるいは、「ありのままの自分でいなくちゃ」と、かえって緊張したり･･･。
私達は、精神世界の中でも、現実生活と同じく、不思議なところで悪戦苦闘し、努力してしまいます。
そんな時、このボトルは「問題のポイントは何？」と、問いかけます。

あえて分けるなら、霊性が天上界、物質世界が地上界。

天があり、地があり、その間に、私達は生きています。

その雛型は、私達自身の内にもあります。

チャクラでいうなら、私達の７つのメインチャクラの上位３つ、頭頂、眉間、喉のチャクラが天の領域、下位３つ、みぞおち、お臍の下（仙骨）、尾骨（会陰）のチャクラが地の領域。

それら上下３つの中心にあるのが、ハートのチャクラです

天だけではない、地だけではない、天とも地とも出会っているハート。

あるいは、天でもない、地でもない、それら外側との対比を超えているハート、とも言えるでしょうか。

ハートは、「霊性と物質世界を統合する」座として、私達自身の可能性を示してくれています。

なので、ハートに働きかける事が、天と地に橋を架ける、あるいは、天や地といった対象の背後への入り口となるのですね

また、天を聖域、地を世間と見るなら、「霊性と物質世界を統合する」のには、「里の修行」ボトルとしての姿が現れてきます。

世間に留まりながら、霊性を見い出し、現実へと落とし込む事

それは、世間と霊性といった、対象へのフォーカスから退く事へと誘ってもくれます。

今回は、ダイレクトなハートへのワークとは少し異なった切り口から、エクササイズをご紹介しましょう。

「南泉斬猫」という、禅の有名な公案をご存知でしょうか？

１匹の猫を奪い合う事をきっかけに、猫の仏性の有無について言い争っていた僧達に、禅マスターの南泉が「どのように会得したか言えたらこの猫は斬らない。言えなかったら斬る」と言い、誰も答えられなかったため、猫は切られてしまいました。

夕方、外出先から帰ってきた愛弟子の趙州に「もし、その場にお前がいたら、何と答えるか？」と聞いたところ、趙州は履を脱ぎ、自分の頭の上に載せて出て行きました

南泉は、「もしお前があの場にいたなら、猫を救えたのに」と言ったのだとか。

比叡山の聖域に１２年間籠る特殊な修行をされたお坊さんの坐禅の会で、この公案に「あなたなら、何と答えるか」と質問され、「目の前の猫を助けます」と即答したら、「それでいい！」との事。

この方は一休さんで有名な禅寺の大徳寺に留学もされていたのですが、公案には数学のような正しい答はなく、過去に別の公案でＯＫだったからと似た答を持っていっても、却下されるのだとか。

エネルギーの領域というのでしょうか、言葉を超えた、深いところから感得されるものが大きいのかもしれません。

微細エネルギー解剖学的には、猫、仏性の有無といった分類は、上位のエネルギーボディー（サトルボディー）の領域（という言い方しか出来ないですが）では、質問自体が成り立たなくなります。

禅の事はよく分かりませんが、古の時代より、聖者達は、目の前の相手に合わせて語るとも言われており、ＡさんとＢさんに真逆の答を言う事も少なくないので、もしかしたら、同じ応答でも、OKもあれば却下もあるのかもしれません。

いずれにしても、私の応答は、学者さん的な目線からはド素人かもしれませんが、「霊性と物質世界を統合する」の作用を表現しているエピソードだと言えるでしょうか。

目の前で猫が斬られようとしていたら、公案を思考するのではなく、猫を助けるといった、考えを起こす間もなく身体が動く、自然発生的な行為の応答

私達が、突然、自他の命に関わるような緊急事態に遭遇した時、アタマによる思考や対象との分断がストップし、高位のエネルギーボディー（サトルボディー）であるスピリチュアル体（思考や感情に巻き込まれない覚醒、解脱、内的宇宙と関わる領域）が活性化し、思考より速く自発的な行動が起こる事があります。

「霊性と物質世界を統合する」は、日常の中で、目の前で起こっている現実に全面的に応答する事を通して、そういった領域へのドアをノックしてくれるボトルでもあります。

アタマや概念の世界に入ってしまうと、気づかぬうちに、シンプルな本筋から、遥か遠くに行ってしまう事も。

「霊性と物質世界を統合する」は、今ここの、目の前に開かれている現実に、ストン！と、引き戻してくれるのですね

「霊性と物質世界を統合する」を飲むかスプレーした後、目の前の事に、アタマからではなく、身体に寄り添ってみましょう。

思考が起こる前に、瞬間瞬間に身体がしたがっている事を、ただ単に、行い、流していきます。

例えば、お腹が空いたら食べ、掃除と閃いたらすぐ掃除し、窓を開けたくなったら開け、伸びをしたくなったら伸びをして、歌いたくなったら歌う･･･といったふうに。

忙しいから喉が渇いていても水を飲まない、トイレに行きたくても後回しにする等、身体がしたがっている事を、アタマで我慢しないのですね。

こう書くと、今、身体は何をしたいのだろう･･･と、余計にアタマで考えてしまい、固まって動けなくなる人もいるかもしれません。

なので、５分程度の短い時間を設定して、その間だけ、身体に寄り添ってみて下さい。

ただ、身体がしたがっている事をして、それがどんどん流れていくのを許します。

５分間、自分は出来ただろうかと、いちいち考えたり、評価する事も不要です。

とりあえず、やるだけ。

続けているうちに、今迄とは異なった不思議な感覚、思考の鎮まりや沈黙、流れの背後にあるスペースへの気づきがやってくるかもしれません。

このエクササイズは、小さな子供、子猫や子犬達が、泣いたと思ったら笑い、遊んでいると思ったら寝落ちし、喧嘩していると思ったらじゃれ合っているのとも似ています

彼等は、大人な人間達の、禅マスターのような存在です。