地上波デジタル 米、日本より2年早く
米国の地上波テレビ放送が日本より2年早い2009年初頭にアナログからデジタルへ移行完了することが確実となった。議会がアナログ放送の終了時期を定めた法案を可決したためだ。アナログ終了で空く周波数は競売にかけられ新しい無線サービスに利用される見通しで、マイクロソフトなどIT(情報技術)大手が関心を示している。
米議会の上下両院は11月下旬までにデジタル放送への移行法案を可決した。上院の法案は09年4月、下院の法案は同年1月にデジタル放送へ完全に切り替える内容。近く両院協議会を開き法案内容を調整したうえでブッシュ大統領の署名を得る。(2005.12.5/日本経済新聞)
米行動ターゲティング広告大手、日本参入
インターネットユーザーの行動履歴を解析して、個人の好みに合ったネット広告を配信する「行動ターゲティング広告」大手の米レベニュー・サイエンスが日本に参入する。博報堂DY系と組み、来春にも本格的な広告配信を始める。行動ターゲティングは米国で需要が拡大しており、日本でも市場を開拓する。
博報堂DYメディアパートナーズなどが出資し、大証ヘラクレスに上場するネット広告会社、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)と日本での独占販売契約を結んだ。DACが日本のニュースサイトやポータル(玄関)サイトに採用を働きかける。(2005.12.5/日本経済新聞)
スカイプ、動画対応ソフト提供・PC「テレビ電話」可能に
インターネット電話ソフトのスカイプ・テクノロジーズ(ルクセンブルク)は、動画の送受信にも対応した新ソフトの無償提供を始めた。パソコンを使い「テレビ電話」の機能が無料で使えるようになる。同様のサービスはあるが、世界で6000万人以上が利用するとされるスカイプの参入で普及に弾みがつきそうだ。
動画に対応した新ソフト「スカイプ2・0」は同社のホームページから無料で取り込める。別途パソコン用のカメラを取り付ける必要があるが、通話時に双方の映像をパソコン画面に表示しながら話ができる。新ソフトは操作を簡素化したり、電話の呼び出し音の変更を可能にするなどの改良も加えた。
同種の動画対応サービスは、ポータル(玄関)サイト最大手の米ヤフーなどが、メッセージをリアルタイムで交換する簡易メールの付加機能として提供している。(2005.12.5/日本経済新聞)
遅々として進まぬ米政府のIPv6移行計画
米国時間6月29日に、政府と業界関係者が政府改革委員会に出席し、政府全体でのIPv6への移行に関する説明を行った。議会でこの問題が取り上げられたのは今回が初めてだ。
128ビットのアドレス空間を持つIPv6では、利用可能なIPアドレスの数が指数関数的に増加することから、PCをはじめとして、家電機器など各種のデバイスにもIPアドレスを割り当てることが可能になる。米国では現在ほとんどのコンピュータで、IPv4が動作している。IPv6では、データのルーティングやサービスとセキュリティの面で向上が見込まれている。
米政府説明責任局(Government Accountability Office:GAO)は、5月に公表した報告書の中で、「各種の政府機能がIPv6対応アプリケーションからメリットを享受できる可能性がある」と示唆し、具体的な例として、無線による移動検知センサーの関連するアプリケーションや緊急事態への対応に役立つようなものを挙げていた。
「われわれ全員が最高の国家安全保障システムを望んでいると私は考えている。そうしたシステムのなかには、互いがインテリジェントに接続し合うカメラ、センサー、第一発見通報システムなどが含まれる」と、同委員会を率いるTom Davis下院議員(バージニア州選出、共和党)は述べている。
「政府はこの機会を真剣に捉えていない」と言うのはHenry Waxman下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)だ。「われわれには2つの選択肢がある。つまり、30年前と同じくインターネット開発をリードするか、それともこの進化が通り過ぎるのを待って、後からキャッチアップを図るかだ」(Waxman)
GAOの報告書によると、実際には政府のコンピュータの多くで、すでにIPv6対応のソフトウェアが動作しており、それがセキュリティ上のリスクになっているという。
「アクセス権限を持たないユーザーに、IPv4のパケットに隠された“ゴースト”のIPv6アドレスを使うソフトウェアの利用を許せば、システムにとって重大なセキュリティ上の脅威となるが、この可能性をすべてのITマネージャが意識しているわけではない」と、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)のVerioでエンジニアリング・オーペレーション担当バイスプレジデントを務めるStan Barberは証言した。
29日に証言を行ったGAOの関係者らは、政府の各機関に対し、新ネットワークへの移行に先立って計画を立て、移行の過程で生じる可能性のあるセキュリティ上のリスクについて大きなものを特定しておくように求めた。GAOの報告書によると、あわせて22ある省庁のうち、保有する機器がIPv6対応かどうかを確認済みのところは4つだけで、移行に関するビジネス上のメリットや、それにかかる費用の見積もりを済ませているところは1つもなかったという。
「政府の移行計画はゆっくりとしか進んでいない」と、GAOのIT管理問題担当ディレクターで、同報告書の著者の1人であるDavid Pownerは語った。 (2005.7.1/Cnet)
近そうで遠い「通信と放送の融合」の夜明け
ライブドアにできないことは、楽天でも無理
10月初旬より物議を醸し出していたTBSと楽天は11月30日午前、それぞれ取締役会、臨時株主総会を開いて資本・業務提携に関する協議を開始することを決定し、午後には合意書に署名した。その内容は、TBSと楽天は資本・業務提携の形態を模索し、同時に楽天は提案した「共同持株会社による経営統合」を取り下げ、保有するTBS株式を外部に信託するというもので、当初楽天が示した内容とは大幅に異なるものとなった(関連記事 )。
なんだかどこかで聞いたことのあるようなオチだなぁ、と思われた方も多かったに違いない。そう、ニッポン放送の株式取得によるフジテレビとライブドアの騒動と、多くの点で共通点を持つ結末だからだ。もちろん、買収を仕掛けたライブドアと楽天の両当事者の立場からは、これはきっかけでしかなく、結論ではないという主張がなされるだろう。しかしながら、AOLによるTime Warner買収のようなエポックメイキングな出来事にならなかったという点では、これらのネット系企業による試みは水泡に帰したといっていいのではないか。
その根本的な原因として、実質的な株式公開買い付け(TOB)という心情的な反発を除いても、テレビ局側にとってはネット系企業の持つ事業モデルやアセット(資産)が必ずしも魅力的に映らなかったということがあるだろう。それは、現状の楽天やライブドアのアセットがテレビ局のそれとあまりに隔たりがあるために魅力的には見えなかったということもいえるだろうし、更にはネットと放送との組み合わせによって現状の何倍にも魅力が高まるという相互補完、あるいは一種の化学反応が起こせるとはとても思えなかったということに違いない。
その点では、ライブドアであろうと、楽天であろうと、テレビ局側からしてみると同じようなものだ。ライブドアが放送通信融合のウルトラCを提案できないのであれば、いかにプロ野球オーナー会議を手玉に取り野球を巡る話題に関しては競り勝った三木谷氏が率いる楽天であろうと、この騒動においては持ち物にそれほどの差がないこともあって、堀江氏と同じような仕打ちを受けざるを得ない。
政府もビジョンに欠ける放送通信融合
その点では、放送と通信を管轄する政府・総務省とて同じだ。
総務省では、放送通信の融合について前向きな姿勢を持つ竹中平蔵氏が総務大臣に就任したということもあって、これまで以上に融合というトピックを取り上げていくと聞く。具体的には、
- インフラレベルでの融合=光ファイバを用いた地上デジタル放送のIPマルチキャスト配信を2008年までに実現
- 新たなハードウェアによる本格的な放送と通信の統合サービスの実現
- ワンセグ放送(携帯電話端末への地上波デジタル放送受信機能の搭載とその視聴時におけるインタラクティブサービスの提供)
- サーバー型放送(ハードディスクとインターネット接続機能を備えた放送受信装置の開発とその活用に必要なメタデータの仕様決定と提供)
という2点を前面に出して、デジタル放送とブロードバンドの大国としての日本の更なる優位性を主張しようとしている。とはいえ、これらを客観的に眺めると、どうも放送事業者を半ば中心に据え、得られるメリットが偏った議論になっているという印象を免れない。
1に関しては、すでにスカイパーフェクTV!子会社のオプティキャストが提供している光ファイバを使った放送サービスの場合、実質的にはケーブル事業者と同様の放送標準技術(QAMプロトコル)を用いているため、放送事業者にとって受け入れやすい仕様となっていた。これに比べるとフルにインターネット標準を採用するという点で「通信寄り」になっているようには見える。多分に、電通が主導している放送局連合でのインターネット配信事業もこの延長上にあるのではないか。
しかし、この議論では依然として放送免許を持つ既存地上波テレビ事業者の活動範囲を、活動内容を変えることなく拡大する後押しとなっているに過ぎない。IPマルチキャストという特定の設備を必要とする技術を前提とし、現在の免許許可範囲のみで再送信を行うという限定を付与している点で、実質的には「放送による通信インフラの活用」という域を出ていないという指摘ができるだろう。
もちろん、放送のユニバーサルサービス性のよりいっそうの拡充という点では、現在も民放局が十分に整備されていない県や、再送信アンテナでゴーストが多く現れる映像しか見えない地域が多いことを考えると、IPマルチキャストであろうとなかろうと、光ファイバの活用を積極的に打ち出したことは画期的ではある。
とはいえ、2の新たなハードウェアによる本格的な融合サービスの提供ということも含めて、放送局の特権を温存し、その活動領域を光ファイバ配信と活用可能なハードウェアの拡大(だが、B-CASカード標準の採用による利用可能機器の限定というこれまでにない視聴条件の付加により、地上デジタルは放送事業者にとってより視聴者限定や管理が進むのだが・・・)が進行したとしても、それは現状の放送番組に若干のプラスアルファを付与しただけのものでしかない。要するに総務省筋の視点からは放送局を核とした「融合」の議論しかなされておらず、果たしてそれが本当に「融合」サービスのあり方として望ましいのかどうかという点で十分な議論が尽くされているとは言い難い。
具体的な融合「最終形」の提示が必須
総務省がすでに放送局を中心にしたインフラ・ハードレベルでの「融合」イメージを描き、それを総務省に近い放送事業者が織り込み済みのシナリオとして考えているとき、インターネットプレイヤーが関与できる余地は当然のことながら少ない。番組視聴によるマイル供与などの付加サービスの提供は、必ずしも経営統合が必要でないことは直感的にわかるし、そもそもそのようなサービスを(放送局であろうと、インターネット事業者であろうと)特定事業者が提供したところで効果的かどうかは怪しい。
インフラレベルでの統合的な放送と通信の同時提供は前述したとおり、どのような標準技術を用いようと望ましいことではある。しかし、インフラレベルでの統合は最初の一歩であり、放送通信サービスの本格的な統合の「最終形」が仮にあるとしたら、そこにはまだまだ距離があることは明らかであろう。
多分にインフラ・ハードレベルでの融合ではなく、「統合」が進行した後にプラットフォームとコンテンツのレベルでの融合がなされるべきであり、それをもって放送通信の統合は「融合」と呼んでも差し支えのないものになるに違いない。
プラットフォームの融合とは、放送においては視聴者別管理が決済やDRMレベルで実施され、広告が視聴者の属性別に最適に提示され、通信においては現在放映中の番組へのリンクが時系列的に変化していくことなどが考えられるであろう。そして、最終的にはマルチストーリーやインタラクティブな進行を取り込んだコンテンツレベルでのサービス提供が、放送や通信といった提供者に限らずなされるに違いない。このレベルを持って最終形とするのが望ましいのではないか。
では、これらの議論がなされているかというと、暗黙のうちに共有されているようで、おのおのが考えている「最終形」の内容はかなり多岐にわたっており、そのレベルは限りなく異なっている。
インターネット事業者の想定する自らの価値は、プラットフォームレベルでの各種スキルの提供であろう。これについては明らかに放送局などのプレイヤーの実力を凌駕するものではあるが、そもそも放送プレイヤーの多くはそこまでの融合イメージは現実感をもっては抱いていないのが現実ではないか。そこで、議論が果てしなくすれ違う結果になっているのではないかと思う。
TBSの井上社長が会見に際して不安を隠しきれないまま臨んだのに対して、楽天の三木谷社長が「失敗ではない」と語るのは、どう見ても前向きなアライアンスの発表とは言い難い。そもそも、「融合」を目指した経営統合というイメージ自体が、知識ではなく現実感を持って共有されていないプレイヤー同士にとって「言うには簡単だが、難しい」のは当然だろう。
まずは、何をして「融合」とするのかという完成形のイメージの書き込みと共有をしてみる努力が、今回の当事者だけではなく、政府行政も含めたより多くのプレイヤーによってなされるべきではないだろうか。 (205.12.2/Cnet)
NTT東 フォーマとTV電話 フレッツフォン新サービス
NTT東日本は、通話料が格安のIP(インターネット・プロトコル)電話と、NTTドコモの第三世代携帯電話「FOMA(フォーマ)」との間のテレビ電話サービスを開始した。
光ファイバー回線を用いたIP電話「ひかり電話」の専用端末「フレッツフォンVP1000」と携帯電話でテレビ電話通話が可能になる。
フォーマへのテレビ電話通信料は、一分当たり三十一・五円。フォーマからのフレッツフォンへのテレビ電話通信料は、契約プランで異なる。
NTT東日本は、これによりフレッツフォンの販売増を目指す。ボーダフォンなど他の携帯電話とのテレビ電話接続も要望に応じて検討するという。(2005.12.2/Cnet)
米スタンフォード大、グーグル株売却で400億円超す収入
米スタンフォード大学(カリフォルニア州)が保有する米グーグル株の売却で巨額の収入を得ていたことが明らかになった。米メディアによると金額は3億3600万ドル(400億円超)。研究・開発成果を事業化に結びつける米大学の巧みさを改めて示した。
グーグルが使うインターネット検索技術は2人の創業者がスタンフォード大に在学中に開発した。大学側はこの技術に関する特許を持ち、グーグルに使用を認める見返りに、180万株を取得していたという。
同大は昨年の株式上場時に一部を売却。今年に入って追加放出し、計3億3600万ドルを手にした。その後もグーグル株は上昇を続けており、現在も全株保有し続けていたと仮定すると資産価値は7億5000万ドルに達する。(2005.12.2/日本経済新聞)
ソースネクスト、ファーミングにも対応した「ウイルスセキュリティ2006」
ソースネクスト(東京・港)は1日、ウイルス対策ソフトの新版「ウイルスセキュリティ2006」を発表した。一般ユーザー情報セキュリティーリスクが増すなか、ウイルス、フィッシング、迷惑メールなどの対策のほか、新たに「ファーミング」と呼ばれる詐欺手法にも対応した。
ファーミングはパソコンの設定ファイルを書き換えることで、任意のURLをウェブブラウザーに入力しても、別のサイトへ飛んでしまう詐欺手法。偽サイトが本物そっくりのサイトの場合、IDやパスワードなどの個人情報を盗まれる。
12月16日に発売し、価格は1980円から。有効期間は1年。(2005.12.1/日本経済新聞)
がん診断をDNAチップで、東レが感度高め量産
東レは遺伝子解析器具の「DNA(デオキシリボ核酸)チップ」事業に参入、がんなどの病気診断用を狙った製品を来年4月から売り出す。遺伝子の検出感度が従来品より100倍以上高まるうえ、低コストで量産できる独自の技術を活用する。キヤノンなども診断用チップ市場を狙っており、研究用として使われていたDNAチップが病気診断用として広がるきっかけになりそうだ。
東レは遺伝子解析を手掛けるバイオベンチャーのDNAチップ研究所と組んで、新型のチップを製品化。大学などが使う研究用として「東レ方式」を広く市場に浸透させながら、2010年には1000億円市場になると予想されている病気診断用チップでの業界標準を目指す。(2005.12.2/日本経済新聞)
NECエレ、手ブレ補正対応の携帯電話用500万画素カメラモジュールを開発
センサーには最大画素数が551万画素のCMOSを採用し、画像処理用LSI、レンズ、オートフォーカス機構、シャッター、フラッシュメモリなどのハードと制御するソフトを1つにまとめモジュール(一体)化した。モジュールは最適な状態で稼動するよう調整し携帯電話端末メーカーに提供する。また、モジュール化に加え「フラッシュ制御」「ノイズ補正」「画像拡大処理機」「画像回転処理」「JPEG圧縮処理機能」「手ブレ補正機能(オプション対応)」などの高画質撮影に必要となる機能も装備した。
新型カメラモジュールを携帯電話端末メーカーが利用すれば、個別で部品を調達する手間が省けるため、カメラ付き携帯電話の開発期間が従来の半分となる4か月に短縮できるという。
同社では、携帯電話用カメラの必要な部品、技術を一体化し、動作検証を含めた形でメーカーに提供する「システム技術プラットフォーム」と呼ぶ事業に力を入れており、そのビジネス強化の一環として高画質のカメラモジュールを投入することにした。(2005.12.2/Cnet)