Bチームから這い上がるということ | fanaticoのブログ

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元少年団コーチで今は息子の育成、その他個人的に子供達の育成をしています。育成の根幹を変えて本当に上手い選手を育成していきたいと考えてます。そして育成に携わる親御さん達の支えになりたいと思って書いているブログになります。

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親は自分の子供を応援するものです。

その子供がAチームなのかBチームなのかは

親としてもモチベーションを左右されますよね。

 

何故左右されるのか。

まずは試合数ですよね。

公式戦にはAチームしか出れません。

大差がついていればBチームにもチャンスはありますが、

そうじゃなければ公式戦には出れません。

そういう意味で観戦に行っても我が子の勇姿が

見れないとなればモチベーションは下がりますよね。

 

そう考えるとやはり我が子には頑張ってAチームになって欲しい。

どうすればAチームになれるのか。

それを真剣に考えたいと思う。

 

まずAチームとの差は何なのかをはっきり理解することが

大事である。

但し、そこには見えない部分がある。

平日親たちが見れない練習の時間があるのです。

ここでどれだけのパフォーマンスを出しているか。

これはAチームになるためには非常に重要。

そしてもう一つは土日の練習試合でのパフォーマンス。

これは親が見れるので指摘しやすい部分ですね。

 

こういうパフォーマンスも大事ではありますが、

それ以上に先日AチームとBチームが分かれて

2つの公式戦を戦った際に

Bチームの公式戦を見に行ける時間だったので

見に行ってみたのだが、

ここでAチームとBチームの大きな差を感じた。

それは何か・・・。

 

それは「魂」。

Bチームの中でもAチームのベンチ入りできるレベルの子達も

数人混ざっていましたが、下手したらCチームという子もミックスです。

そういう中で見えた「魂」の差。

 

「魂」なんてかっこつけて言ってますが要するに「気持ち」。

Bチームとして単独で出ている公式大会。

相手はクラブチームや部活が混ざっている大会で

非常に難しいし、大きなタイトルの大会。

この大会で目立つことはAチーム入りの大きな足掛かりに

なるというのは少し考えれば分かること。

 

そしてそこで僕が見ていて、「あの子は気持ちが入っているなあ」

と思った子達2人がAチームに入ってきた。

今はスタメンで出ることもある。

1人はスタメン、フル出場をしている。

その子は以前もAチームで使われたことがあったが、

気持ちが弱いイメージがあり、案の定Bチームに

戻されていた。

でもほんの数か月の間に気持ちが強くなっていた。

もう一人は中学生にありがちな出来事で部活停止や

Bチーム入りになってしまった子。

1年半もAチームから離れていた。

でも戻ってきた。

スタメンで出てディフェンスラインなのに得点までした。

 

この二人はBチームの中でも際立って気持ちを持っていた。

体は小さいのに気持ちがあるプレイをしていた。

 

それに対してBチームの他の子達・・・。

気持ちがない。俺が勝たせる、俺が目立つ、俺が何とかする。

そんな気持ちがない。

俺が全員抜いて、俺が全部パス受けて、俺が全部相手を止めてやる。

そんな気持ちがBチームにはあるべきだと思う。

Bチームだからこそなんです。

Aを目指すとかじゃない。

Bチームに居る時点でAチームの選考から漏れてるんです。

その時点で指導者が見てくれる機会は減る。

こうなるとがむしゃらにBチームで自分の全てを出して

目立つ必要があると僕は思います。

その気持ちがAチームへの道を開きます。

 

ではこの気持ちを持つことが次にどうつながるのか。

目立とうとしてミスが目立ってしまっては本末転倒ですよね?

ということはどういうことでしょうか?

自分がミスしやすいシーン、自分が不得意なプレイ、

こういうものを考えて、そこを重点的に練習することになります。

そうすることでミスが減ります。

その間もずっと練習や試合で気持ちを出して頑張ります。

指導者が見ていればその選手がミスしやすいプレイも

見えてきます。そこが選手と指導者が一致していたら

その部分のミスが減ってくると指導者としては

「練習して良くなってるなあ。克服しているなあ」という風になります。

「上手くなりたいって気持ちがある選手だなあ」という風にもなります。

結果、ついつい指導者としてはその子に注目し始めます。

そしてどこかの試合でミスが少なく終わればAチームへ

推薦してみようかなとなります。

ここで初めてAチームの扉が開かれるのです。

 

Aチームに行ったら気持ちは今までの倍くらいでやるべきです。

ミスを恐れず、失敗しても良いじゃないか!

元々Bチームから上がってきたんだから失うものなんて無い!

そういう気持ちでやるべきです。

またBチームに戻されたとしてもAチームに推薦された

経緯があれば必ずまたチャンスはもらえます。

 

Aチームに上がった後のことも準備できたらしておきたいですね。

Aチームが試合をやっている時に自分が出ないだろうと思って、

見ていない子や自分がAチームに居ることを想像せずに見ている子が

多いですが、Aチームになりたいなら絶対に自分がそこに居たらと

思いながら試合を見るべきです。

 

この辺りで親が協力できる部分が出てきます。

Aチームの試合には自分の子供が出ないから見に行かない。

ビデオは撮らない。

これが一般的ですよね。

でもここで腰を上げて下さい。

Aチームの試合のビデオ撮りましょう。

そして毎日見ましょう。

子供も一緒に見させましょう。

そうすれば自分の子供とAチームスタメンの子の

差が見えてくるはずです。

 

そこを重点的に練習していけば良いんです。

 

もう一つ大事なポイントがあります。

 

Aチームにずっと居る子は良いプレイを褒められます。

Aチームにずっと居る子はミスしてもそこまで怒られません。

Bチームから上がった子はミスしたことを怒られます。

Bチームから上がった子が良いプレイをしてもそこまで褒められません。

だから親から見てると理不尽に映るかもしれません。

でもそれが現実です。

じゃあ、ミスしないようにしなきゃいけないのか?

そういうことではありません。

ミスは仕方ない。

Bチームから上がってきて、Aチームと同じように

いきなり出来る子なんて稀なのです。

だったらミスは仕方ない。

ミスにビビッてチャレンジしないことの方が問題になります。

AチームにBチームからチャレンジしているんだから、

どんどんチャレンジすれば良いのです。

ここで大抵の子はビビッて、委縮して

どんどんプレイ精度が落ちてしまいます。

そうならないような「気持ち=魂}を持って欲しいと思う。

 

そこで強いメンタル、燃えるような熱い魂を持って

チャレンジすることこそがBチームへの道だと思います。

 

サッカーなんて技術的に上手い選手は沢山いる。

でも気持ちが強い選手はほとんどいません。

それがプロとの分かれ道なのかもしれません。

そういうことを考えると中学年代から

気持ちを大事にしておくことが未来へのカギになるかもしれませんね。